(当コーナーの記載事項はある程度実際のプレイに基づいていますが、時として嘘・強調・紛らわしい表現が多分に含まれている恐れが有ります)
バビリム市西方、ウルドの丘。その小高い丘を登りつめたギルス達。STAGE14のラストと違い、ここからなら市中を二分する大河ユーフレイトも、白い壁の家並みも、そして、ひときわ目立つ巨大なイシター神殿も見渡す事が出来た。
ギルス「ここが津波が起こった時の広域緊急避難場所に指定されているウルドの丘だよ。」
ホルス「一見もっともらしいが内陸のバビリムで津波が起こったらの話だがな!?」
カリア「スク△ドの丘とかベル△ンディの丘とかは無いのかしら?」
ギルス&ホルス「無いよっ!」
カリア「そう残念。もしそんな女神さまっな地名だったらオタな人たちが詣でに来て観光収入になったかもしれないのに。そしたら土産物屋を開いてベ△ダンディ饅頭とかサブレとか熊の木彫りの人形とか・・・」
あああカリアがどんどん壊れてく・・・(←お前のせいだろ)
『呼びましたか?』
ギルス&ホルス「えっ!?」
『だから、「女神さま」って云ったでしょう?』
カリアの声なのだが、様子がおかしい。
ホルス「ホントに壊れたのか・・・?」
ギルス「違う!・・・女神さまっもとい、女神イシター様がカリアに降臨されたんだ!」
女神イシター「闇の者の影響力が強く、なかなか近づけませんでしたが、漸(ようや)く貴方達に呼びかける事が出来ました・・・」
???「ウガァ!見つけたぞバビリム王子!」
ギルス「ああ煩(うるさ)い!今取りこんでるの!!新聞代の集金はあとあと!」
???「ガァァ・・・?」
コイツは前回ドラスコルの命によってウルドの丘で待ち伏せしていたスーマール亜人兵団長、リザードマンのチーフリザード。けど完全にアウトオブ眼中になってるネ。
女神イシター「ギルス、カリア、そしてホルス・・・、貴方達の力で地上に光が戻りつつあります。でも同時に闇の力も強まっています・・・急いで、急いでください・・・・・・、・・・・・・はっ、(カリア正気に戻る)」
ホルス「す、凄ェ、ホンモノのイシター様だ・・・初めて見た(?)・・・」
カリア「やはり闇の力の影響で長時間は降りられなかったみたい。でも、その短い間でもイシター様の悲しみといたわりを感じたわ・・・」
チーフリザード「ウガガガガガァ!(←何とか自分の存在をアピールしたいらしい)」
カリア「それで、長時間降りられなかった分、あたしにメッセージを残してくださったわ。ジュエルの秘密についてなんだけれど・・・」
チーフリザード「ウガァウガァ!!(←誰も相手してくれないから駄々っ子の様に両腕を振り回してる)」
ホルス「あーうるせェ!」
ギルス「誰だアイツあんなの居たの?」
カリア「さあ?」
チーフリザード「ガァァァァ!殺す!絶対殺す!!」
ホルス「ナンだよいきなり出てきて最初の科白がそれか?突飛過ぎるじゃねえか。せめて『見つけたぞバビリムの王子!』とか云えよ!」
チーフリザード「ガァァ違う!!最初の科白違う!それ最初に云った!!」
カリア「あーもう煩いわね。仕方ない話の続きはアイツ倒してからにしましょ。」
ギルス「よーしもう一気に叩く!イシス様カモン!ホルス、カリア総攻撃だっ!」
ホルス「よっしゃあ、やっと本当に出番だくぅぅ・・・、やってやるぜええっ!」
良かったねホルス。泣く程感激して。でもね・・・・・・
女王イシス「ええい退けいそこな従者!妾(わらわ)の攻撃が当たらんでは無いか!」
ホルス「だったらあんたが回り込めば良いだけでしょうが!」
以前から投射系クリーチャーのアタマの悪さは指摘していますが、壁や味方クリーチャーで自らの攻撃が遮られる場合、彼らは回りこんで相手を再捕捉する真似をしません。壁になった味方クリーチャーも退いてくれませんので、その為に上記の様な展開になる事がまま有ります。
リザードマンはSTAGE18で触れた通り物理防御が高いので(武装強化しなかった所為もあるが)ホルスで倒すのは少し無理。そこで回避力の有るホルスを囮にしてイシスの魔法攻撃でボスを一度潰す作戦を立ててたのに・・・ホルスが邪魔するわそれでいてホルスではダメージを与えられないわおまけに壁とホルスが邪魔でギルスも近づけないわで・・・
ギルス「くっくっく・・・圧倒的ではないか我が軍は!」
カリア「圧倒的に・・・・・・負けたのよ!・・・きゅう。」
と云う事で、イシスとホルスがもたついている間にチーフリザードの痛い攻撃を受け防衛ラインNフィールドは全滅。ドロスはどうした?総帥といえども親殺しの罪は免れないのかっ!?(←ナンだそれ)・・・と、兎に角、カリアもギルスもやられちゃった。ホルスまた結局また活躍出来ず。
しかしSTAGE1で触れてる通りジュエルを取られるまでは死んでも負けではない。武装とMPは失うが。ギルスは復活したが最早ボスと戦闘する余力は無いのでカギ集めに奔走する。このチーフリザードは兎にも角にもギルスを追尾するタイプ。既に自分はギルスダンジョンに入っているのにわざわざ自分のダンジョンに戻って追っかけてくれる熱烈ぶり。逆に云えば、奴に追っかけられてる限りはジュエルを奪われる心配は無い。つまり、如何にコレ以上倒されないかが勝負の決め手。
敵のメインはリザードマンとオーグル。武装を失ったギルスで対抗するには時間が掛かり過ぎてボスに追い付かれる恐れが有る。ここでお役に立つのがSTAGE17で紹介したブック・オブ・アンサモンなんだモン。敵リザードマンをカードに戻して回収し、再召喚して壁にする。同じSTAGE17で手に入るネゴシエイターで「説得」してしまうのも有効。これらの手を駆使してどうにかカギを3つ揃えたギルスだが、敵ジュエルルームに入ったところで遂にチーフリザードに追い付かれた!
チーフリザード「ウガガァァ遂に追い詰めたゼェ覚悟決めイや・・・」
ギルス「こーなったら・・・」
チーフリザード「ガ?」
ギルス「目の前から消えちゃって・・・・・・おくんなまし!」
チーフリザード「ガァァァァァァッ!?」
ギルスはチーフリザードにブック・オブ・Uターンを投げつけた。この場合、奴は最後に入ったギルスダンジョンのルームへ飛ばされる事になる。この様にリターンやUターンをボスに投げつけて目の前から追い払う戦法も状況によっては有効である。ただ、この場合、(場所がジュエルルームなので)ボスがリターンを持っていたら瞬時に戻ってくる事も有るので注意が必要だが・・・。逆に、自分がリターンで戻って、ボスがそのルームから離れたらUターンする手もある。
まあ兎に角、チーフリザードを土壇場でバシルーラしてギルスが辛くも勝利を収める。
・・・結構、一度KOされてから逆転勝ちするのって快感なのよ。
カリア「それじゃ、話の続きね。」
チーフリザード「ガアァ酷い・・・せめて最後の科白(「この次が貴様の墓場だ!」とか)くらい云わせて・・・」
ホルス「煩いもう行数かなり喰ってるんだから黙って死んでろ(一突き)!」
チーフリザード「ガァっ人でなしィ・・・・・・ぐふっ」
・・・「人で無い」リザードマンに云われたか無いわ。まあでも結構彼は哀れだね。赤騎士メルザ(STAGE16参照)みたいに腰低くしてたら待遇違ってたかもしんないけど。くれぐれも人と接する時には態度は礼儀正しくしてようね。ペギーおばさんからの御願い。(また旧い・・・)
では、例によってカリアの話は会話形式だと長くなるので地の文で要約。「ジュエル」と云うのは純粋な魔力の結晶体であり、それ自体が「光」だの「闇」だのの力を持つわけではなく使用者の力のベクトルによっていずれかの属性を持ってしまう。「光」ジュエルと「闇」ジュエルが同ランクで一つずつ有るのはその為であり、ギルスの「浄化」は「闇」ジュエルをフォーマットして「光」に書き換える作業だと云える。逆に云えば、「光」ジュエルも闇の者の手により「闇」ジュエルに変えられる恐れも有るのである・・・
神の至宝であるブルー・レッド・グリーンのクリスタルロッドも正確にはジュエルの一種である。ドルアーガはレッドクリスタルロッドから闇ジュエル「ルビーメイス」を創り上げ、自らのジュエルとした。
(註:しかし何故か「ドルアーガの塔」では、57Fのサキュバスにそれを預けてしまい、あっけなくギルガメスに奪われてしまう。ルビーメイスの効果によりドルアーガは59Fでクォックス・スーパーの変身を解かれて本体を曝(さら)け出す事になる。更に何故か「ザ・ブルークリスタルロッド」ではドルアーガがサキュバスに預けたのはブルークリスタルロッド本体という設定になっており、なんかシリーズ間での設定に矛盾が見られる。まるで「最早主人公の弁当箱がタイトルなんてベタ過ぎて誰も思わないような野球マンガ」や「内容的には少年誌のそれなのに二十歳過ぎた連中に未だに登場キャラ募集させる超人格闘マンガ」のシリーズを見てる様だ)
カリア「・・・でも、ドルアーガは肝心のブルークリスタルロッドから『サファイアメイス』を創る事は出来なかった。」
ギルス「でも、確かギルガメス大王の宝物リストにサファイアメイス有ったよ!?確かフロア42だっけか・・・」
カリア「流石に腐っててもギルガメス様の伝説には詳しいのね。」
ギルス「『腐ってても』ってどー云う意味?」
ホルス&カリア「アタマん中。」
ギルス「がーーーーん!!」
因みにFC版「ドルアーガの塔」での42Fサファイアメイスの出し方は「レッドウィスプ通過→カギを取る→レッドウィスプ通過(「裏」はウィスプに触れずにカギを取る)」。特別な効果はなく別に必須アイテムではない。
と云うのも、ドルアーガが試しに創ったそれは、形だけで何の魔力も持たないイミテーションだったから。最強の魔王ドルアーガでも、ブルークリスタルロッドの力を完全に支配出来なかったらしい。逆に云えば、ルビーメイスの力だけでSTAGE18で触れた通りに塔を一瞬の内に完成させ、クォックスを操っていたのである。若しドルアーガが完全なサファイアメイスを創り上げていた場合、ギルガメスは本当に奴に勝てたかは微妙だったかもしれない。
しかしそれにしても、「ドルアーガの塔」での無意味アイテム「サファイアメイス」からこんな裏設定を後付けで持ってくるとは予想外だった。ガン△ムにしろスター△ォーズにしろスタート△ックにしろ、後発の作り手によって続々後付け設定が生まれるのは名作の証明とされるが、正しく「ドルアーガ」シリーズが名作といわれる所以がここに見られるのかもしれない。・・・たまにはこんなヨイショした方が良いでしょナムコさん!?
ホルス「つまり・・・、例えドルアーガ復活阻止が間に合わなかったとしても、サファイアメイスを創らせるのだけは阻止しなきゃいかんわけか。」
カリア「そうなるわね。さもないと、あたし達じゃ太刀打ち出来ないかも・・・」
ギルス「よし、急ごう!ここからならバビリム正門まですぐだ!!」
三人はウルドの丘を下り始める。因みにこのステージでは剛剣ブロードソードがイベント入手出来る。打撃力が高く、ナイト系にもかなり有効な武器である。
ゴメンナサイ今回は少し長引きましたがもう少しだけ付き合って下さい(でも、これから先はストーリーも大きく流れ出すので長くなりがちになります。予めご了承下さい)。こちらはバビリム市内イシター神殿。
アンシャー「結局亜人兵団もやられた様だなドラスコル卿。」
ドラスコル「はっ申し訳ありません。↑(今回の本文)を見れば善戦した様なのですが・・・」
アンシャー「所詮アタマの中身はトカゲ。さっさとジュエルを取りに行けば勝てたものを。まあ『ガァァ』が口癖では知能程度も推し量れる。ナンであんなのが正規軍に居るのだ?」
ドラスコル「(あっさりと)アンシャー様が編入されたはずですが。」
アンシャー「む・・・・・・、そ、閑話休題(それはさておき)。まあ奴が敗れるのも計算の内だ。」
逃げたな・・・、因みにその背景についてはまた先の話で。
アンシャー「逃、逃げてはおらぬぞ。これも遠大な計画あっての・・・・・・・・・ま、まあ閑話休題。王子めがバビリム正門へ来るのは予測済み。これでこそ予てから用意しておいたあの手が生きてくるのよ。」
ドラスコル「しかし私にはあの作戦は同意しかねます。」
アンシャー「婦女子を人質紛いに使う卑劣さがかね?それともあんな在り来たりっぽい作戦を用いるベタさがかね?」
ドラスコル「(あっさりと)両方です。」
アンシャー「・・・人の作戦にそうあっさりケチを付けてくれるとは・・・。卿は正直で却ってなかなか気持ちが良いな。まあ奇策に走るよりもベタな手の方がシンプルな分通じやすいしイレギュラーにも対応出来るモノなのだよ。・・・・・・解っているのか筆者よ?」
通じる人間が少なさそうな引用ネタ使う事に対する文句かよ。ああ〜〜、聴こえんなぁ〜〜〜!!(声:郷里大輔さんでお聞き下さい)
・・・では、いよいよバビリム編も佳境、次回は「バビリムの門」です。アンシャーの作戦とは一体?って、もう御解りですよね?(STAGE15参照)