当コーナーの記載事項はある程度実際のプレイに基づいていますが、時として嘘・強調・紛らわしい表現が多分に含まれている恐れが有ります)

 

ドル足掻記
「いんたーみっしょん」
 
 
 

 悲鳴。叫喚。怒号。嗚咽。号泣。怨嗟。悲嘆。悪態。憂苦・・・・・・・・・

 

 凡(およ)そ考え得る総ての、いやおそらく生有るものが想像し得る以上であろうマイナスの感情。それがそこかしこから湧き上がり、入り混じり、渦巻いて、その地の大気と一体化していた。
 黄泉の国・・・生命の炎燃え尽きしものが最期に訪れる終着点。そして、生前の所業の判決を受ける審判所。先の負の感情は、生前その身を悪徳の快楽に委ねてしまった咎人(とがびと)が受けし報いの苦しみ、はたまた自らの業に対する後悔の叫びなのであろうか。
しかし、正確には黄泉の国は罪人・悪人達の永遠の牢獄と云うだけではない。文字通りの「地獄」の責苦を受けるに至らぬ凡庸にして無害なるものたち、そして神に祝福されし善なるものたちの住まう平穏な世界も黄泉の国には存在する。我々の想像する「地獄」も「極楽」もここには存在する。この二つを天空と地底に分割して考えるのは基督(キリスト)教と仏教の教えによる影響であろうか。実際、「冥界下り」を行なった英雄ギルガメスは黄泉の国の平和な土地で父・マーダックと出会っている。
だが、そのような平和な世界は黄泉の国の奥深くに在り、ただでさえ立ち入る事の出来ぬ生者にはそれを窺い知る事さえ出来なかった。たまに何かの間違いで「黄泉の門」に生者が迷い込んだとしても、そこから見えるのは咎人が責苦に苛(さいな)まされる正に「地獄」の世界。その話が地上に伝え広まり、死の世界が恐怖そのものと恐れられるようになったのかもしれない。
その「地獄」の部分に於いて、咎人に責苦を与えるのは悪魔達である。神々によって闇の世界・冥界へと堕とされた悪魔達は「地獄」の獄卒としての役目を負わされているのであった。・・・・・・が。

 

  アンシャー「クックックこの我が魔宮に戻るのも久しぶりだな・・・・・・」

 その宮殿は「地獄」に当たる部分のはるか奥地に存在していた。あまりに奥地にある所為か、はたまた結界でも張られているのか、周囲に動くものの姿は見えず、ただただ亡者の絶叫が谺(こだま)するのみであった。
先程本人が云っているように、ここは黄泉の国に築き上げられたアンシャーの魔宮。アンシャーは自らの魔力を以って黄泉の国の中に冥界神ナーガルの力さえ及ばぬ自らの勢力圏を築き上げていたのであった。しかし、その彼も100年の間この魔宮に戻ってはいなかった。「黄泉の門」が閉じられていたからである。前回
STAGE31で漸く「黄泉の門」が開き、彼は自らの居城に戻る事が出来たのだ。・・・・・・100年も放っとくと相当ホコリ溜まってんじゃないか?新聞とか電話とかの未納金分の請求とか来たらどーする?

  アンシャー「折角シリアスで続けてきたのに遂に我慢しきれずいつもの文体に戻ったのか筆者よ?・・・・・・閑話休題(それはさておき)。そうか、100年か・・・。永い様でありまた短い様であったな・・・。雌伏の時を経て、遂に我が野望の成就が近づきつつある・・・ククク、ファッハハハハハハ!!」

突然独りでバカ笑いするアンシャー。近所に聞かれたら変に誤解されるぞ。まあいいや。今回は会話シーン殆ど無いので奴は放っておいて筆者の地の文で話を進めます。今回は以前からお話している様に、スーファミの「ザ・ブルークリスタルロッド」をベースにしてこのゲームのバックグラウンドについてお話をしていきます。実は結局の所、この物語はアンシャーを中心に展開していくので「黄泉の門」が開いて彼の目的がハッキリする今回まで引っ張っていたんですよ。

 

 

 

 総ての発端は100年余り昔に遡(さかのぼ)る。

 天界・地上界・冥界の総てを支配せんと野望に燃える悪魔アンシャーは、時のスーマール帝国皇帝バララントに近付き、大臣の地位に就いた。彼の伝授した「鎧」の功績によるものである。
この当時、兵士の全身を覆う全身甲冑は発明されておらず、アンシャーの持ち込んだ「鎧」により、スーマール帝国はこの世界で初めて全身武装の「ナイト」を編成した国家となった。
しかし、これはアンシャーが闇の呪法で造り上げた暗黒の鎧であった。これの装着者は強大な戦闘力と引き換えに人の心を失い、ただただ殺戮を喜びとする闇の戦士に変えてしまう作用があった。成程普通のナイト達はそれで解るがリザードマンはじゃ何なの?とか思うが。因みに、現在(ギルスの時代)は「鎧」の魔力は失われ、普通の鎧が鋳造されているのだろう。
だがいずれにしてもこの鎧によってスーマールは強大な軍事力を誇り、それを背景に急激に版図を拡大していった。
しかし、何故アンシャーは人間に取り入る真似をしたのか?それは天空に鎮座するブルークリスタルロッドの力によりその魔力を完全に振るう事が出来なかったからであった。

 まだこの世に人間が存在していなかった頃、神々と悪魔の間での凄絶な争いが行なわれていた。
最強の悪魔である魔王ドルアーガは愛と戦いの女神イシターと壮絶な一騎打ちを挑んだのだが、イシターの手にしたブルークリスタルロッドの魔力に圧倒され、ドルアーガはその光により地上に封印され、他の悪魔達は冥界へと堕とされていった。
神々の王アヌは天空にロッドを立て、地上全土にロッドの光が届くようにした。この光が地上を照らしている限り、ドルアーガの封印は破られる事が無く、またアンシャーを始めとする他の悪魔達が地上に現れたとしてもその力を発揮する事が出来なかったのである。

 その為、アンシャーにとって当面の最大の目標は彼にとって忌まわしきブルークリスタルロッドを天空より奪い去る事であった。彼は皇帝バララントを唆(そそのか)し、隣国バビリムへの侵攻を開始させる。ブルークリスタルロッドの設置点の真下には、女神イシターが守護するバビリム王国が在ったからである。
一方、バビリム王国は女神イシターの神託により国政を執り行う祭祀国家であったが、軍隊を持たない非武装国家でもあった。女神イシターは前述の通り愛の女神であると同時に戦いの女神でもあるので矛盾も感じなくも無いのだけど、そーゆー設定だから仕方が無い。
当時の国王は前出のマーダック。そしてその王子ギルことギルガメスと当時のイシターの巫女カイは幼馴染であると同時に相思相愛の仲。イシターの巫女は任期が過ぎると総ての巫力を後任に託し、王族の男子と結婚する慣わしになっていた。と云う事でギルガメスとカイは当人同士が知り合い、惹かれ合う以前に最初っからフィアンセな関係だったわけ。
ところがそんなK談社のマンガに多く見られそうなラブコメな展開もスーマールの侵攻によりぶち壊される。そりゃ軍隊が無いのだからいくら必死に抵抗しても高(タカ)が知れている。遂に国王マーダックは、自分一人が処刑される事で全国民の命を救う道を選び、バビリムは陥落する。

 その後、バビリム進駐軍は皇帝(を蔭で操るアンシャー)の命によりバビリム市の北西に巨大な塔の建設を開始する。バビリムの男子国民は残らず労働奴隷として徴発され、過酷な労働に従事させられた。王子であったギルガメスもまた例外ではなかった。
塔は少しずつ完成に近付きつつあり、その頂点が天に近付くにつれて天空のロッドの光は少しずつ遮られつつあった。もう御解りだと思うが、元々「ドルアーガの塔」はスーマール帝国によって築かれた「バララントの塔」(若しくはアンシャーの塔)であったのだ。アンシャーは天空に届く塔を造り、ロッドを奪って天界に攻め込む青写真を描いていたのだ。
ところが、塔の完成直前になって、人間の不遜に業を煮やしたアヌ神が神雷を以って塔を破壊。同時にバビリム駐屯のナイト達はブルークリスタルロッドの中に封印され、アンシャーの野望は寸前の所で潰えてしまった。
 ・・・しかし、ここで予想外の出来事が起こった。

 前述の通り九割方完成していた塔は一時的ながらもブルークリスタルロッドの光が地上に降り注ぐのを遮ってしまっていた。そして・・・・・・それにより地上へのロッドの封印力が弱まり、ドルアーガは復活を遂げてしまったのだ!!
ドルアーガは瞬時に崩れた塔を完成させ、アヌ神の隙を突いてロッドを奪い去ると、塔の中に立て篭もってしまった。
その事を知らぬバビリム国民達は翌日、崩れ果てた筈の塔が完成して、天からのロッドの光を遮り地上に闇の帳(とばり)を降ろしている様を見て驚愕したであろう。

 しかしアヌ神は地上のその光景を目の当たりにしながらも何も行なわなかった。この事態は人間の傲慢が引き起こしたものであると考え、最早人間は救うに値せずと見なしたのである。
若しかしたらアヌ神はわざとドルアーガが復活するまで塔の破壊を見送っていたのかもしれない。神に逆らったのは人間であったが、その背後には悪魔(アンシャー)が居た事にも気付いていたのかもしれない。だがそれでもアヌ神は人間を見捨てた。自らの導きよりも悪魔の誘惑に惑わされた人間達を完全に見限り、人間を滅ぼす気になっていたのか。
しかしそれを確認する術は無い。最早アヌ神は自らの神殿に引き篭もってしまった。女神イシターを始めとする彼に従属する神々には、アヌ神の真意を質す事も、彼の意思に反し人間に救いの手を差し伸べる事も出来なかったのである。
 しかし、それを不服とするイシターは巫女カイに「勇気を身軽さに変える」ティアラを授け、カイに「ドルアーガの塔」へ侵入しロッドを取り戻す様に告げる。神の手では直接事を起こせない以上、これが彼女の出来る限界であった。

 カイはティアラの力とブルークリスタルロッドの精霊竜であるクォックスの助力によって遂に塔の最上階へと辿り着く。しかし、カイが最上階に置かれていたロッドに手を伸ばした瞬間!強力な魔力の波動とともに、彼女はその身の動きが石へと変えられていくのを、背後に巨大な悪魔がそびえ立っているのを感じとる。完全に石に変わりきる瞬間、彼女の瞳には最愛の人、ギルガメスの姿が映っていたのであろうか。

 ・・・とまあここまでがドルアーガ・サーガのエピソード0「カイの冒険」の顛末である。
カイが侵入したのはドルアーガが留守の瞬間であり、その為彼女は(比較的)難なく最上階まで辿り着いたのであったが、そこで帰ってきたドルアーガが異変に気付き、カイを石の塊へと変えたのであった。
これは「塔」の防衛が手薄である事が原因である事を認識したドルアーガは、自らのジュエル・ルビーメイスの力を用い、ブルークリスタルロッドの封印力を弱め、そこに封じられていたナイト達を復活、自らの手駒とした。同時にクォックスをも支配下におき、更に容易く侵入者に突破されないように塔を超巨大迷路に改築してしまったのだ。

 これにより最早ドルアーガに太刀打ちするものは居なくなり・・・って、おいおいギルガメスはどーした?と思う方も居るだろう。しかし彼はその時重傷で床に臥せっていたのだ。
 ギルガメスは前述の通り「塔」建設の奴隷労働に就かされていた。そして折悪くアヌ神によって破壊された塔の瓦礫の下敷きとなって意識不明の重体となってしまったのであった。カイの献身的な看護と、カイが塔に向かってからは女神イシターの加護により、次第に回復してはいったが未だ意識を取り戻すには至っていなかった。
 ・・・そして、そんなギルガメスの夢枕に一人のフードの男が現れた。ギラギラ光る目の奥は正に暗黒そのものといった感じで、まるで要塞の材料にする少年を拉致る為に銀河を駆ける汽車の乗務員のように

  アンシャー「なにSTAGE15のリフレインをしているのだ?大体今回は全編シリアスな文章で通すつもりではなかったのか?だんだん元の文体に戻ってるではないか筆者よ!」

・・・るせーよ。と、兎に角御想像の通りその影の正体はアンシャー。彼はギルガメスに、カイがドルアーガに囚われた事、そして彼女を救うには「力」を以ってドルアーガを討ち滅ぼす以外に無い、と云う事を告げて姿を消す。
やがて意識の回復したギルガメスは、毎日のようにアヌとイシターに祈りを捧げた。「自分に闇を討ち払う力が欲しい!」と。
その真摯な態度に打たれたアヌ神は、人間に対する信頼を取り戻したわけではなかったがギルガメスに最後の一縷(いちる)のチャンスとして、「勇気を力に変える」ゴールドアーマーを授ける。それを身にまとったギルガメスは、ゴールデンナイトとして単身ドルアーガの塔に攻め込む。後事を親友のサルゴンに託し・・・

 これがシリーズの代表作にしてエピソード1「ドルアーガの塔」のお話。そして凄絶な死闘の末にギルガメスはドルアーガを討ち倒し、ブルークリスタルロッドを奪還してその力でカイを石化の呪縛から解放する。それと同時にドルアーガの魔力によって姿を維持していた塔は廃墟同然の姿となり、闇の支配から解放された精霊竜クォックスはいずこへともなく飛び去っていった。ドルアーガの支配を失い、暴徒同然となったモンスター達を、ギルガメスの剣とロッドを手にしたカイの魔力によって撃退しながら、二人は塔の出口へと向かう。
そして、塔の出口であるエントランスホール(玄関)に辿り着いた二人を待ち構えていたのは、アンシャー最強の配下アキンド・ナイトであった。

 ・・・少し訝る向きもあるかもしれない。何故ドルアーガを倒すよう口入れしたアンシャーが刺客を放つのか。何よりアンシャーは悪魔ではないか。何故ドルアーガを倒させたのか。しかし実は、これこそがアンシャーの姦計(かんけい)だったのである。

 アンシャーはドルアーガの復活後、その懐刀としての実質NO.2の地位を手にする。実力差からすれば当然の成り行きであるが、彼にはそれが我慢できなかった。アンシャーは自分の天下が欲しかったのである。その意味では、ドルアーガの復活は「世界を闇に包む事が叶った」嬉しい誤算ではなく、本当に忌々しい計算違いだったのである。
何とかしてドルアーガを追い落としたかったアンシャーに、イシターの巫女がドルアーガに囚われた情報が届いた時、彼は一計を案じた。・・・即ち、彼女の恋人であるバビリムの王子を焚きつけてドルアーガと相争わせる。勝敗を案ずる必要は無い。どちらでもいい、勝ちはしたが疲弊している側を討てば光の側・闇の側の双方の邪魔者を抹殺、漁夫の利を得る事が出来るのだ。その為アンシャーは「ドルアーガの塔」には登場していない。ドルアーガとギルガメスが正面切って戦うまでは自分の戦力を使う必要が無かったからである。そして、ギルガメスがドルアーガを倒し、満身創痍でエントランスホールへ辿り着いた今この時が、その好機であったのだ。

 だが、ここまで姦計を張り巡らせたアンシャーもギルガメスの成長を読み違えていた。頼みのアキンド・ナイトはギルガメスに敗れ、二人は塔からの脱出に成功してアンシャーの野望はまたも潰える。これがエピソード2「イシターの復活」のお話。
 そして物語はギルガメスとカイが天界にロッドを返還するドルアーガ・サーガの最終エピソード「ザ・ブルークリスタルロッド」へと移るのだが、このゲームはマルチシナリオ故に解説がうまく出来ない。実は殆どのシナリオでアンシャーはギルガメスとカイに倒されるし、アンシャーが生き残るシナリオでも本作と一部設定に矛盾が生じてくる。大体「カイの冒険」ラストでドルアーガはブルークリスタルロッドをブルー・レッド・グリーンの三つに分解しているのだが、これそのまま使うと本作での設定と大きく反するので(3つに分解出来るくらいならサファイアメイス造れるだろ?←
STAGE20参照。その他にも実は・・・?)、ここでは書かなかったしね。細かい矛盾は指摘しない方がお互いの(?)為に良いのかもしれない。
解っているのは、「アンシャーはスーマールを追放されるも生き延びた」「ギルガメスはアヌ神の許しを得て天界にロッドを再設置しこれにより闇の勢力は力を失われる」「ギルガメスはカイと結婚し、彼から数えて五代目としてギルスが生まれる」「片やカイの妹から五代目でカリアが生まれる」「その100年の間に平和に慣れすぎた人間から神への感謝の心が薄れ、それを反映してロッドの光は弱まり、地上に於ける悪魔達の封印力は弱まった」「そしてアヌ神は再び人間への不信感を顕わにした」といったところであろうか。

 そしてアンシャーはロッドの封印力が弱くなったこの機に乗じて三度野望へと手を伸ばしていた。今回もまた人間を利用し、アヌ神の不信感を利用して地上への干渉を防いだ手腕は同じ。しかし・・・・・・、彼はなんとかつて彼にとって邪魔者であった「ドルアーガを復活させる」と云う手段に訴えたのだ。彼の真意はイマイチ量りかねる部分はある。自分の力だけでは総てを手中に収める事が無理と悟り、ドルアーガに隷従する気でいるのか、はたまたまたもドルアーガを裏切る気でいるのか。そもそもドルアーガは復活後、かつて叛意を見せたアンシャーをどう扱うつもりなのか。そー云やサキュバスなんかは何でかつての主君(?)であるドルアーガを裏切ったアンシャーとつるんでるのだろう。本当に「愉しけりゃいーじゃん」な愉快犯を地で行ってるのか。いずれにしても「黄泉の門」の開放により彼の野望は大きく前進した。後は・・・、そう、まだ未知数の所も多いが、ドルアーガの復活という本題を待つのみであるのだ。「闇の司祭」の大いなる野望の果てには何が待ち受けているのであろうか・・・!?

 

 

 

  アンシャー「相当端折っておまけに後半尻切れトンボな構成の割にはえらく行数を喰ったものだな筆者よ?・・・・・・閑話休題。・・・エンカイドか。何用だ?」
  エンカイド「マスター。何故です?何故この俺にギルス追撃の命を下されぬのです?いずれ奴は何らかの手段を講じてこの黄泉の国にも攻め入って参りますぞ!」
  アンシャー「お前、
STAGE30での様は何だ?あれで安心して任せられると思うてか?」
  エンカイド「・・・・・・痛いところを突きますが、
あんな大ボケ野郎のコピーなんかするからこーなったんでしょうが!
  アンシャー「
という割にはお前もノリノリに見えたがな。・・・・・・閑話休題。しかしお前では王子には勝てん。所詮はコピーだからな。能力が同じ以上、相討ちが関の山か。」
  エンカイド「
ガーンやはり!出来るだけその核心に触れたくなかったのにマスター自身から三行半(みくだりはん)を突きつけられるなんてっ!じゃアンタ何の為に俺を造ったのですかっ!!
  アンシャー「
単純にゲームの展開にヤマを作りたかったゲーム制作者の気紛れではないか?(註:ンな訳無いでしょう。制作者の方々、暴言申し訳有りません)・・・・・・閑話休題。だからこそお前を黄泉の国に連れてきたのだ。いずれ奴がここに来るのなら、奴を倒せる手段を講じて待ち受ける方が労力が少なくて済むであろう?ちょうどここには『アレ』もある事だしな。・・・ククク真の策士というものは様々なイレギュラーを想定して二重にも三重にも策を張り巡らせておくものなのだよ。」
  エンカイド「・・・まるで、
俺が敗れても問題の無いような口ぶりですね・・・
  アンシャー「それはどうかな。お前が王子を倒せばそれで済む問題ではあるのだぞ。・・・今回は100年も待たされたのだ。準備は十分にさせてもらっている。例え神々があの王子に肩入れしようとも、我が覇道を止める事は出来ぬ。ククククク、ファッハハハハハハハハ!!」
  エンカイド「
あのー筆者も云ってますが近所に聞こえると恥ずかしいですよー?
  アンシャー「
『周囲に動くものは無い』と始めに描写しているだろう?ファっハハハハハハハハ!!!」

再び高笑いを始めるアンシャー。しかしその笑い声を聞くものは傍らで呆然と立つエンカイドの他には居ない。
魔宮の外では、例の亡者達の慟哭が谺するのみであった・・・・・・・・・

 

 

 

 ・・・なんか、本当に最後はいつも通りの書き口だなぁ・・・。今回はいつもと少し変化を持たせようと思ってたのになぁ・・・・・・。まいいや。
と云う事で、「ドルアーガの塔」シリーズを知らない方々にもこのゲームのバックグラウンドストーリーが御理解して頂けたでしょうか?本文にもある通り、細かい事実関係でどう考えても筆者の頭では辻褄合わせ出来なかった部分が有り、そこをさりげなく(?)無視してる部分は有るのですがそこらへんは筆者の実力不足と云う事で軽く無視してみたり文句の一つや筆者よりも素晴らしい見識による解釈を送って頂いても構いません。
因みに今回にはいくつか先の伏線もかましてますので悪しからず。(ゲーム本編やってる方にはバレバレですが)

 さて、では次回からWORLD5「クムガル山脈編」のスタートです。この辺りからはレアカードもそこかしこに現れて、それの入手度合で各プレイヤーさんのデッキ構成に差が生じてきます。それ故に難易度やプレイスタイルが大きく変わる、考え様によってはプレイが楽しくなる展開でもあるのですが、そんなゲームの面白さなんか無視してまたも馬鹿トークに終始するであろう本コーナー、飽きてなければいま少し御付き合い下さいませ。

 

 

☆つづく☆
 
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