(当コーナーの記載事項はある程度実際のプレイに基づいていますが、時として嘘・強調・紛らわしい表現が多分に含まれている恐れが有ります)
・・・呪いの魔剣が雄叫びをあげる時、闇の武具と、闇の者の心と躰(からだ)が一つとなり、邪(よこし)まなる暗黒の騎士が誕生するのです・・・・・・(ナレーション増岡弘さん)
アンシャー「何か知らんが最近ガオ△ンジャーに変に傾倒しておらぬか筆者よ?・・・・・・閑話休題(それはさておき)。ククク遂に生まれたか、最凶の闇の騎士・ナイトメアが!」
サキュバス「ふぅーーん、アンタ、その為に自分の腹心をみすみす人身御供にさせたワケかい?」
アンシャー「人聞きの悪いことを云うでない。あれは、あやつの心情も察しての配慮よ。あやつも本望であったろうよクックック・・・(前回参照)」
サキュバス「ドーだかね・・・、アンタが本当はあそこで王子さまを殺っちゃう気が無いのは判ってるんだけど。・・・まあ良いや、その方がアタイも愉しめるからね。あっははははは、じゃあアタイは行くよ。王子さまが来るのを愉しみにしながらね、あっははははははははは!!」
アンシャー「フン、余計な事を云いおって・・・。私は別に構わんのだよ、どちらが勝とうとも。少々タイムラグが発生するだけで、私の計画が成就するのは決まっておるのだからな。クックック、ファッハッハハハハハハハ!!!」
サキュバス「(飛んで行きながら)確かにあのバカ笑い、周囲に結界張ってなかったら近所に丸聞こえで恥ずかしーね、あはははは!(いんたーみっしょん参照)」
一方、ギルス&クローヴィスと対峙していたナイトメアは、殺意と狂気をたたえた目でじりじりとにじり寄ってくる。
ナイトメア「ヲヲヲヲヲ・・・斬ル斬ル斬ル斬ル・・・」
クローヴィス「物凄い殺気だ!どうするギルス君!?」
ギルガメス「むう微妙に『ギルギルギルギル』とは違うのか。折角今日も笛を用意してきたのに。(STAGE47・STAGE49参照)」
ギルス「わぁっ御先祖ちゃんいつの間に!?」
ギルガメス「そんな事よりも今は退いた方が良い。ギルス、アンサモンは持っているな?」
ギルス「うおおおおん、☆君やハナ形君には負けられんですとたい!!」
クローヴィス「そのサモンじゃないだろう?」
ギルガメス「そのアンサモンでミラーナイトを捕獲して退却するんだ。急がないと、見てみるがいい・・・」
ミラーナイトA「(ナイトメアの前に進み出て)イーッ!先ずは我等戦闘員が奴らに当たります!」
ミラーナイトB「それが我等の生きる路〜〜〜イィーッ。」
ナイトメア「退ケ・・・・・・」
ミラーナイトA&B「イッ?い、ひぎゃあああああっ!?」
ナイトメアの前に踊り出た二人のミラーナイトは瞬時にナイトメアの持つ黒き魔剣の剣風に巻かれ両断されていた。勿論、この2体はギルスの能力をコピーしているのでギルスも若し近づいていたら同様の目に遭っていた筈である。しかし、それよりも驚く事態が発生した。
ナイトメア「グゲッ・・・グヲヲヲヲヲッ!」
ミラーナイト(味方だけど)をぶった斬った筈のナイトメアが蹲(うずくま)る。足元には黒い妖しげな液体が滴り落ち、異臭を放つ水溜りとなっていた。だがすぐに闇の騎士は起き上がり、こちらへとじりじり進んでくる。配下のミラーナイトはギルス達を遠巻きに囲む様にしているが、先程の戦闘員A・Bの様を見て、迂闊に近づこうとはしない。
ギルス「何ナンですか御先祖ちゃん!この妙にどん暗い展開は!?もっと和気藹々(わきあいあい)と出来ないんデスか?それにアイツ一体ナンなの?味方は斬るわ突然汁吹くわ・・・」
クローヴィス「『黄泉の国』で和気藹々とする方が変じゃないかいギルス君?」
ギルガメス「取り敢えず説明は後だ、この包囲を突破して一旦体制を立て直す!」
ミラーナイトがナイトメアに斬られるのを警戒して遠巻きにしていた事が幸いし、ギルス達はアンサモンでミラーナイトを2体捕獲して包囲を抜ける。ナイトメアは走る事が出来ないのか、変わらぬスピードで追いかけ続ける。
一頻(ひとしき)りナイトメアから離れたところで、ギルガメスは口を開く。
ギルガメス「奴は、奴の肉体と邪悪なる鎧・篭手を媒介にして魔剣『ソウルエッジ』に支配された、破壊と殺戮のみを本能とする呪われた騎士なのだ・・・」
ここからは地の文で解説。
先程御覧になった様に、ナイトメアは尋常でない戦闘能力を持つ。倍行動や防御性能でギルガメス(STAGE46参照)に劣るものの、彼に迫る勢いである。只でさえ高い能力がある上に、強力な武装によって更に相乗効果を発揮している点も共通している。本来ソウルエッジ・イビルアーマー・イビルゴーントレットはいずれも装着者の能力を著しく低下させるのだが、悪魔系が装着した場合桁違いのパワーアップを見せる。しかし闇装備のもう一つの効果である、「ダメージを与える事で自分も被ダメージ」の効果は無くならない。各武装で5ダメージずつ、更に闇装備の結晶体といえるナイトメアは標準状態で2ダメージ、合計で一撃につき17ダメージも自ダメージを受ける事になる。先程ナイトメアが蹲ったのはその所為である。しかし、イビルアーマーの効果もありHPはなんと72もある為、自ダメージを期待しての消耗戦は挑まない方がいい。攻撃力も桁違いな分、こちらがやられる方が先になる。
一番手っ取り早い対策は、STAGE46同様ボスの強さを逆用してミラーナイトで止める事。ギルガメスがギルスにアンサモンの有無を確認したのはこの事による。このステージはミラーナイトがザコの主体を占めるのでアンサモンを使えば厄介物を簡単に排除出来る上にボスを止める戦力に出来て一石二鳥である。もう一つのアプローチとして、敗北時にセティが云う様にシルバードラゴンで遠巻きから狙撃する手も有るのだが、コストや危険性からそれほどお奨めは出来ない。
その他の問題点としては、ナイトメアがギルス追尾性である事やシルバー・タイマーを持つ事、雑魚としてミラーナイトの他にトラコンパスターやファイヤポットが居るが、ダメージ床や壁で巧くトラップとして機能した配置をしている点などか。ただ予備知識が無いなら兎も角、一度対戦して傾向を掴めば必ず勝てる筈である。
ところで、ナイトメアは「皆殺し」と呼ばれる特殊アルゴリズムを持つ。敵味方関係なく最も近いクリーチャーに攻撃を仕掛けるバーサーク属性。上記のナイトメアの蛮行はそれを顕したものだが、ゲーム本編ではボスには皆殺し属性は適用されないので悪しからず。
ナイトメア「ヲヲヲヲヲッ・・・・・・」
(ギルス側の)ミラーナイト「イーーーッ!」
クローヴィス「こちら側のミラーナイトも『イーッ』なのか?」
ギルガメス「まあ、どちらにせよオリジナルはギルスだしな・・・」
ギルス「いやあそれ程でも。」
クローヴィス「褒めてないんだよギルス君。」
ミラーナイトで足止めした隙(それでも、4体ほど犠牲になった。やはりアンサモンで敵からも調達した方が何かと便利である)にギルスはナイトメアのジュエルを奪う。何か前回長引いた割に戦闘描写が淡白になって申し訳ないが別に特筆する事も無いので・・・、兎に角その瞬間、ナイトメアを拘束していた闇の鎧が弾け飛び、全裸のエンカイドが倒れ込む。
ギルス「うわあマッパで鎧着てたの?素肌挟んで痛いんじゃ・・・ああそうか緊縛マニアだしそれってオーケーなのか!?」
クローヴィス「そういう問題じゃないと思うよギルス君。」
ギルガメス「見るがいいギルス。アレが闇の者の末路だ・・・」
ナイトメア・・・いやエンカイドの白い肌が少しずつくすんで行き、黒き灰となって地面にこぼれて行く。ドラスコル(STAGE22参照)の様に闇に属した者の死の兆候である。自らの造られし魂の力を魔剣と鎧に奪われ、更にジュエルを失っていっては最早彼がこの世に存在する事は叶わない。
クローヴィス「崩壊、していく・・・・・・?」
ギルス「・・・ねえ御先祖ちゃん。」
ギルガメス「どうしたギルス?」
ギルス「笛は・・・吹かなくていいよ?行数の関係も有るし。」
ギルガメス「・・・・・・・・・しくしくしく。」
カイ「(天界の自宅で様子を見ながら)・・・あのね。」
エンカイド「ククク・・・結局、勝てなかったのか・・・・・・。俺もここまで・・・だが、キサマも近い内に行き詰まる。すぐに、絶望に打ちひしがれてなぁ?・・・ハハハ・・・」
ギルス「ええい負け惜しみを!ダー、もとい土に還れ!!(ギルガメス「しくしくしく。」)」
エンカイド「ああ云われずとも土に還ってやるさ。俺は元々土(と云うか石?)で出来てるからな(STAGE30参照)。実は俺の臀部(でんぶ。お尻の事)にはリサイクルマーク(7番、その他)が刻印されてるんだぜ!?」
ギルス「土に還る環境面を考慮したクリーチャーなんだ?」
クローヴィス「何かケツにマークが有るのは格闘超人王一世みたいだね。」
ところで疑エコロジストの筆者にとって、「土に還るから環境に優しい」なんて言葉は本当に胡散臭く感じる。だって「土に還るのに要する時間」って殆ど言及されて無いやンか?それこそ億年単位の時間掛けりゃたいていのモンは土に還りそうな気がするがそれは穿った見方だろうか?
エンカイド「俺は土に還る。元々の姿に。・・・だが・・・、キサマの女は元に還る事は無い。・・・・・・例え、マスターを倒し、女を救ったとしても・・・元に還る事は無い。」
クローヴィス「どう云う事だ?」
エンカイド「あの女の魂は、闇の供物にされていると云う事だ・・・・・・。大いなる闇に苛(さいな)まれ、嬲(なぶ)られ、汚し尽された魂のその女を・・・心から、愛せるのかな?ハハハハハ!」
ギルス「煩い!!」
エンカイド「!?」
ギルス「何を云うんだエンカイド、ボクはカリアを愛してみせる(註:そう云えば、ゲーム本編でも本格的に恋愛感情を含んだ言葉が飛び交うのはWORLD7から。やはりSTAGE45でフラグ確定したのかしら?)!・・・ボクは、スーマール帝国軍に捕らえられ、兵士達の慰み者になったセティだって変わらず愛してるぞ!!」
セティ「そ、そんなことされてませんっ!!!」(←四倍角でお読み下さい)
ユフタル「ぐはっ?某(それがし)のお株を奪う!?」
ホルス「どーしたんだセティ?」
セティ「あぅぅ・・・な、なんだか、そんな事を突然云いたくなったんですぅ・・・。ギルスさま・・・御無事かしら・・・・・・」
エンカイド「ククッ、体のキズや心の傷と、魂の浸蝕を同じに考えてはいかんなぁ・・・、魂の欠損は、物でも、人の温もりでも、時の経過でも決して埋められる事は無い・・・。そこまでに穢れきった女なのだぞ?果たしてキサマに愛せるのかな?クハハハハ・・・・・・」
エンカイドは下卑た笑い声を上げる。その顔は表面が大分崩れて原形を留めていない。最早粉を吹いたのっぺら坊かドクロといった感じか。「仮面の△者△影」実写版のクグツ陣内の素顔とか云って判った方が居たら少しステキかも。
ギルス「・・・・・・」
クローヴィス「こんな呪いの言葉など聞きたくない!さっさと消えろ!!」
エンカイド「ククク慌てなさんな、もうすぐ俺は消えるさ。ギルス、キサマの偽者として創造され、マスターに散々利用させられた挙句、魔剣にその造られた魂をも喰らわれ、俺は、死後魂がここ(黄泉の国)へ堕ちる事も許されず、消滅するのみなのだからな。だからこそ、もう少し俺の話を聴いて欲しいのだ・・・・・・。僅かでも、俺がこの世に存在していた証に。」
ギルス&クロ「・・・・・・・・・」
エンカイド「さて次は何を話そうか・・・、(地面に落ちている鎧からサイコロを取り出し、地面に投げ付ける)・・・何が出るかな何が出るかなおおコレは『最近ヒガんでいる話』略して・・・」
ギルス「彼岸花(ひがんばな)ーー!!」
クローヴィス「違うよギルス君!さあ行くよ、奴はもう消滅するだけ、アイツの与太に付き合ってるヒマは無い!大丈夫、まだカリアさんもきっと無事だよ。急げばきっと間に合う!!」
クローヴィスはこのままだとエンドレスボケトークに陥ると判断したのか、ギルスを追い立てる様にしてその場を離れていった。
エンカイド「うわあ待てコラ、酷いじゃないか!これでも、俺は一応ライバルキャラとして設定されてるのに、わぁぁ人でなしぃぃぃぃ・・・・・・・・・!」
「人でなし」と云うよりも折角途中までシリアスな台詞回しだったのにまたボケに回ったエンカイド、これで「雰囲気台無し」。
クローヴィス「・・・死に掛けの割りに、なんか元気に喋っていたねアイツは。本当に魂を喰われていたのだろうか?」
ギルス「・・・・・・・・・」
クローヴィス「アイツの言葉が気になるのかい?大丈夫だよ。君を惑わそうとしているだけさ。さあ早くカリアさんを救けに行こう。」
ギルス「でもクロちゃん、もし奴にセリア姫が同様の目に遭ってるなんて云われたらどうするの?」
クローヴィス「セリアが・・・?・・・うん、でも僕は冷静にならないと・・・・・・って出来るかあぁぁぁっ!!?うおおおおおセリアァァァ!!」
ギルガメス「こらこらまたハジケるんじゃない(前回参照)。・・・ギルス、これを持っていくがいい。先程拾ってきた。」
ギルス「これは・・・ソウルエッジ?」
ギルガメス「この剣は装備者を呪う効果がある。遣い途は無いが、少なくともお前が持っていればあの様な呪いの儀式の犠牲者はもう出なくなる。」
悪魔系以外には攻撃力ダウンで且つ自ダメージ・・・。敵ボスには付けられないので確かに使えない部類かも。
ギルス「呪いの・・・犠牲者・・・か・・・、エンカイドも、考えたら哀れだよな・・・。だが、今はカリアが先決だ!・・・待っててくれ、もうすぐ行くよ・・・」
クローヴィス「うわああああああああああああ(←ハジケモード中)」
尚、呪いの儀式には魔剣・魔鎧・魔篭手の3つが必要。その内最も希少な魔剣がギルスの手に有る限り、もうアンシャーはナイトメアを創造出来ない・・・筈である。
ところで、ハジケてるクロちゃんには悪いけどもセリア姫はこのゲーム本編では出ないですので悪しからず。
エンカイド「くくっ、結局死に目に誰も立ち会わずか・・・マスターに、死ぬこの時まで利用され続けた者の末路がこれか・・・・・・」
一人取り残されたエンカイド。結構しぶとかったがそろそろ本気で消滅しようとしている。既にその躰の殆どは崩壊し、心臓部に位置していたギルスの髪の毛を埋め込んだ核(コア)が剥き出しになっている。
ふと、その「核」に直接何かが触れるような感触があった。既に眼球も失ったエンカイドはその存在の「気」を感知しようとする。・・・そして、それは彼が知るもののようであった。
エンカイド「・・・これは?・・・・・・『ミバ』か(STAGE47参照)!?・・・ふふっ、そうか、そうなのか!・・・・・・マスター、アナタは、俺を、『死ぬまで』どころか『死んでからもなお』利用する気で居たのですね・・・ふふふ、ははははははっ・・・・・・」
ミバはかつてヘロドトーに対して行った様に、エンカイドの「核」を呑み込むと、バーケゾシーに守られながら再びフラフラと飛び去っていった・・・・・・・・・
時間が空きすぎて少し構成がブツ切りになってすいません。
では次回は、「地獄のかまど」です。