(当コーナーの記載事項はある程度実際のプレイに基づいていますが、時として嘘・強調・紛らわしい表現が多分に含まれている恐れが有ります)
ゴールドアーマーを求め「神々の試練」を次々と突破していったギルス。そして、「天の回廊」から神々の住まう地「空中神殿」へ向かう彼らの前に現れたのはナゾの道化師ユーメル!
道化師ユーメル「ボクが『預言』と云った時点で気付くべきだったんじゃなーい?そう、ボクは神の使徒だったのさっ!」
「預言」と「予言」は似て非なる言葉である。一般的に使う「予言」は未来予測を言葉にする事であるのに対し、「預言」とは「神の啓示」を人の言葉として伝える事である。
セティ「(驚きの目)」
ホルス「(疑いの目)」
ギルス「(左足に魚の目)ユーメル・・・キミが・・・神の使い・・・?」
道化師ユーメル「(実は声は結構高目)HAHAHAそれは疑ってる目だね!」
セティ「(態度は控え目)い、いえ別に疑うわけでは・・・」
ホルス「いい加減に『〜〜目』から離れろ!」
ギルス「と云うホルスの声は大き目。」
道化師ユーメル「相変わらずだね勇者サマ!まあ疑うのも仕方ないかも知れないけど、それじゃもーイチ度ボクと勝負してよ。ボクに勝てたら証拠としてボクの御主人に逢わせてあげるよ。御主人に用が有るんでショ!?」
セティ「御主人?」
ホルス「成程・・・。ホントに奴が神の使いならその主人は神の眷属・・・」
ギルス「判った、受けて立とう!」
道化師ユーメル「それじゃ、舞台はあそこの建物だーよ!」
ユーメルは自分の後方(ギルスにとって前方)に建つ神殿を指差した。更にその周囲には5つの別の神殿が建っているのが見える。
ただ・・・、ここ「ナブー神殿」て出てるから「御主人」て最初からバレバレだよなぁ。
道化師ユーメル「いやぁ参った参ったボクの負けだよ。」
ホルス「いきなりか!戦闘の描写少しくらいしろよ!」
道化師ユーメル「仕方無いヨこの後の会話シーンが長いらしいし。じゃ、約束通り、御主人ーーーん!!出番デスよーー!?」
ユーメルは懐からカードを取り出す。それは瞬時に石板と変わり、眩(まばゆ)い光芒と轟音を放ち始めた。STAGE7で出てきた「神のプレート(サモンズ・オン・フンババ)」と同じである。
『求めに応じ、刻の汐を満たし汝らの身を包まん!!』
その光を受けたギルス達は、傷が癒えていくのを感じながら・・・、光の奥に人影が居るのに気付く。光が収まるにつれ、その人影がヤギの頭を持つ老人の姿をしているのを認める。
道化師ユーメル「『サモンズ・オン・ナブー』。どうコレで信じてくれた?この陰気なヤギじーさん、ナブー神がボクの御主人と云うワケさっ!」
ナブー神「オヌシは相変わらず一言多い。陰気のどこがいかんのだ?それとも私に陽気に『きゃーるるーーん!ワタシの名前はナブーだみゅ☆』とか云って欲しいのか?」
ギルス「スミマセンそれはカンベンして下さい。」
ナブー神「・・・・・・まあ良い。勇者ギルスよ、良くここまで来た。私は予言と文字を司る神、そして過去と現在と未来を見つめそれを書き記すもの、ナブー。私の僕(しもべ)ユーメルを負かすとは大したものだ。」
ギルス「いやあそれ程でも、結局戦闘描写無かったし。」
予言を司る神・・・彼の言を人の前に「預言」として伝える事がユーメルの仕事なのであろう。
ナブー神「いつぞや(STAGE12参照)イシターの巫女も似たような事を云っておった様だが、運命とはさながら織り成す錦の様なもの。私は只それを見届け、書き記すのみ。」
運命を司る神でありながら、いやそうであるからこそナブー神は表立って人間には干渉をしたがらない様である。その為に人間界における変化をもたらすもの=トリックスターとしてユーメルが存在しているのかもしれない。そしてユーメルが居ながらも最終的な決断は人間に委ねている。STAGE22のラストでユーメル自身が云っていた様に「全ては当人が決めるもの」なのである。欲望・嫉妬・怨恨・憎悪。そしてそれに伴う対立・闘争・破壊・貧困・・・・・・・・・そして闇の者の手による支配。これらは全て人間が選択し、進んできた結果なのである。
運命神ナブーはギルスに問う。何故人間は歴史に学ばず同じ過ちを繰り返すのか?何故神が如何に救いの手を伸ばそうともいくつかの世代を経て再び堕落し、闇を引き寄せ、ワナに陥ちて行くのか?
ギルス「・・・・・・・・・・・・。所詮は、人間だもん。」
ナブー神「・・・なんと?」
セティ「!!」
ホルス「バカお前、いきなり開き直ってどーする!」
ギルス「確かにボク達人間は神々の深い英知に較べたら愚昧極まりないでしょう。でもそれは当然の事。我々が本当に優れていれば、あなたがた『超越者』たる神の存在が必要無いでは有りませんか!?」
ナブー神「なかなか哲学的というかメタ過ぎると云うか、自分の意見を持っておる様だな。」
ギルスは更に続ける。愚昧な人間なれど、いや愚昧であるからこそ「超越者」たる神を敬い、日々を正しく生きようとする者たちも沢山居る。むしろそのような人たちの方が多いはずである。けして救い様の無い程人間全てが愚かしいワケではない筈である。さながら液晶ディスプレイのドット欠けの様にほんの一部の不具合が全体の不具合に見えてしまっているのではないか?それとも腐ったミカンが箱の中のミカンを全て腐らせてしまうと云う先入観を持ってやしないか加藤?と。
ナブー神「加藤は何か意味が判らんが確かにそうかも知れぬ。オヌシがここまで来れた事がその証の一つなのやも知れぬな。・・・ところで、オヌシはクムガル山での試練(STAGE36〜STAGE40参照)を乗り越えてここまで来た。だが、『力』『知恵』『勇気』『意志』だけでは到底越えられる道ではなかった。・・・何故ここまで来られたか、オヌシには解るか?」
少し考え込むギルス。暫く間を置いて・・・彼は口を開いた。
ギルス「ボクは、ここまで一人の力で来たわけでは有りません。ここに居るセティやホルス、イシス様などの助けを借りて、」
ホルス「ギルス・・・」
セティ「ギルスさま・・・」
ギルス「それだけじゃない、ナウル修道院(STAGE8)のプリーストやアマゾネスと云った女性たち、そして彼女たちやセティ、イシス様との間に育まれた愛の結晶に支えられ・・・」
セティ「やだそんなのまだ出来てません!」
(イシス王城で)イシス女王「だから妾(わらわ)を色ネタに使うなと云うに!」
(ナウル修道院で)プリースト「まだ私攻略対象だったのですか?」
(同じく修道院)アマゾンリーダー「だから私既婚者だってば。」
(何故かリビルの森)ゴブリン「兄貴ィオレとの間には愛は無かったのかい?(←有るか!)」
ホルス「アホか!なんかシリアスな文章が続くわギルスがまともな科白喋ってるわと違和感感じてたら、突然そー来るかっ!」
道化師ユーメル「HAHAHAそれでこそ勇者サマだよ!・・・ところでホルス君、さっき妹さんが『まだ』と云う発言した方が気になるんじゃない?シスコン兄貴としては。」
ホルス「違う!!」
少し暴走してしまったが兎に角まとめよう。ギルスは、この様に自分に助力を与えてくれる人達に支えられてここまで来た、そして彼らとの「絆」がこのスペルカードである、と告げた。
ナブー神「・・・ふむ良かろう。オヌシならこの捻じ曲げられた歴史を在るべき姿に戻せるやも知れぬ。この『空中神殿』を巡り、残る五人の神に自らの証を立てて見せよ。そして、ギルガメスの装備を手にするのだ!」
ギルス「はい!」
ホルス&セティ「・・・・・・・・・(苦笑い)」
道化師ユーメル「(そんな二人を見て)ふふふキミ達がナニ考えてるか当ててみよーか?」
ホルス&セティ「(黙って首を振る)」
二人は、きっとギルスに任せたら「捻じ曲げられた歴史を元に戻す」どころか「更におちゃらけに捻じ曲げてしまう」のでは、と不安になっているのだろう。
ナブー神は「私からもその『絆』を与えよう。」と云ってギルスにカードを渡す。先程ユーメルの使った「サモンズ・オン・ナブー」である。「神のプレート」の一つで、ルーム内の全味方のHPを5回復し、全てのステータス異常を治療する。・・・尤も、回復量はブック・オブ・ヒールオールと変わらないし、ルーム内の味方多数がステータス異常になってる事自体が既に異常事態であり、筆者的には余りこのカード使い出が無い。MPに余裕が有れば入れておく保険みたいなものか?
道化師ユーメル「それじゃガンバってよ勇者サマ。これまでは『神々の試練』だったけど、ここからは云わば『神々の試験』。ここからが本番だよ!」
ギルス「あああ結局クエストはまだ続くのね・・・」
セティ「ガンバりましょうギルスさま!」
ホルス「しかし・・・ユーメル。お前いいのか?」
道化師ユーメル「何がだい?」
ホルス「今回結局ステージの説明して無いだろう!?」
道化師ユーメル「HAHAHA心配無いよ!ここの敵はネゴシエイター、アーチャー、モンスターテイマー、ローグがメイン。ここまで来た勇者サマなら負ける要素なんて無いに等しいよ。ボク自身も武装強化してないしHPも16しかないから、攻撃力高めのクリーチャーでピケを張っておけば突破出来ないし楽勝楽勝!!」
ホルス「お前それって自分を卑下してないか・・・?」
そして一行はナブー神殿を後にする。
天上界を舞台に、ギルスの「神々の試験」への挑戦が今始まる!
ギルス「行くぞカリア二人でトーダイに行って幸せになろう!」
ホルス「その試験じゃない!!」
それでは次回は試験の二科目目、「ラマン神殿」です。
セティ「筆者さんまで・・・」