(本シリーズの内容は一見実際のゲーム内容を模しているようにも思えますが、これまで以上に全くゲーム本編を無視して物語が進みますので余りにも鵜呑みにし過ぎると莫迦を見ます)
ドル足掻記
「STAGE63:パックランド」
〜TRIP16:黒と白のエクスタシー(大嘘)〜
「ナムコッ塔」3階でのワルキューレとの戦い。ワルキューレは相棒(?)のサンドラを召喚するも、ギルスの召喚したネゴシエイター(道化師ユーメル)によってサンドラは何故か黒い姿の存在へと変貌を遂げちゃいました。
ワルキューレ「サンドラ、貴方もしや・・・」
サンドラ?「んんんむうぅぅ?ミーは『サンドラ』などとは違うザンス!おフランス帰りの『ブラックサンドラ』ザンス!!シェーーーッ!?」
ギルス&カリア「28個目の一人称表現だーーーッ!?」
セティ「しかも『おフランス』てナンなんざんすかーーっ!?」
カリア「伝染してるわよセティ!」
ここをご覧になっておられる方々は(筆者のネタをある程度は理解されていると云う前提だけど)レゲー、つまりはレトロゲームに関してある程度の知識があるものと思いますが一応解説。
「ブラックサンドラ」とはワルキューレの初出であるFCゲーム『ワルキューレの冒険』に登場する敵キャラ。サンドラが悪の魔力によって操られているという設定で、彼らを倒すことで悪の支配から解放する(ゲーム的には「サンドラの魂」というアイテムの形で表される)のが攻略上重要なイベントとなっている。
カリア「・・・って、そしたらサンドラをブラックサンドラ化したあたし達が『悪』って事になるの?」
ギルス「正確には実行犯(?)であるユーメルがね・・・神の使徒なのに・・・」
道化師ユーメル「HAHAHAHAHAーーーーッ!!」
カリア「笑って御魔化すなーっ!?」
セティ「それにもう皆さん忘れられてるかもしれませんけど、本当はわたしたち新たに出現した3つの闇ジュエルを浄化するのが目的だったんですよね・・・(STAGE61前編参照)」
ギルス「てコトはワルキューレの方が悪だったって云うのか!」
ワルキューレ「ホホホホホホーーーーっ!?」
カリア「だから御魔化すなってばーーーーーっ!?」
ブラックサンドラ「それは兎も角!」
セティ「サンドラさんも御魔化しましたっ?」
ブラックサンドラ「ミーのおフランス仕込みの槍術を受けてみるザンス!」
カリア「マーベル宝蔵院は何処に行ったのよ?(前回参照)」
ギルス「しかもおフランス仕込みのランス技だなんて!?」
道化師ユーメル「HAHAHA上手いコト云うね王子サマ!」
カリア「ちっとも上手くなーいっ!」
なんだか形容のし難いステップで肉迫せんとするブラックサンドラに対し、ワルキューレは動じずにゆっくりと剣の切っ先を向けた。
ワルキューレ「ならば貴方の悪のエナジーを取り払うまでですわっ!ムーン・ゴッデス・クリスタル・シャイニング・ブライトネス・ビューティ・ウェーブ・エスカレーションッ!」
ブラックサンドラ「リフレーーーーーッシュ!?」
ギルス「おおっナンか原作みたいな展開!」
カリア「『原作』ってナニよ?それは『ワルキューレ』のこと?それとも『セー△ー△ーン』?(STAGE44参照)」
ワルキューレの剣から放たれた光の魔法撃を受けてブラックサンドラは倒れたが、肉体へのダメージは高くなかったのか数秒後にはわずかに呻き声をもらしながらも立ち上がった。
しかし、その姿は三度変化を及ぼしており、体色は先程までのドス黒いものではなくなっていた。
セティ「あああ・・・サンドラさんの体が真っ白に・・・」
ギルス「経絡秘孔『心霊台』を突かれた影響だね。」
カリア「ナンでよ?」
ワルキューレ「ホホホホホ!これは悪の黒いオーラを私のムョン(略称)で弾き飛ばした影響ですわ!!かくしてサンドラは私とともに愛の為に戦う戦士『ツンドラ』へと強化変貌を遂げましたのよ!!」
道化師ユーメル「HAHAHA!ツンドラも本来は悪役だったなんてコトはスルーの方向でヨロシク!」
カリア「云わなきゃ結構解らなかったかもしれないのに・・・」
と云うことでまあ念の為に補足説明をすると、「ツンドラ」とは『ワルキューレの冒険』におけるブラックサンドラの色違い敵キャラ。ゲーム中の最終エリアである「富の国(フルータジア)」の氷原地帯に出没することもあって、白っぽい体色とこのような名称になったものと思われる。
ツンドラ「ちょ、ちょっとカン違いしないでよね!別にアチシはワルキューレのコトなんかナンとも思ってないんだからっ!」
カリア「それはツンドラと云うかツンデレだーーーっ!?」
セティ「若しかしなくてもお約束ネタですかーーっ!?」
ギルス「しかもしっかり29ヶ目の一人称だーーーっ!?」
道化師ユーメル「HAHAHAHA流石王子サマ着眼点が微妙にズレてるねェ!?」
今更な話ではありますが、いわゆる「ツンデレ」とゆー概念における「ツン」と「デレ」は一定の期間を隔てる『心境の変化』なのか同一時間軸に共存する『二面性』なのかが明確でないっすよね。なので筆者は「萌え」と同じく、この言葉はなるべく使用しないように心掛けていますが、個人的には一応上記のツンドラの科白のような「素直になれない(ただの)意地っ張り」と同義に捉えております。
ワルキューレ「しかしこれでもまだ2対5でこちらが不利・・・ならばここで私の新たな隠し技を披露すると致しましょう!ホーリー・フレア・トレイサー!!」
セティ「わぁまた格好いい名前ですっ!(STAGE44参照)」
カリア「とか云ってるけど、ただの火の玉の術じゃない?(TRIP14参照)」
しかし、ワルキューレの手を離れた火球はそのまま飛んでいかずに彼女の周囲から動かずに漂っていた。
カリア「な・・・」
ギルス「おおっなんかオプションとか尻尾バリアみたいな技だ!」
ワルキューレ「ホホホホホ『トレイサー』の名は伊達ではありませんわ!火球が私の動きに追随することで、私の剣との同時攻撃が実現するのですわ!果たして貴方がたにこれを凌げて?」
セティ「でも、先程のクローヴィスさんと同じような技にも思えますぅ・・・(TRIP11参照)」
道化師ユーメル「HAHAHA!この辺りも笑って御魔化そーヨ!?」
因みに、TRIP11で触れたクローヴィスの「ファイアボール併走」と同様、実はこの技にも元ネタがあったりする。
『ワルキューレの冒険』で「火の玉の術」を使用した際、発生した火球が画面外に消えるまでにサンドラの店や宿屋などに入ると、その施設を出たあとに画面上に火球が残った状態になってワルキューレの動きに合わせてついて行く、ゆー小ワザが実在するのだ。しかも単に表示上(ゴミ消し処理抜け)で残っているだけでなくちゃんと攻撃判定も残っていて、敵に命中するか別の火球を撃つまでは有効なのである。とは云うものの、実際はそう使える技とゆーほどでもないんだけどね。
ワルキューレ「さあ逝きますわよツンドラ!ついてらっしゃい!!」
ツンドラ「ちょっと命令なんかしないでよ!アチシはアンタの云いなりにばっかりになってるってワケじゃないんだからっ!」
とか云いつつもしっかり付いて行くツンドラ。もう素直じゃないんだからー。
しかしワルキューレのすぐ後ろをついて行こうとしたが為に、同じく彼女のすぐ後を追随しようとしているホイサー(略称)の火球と・・・
ツンドラ「うにゃああああああんっ!!」
セティ「ああっツンドラさんが火の玉に衝突してやられました!」
カリア「て云うかナニ今の断末魔は?」
ギルス「いつしかデレ期に入っていたのか・・・」
カリア「ナンでよ!?」
セティ「そもそもあっけなく自滅しすぎですぅっ!」
斯くしてツンドラがKOしたことにより、ギルス達は素早く囲みこんで集中攻撃、ワルキューレもまた倒れる。
ワルキューレ「あああああ結局私ったらただ独り芝居してただけぢゃ・・・」
女王タイタニア「まったくですわ!」
カリア「アンタも人のこと云えないでしょ!(TRIP13参照)」
さんざ引っ張っておいてこんなんでゴメン(いつもだ)。
ギルス「と・・・兎に角これで漸く塔の半分をクリアか・・・」
セティ「ナンだか・・・・・・とても長い道のりのような気が・・・」
道化師ユーメル「HAHAHAナニを今更!?」
ワルキューレ「・・・では、私も天界に戻りますわ。再びビシバシと戦士達の魂をワルハラへと逝かせてみせますわ!」
カリア「・・・・・・おいおい。」
ワルキューレ「・・・・・・ただ、ひとつだけ忠告をしておきますわ。」
珍しく(?)ワルキューレが真剣な表情を見せる
ワルキューレ「次の階はこれまでとは違う相手ですわ。ハッキリ云って、貴方がたのギャグがまったく通じないと云っても過言じゃないでしょう。ゆめゆめ油断なさらぬように、では、ごきげんよう、オホホホホ!」
そして、女騎士と妖精女王は姿を消した。
ギルス「ギャグが通じないなんて・・・・・・なんて恐ろしい!」
カリア「なんで!?」
ギルス「だってボクのレーゾンデートルを揺るがす大問題じゃないかっ!!」
セティ「ギルスさまそんなところに存在意義を見出さないでくださいっ!」
ホルス「しかし・・・」
カリア「あれホルス生きてた?」
ホルス「おいっ!?・・・いや、これまでのオレ達が相手してきた中でギャグが一切通じてなかった奴って云ったら、多分・・・アイツしか居ねェぞ?」
セティ「あ・・・」
ギルス「ふふふ・・・望むところだよ!」
とゆー事で、次回は予想通り彼との、(望んでいたであろう)リターンマッチとなります。
☆まだつづく☆