当コーナーの記載事項はある程度実際のプレイに基づいていますが、時として嘘・強調・紛らわしい表現が多分に含まれている恐れが有ります)

 

ドル足掻記

「STAGE55:ドルアーガの塔・1階」

 

 

  −−WORLD8:ドルアーガの塔−−    

 今とは別の時間、別の世界の話。
その世界には、強大にして恐るべき悪魔が地上を闇に染めんとして地上に打ち建てた巨大な塔が在った。
天高く聳(そび)え立つその塔を人は・・・・・・、
『たけし城』と呼んだ!よくぞ生き残った我が精鋭達よっ!!

  ギルス「違うでしょ。相変わらずネタが旧いなァ。ツッコミの相手も居ないしもう本当の終盤なんだからいい加減にしなさいって。」

むうボケ役の主人公までに突っ込まれるとは。
斯くして、結局復活を遂げてしまった魔王ドルアーガを討つべく、ギルスは単身「ドルアーガの塔」へと敢然と乗り込んだのであった。・・・かつてのギルガメスの様に。

 塔の中は外見と同様、STAGE18の廃虚然とした有様とは全く違う姿を呈していた。
風化し荒廃するに任せっきりであった石壁も、完全に崩れ去り瓦礫の山と化したレンガ壁も、そうして崩れた瓦礫の隙間にびっしりと生(む)した苔や雑草類や
下っぱ地丹くん(?)もそこには無く、屋内は完全に石壁とレンガの内壁と床で整備されていた。燭台も無いのに、壁からは薄ぼんやりとした灯が灯っている。

  ギルス「つまり・・・ひみつ道具『進化退化放射線源』で壁や天井を進化させて『自ら発光する壁や天井』にしたのか!となると、きっとパパも手足が貧相で頭でっかちで鼻毛ノビノビに進化しているに違いな・・・

オメーもボケてんじゃない。それにその道具はきっとマイナーな方じゃないか?・・・因みに筆者、マイナーひみつ道具では「自動ぶん殴りガス」がちょっとお気に入りです。
って云うか、ドルアーガの魔力によって塔の中は魔力的な照明が有るものと考えて下さい。
そー云えば東京創元社刊のゲームブックではヒカリゴケによって壁が光ってましたね。

 

 

 

  ???「・・・グググ・・・」

ここは塔の1階、「エントランスホール」と呼ばれる玄関広間。その奥の方から、異様な唸り声が聞こえる。

  ギルス「またホルスとかクロちゃんがお腹空かせて・・・って居ないんだっけ。誰だ?」
  ???「クルナ・・・」
  ギルス「
クルナ?『富の国』に登場するアレ!?
  ワルキューレ「(突然現れ)ホホホホホ!FC版『ワルキューレ』の敵キャラね!!
でも実は筆者、コイツの正式名称が『クールナ』だか『クルナー』だか良く知らないからネタに使おうかどうか迷ったらしいわよ!?だけど結局解らないまま使うなんてホントにネタ不足なのね!もう逝っちゃいなさい!!ホホホホホ・・・(そのまま走り去っていく)」
  ギルス「・・・・・・おーいキミがイっちゃってるよー・・・」

  ???「くるな・・・頼む・・・来るな・・・来るんじゃない・・・私は・・・オオオオッ!」
  ギルス「クォックス!?」

唸り声の主が姿を現した。それは、「ドルアーガの塔」の廃墟に居を構えていた精霊竜・クォックスであった(STAGE18参照)。

  クォックス「バビリムの王子・・・ギルの末裔よ・・・私に近づくな、ドルアーガの奴は・・・、再び、私を支配下に置こうとしている・・・逃げるんだ・・・」
  ギルス「しっかりするんだ!そんな悪の力に負けちゃダメだ!!キミは・・・二度も敵の術中に嵌るほど弱くは無いはずだっ!」
  クォックス「ウウウ・・・」
  ギルス「そりゃあ
前と違ってドルアーガはルビーメイスでなくサファイアメイスを持ってその魔力はダンチの筈だけど(ゆー ざっぷ とぅ・・・参照)、大丈夫そんなの気力でカバーさっ!
  クォックス「
ルビーメイスのドルアーガにすら対抗出来なかったのにサファイアメイスに対抗しろなんてムチャ云いすぎてないか(STAGE20参照)!?・・・グオオオ、アアアアア!!!」

ギルスの呼びかけが止めを刺したのか、クォックスの人相(?)が急に凶悪になる。闇の支配に取り込まれたようだ。

  ギルス「くそっ、戦うしかないのか?・・・まあ何を今更、って感じだけど。それにSTAGE21のセティみたいに、きっとこのフロアのジュエルを浄化してしまえば彼の洗脳も解ける筈だし、実はあんまり緊迫感感じてないのさっ!!」

なんてドライでライトな判断・・・前々回前回であんだけヘコんでいたクセに・・・。

 

 

 

さてでは戦闘です。このステージはドルアーガの塔1階・エントランスホール、と云うかその外周の回廊と云った感じに通路が長方形の外辺の様に繋がってる面。各頂点にジュエルとワープが配置されています。筆者は最初「ドルアーガの塔」のフロア46(ブルーネックレスを取る為に外壁沿いに一周する必要の有る面。ただ正確には宝の出し方は「外壁沿い一周」では無いですが)を連想致しましたが皆さん如何でしょうか。ルーム自体もそれ程壁が入り組んでるわけではなく、一見楽勝に見えるかもしれません。が。
逆に「四角形」と云う単純過ぎるダンジョン(ダジャレでは有りません)故に、ルーム間のショートカットが利かず、カギ配置によっては大きく歩かされると云う問題点が存在します。そして、
STAGE18同様、クォックスはカギ・ジュエルを重視する傾向にあり、モタモタしていると先にジュエルを奪われる危険性が有ると云う事なのです。
(因みにギルスのダンジョンは「ロズール街道(
STAGE17)」になり、ここは少々だだっ広くて下手を打つとクォックスにすり抜けられ易いです)

  クローヴィス「・・・となると、ボスを止めるのがこのステージの肝となる。となれば、やはり討竜士たる僕の出番か!」
  ホルス「いやちょっと待て、
クロ公の特殊能力でもボスは一撃では倒せないし、何より回避率を持たないからいずれ力尽きる!ここは回避率の高いオレが・・・」
  セティ「あぅぅ回避率だったらわたしも負けてませんよぅ・・・カウンターも有るし・・・」
  ゴブリン「いーや
ファイヤシールドが有ればオレでも対抗出来るゼ兄貴!!」
  ハイプリースト「あのー、
私達が複数居れば同ターンで全快出来るし誰がやっても同じだと思いますけど・・・」
  ユフタル「おおそれなら某(それがし)でも!?」
(←縦倍角でお読み下さい)
  フェアリー「(囁く様に)
それは無い。アンタ1/2行動だからボスに追い付けずにすぐスリ抜けられるって。
  ユフタル「
ぐはぁっ!!
  ホルス「・・・また真っ白に燃え尽きた(
前回参照)な、おっさん・・・」

と云う事で(どういう事よ)、ボスを止める手段はいくらでも有りますのでカギかジュエルで強力なピケによる一点阻止すればボスクォックスの侵攻を食い止められる筈。寧ろギルス自身の方に気を遣いましょう。
ここのザコはクォックス・ブラックドラゴン・リザードマンなど。耐久力自慢な連中が多く、まともに組み合っていたら相当ダメージを蓄積する上に、ルーム自体が狭い為戦闘を回避しづらいのです。
この場合、アンサモンが順当ですが、前述の通りカギ配置によって大きく歩かされるとその分戦闘数も多くなり、カードが足りなくなる。そこで、MPが余っていればモンスターテイマーやネゴシエイターを使うのも手です。動物系の敵の方が多いので、テイマーを重視すれば良いかな。勿論、ブック・オブ・マップは必需品。
総じて、簡単過ぎるワケではありませんが前のステージ・
STAGE54の事を考えればそう難しいステージではない筈。ンなワケでギルスがあっけなく勝利。クォックスは正気を取り戻す。

 

 

 

  クォックス「ううう・・・バビリムの王子よ、すまぬ、またドルアーガの奴に不覚を取ったようだ・・・」
  ギルス「でももう大丈夫だよ。キミのサファイアメイスは浄化済みだから、このフロアに居る限りは安全・・・」
  ???「
でも無いぞ。
  ギルス「??」

背後に、黄金の鎧をまといし騎士と黒髪の巫女が居た。

  ギルガメス「ドルアーガの力は強大だ。同等のジュエルと云っても、そこから紡がれる魔力の度合は他者との比較にならない。早く何とかしなければ、いずれここの結界も侵食されるだろう!」
  クォックス「ギル・・・」
  カイ「クォックス!大丈夫!?」
  クォックス「カイちゃん!?・・・・・・
う、うわぁぁぁぁん!!
  ギルス「!!」

クォックスはカイに駆けより、頬をすり寄せて来る。

  クォックス「ボクね、ボクね、ガンバったんだよ、でもねでもネ、ドルアーガの奴がスゴい魔力を使ってきて、それで・・・ボク・・・
  カイ「そう・・・大変だったのね。でも、もう大丈夫よ・・・」(クォックスの喉をさすってあやす)
  クォックス「
ウン・・・
  ギルス「・・・・・・・・・。ねえ、御先祖ちゃん。」
  ギルガメス「なんだギルス?」
  ギルス「ボク・・・
『ザ・ブルークリスタルロッド』や『カイの冒険』でクォックスが幼児口調なのはあの時代では彼はまだ幼体で、100年後の本作では成長してるから大人口調かと思ってたんだけど、本当はあの時代でも彼は普通に喋れてて、ただカイ様の前でだけ甘えん坊口調だっただけなの?チャイルドプレイ??
  クォックス「
そうだ!!悪いか!?

イヤそう開き直られてもこっちが困ります・・・

 

 

 

  クォックス「しかし・・・、確かにギルの云った通り、『奴』の魔力は尋常ではない。しかも、『奴』はサファイアメイスを手にしておるのだろう?・・・王子よ、それでも『奴』に挑むのか?」
  ギルス「勿論だよ!『奴』を倒して、もう一度封印する!!それがボクの使命、みんなの、カリアの願いなんだ!!」
  クォックス「流石だな・・・
『光の勇者』だけの事は有る・・・」
  カイ「そりゃ、わたしとギルの末裔ですもの。」
  クォックス「
そーだねカイちゃんっ♪
  ギルス「・・・・・・・
(キャラ変わりすぎ・・・)

 

 

 

  ギルガメス「では、私とカイはクォックスと共にここに残る。『塔』から闇の勢力が地上へ洩れ出ない様、ここで抑えておく。お前は心置きなく最上階を目指すが良い。」
  カイ「ギルス、がんばるのよ。」
  クォックス「
わーいカイちゃんと一緒だわーいワーイ!!」(カイに頬をすり寄せてくる)
  カイ「きゃっもうクォックスったら!」
  ギルス「・・・
なんか凄く周囲のキャラが壊れまくってるね御先祖ちゃん。『劇団マルドゥック機関』しかり(STAGE52後編参照)。」
  ギルガメス「
それはお前に云われたくないな。お前もその周囲も大概壊れたキャラクターばかりだゾ!?
  ギルス「
やっぱりそう思います・・・?
  ギルガメス「・・・・・・」
  ギルス「・・・・・・」
  ギルス&ギルガメス「
・・・ぺふぺふぺふ。
  カイ「あのね・・・」

カイはこう思った。「あんたらが中心に居るからつられて周囲のみんなのキャラが壊れるのだ」と。でも彼女も大人なので今更ながらなツッコミは入れなかった。

 

 

・・・斯くして、ギルスはまた単身、塔の最上階を、魔王ドルアーガを目指し、歩み始める。

最上階まであと、59階。

 

 

☆つづく☆

 

 

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