(本シリーズの内容は一見実際のゲーム内容を模しているようにも思えますが、これまで以上に全くゲーム本編を無視して物語が進みますので余りにも鵜呑みにし過ぎると莫迦を見ます)

 

ドル足掻記

「STAGE62:壇ノ浦〜弐〜」









  ギルス「わあああっ・・・・・・」
  ホルス「うおおおおおおっ・・・」
  セティ「あぅぅぅぅー・・・・・・」
  カリア「あああああっ・・・・・・・・・
あーーーあ。
  ギルス&ホルス&セティ「
テンション低っ!?
  カリア「だってあたし達
何ヶ月落っこちたままなのよ?いい加減飽きてきちゃうわよっ!いくらなんでも更新ペース遅いにも程が有るじゃ無い!!」

・・・ごめん。

さてもうすっかり話の筋を忘れてしまった方も居られるかもしれませんので改めて説明致しますと、
『時空の歪みから侵入してきた3つの闇ジュエル』を浄化する為に謎の群島へと足を踏み入れたギルス一行でありましたが、一つ目のジュエルは無事浄化に成功したものの(STAGE61参照)、二つ目のジュエルを求めて新たな島に上陸するや、そこは「山口県」と呼ばれる異界を繋げて造られたダンジョンと同様の空間であり、しかもそのダンジョンを造った主らしき妖しげな武者がジュエルの力でまた別の異空間への「穴」を開けてギルス達をそこへ堕としてしまったのだ!(前回参照)
ではやっとこさ続きのスタート。








・・・一体どれだけの時間落ち続けていたのか。
暗闇の中を落ち続けていた為にその時間間隔はいまいち定かには掴めない。
若しかしたら何時間も、いや何日も落ち続けていたのかもしれないし、僅か数秒の時であったのかもしれない。

  ギルス「・・・羊が930708疋(ひき)、羊が930709疋・・・・・・
ボクは落ちてからずっと羊の数を数えてたんだ・・・少なくともこれだけの時間は経っていた筈だよ・・・930710疋・・・」
  セティ「さすがギルスさま!」
  カリア「
数えてない数えてない。
  ホルス「全くお前はいつも・・・ふごッ!?」
  ギルス「何だよホルス、ツッコむならちゃんと・・・むがっ!?」

どさどさどさ。
刹那、一行は黒い大地に落地した。しかし少なくともその衝撃は長時間落下したそれのものではない。
だがギルス達は「空間を抜けて」落ちてきた筈なので距離は直接関係しないのであろうが。
やがて暗がりに目の慣れてきたギルス達は辺りを見回す。どうやら「大地」とか思っていたがどこかの屋内の様である。
それも、神殿や宮殿のような大掛かりな建物の雰囲気を感じさせている。

  セティ「あぅ・・・」
  カリア「で、一体ココはどこなのかしら?何か厭な気配はするんだけど。」
  ギルス「うーーん、前回も感じていたんだけど、以前にこの感触は・・・」
  ???「(ハモった声で)
ハイまいどーーーーっ!!!
  ホルス「あ?」
  ギルス「え?まさか・・・ヤな予感が・・・」




  ダハツク・JUN「JUNでーーっす!」
  ダハツク・チョー作「チョー作ですッ!!」
  ダハツク・しょーじ「・・・
クボヅカヨウスケです(きりっ)。
  
(どげしっ!!)

しょーじが両脇から頭突きツッコミを受けた。

  カリア&セティ「・・・・・・(絶句)」
  ホルス「な、な、ナンなんだコイツらはっ!?何者だッ?」
  ダハツク・JUN「って云うか
わいらえぴろーぐでも登場してるンやけどな。完全無視かい。」
  ギルス「ダハツク三匹(STAGE53参照)・・・ってコトは、ココは『黄泉の国』なのか?」

  ナーガル神「ふん・・・結局ジブンら堕ちて来よったンかいな。」
  ギルス一行「ナーガル様?」








さて突如現れたナーガル神によって現在の状況説明が為されるのですが、今回は
この先異常に長くなる予定ですので久々に地の文で解説していきます。
まず皆さんもうお判りの通りここは
「黄泉の国」です。前回謎の武者によって異界「山口県」とこの「黄泉の国」が繋げられてしまったのです。ギルスは生ある身で黄泉に下り、カリアは「魂の牢獄」の儀式で死を迎えた事により、各々「黄泉の国」を経験していた為に「以前感じたことの有る厭な気配」と云っていたのです。
では何故あの武者にそのような芸当が出来たのか。それは彼がこの黄泉の世界(と云っても、今ギルスの居る世界ではなく「別の時空」での話ですが)の眷属であったからです。
彼の名はカゲキヨ。より正確には
『平景清(たいらのかげきよ)』と云う名の一人の武士(もののふ)。
彼の世界は
「源頼朝(みなもとのよりとも)」と云う『闇』の勢力によって制圧され、カゲキヨ達平氏の武士達は悉くが「壇ノ浦」・・・後に「山口県」と呼ばれる地に於いて討ち果たされてしまいました。
そうして同胞達と共に冥界を彷徨う事となったカゲキヨにジュエル
「翠玉杵(エメラルドメイス)」と仮初めの生とを与え、現世へと戻したのが「三途の川」の渡し守「安駄婆(あんだあばあ)」。「頼朝」による闇の支配を憂いた天帝の命によるものでした。
ジュエルによってダンジョン(空間)を繋ぐ能力を会得したカゲキヨはその力で現世「壇ノ浦」への帰還を果たし、「頼朝」の居城
『鎌倉』へと赴く際にギルス達と偶然出くわし、彼らを「源氏」と誤認した為にまた再び空間を「黄泉」へと繋ぎ、ギルス達を堕としてしまった、と云う次第なのです・・・

  セティ「あうぅぅ・・・それじゃ、そのカゲキヨさんは、もう既に死んでらっしゃるのに復讐の為に蘇ってきたと云うのですか・・・・・・何だか可哀想です・・・」
  ギルス「しかしその
糞婆々様でしたっけ?そいつが間違えてカゲキヨをこっちの世界に送り込んだから話がややこしくなったんじゃないですか、まったくもう。」
  カリア「わーーっ!ギルス
フンババ様じゃなくて安駄婆よっ!?(STAGE61前編参照)」
  ナーガル神「ワシも詳しい事は知らンのやけどな、なんでも向こうの世界では
『くれじっと』ちゅう異世界からの布施によって亡者が蘇るシステムになっとるらしいわ。・・・ギルス、ジブンなんか心当たりとかあらへンか?金を泉とか井戸とかに投げ込んだとかな!?」
  ギルス「!!?・・・まさか?つい三日ほど前にカリアと
『トレビの泉でとれびあん』ごっこしたけど若しかそれで?」
  セティ「はぅっ!?そんなギルスさまわたしに内緒でなんて酷いですぅ!?」
  ホルス「じゃなくてよ!!ギルス
結局お前の所為じゃねーかっ!!それにカリア、君まで共犯かよ!?」
  カリア「(片手を突き出し)・・・
反省。

まあ兎に角、カゲキヨの戦う動機・心情には察するに充分なものがあるが、少なくとも彼の戦うべき世界はここではない。その為には、一端彼のジュエルを浄化して無力化した上で再びナーガル神の力によって彼を本来の世界へと送りかえさなければならない。

  ギルス「成程解りました。それじゃカリアホルスセティ、行こうか。」
  ナーガル神「待ちィやギルス。」
  カリア「?」
  ナーガル神「確かにジブンにはカゲキヨを止めて貰わないかん。やけど、ジブンらは黄泉に堕ちてしもうた。つまり
ジブンらは今『死んだ』事になっとるンや(註:ゴールドアーマーは再びギルガメス陵に奉納されました)。ドルアーガの件も有って今この黄泉の国のセキュリティを強化しとる最中や。そーホイホイとシャバに出さすにはいかへんのや。」
  ギルス「
ええっそんなサギだ!結局Q2に繋がないといけないんですか・・・?
  ナーガル神「
旧いネタはもおエエわっSTAGE53後編参照)!?勿論解っとるわ。せやから、このワープゾーンを通りや。」

冥界神は自分の背後にあるワープホールを顎でしゃくりながら示した。

  ナーガル神「この先にある試練を乗り越えればジブンらを再び現世に返したる。ゆうても、今回はそこのダハック程度の生易しい試練とはちゃうで。ま、心してかかりィな。」
  ダハツク・しょーじ「生易しいやなんてそンな殺生ですやんナーガル様!この
『冥界の赤い彗星』と呼ばれたワイでっせぇ!?」
  ダハツク・チョー作「
『赤い』のが同ンなじなだけやんか・・・」
  ナーガル神「ちゅーか、ジブンらは
『通常の三倍早い』ンやなくて『通常の三倍行数喰う』クセにツマラんからゲンナリ、憔悴してまう云ってまえば『赤い悴星(すいせい)』やな。」
  ダハツク三匹「
げはっっっ!!!

ギルス達は無視してすたすたワープホールへと入っていった。








ぱーぱーぱぱーーー・・・

ワープホールを通過した瞬間、数々の照明とファンファーレがギルス達を出迎えた。

  カリア「な、ナニこれ?」
  ホルス「なんか花道を通ってるみたいだな・・・」
  セティ「あ、ギルスさまあれ・・・」
  ギルス「ん?」

今ギルス達は無数の照明に挟まれる形で立っている。その「花道」の先にステージが用意されており、テーブルと一体化した椅子が2脚用意されている。その一方は空席だが、一方には既に何者かが座っていた。その人物はすっぽりとフードを被って顔は見えず、ただその奥にある双眸が妖しく輝いていた。
その謎の人物はギルスの方を向き・・・言葉を発した。

  ???「
クックック・・・・・・『クイズ¢ヨミヲネア』へようこそ。私が司会の『みのアンシャー』です・・・




  カリア&セティ「・・・・・・・・・・・・!!(絶句しつつ口をぱくぱくさせてる)」
  ホルス「
なんなんだよコレはっ!!全然脈絡が無ェっ!!!
  ギルス「て云うかなんでアンシャーが!?」
  アンシャー「ククク・・・確かに私はドルアーガ共々この黄泉に再び封じられてしまった。王子、貴様のせいでな。しかし私を待っていた悲劇はそれだけではなかったのだよ・・・」

本当はココ会話シーンにしたかったけどまだ今回は長引きますので地の文で。
アンシャーはこの「黄泉の国」に魔宮(STAGE54)を構えていたのだが、再び黄泉に堕ちたアンシャーを待っていたのは
この「魔宮」を不法占拠していた事に対する罰金の督促であったのだ。
結果、彼はナーガル神に借金を負ってしまった事になり、その返済の為にこの地で「試練」の司会のアルバイトをやるハメとなったのである。
因みにドルアーガも
「公共物破損(冥界の天井破ったから)」の罪で労役に就かされているらしいがまたソレは別の話。

  ギルス「つまり・・・ここでクイズに答えればいいのか?」
  アンシャー「その通り。賞金1000万円を獲得すれば
『地獄の沙汰も金次第』、貴様らを再び地上へと還してやろうではないか。」
  ホルス「しかし、その為には10何問も答えないといけないんだろう?」
  アンシャー「クックク、心配は無用だ。筆者も久々で
完全にペースを掴んでいないからもう相当行数使っておるでな・・・・・・次の問題一問だけ答えられたら良い事にしてやろう。」
  セティ「わあラッキーですぅ!」
  カリア「ホントかしら・・・どーもあんたの云う事信じられないけど。何せ全て予想外した
ヘタレ軍師だもんねぇ・・・」
  アンシャー「
わ、私はヘタレなどでは無いいいいっ!!・・・・・・閑話休題(それはさておき)、悪魔と云うのは契約には忠実なのだ。嘘は云わん。それにライフラインも3つとも残っているのだぞ?それでたった一問だけ答えればいいのだから楽勝であろう!?」
  ホルス「まァ確かにな・・・」
  ギルス「うーん、確かに怪しいな・・・でもこれしか現世に還る方法が無いのなら、やるしかないよね!ようし来い!!」
  アンシャー「クックック・・・いい心掛けだ・・・・・・では問題。」

『トーマス・アルバ・エジソンが1879年に炭素フィラメントを使う事で白熱電球の実用化に成功し、その三年後に一般家庭への商業利用を開始した際に、フィラメントの原料である竹をどこから輸入したのか?
A:南京 B:竹島 C:京都 D:モクテスマ星 』



  ギルス「・・・・・・?」
  カリア「だから!
なんでこのコーナーいつも時代考証メチャクチャなのよっ!?
  アンシャー「ククク、どうする?ライフラインを使うかね?」
  ホルス「ココは使うっきゃ無ェだろ。これが最後の一問なんだし。」
  アンシャー「クク、ならば
電気・ガス・水道から好きなものを・・・」
  カリア「
確かにライフラインだけどソレは違う!
  アンシャー「ただの冗談だ(あっさりとドラスコル風味)。では
『TELEPHONE』『FIFTY−FIFTY』『AUDIENCE』から好きなものを選び給え。」
  セティ「どうしましょうギルスさま?」
  ギルス「問題にもよるけどもテレホンは問題内容を上手く相手に伝えられなきゃ役に立たないしフィフティフィフティも読みが外れる事もあるし、最もハズレの少なそうなオーディエンス!!」
  アンシャー「ふむ。では観客の皆さんに答えて頂きましょう、AUDIENCE!!」

じゃん。
(A:0% B:0% C:0% D:0%)

  ホルス「・・・
なんでだよっ!!!
  セティ「あぅ・・・兄さん・・・ココには
観客って誰も居ないですよぅ・・・」
  カリア「
あーーーっっ!騙された!!きったな!!
  アンシャー「クックック、残るライフラインは二つだが?」
  ギルス「く・・・ならば、次はテレホンだ!」
  アンシャー「ククク、ではそこにある公衆電話で好きな所に掛け給え。これがテレホンカードだ。」
  ギルス「テレカ?成程これが丁度30秒で通話が切れるように度数調節してるんだね。それじゃ御先祖ちゃんのところにピポパっと。」
  セティ「あぅぅまるで
当たり前かのように電話使ってますよカリアさん?」
  カリア「あたしに振らないでよもうツッコむ気も失せちゃった・・・」
  
(ぷるるるる)『(カイの声)はい、こちら・・・』
  ギルス「繋がった!もしもしボクギルス・・・」
  
(がちゃ、つーつーつー・・・)
  ギルス「・・・切れちゃった。」
  アンシャー「ククク残念だったな?
ここ(黄泉の国)から天界へは超長距離電話になるのでQ2回線を経由するから法外に青天井な料金が掛かるのを忘れておったぞ!?」
  ホルス「ウソつけ!」
  ギルス「
結局ナーガル様Q2回線持ってたのか・・・
  カリア「
ンな事どーでもいいわよ!って云うか天界に掛けるより地上の方が良くなかった?スーマールのユフタルさんとか、」
  アンシャー「ユフタルなんぞに掛けたら
フォント四倍角の大声で鼓膜が潰されても知らんがな・・・閑話休題。さて残るはFIFTY−FIFTYだな。クックック、どうするかな?」
  ホルス「・・・ちくしょうバカにしやがって・・・」
  ギルス「でもやるしかないよね・・・」
  カリア「あ、でも、今度は機械が勝手に二分の一にするワケだからもうへんなインチキが入る事は無いわよ!・・・・・・多分・・・」
  アンシャー「ククク、インチキとは人聞きの悪い・・・ではFIFTY−FIFTY。コンピュータがランダムに答えを半分にするぞ!?」

じゃじゃん。
(A:南 B:島 C:京 D:モテス)

  ホルス「
そっちの半分かーーーーーっ!!!
  ギルス「
文字数を半分にするなんて予想外だった!!
  カリア「しかも確かにランダムに半分にしてる・・・Dって
『モクテスマ星』から『モテス』ってナニよこれ?
  セティ「それ以前に
モクテスマ星ってなんですか?

某飛翔超人の出身星。でもプロフィールでは彼の出身はメキシコシティーになっている。どっちが本当?いやモクテスマ星にメキシコシティーが有るのか?

  アンシャー「
行数が押してるのだろう?何故にそんな小ボケを入れるか筆者よ?・・・閑話休題。クックック、ライフラインを遣い切った様だが、どうするのかな?それとももうドロップアウトするかな(人生を)!?」
  ホルス「なんでだッ!!」
  ギルス「うーーー、こーなったら当てずっぽうだ、
『C』!!」
  カリア「ちょっとギルス、何か根拠あるの?」
  ギルス「いやこー云う時は
『Cにしいや』、なんちて。」
  カリア&ホルス&セティ「・・・・・・・・・」
  アンシャー「ククク下らない駄洒落だが・・・それでイイのかな・・・・・・・・・クックック、
ファイナルアンシャー!?
  ギルス「・・・
ファイナルアンシャー!!!
  カリア&ホルス&セティ「・・・・・・・・・・・・・・・
!!!(まさか今回これやる為にこんなネタ持ち出したのか?いやきっとそうだ・・・

  アンシャー「・・・・・・」
  ギルス「・・・・・・」
  アンシャー「・・・・・・・・・」
  ギルス「・・・・・・・・・」
  アンシャー「・・・・・・・・・・・・」
  ギルス「・・・・・・・・・・・・」
  カリア&ホルス&セティ「
(いつも思うけどこの『溜め』なんとかなんないかな・・・?)
  アンシャー「・・・・・・・・・・・・・・・
答えはCMの後で。
  カリア&ホルス&セティ「
やっぱ引っ張るンかい!!!(ですぅ)」



・・・そんな訳で次回へ続きます・・・
なんだったんだ今回は。





 

☆まだつづく☆  

 

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