(当コーナーの記載事項はある程度実際のプレイに基づいていますが、時として嘘・強調・紛らわしい表現が多分に含まれている恐れが有ります)
『ここは<大迷宮ラビリンス>。神の知恵を持たぬ者がここを抜ける事は能(あた)わず。果たしてお主にその知恵が有るや否や?』
辺境に似つかわしくないその巨大な建築物の前に立った三人に、どこからともなく声が聞こえてくる。
ギルス「『ドコから』って、ほらここにスピーカが有るじゃない。」
ホルス「こらギルス指差してバラす必要は無い!」
セティ「兎に角入ってみましょう。」
『はい三名様ごあんなーーい!』
セティ「・・・やはり、迷宮ってのは遊戯施設なんでしょうか?(STAGE27参照)」
ホルス「今更時代錯誤な気もするがな。」
遊戯施設と云えば、昔筆者が作ったペーパーアドヴェンチャー(ゲームブックの出来損ない)でダンジョンの落とし穴を「FR△E FALL」型の遊戯施設にしてしまった事が有ります(つまり落とし穴で「落ちる快感」を得る施設。勿論有料で料金払わないと穴から出れずに餓死する仕組)。アレの原版、結局高校に置いてきたけどもう現存してないよね?(今見ると恥ずいし)
ギルス「でもソレの存在知ってるのは片手の指の本数にも満たないはずだけどねっ!」
るせぇっ!!(ホルス調)
ギルス「ぱらぱらぱらりんこ、とフムフム。」
ホルス「今時マンガでもやらないような擬音(?)まで使って何を読んでいるんだ?」
セティ「ま・ま・まさか春画本では!?ギルスさまぁ不潔ですっ!!」
ギルス「最近セティそのネタ多いね。筆者の下ネタ電波に毒されたの?・・・そーじゃなくて、コレはバビリム王国図書館発行・抄本『ギルガメスの道』だよ。」
ホルス「大王の伝説をダイジェストにまとめたアレか。」
ギルス「因みに価格は税込み20エキュ。」
セティ「どうしておフランスな通貨なのです?」
ホルス「それは置いといて何かその本に意味が有るのか?」
ギルス「ここはかつて大王も通った場所なんだよ。だからヒントが無いかと思って。」
STAGE32で触れている通り、ギルガメスは「炎の崖より天空の回廊を経て空中神殿に至って」いる。その「炎の崖」へ向かう際に彼が通った道がこのラビリンスなのである。ここのラビリンスは、この広大な迷路によって神のもとへ赴かんとする人間の心を試す場であると云われる。
STAGE27でも少し書いたが、「ラビリンス」とはギリシア神話のクレタ島に在る伝説の地下迷宮の事(実在するクノッソス宮殿跡がその名残と云われます)。このステージはその名に恥じぬ広大なマップで道も入り組んでいて正に「迷宮」の様相を呈している。
ギルス「と云う事で、この本に迷路の攻略法が載っていたのだ!」
ホルス「それは本当か!?」
ギルス「うん。えーと、大王がナラクの村(STAGE32)で出会った老婆からの情報によると、『右若しくは左の壁づたいに進めば必ず道は開ける』とあるよ。」
セティ「成程!そんな手が有ったのですね、そこにお気付きになるなんて流石ギルスさま!」
ホルス「いや、あの、セティ、そんな目ェキラキラさせても、それって所謂『右手法』『左手法』だろ?結構一般常識じゃ・・・?」
それにドルアーガファンなら「ウィスプの法則」と云った方がいいのかもしれない。
このバア様の科白は「ザ・ブルークリスタルロッド」によるもの。あの作品では確かにこの方法でラビリンスを抜けることは可能。尤も、シナリオによっては「もっと簡単な方法」も有るのだが。まあ「ブルクリ」やった人には常識だろうけどネ。
ところで、迷路攻略の定石とされる「右手法」「左手法」ですが、コレはあくまで簡単な仕組の迷路に適用出来るものであって、「出口・入口のいずれかが外壁沿いに存在しない」とか「外壁と接続しない壁が存在する」場合には通用しない事があります。まあ最近のコンピュータゲームで出てくる迷宮では問題無いとは思いますが、昔は突然ワープとかターンテーブルとかで延々同じところを巡回させられた事も多かったしねェ・・・
ホルス「それに、もっと致命的な問題があるぞ。それは・・・」
???「そんなに探索に時間を掛けていては敵にジュエルを奪われる、と云う事だ。」
ホルス「うわっヒトの科白取りやがって、貴様何者だっ!」
腰に二振りの細身の曲刀を提げた緑色の皮膚の男がゆっくりと近づいてくる。因みに先程ラビリンスの入口で聞こえた声と同じである。
ギルス「白色彗△帝国の人?」
???「肌が緑色ならみんなそうなのか?私は剣士カンサ。このラビリンスの守護者にして『智』の試練の裁定者。」
ホルス「あれ?でもあんたゲームのグラフィックでは肌色だぞ?」
剣士カンサ「『ザ・ブルークリスタルロッド』と関連を持たせる為に本コーナー上では筆者がこっちの色にキャラ設定してしまったのだ。」
セティ「つまり・・・、肌色だったと思ったら実は別の色だった・・・。そうかあなたは本当はガ△ラス星人(第一シリーズの)だったんですね!」
剣士カンサ「いい加減ヤ△トから離れろ!!」
剣士カンサ。「ギルガメスの道」(=「ザ・ブルークリスタルロッド」)では嵐と力の神ラマンの側近にして、「嵐の兵団」を束ねる将軍であったと云う。
ギルス「・・・と、この本には記されてるんだけど、あなたの今の肩書きは『剣士』であって『将軍』じゃ無いよね!」
剣士カンサ「む!」
セティ「どう云う事なんでしょう?」
ホルス「つまり・・・・・・『左遷された』って事か?人が滅多に訪れないこんな場所の番人なんかやってるわけだし、『裁定者』なんて名前にハク付けた所で結局は体よく閑職に放り出されたってところか!」
ギルス「はっはっはズバズバと図星を突いてくるねぇホルスも!」
剣士カンサ「ぬうううう・・・・・・、許せん!斬る!!」
セティ「きゃあいきなり『力』に訴えるなんてあなた『智の裁定者』じゃ無かったんですかっ!?」
カンサはソードマスターに属する。人間族のザコクリーチャーでは最強の部類に属する、怒らせたら何でも真っ二つにしてしまうコワーい男。あと4つ前のステージに出ていたら五ォ右衛門にされてたかも(STAGE34参照)。ところでこのステージは敵がボス含めて総てソードマスターというなんかトンガリ捲った面。ソードマスターはHPと攻撃力こそ低めだが倍行動で回避率が高く、更にカウンターも持つ凶悪なクリーチャー。アックスビーク(STAGE32参照)の強化版と見るかホルスとセティを合体させて平均を取ったキャラと見るかは個人の判断にお任せするとして、
ギルス「ええっホルスとセティが合体って、それじゃまるできんしん」
ホルス「そうかんがえてしまうのか、お前は!」
ギルス「でもホルスってシスコンだし・・・」
ホルス「違う!!」
セティ「そんな兄さん、そー云う事考えてたんですかっ?厭ぁぁ不潔ですぅぅっ!」(走り去っていく)
ホルス「待ってくれセティそれは誤解だァッ!!」
・・・えー話の腰が折られましたが本題に戻りまして、ソードマスターの基本的な対策は倍行動クリーチャーのローグやアックスビークと同じ。常に2マスの間合を取って先制を取る様にし、一撃で倒す。HPが低いので攻撃力は10で良いが、篭手を付けていないと回避されてカウンター+倍攻撃の三回攻撃を受けてしまう危険が高いのだ。まあこの当時では篭手とスナイパーポットを併用しないと確実に一撃必殺は出来ないので保険として盾も付けておこう。攻撃力4なのでレッドラインシールド(物理防御3)以上で良い。
しかし、カンサだけは戦闘能力がズバ抜けているので相手しない方が良い。
ギルス「と云う事で撤退!」
ホルス「早っ!お前このコーナーでは何かすぐ逃げるけど主人公として情けなくは無いかっ!?」
ギルス「総てはチキンな筆者の戦略志向によるもの!要は勝てばいいのだ!!」
・・・実際、皆さんは結構地道にピケを張ってボスを倒すみたいですね。やっぱ筆者はセコいのかしらねアターシャ様?(おだまりこのスカポンタン)
剣士カンサ「うぬぬぬぬ逃がさぬぞ!」(ぐるぐる)
セティ「何だか・・・カンサさん壁に張りついてウロウロしてるだけなんですけど・・・」
ホルス「いやそれどころか・・・」
剣士カンサ「うぉぉぉどこへ行ったぁぁぁ!」(ばたばた)
セティ「なんかあさっての方向のルームへ行っちゃいましたよ。」
ギルス「流石は『智の裁定者』!!その深い英知の真意が汲み取れない!」
ホルス「いや・・・単に何かが抜けてるだけじゃないか?」
「智の裁定者」と云っても結局はCPU操作のキャラ故に壁を隔てた場合はそこを行ったり来たりしてなかなかこちらに近付けないケースが多い。おまけに、彼の標準アルゴリズムはSTAGE11のサキュバスと同じ、「理由は解らないけど自ダンジョンをランダムに行ったり来たり」型の為になかなかこちらのダンジョンには攻め入らない。流石に同部屋だとこちらに向かってくる(でも前述の通り壁にハマる事しばしば)ので同部屋を避けつつカギを集めれば良いだろう。ザコ対策は前述の通りなので準備さえ万全ならばそう怖くはないと思う。
問題はここのマップが広い事。必要に応じてマトックで道を開拓するにしても、ルーム自体の連結がイビツで結構回り道させられる。そこで、まずは敵ダンジョン右側ワープの左隣の部屋へ行く事を奨める。ここにはソードマスター三体も居て面倒だが、ブック・オブ・マップのカードが落ちている。
このカードはコストこそ50とバカ高だが、敵ダンジョンのワープ・カギ・ジュエルの位置を表示してくれる。こういう広いマップでは重宝する。コレを使えば侵攻ルートが導き出せるだろう。このカードはこのステージの他、(筆者未確認だが)STAGE34でも入手出来るはず。コストが高いのでダークポットなども使って早い内に使えばダンジョン攻略速度が段違いに変わるはず。実は相当先のステージでイベント入手するが出来れば今の段階で入手はしたい。
そして、このカードの力も借りてギルスはジュエルを押さえ込む。
剣士カンサ「・・・・・・見事。お主の知恵確かに見届けた。」
ホルス「どこがだっ!!」
セティ「『智』よりも『運』と云うような・・・」
ホルス「それ以前(『裁定者』の資質)の問題にも思えるが。」
ギルス「だから左遷させられたんだねきっと。」
剣士カンサ「違う!!」
ホルス「じゃ結局何を以って『知恵』を試していたのか教えてくれ!」
剣士カンサ「・・・気付かんか?先刻筆者も云っていたであろう、ソードマスターの対策の為に一撃で倒せる様に攻撃力を10以上・あと物理防御力を3以上にして、更にソードマスターの回避率30%に対抗出来る様せめて命中率を+20%以上にしておく、と云う事だ。」
セティ「ええっそれだけですか?それって・・・・・・」
ホルス「小学生の計算じゃねえか!!人をナメてんのか?」
ギルス「でも・・・」
剣士カンサ「そう。その『小学生の計算』を間違える大人も居る事だしな・・・」
ギルス&ホルス&セティ&カンサ「・・・・・・・・・・・・うーむ。」
オレの事か?オレの事なのかっ!!?(STAGE22・STAGE27参照)
剣士カンサ「まあ兎に角、先に進まれるが良い。それがお主の『道』であろう・・・」
ギルス「では、いよいよ『嵐の山』かっ!行こうホルス、セティ!!」
ホルス「おうっ。」
セティ「はいっ!」
三人はラビリンスの反対側から「嵐の山」へと向かう。そこではこれまでの山の周囲に吹きすさぶ嵐が嘘の様に形(なり)を潜めていた。
ホルス「成程ハーサグ(STAGE35参照)の云った通りあの嵐は結界だったのか。」
セティ「でも見て兄さん。山頂には厚い雲が覆ってて風が渦巻いているみたい・・・」
ギルス「・・・・・・この山を登っても、一波乱有りそうだね。気を抜かず行こう!」
山の登山口へと向かう三人。それを背後から眺める一人の影。
???「も・ち・ろ・ん、まだ一波乱も二波乱も有るヨ。何せ、まだ『試練』は始まったばかりだしね!!じゃ次回『嵐の山』を楽しみに待っててよ。シーユーアゲイン!!」
・・・ホントに名前伏せてる意味が無ェな・・・・・・