(本シリーズの内容は一見実際のゲーム内容を模しているようにも思えますが、これまで以上に全くゲーム本編を無視して物語が進みますので余りにも鵜呑みにし過ぎると莫迦を見ます)
ドル足掻記
「STAGE63:パックランド」
〜TRIP18:「おお△△△△よ 新弟子舞うとは何事だ」〜
ホルス「くっ・・・」
ギルスの放ったナンナルの矢と、カゲキヨの剣の衝撃波の交錯によって発生した閃光がホルスたちの視界を塞ぐ。
ホルス「い、いったいどうなってるんだ?これじゃあ何にも見えねぇじゃねェか。」
カリア「若しかしたらセティのスカートが風圧で捲れて中を拝めたかもしれないのにねー(前回参照)。」
セティ「兄さん・・・・・・はもう毎度の事だから仕方無いにしても、カリアさんまでそんなオヤジネタに走られたらわたし困りますぅ・・・」
ホルス「妹の中でもう『仕方無い』とまで思われているオレの立場って一体・・・(キー△ン山田風に)」
とまあ毎度毎度マンネリなやり取り(と判っていながら書いてしまう筆者も一体・・・)の中、徐々に光は薄れていき、やがて視界が元に戻ったが、肝心の二人が忽然と姿を消してしまっていた。
セティ「ああっ!?まさか、超大技の交錯によって反物質反応のようなものが炸裂してお二人は瞬間蒸発されてしまったのでしょうか?」
ホルス「いくらナンでも飛躍しすぎだろう?それだったらオレ達まで消滅してるだろうが!」
カリア「ギルス・・・一体・・・・・・」
一方、光とともに消え去ったギルスはと云えば。
ギルス「うーん。ここはドコなんだろう?」
まあ大方予想のつく通り、両者の大技による反作用で次元の壁を飛び越えて別世界で飛んでしまったらしい。
ギルス「・・・ところで、カゲキヨは?」
そして周囲を見回すと。
カゲキヨ「遂に見(まみ)えたり三ツ首の竜よ!汝(うぬ)が呑却(どんきゃく)せし神器、『草薙剣(くさなぎのつるぎ)』今こそ我が手に!!」
何やらギルスそっちのけで戦いを繰り広げている。
???「た、痛たたたた、ナニすんねやジブン!?」
カゲキヨが斬りかかっている相手は彼が云うように三つ首の竜に見えるが、なんかその言動が妙に俗っぽいと云うか、へんな訛りがかっている。
ギルス「・・・てか、思いっきりダハツク三匹じゃんか。」
ダハツクしょーじ「だははははっ!やっぱワイらくらいの人気モンは何度でも出番を切望されるもんなんやな!!」
ダハツクJUN「そんなニーズがあったんかいな。」
ダハツクチョー作「ンなワケあるかい。それよか筆者が『もうしょーもない漫才考えるのが面倒』とか云うてたから多分わしらの科白こんだけで終わってまうで。」
ダハツクJUN「ホンマかいな!?そらどーゆーことやねん!」
ダハツクしょーじ「(醤油注しを口に咥えて)ふぉーふゅーふぉほー!」
JUN&チョー作「予想通りのボケすんな!ちゅーかモノ咥えて喋っとったらナニ云ってるんか判らんわアホがっ!!(両脇から火炎)」
ダハツクしょーじ「げはあああっ!?」
カゲキヨ「隙有り!!」
ダハツク三匹「どぎゃああああああっ!?」
ギルス「なんだかなぁ・・・」
てか、ここまで思いつきで書いたんだけどTRIP15の時点で判明していなかったチョー作の一人称が決まっちゃったね。ところで花月とかに行くと芸人グッズ売場で村上ショージ師匠の醤油注しが本当に売ってるらしいよ。
???「なんやまた来たんかいな。」
ギルス「!!」
一人の人影が現れる。
ギルス「またお前か!」
ナーガル神「それはワシの科白や!てかオマエてナンやねん!ジブンもアイツみたいに地獄行きになりたいんか!?(STAGE53後編参照)」
ギルス「ヤだなぁ冗談ですよナーガル様。ホラいま流行りのニコ動風味に、ね♪」
ナーガル神「『いま』ていつの話やねん。大体この前(STAGE62開始時点)にニコニコ動画なんてモン無かったはずやけどな・・・」
因みにそんな筆者はこれ執筆時点でまだニコ動を四回しか見ていません。ただでさえ脱線する人間がこんなの見たら絶対に戻れなくなる・・・
ギルス「・・・では、結局ボクたちはまた黄泉の国に堕ちちゃったわけですか。」
ナーガル神「そうゆう事になるな。まったくナンでこう立て続けに落ちてくるんや。」
ギルス「そんなに立て続けですか?てっきりもう何年も経っているものだとばかり・・・」
ナーガル神「オモテの時間の事はダァってい!!こン中での実時間では数日も経っとらんのじゃボケぇ!?」
・・・ま、一応はSTAGE62の直後のハナシですので・・・
ギルス「って云うかボクたちの技の交錯の衝撃程度で黄泉の国に飛ばされるなんてどーゆー事なんですか。確かナーガル様は黄泉の国のセキュリティを強化中だとか仰ってましたよね(STAGE62・弐参照)?いくらなんでもこれはザル過ぎじゃ・・・」
ナーガル神「痛いトコ突かんでええわ。大体まだ『強化中』云うたやろ?まだシステムが完全に出来あがっとらんのや。それにな、つい先だっての耐震偽装問題で地質調査とか建物の強度調査とかやり直しとるし、新築物件も全然認可が進まんで難儀してるんや。」
ギルス「またいつの話を持ち込んでるんですか。つまりは黄泉の国の地盤が弱まってるからボクたちはここに飛ばされたと?」
ナーガル神「地盤ちゅうか正確にはここの『天井』やな。カイとかドルアーガとかが頭突きでポコポコ穴開けよるから・・・」
カイ「わたしは少なくとも黄泉の国まではやってなーーーーーいっ!!(こちらの小話参照)」
ナーガル神「兎に角!前にも云うたがジブンらみたいなんがポンポンここに来られたら迷惑なんや。ホラとっとと往ね往ね。」
ギルス「ではまた『ヨミヲネア』に挑戦せよと(STAGE62・弐参照)?」
ナーガル神「いやアレはもう打ち切りや。」
ギルス「ゲーーーーッ!あの小話の設定は実話っ!?」
ナーガル神「ちゅーか、この不景気やと奴にかかるギャラも莫迦にならんからな・・・」
ギルス「ああ、テレビ界も最近世知辛いんですねぇ・・・」
カゲキヨ「・・・・・・?」
近頃のテレビって、いかに低予算で済ませようとしているのかを穿った見方で観ているとけっこー笑えたりしますよね。
ところで、この「ドル足掻記」設定ではアンシャーは賠償金返済のために『ヨミヲネア』の司会業をやってることになってるんだけど、番組打ち切られたらどうするんだろう?お金返せないまま半永久的に飼殺し?
ナーガル神「まあ兎も角、そんな事もあろうかと準備はしてある。こっちへついて来ィな。」
ギルス「『こんなこともあろうか』ってホントにこんな事予想してたんですか?」
ナーガル神「・・・それくらい出来んかったら神なんぞやっとれんわ。」
そうしてナーガルに連れられた先には、八つの葛籠(つづら)が並べられていた。
ギルス「おお、これは欲こいて大きい葛籠を選ぶと酷い目に遭うと云う、旧くからの物語の慣例、つまりは仕来りを教えると云う・・・」
カゲキヨ「・・・・・・仕来り雀。」
ナーガル神「ナンやねんそれは?ちゅかナニさり気なくボケとんねんカゲキヨ?ジブンしばらく見んまにキャラキャラ変わったんちゃうか!?・・・コレはそんなんやなくてな、カゲキヨの世界では死亡した場合こーゆー手段での復活システムがあるらしくてな、それを再現してみたんや。」
一応解説しておくと、カゲキヨの元ネタ『源平討魔伝』では、横スクモードで画面外に落ちると「黄泉の国」行きになり、そこの最奥部にある「生死のつづら」を開けて「生」を引けば元の地上に戻ることができる(ただし、京都以降の場合は京都に戻される)システムになっている。もちろん「死」を引けば、その場で強制ゲームオーバー。
ギルス「つまり確率八分の一・・・・・・12.5%・・・?」
ナーガル神「さてどうやろな・・・くくく。」
因みに元ネタ『源平』でのゲーム開始時点での「生」の確率は二分の一(八つ中四つ)。しかし確率は時間経過でどんどん減っていくので必ずしもゲーム中最初に到達した時点で二分の一と云う訳でもなかったりする。最終的には全部「死」、つまり確率0%だって有りうるのだ。
ナーガル神「ほな・・・」
冥界神は軽く咳払いをして、威厳をもった声でこう告げた。
『生死のさかいを さまよえる亡者よ 運命のつづらを あけよ』
ギルス「んむー・・・どうしようか・・・ドレを選ぼう・・・」
カゲキヨ「儀留守殿。我は先に行かせて貰う也。」
カゲキヨはすたすたと歩き出す。
ギルス「ええっもうどの葛籠にするか決めたの?」
カゲキヨ「笑止。斯様な賽の目が如きものに命運を託す等愚か也。我はより確かなる路を選ぶだけの事。」
そうしてギルスやナーガル神を通り過ぎて、途中に通過した赤い色の水のようなものをたたえた池の中へとずぶずぶ入っていく。
ナーガル神「ち・・・気ィ付きよったか・・・」
『地獄のさたも 銭しだい』
いきなり妙な声がかかったかと思いきや、カゲキヨの姿が徐々に消えていく。
ギルス「ちょ、ちょっとー!?」
カゲキヨ「儀留守殿。先に地上で待つ也・・・」
実は元ネタ『源平』では、銭70と引き換えに「黄泉の国」内の血の池に入ることで「つづら」を引くことなく地上に還る事の出来るフィーチャーが用意されている。尚この半ウラ技的制度もプレイ時間の経過によって受け付けないようになってくるの注意。
ギルス「くそうそんな抜け道があったなんて!?て云うかカゲキヨ的にはそれはアリなの?キャライメージ考えようよ?これじゃまるで金の亡者じゃん!?」
カゲキヨ「我は・・・・・・・・・亡者也(しれっと)。」
ギルス「云い切ったーーーーーーーっ!!」
ナーガル神「せやけどホンマこれはアリなんか・・・完全にキャライメージの事考えてへんやろこの作者は・・・」
以前、筆者は「ドル足掻記のカゲキヨは(ボケキャラしか書けない筆者にしては)格好いいキャラですね」という御意見を頂いたことがあるのですが、その時に「いやいや筆者の文章は大抵最後には全員ボケキャラになる(STAGE13参照)のでSTAGE63の再登場時には判りませんぜ!?」と完全に相手の好意を無視しまくった御返事を書いてしまったものですが、いやはやまさか本当にカゲキヨにボケさせるとはなぁ・・・・・・はっはっは。
ギルス「ホント、ナムコファンの風上に置けないよねこの筆者・・・」
ナーガル神「正確には『ファンですらない』から棄て措かれてるやろけどな。で、ジブンはどないするんや?云うとくけど地獄の沙汰も『銭』次第やからな?使えるんは鳥目だけやぞ?」
念のため、「鳥目」は「とりめ」ではなく「ちょうもく」と読みます。鵞眼銭(ががんせん)とも云いますが、要は四角い穴の開いた貨幣(いわゆる一文銭とかの類)の通称です。なお『ギャートルズ』の穴のあいた巨大な石貨もこれに該当するのかどうかまでは知りません。
ギルス「それ云ったらバビリムがどんな貨幣制度なのかも知らないくせに・・・。まあいいや。どちらにしてもそんな大金持っていないし。」
ギルスは葛籠のひとつに近づき、おもむろに拳で叩いてみる。
ナーガル神「なんやノックのつもりか?スイカやあるまいし、そんなんしたかて判るはずないやろが・・・」
ギルス「・・・・・・へんじがない。」
ナーガル神「当たり前やろ!」
ギルス「・・・ただの『死』か撥条(バネ)のようだ。」
ナーガル神「ナンやねんそれは!『ただのしかばね』てどっかの某有名RPGの超定番科白のパクリか!?それにバネってなんやバネって!?大体そこは『死』やあらへん・・・・・・って、あ」
ギルス「(にまぁと笑みを浮かべて)ふーーーーん、ここは『死』じゃないんだぁ・・・」
ナーガル神「お、おいちょい待てギルスそれは言葉の綾なワケでな・・・」
ギルス「ここに決ーーーめたっと!」
ギルスは葛籠を開ける。結果は勿論「生」。
ギルス「やったーい。」
ナーガル神「ぬうう・・・神をペテンにかけるとはジブン覚えとけよ・・・」
ギルス「でもボクの引っ掛けには『こんな事もあろうかと』って予想は立たなかったんですね。」
ナーガル神「やかましわっ!!」
とか云ってるうちにギルスの姿がもまたどんどんと薄らいでいく。
ギルス「それじゃナーガル様、また来まーす(死んだら)。」
ナーガル神「もう来んなボケェ!おどれら塩撒いとけ塩!!」
黄泉の国の亡者たち「ぎゃああああっ!!」
獄卒(多分パピルサグ)「先生!亡者たちが清めの塩で苦しんでますっ!」
ナーガル神「オノレらはホンマに・・・・・・大概にせんかああああああああっ!!!」
なんかナーガル様をいじり倒しただけだったような・・・
一方、かくして地上への帰還を果たしたギルスはと云えば。
ギルス「あれれ?またどこに飛ばされたんだろう?」
またも見知らぬ土地に居た。そして、目の前に都合よく立札が立っている。書いてある文字を読むと・・・
ギルス「『和泉の国』・・・・・・って、またこのパターンかーい!?」
そんなワケで次回へ。
☆まだつづく☆
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