みの吉さん日記第６週

１０／５（土）曇　８：００起床
　共和樹立記念日で休日。サンタ・クルス修道院の前は、ちょっとしたカーニバルに。コインブラ観光を実はしていなく、スケッチをかねて大学まで行ってみる。便利なバスがあったけど歩きたい気分だったので、レプリカ広場までの坂道をひたすら登る。
　右にまがって大学目指そうと思ったが、サンタ・クルス公園の入り口の門のざくざく感が面白くて、つい立ち寄る。なかなか個性的な泉があって、予定外の寄り道だったが楽しめた。門のスケッチをしてからコインブラ大学へ。
　祝日だった為か、ボーイスカウトがわんさか、ドレスアップした若者も大勢。坂道で疲れきったらしく尋ねてみる元気はなかった。スケッチ１枚描いてから、大学の裏側から民家を横目に街へ降りた。来る時より時間はかからずあっという間に橋の近くの観光案内所まで辿り着く。ランチは、シャンファーナの作っている所を見つけた。黒グロしてて毒々しかったが、美味。お肉もトロっと溶けるよう。１４時過ぎに宿へ戻ってくつろぐ。

１０／６（日）晴れ　８：００起床
　初めて朝食にミルクを頼んでみた。市販のミルクをレンジでチンして、カップ２杯はあるくらいの量で驚いた。味は濃厚で旨かった。最近疲れているのか、夜中に良く足をつるので、ミルクとバナナで改善を試みた訳。で、パワー・アップしたところで今日もまた大学へ行った。
　天気が良くて、人もまばらで過ごしやすかった。美術館は見られなかったが、帽子の間と図書館はじーっくり見物できた。まるでハリーポッターの世界の様な重厚感に感動。こんな所で学んでみたいと思った。図書館の向い側に腰掛け、旧大学をスケッチ。今日は行きも帰りもポルタジャン広場側から民家を通った。迷路みたいで、坂道が急なのが辛い所だがぶらぶら散歩してみたり、スケッチしたり、ハガキを買ったり。
　今日も早めに宿へ戻った。宿の近くに大きめのカフェがあって、キッシュと、パゥン・デ・デウスを買って宿でランチ。どちらもものすごーく旨い。あとは、昼寝と洗濯とハガキ書き。

１０／７（月）曇と晴れ　７：３０起床
　１３：３０発のカステロ・ブランコ行きのバスに乗り、モンサント目指す。一番行きたかった場所なのでワクワク落ち着かない朝。乗り換えなければ行けないとこで、情報がないのがちょいと不安。
　時間があったので、アルメディーナ門をスケッチ。いつもより沢山人が寄ってきて描きにくかったりした。昨日のカフェでビッファーナを買ってバスに乗り込んで食べる。スンゴク旨い。定刻どおりバスは出発。バスの窓の風景もやや変わってきて、面白い松の木がいっぱい。松の実もでかい。
　記憶力と描写力の練習をかね小さなノートにスケッチしていると、少々酔ってしまった。１６：２０にムカムカしたままカステロ・ブランコ到着。問い合わせたところ、今日は１７：２０にモンサント行きがあるらしい。早速購入し、１０／９のモンサント発の便を何とか聞き出し、切符の裏にかいてもらった。
　で、バスの中。風景は、コルクの木がいっぱいで、羊もいっぱい。コルクの木は脱皮をしている様な感じで面白い。あっという間にモンサント。広野に山がひっそりあって夕日があたって神秘的。オレンジとピンクと紫の綺麗な空と山が今でも忘れられない。１９時にモンサントの村に降りた。１軒しかないポサーダがなんとシーズン中で８０ユーロ。なんとかまけてもらって、６４ユーロにしてもらった。部屋は抜群に良かったけど、水が茶色くて残念。田舎の山だから仕方ないらしい。真っ白いガウンにウェルカムチョコが嬉しかった。

１０／８（火）曇と晴れと雨と雷　７：３０起床　
　朝食は、それぞれテーブルにセッティングしてあって、飲み物がフリードリンク。パンの量はパンパじゃなくケーキもついていたりハムやらヨーグルトやら・・・。さすがポサーダといった感じ。
　ゴージャスな朝食だったので、今日はかなり気合いが入る。天気は怪しい雲行きだったが、一気に山のほうへと上りスケッチ開始。岩がゴロゴロ、家は岩の隙間にかわいらしく建ち並んで、頂上近くは霧がかかっていたのもあったせいか、何か出てきそうな雰囲気。そんな中スケッチしていると間もなく雨になってしまい、大岩の下で雨宿りしながらスケッチした。小ぶりになって村のほうへと降りつつスケッチ。観光案内所と郵便局に行って地図と切手とハガキをゲットして一端ポサーダに戻って雨宿り。
　１時間休憩してランチに「モンサントの鹿」を食べた。ワインも飲んでみた。雨があがって晴れ間が見えてきてダッシュで頂上まで行った。モンサントの小さな山の周りは平野が広がっていて羊や牛のなく声や、からんからんと鈴の音やら、とっても癒される。暫くその景色と空気を楽しんでからスケッチ。
　また雲行きが怪しくなり真っ黒い雲がゴロゴロいいながら近付いてきた。ギリギリまで描いて、またダッシュでポサーダに戻った。一気に雨が降り出ししかも雷の嵐。外はまるで夜。何度も停電しては復旧していた。雷の色は白っぽくちょっと残念。２時間程でカラッとあがった。で、１７時。またスケッチへ出かけ、村を散歩して夕日にも恵まれて１日中モンサントを楽しんだ。

１０／９（水）曇と雨と晴れ　５：００起床　
　６：２０発のバスなのでちょっと早起き。６：１０にはバス停に行ってみたが、まだバスは来ていなかった。外は真っ暗で、真っ白い息が出るくらい寒かったが、夜景が綺麗で待つのは苦にならなかった。バスは１５分後に到着。バスの中まで寒くて泣きたくなった。冷え性は辛い。
　夜が明けてきたのを初めて見たが、とても幻想的で写真におさめたくらい。忘れないようにじーっくり目に焼きつけた。８：００にカステロ・ブランコ到着。荷物預かり所が開くまで１時間待った。すっかり冷えてしまい、近くのカフェでホットミルク飲んだけどいっこうに暖まらない。仕方なく温かそうなカフェをまた探す。この時間では何処も開いてないのでカフェで時間を潰すのが一番。ちょっとオシャレなカフェにてチョコケーキと紅茶でひと休み。
　１０時になってでかけた。実は今日はエヴォラへ移動の予定。出発は１４：３０、時間がたっぷりあった。まずは、博物館へ行ってみた。ここも町は小さめなので徒歩観光で十分。客は私一人でゆるりと見学。刺繍の工房やら、ビデオやら一人でもちゃんと見せてくれた。次は近くの宮殿公園を見物。天気も良くて温かくなって、公園の緑もキラキラ、蜘蛛の糸もキラキラたなびいていて入園した事に山ほど後悔。散歩がてら城まで行ってみる。街を一望してスケッチして戻った。適当に街をぶらつき、またまたカフェにてひと休み。１４時にはバスターミナルに戻る。定刻に出発。ポルタレグレとエストレモスに立ち寄りエヴォラに到着した。
ガイドに載ってたジラルドという宿に行って部屋を見せてもらった。バス共同で２０ユーロ。なかなか良い。スーパーの場所教えてもらって、食料調達した。ちょこっと街をぶらついたがさすがに疲れてしまって、さっさと帰ってシャワーに入って寝た。シャワーは水量が少なかったので入りにくいのが残念。

１０／１０（木）曇　８：３０起床
　部屋が寒い。オイルヒーターがあって助かった。はまず観光案内所に行って、地図とモンサラーシュ行きの情報を確認。
　カテドラルにも行ってみた。綺麗で大きなカテドラル。観光客は団体さんが何組か来ていた。日本人も見かけた。廻廊と宝物庫も見物。３ユーロもしたけど見る価値はあった。最後にハガキを買ったら受付のおやじさんに、お金を渡した手のひらを見られて「３年間いい事あるよ?」と言われて驚いた。ポルトガルにきて手相を見られるとは思わなかった。冗談でも嬉しい気がした。
　ランチは宿の近くのレストラン。サラダが食べたかったのになかった。一番安いメニューにして水も頼んで５.２０ユーロ。２０.２０ユーロ渡しておつりが返ってこないので、レジまで取りに行ったら「おつりはないよ」と言われ激怒。片言でおつりを請求したら通じて返してもらったけど、怪しくてもう二度と来ないと決めた。
　午後はサンフランシスコ教会と人骨堂の見物をした。人骨堂は人がいっぱい、骨もいっぱい。不思議な世界を味わって帰った。

１０／１１（金）曇　７：００起床
　今日はモンサラーシュへ行こうと思った。午前中に一枚スケッチを何とかして、美術館とロイオス教会にも行った。ここの教会の床下にも骨を納めている「蔵」があって、教会のおやじさんに指差されて気付いたせいもあって驚いてしまった。
　広場に向かう途中、日本人女性に「コンニチワー」と声かけられたのにも驚き、モンサラーシュ行きのバスの中で再会したのにも驚く。今日は驚きっぱなし。途中乗り換えがあって彼女と隣同士で座る事が出来た。なかなか面白くしかも旅の達人らしい。現地ではそれぞれに散ったが、小さな街なのですれ違う事も多い。　スケッチを３枚くらいした。今日はあんまりのりが悪い。帰りも彼女と一緒。割と気があい夕食も一緒にとる事にした。２人だと料理もワインもちょうどいい。たまたま隣り合わせた面白いポルトガル人が、日本人の女性がやっているカフェを紹介してくれて食後に２人で行ってみた。ちょっとチャイニーズ風な小柄な女性がいて快く迎えてくれた。久しぶりに日本語トーク炸裂で口がまわらなかったがトーッても楽しかった。
　旅の達人とは今日でお別れだったが、カフェには毎日通う事にして２３時くらいでお別れした。達人はスペインからモロッコへ行くようだった。私はポルトガルのスケッチが目的な旅なので一瞬行きたい気になったが止めておいた。