（当コーナーの記載事項はある程度実際のプレイに基づいていますが、時として嘘・強調・紛らわしい表現が多分に含まれている恐れが有ります）
？？？「セリア・・・。今、君はどうしている・・・？」
セリア？カリアの書き間違いじゃないの筆者？いやいや確かに彼は「セリア」と呟きました。
ここは「竜の台座」。巨岩に突き立てられた剣を目の前にして、一人の剣士が立っていた。
端整な顔立ちだがそこかしこにあどけなさも残り、年の頃は１０代後半といったところであろうか。腰には、竜を象（かたど）ったと思われる装飾の施された剣を提げている。
？？？「『竜殺剣』ドラゴンバスター・・・これさえ有れば・・・」
剣士が眼前の剣に手を伸ばそうとした時、彼は近づいてくるものの気配を感じた。
？？？「誰だ！？」
ギルス「ボクだ！」
斯くして御馴染み３バカトリオの見参！
ホルス「『３バカ』ってオレ達もこの大ボケ野郎（ギルス）の同類項にされてるのか！？」
セティ「でも『３』と『トリオ』って重複表現だと解ってても語呂が良いからついつい重ねて使ってしまいますねアスカさん！」
ギルス「はっはっは誰だよそれは。どうせ使うなら委員長も入れてあげなよ。」
セティ「ＴＶ版の弐拾六話ですね！」
ホルス「だから何の話だ！ギルスお前初対面の人間に『ボクだ』で通用すると思うか！ちゃんと名を名乗れよ！！」
ギルス「ゴメンゴメン。ボクの名はギルス、バビリム国の王子だよ。」
ホルス「オレはホルス。」
セティ「セティと申します。」
？？？「僕はクローヴィス。悪しきドラゴンを倒す為に世界を旅する討竜士・ドラゴンバスター。」
セティ「へええ『ドラゴンバスター』ですか、ここに眠っていると云う剣と同じ名前ですね！」
クローヴィス「・・・！？では、君達もドラゴンバスターを求めて？」
ホルス「えっと違う様な気もするが・・・まあ・・・そーなるのかな？」
クローヴィス「君達は悪い人間でも無さそうだし、ここまで来るには余程の理由が有るものだと思う。でも僕にも退けぬ理由が有る以上、この剣を易々と渡すわけにもいかない。そこで正々堂々、剣を賭けて勝負と行きたいのだがどうだろうか？」
ギルス「望むところだ！『両雄並び立たず』って言葉も有るし、夢のヒーロー二大共演＆真のヒーロー決定戦と行こう！」
ホルス「なんか飛躍し過ぎてないか・・・？」
確かに。クローヴィスは後述する様にナムコキャラとしては古参の部類だから二大共演とゆーよりも「ルーキーがヴェテランの胸を借りる」てな方が正しいんとちゃうか？それに、ホルスが仄（ほの）めかしている様に、ギルス達がここへ来たのはこの先の「竜のねぐら」へ行って「嵐の山」に入れる資格を得る為であり、ドラゴンバスターの剣は直接的な理由でも無いのだ。まあ、後々のステージで語るけれどもこの剣が有ると無いとでは戦況が大きく変わるのでこのギルスの選択は間違ってなかったのかもしれんが。
ギルス「今回は新顔を投入するよ！出でよトンボ君ＨＹＰＥＲ！！」
トンボ君ＨＹＰＥＲ「シャァァ！！」
ホルス「ってＳＴＡＧＥ２４で出てきたドラゴンフライじゃねーか！」
セティ「でもなんか美味しそうな名前ですね。」
ホルス「（セティの頬をつねりながら）そ・れ・は牡蠣（カキ）フライかなんかと間違えてないか？つまらん駄洒落で行数を喰うんじゃねェ！」
セティ「ひーん痛（いら）いれすぅゴメンらさいひょっと云っれみららけれすぅ・・・」
竜の顎（アゴ）を持つと云う羽虫のモンスター、ドラゴンフライ。一般的な英語では蜻蛉（トンボ）を意味する。なんか弱っちげに感じてしまうよね。実際弱いけれども。
このステージではドラゴンフライの強化版とも云える、ワイバーンが登場する。ＨＰと攻撃力がかなりＵＰしており、イメージとしてはクォックス（ＳＴＡＧＥ１８参照）の飛行版と考えても良い。
ギルスはワイバーンを一匹アンサモンで捕獲し、自陣に召喚する。
ホルス「よしこれで火力支援は万全だな。後はクローヴィスを待つのみ・・・」
セティ「兄さん来たわ！・・・・・・え？」
クローヴィスがルームに入った瞬間にワイバーンは一刀のもとに斬り捨てられていた。
クローヴィス「我が剣技と魔剣スーパースウォードの前には、如何なるドラゴンも無力！」
ギルス「凄い・・・これが討竜士・ドラゴンバスターの実力か？」
ホルス「いやあの単に奴の攻撃力（１７）がワイバーンのＨＰ（１５）上回ってただけだろ？」
確かに、ワイバーン相手では解りづらいのだが、クローヴィスの特殊能力その名も「ドラゴンバスター」はドラゴン相手に＋８の追加ダメージを与える。クォックス相手なら（攻撃力１７では瞬殺出来ないので）その真価が発揮出来るのだが、筆者この時点でクォックス入手していなかったので。（でもホントは先のストーリー展開上「入手しなかった事にしている」のは公然のヒ・ミ・ツ☆）
更に彼は「ドラゴンバスター」を装備しており、その効果で更に対ドラゴンに＋８の追加ダメージを持っている。
ホルス「・・・？じゃお前既に『ドラゴンバスター』持ってるんじゃんか！」
ギルス「だったら別に二本も要らないでしょ？」
クローヴィス「いやそうもいかないんだ。この『スーパースウォード』は確かに竜殺しの魔力を持つけれど、未完成品でね。使う度に乱数チェックで１／１２８の確率で壊れるんだ。だから僕は完全な『ドラゴンバスター』を求めているんだ！！」
セティ「１／１２８ってなんかリアルそうですけど・・・」
ホルス「・・・実情に合わない確率だな。それまでに一万回使おうとも初めて使うのでも、等しく１／１２８で壊れるのだからな！」
ギルス「もう滅多にお目にかかれない一般電役の台並みの確率だしね。」
クローヴィス「それは関係無いよギルス君。」
もう筆者パチンコしなくなって一年近くになるなぁ・・・
それは置いときまして、クローヴィスの元ネタである往年のナムコゲーム「ドラゴンバスター」で登場する剣「スーパースウォード」は敵に２倍ダメージを与えますが前述の通り使用の度１／１２８の確率で壊れます。小柄なシーフが地面を這うように飛んできてギッちゃうのはファミコン版の設定ですので。因みに「シールド」も１／６４で壊れる。ビショップの斧で壊れちゃうのはファミコン版。
ギルス「しかし！まだこちらにはトンボ君ＨＹＰＥＲが居る！行け炎の火炎攻撃！！」
セティ「コレも重複表現ですね！」
トンボ君ＨＹＰＥＲ「カァッ！！」
クローヴィス「・・・・・・・・・（ニヤリ）」
クローヴィスはその場に立ち全く避けようともしない。トンボ君（略）の火球は過（あやま）たず彼に直撃！！・・・のはずが彼は平然としている。
次の瞬間、クローヴィスは宙へ跳び、そして空中で「何か」を蹴って更に高く舞い上がり、そのまま剣を突き出して急降下！トンボ君（略）は回避する間もなく貫かれる。
クローヴィス「・・・討竜剣乙ノ型、『垂直斬り』。」
セティ「！！」
ホルス「一体、何が起こってんだ！ドラゴンフライの炎は通用しないし、」
ギルス「一体空中のドコを蹴ってあんなに高く跳び上がったの？ここの天井そんなに高かったの？」
「ドラゴンバスター」のゲームはこの物理法則無視した二段ジャンプでも知られてます。その後、この二段ジャンプはサイドビューアクションゲームではちょくちょく使われたりしてますが、最近は純粋な横スクアクションも減ったのが残念かなとも思ってますが。
ところで、クローヴィスにトンボ君（略）の攻撃が通用しなかったのは彼が「ファイヤシールド」を装備しているから。この盾は防御効果は低いが、炎属性の攻撃を吸収して、被ダメージ分のＨＰを回復出来る効果を持つ。つまり、炎攻撃では彼を倒せない。現時点での最強ドラゴンであるクォックスに対して万全の備えを持つ、正にドラゴンバスターの名に恥じぬ強者、それがクローヴィス。
ギルス「強い・・・」
セティ「今までの敵に比べて段違いですね。筆者さんも『ドラバス』お気に入りのゲームだったからこれまで以上に戦闘部分を丁寧（？）に書いているし。・・・なんかカッコいい・・・（ちょっとうっとり）」
ホルス「（ちょっとカチンと来た）・・・ム。ならば、いよいよオレの出番か。奴ばかりにいいカッコさせられん、来いクローヴィス！」
ギルス「よッシスコンの鑑（かがみ）！！」
ホルス「黙れ！うりゃあああああ！！」
クローヴィス「剣を回転させるが如き太刀筋・・・スケルトン（『ドラバス』のだよ）に近いな。流石はルームガーダー。ならば・・・、はあッ！！」
クローヴィスは短くダッシュして斜め前に小さくジャンプ、そのままホルスの眉間めがけ剣を突き出す！
ホルス「ぐあっ！！！」
クローヴィス「・・・討竜剣甲ノ型『カブト割り』。峰打ちだからそのまま眠っていてくれないか・・・」
ギルス「西洋剣は両刃も多いから『峰打ち』って通用するのかなぁ？」
セティ「それに『カブト割り』ですもんね。峰だろうと刃だろうと割っちゃえば同じですよね。」
クローヴィス「言葉の綾だから気にしないで欲しいな。」
ホルス「（顔面血みどろで）・・・・・・誰か・・・オレの身は案じてくれないのか・・・？（ＫＯ）」
・・・なんか筆者ホルスに恨みでも有るのでしょうか。ホルスと云えば「エメラルドドラゴン」（パソコン他／パソコン版はグローディア（バショウハウス））の強引過ぎるエンディングには筆者茫然自失とさせられましたが。プレイ当時高校生の筆者は「異種属間の青春純愛（？）」にどうケリを付けるか少なからず期待していたのですが・・・。尚パソコン版はタムリンＭＡＸレベルになるとラスボス戦つまらないので途中でレベル上げは止めましょうね。
かなり戦闘描写が長引きましたので、そろそろスパートかけましょう。
対クローヴィスは彼がファイヤシールドを持っている為、炎攻撃は不可。反面氷属性の攻撃に弱くなるのでこれで対抗するのが上策。と云っても、実は氷属性は非常に希少。この時点で入手可能なのはイシス様（ＳＴＡＧＥ１３）とフリーズダガー（ＳＴＡＧＥ１７）くらい。敗北時セティが云う様にイシス様（それも複数！）が居れば楽勝ですがレア度が高く少し困難かも。フリーズダガーはレア度☆なのでまだ複数入手はやり易い。これをセティやホルスに装備させるなど如何でしょうか。
彼の攻撃力の高さを逆利用してミラーナイト複数でボコるのも良いでしょう。但しファイヤシールドの効果はクローヴィスのダウン後に失われるので注意しましょう。
敵ダンジョンは特に広くは無いが、前述のワイバーンと、贋作剣トラコンパスターが少々厄介。トラコンパスターは滅多に動かないトラップ系クリーチャーだが物理攻撃力・防御力がそこそこ高い。トラップ系の常で必ず一撃を受けるような位置に居る事も多いので盾装備の方がベター。ワイバーンは基本的には軸ずらし、必要な時だけアンサモンを使えば良いだろう。トラコンパスター・ワイバーンともモンスターテイマーで調教するのもアリ。特にジュエルルームは敵が多いのでテイマーかタイマーか（なんかまどろっこしいね）を温存しておくと良いかもしれない。
クローヴィス「・・・・・・うーん、負けてしまったな。」
セティ「ええっいつの間に？↑を見る限りではクローヴィスさん圧倒的優勢じゃないですかっ！？」
クローヴィス「なんかお決まりの『行数の都合』らしいね。残念だけど仕方無いよ。」
ギルス「凄く潔いと云うか、諦め良すぎると云うか・・・」
セティ「でも何かカッコいいです・・・（結構うっとり）」
クローヴィス「さあ、この剣はギルス君のものだ。君なら抜く事が出来るはず。」
ギルスは台座に突き刺さった剣の柄に手をかける。・・・そのまま引き抜くかと思いきや、何を思ったか剣を思いっきり岩に押し込んだ！
セティ「あのギルスさま、ここはボケるとこですかっ！？」
（ボンッ）
ギルス「・・・あれれ？」
何故か傍らの岩から妙にクチビルのデカい人形が飛んでいった。
ギルス「成程・・・・・・『黒ひ△危機一△』と来たか。」
クローヴィス「しかも、ドリ△ターズの戦場コントと掛けてるとは予想外だったね。」
ギルス「・・・で、本当にボクがこの剣を持って行って良いのかい？」
クローヴィス「僕はこれまでもこのスーパースウォードと技でやってきた。何とかなるさ。」
セティ「でも、クローヴィスさんは何故ドラゴンを求めて旅をなさるのですか？」
クローヴィス「・・・ローレンス王国のセリア姫を探しているのだが、何か知っている事は無いかい？」
ギルス＆セティ「（首を横に振る）」
ゲーム「ドラゴンバスター」によると、悪しきドラゴンに攫われた幼馴染の王女セリアを救う為、王国親衛隊長の息子ながら勘当の身であったクローヴィスが冒険に出たと云う。
クローヴィス「そうか・・・。先程『竜のねぐら』にも赴いたんだが、そこに居たドラゴンも別にセリアとは関係無かった様だし。・・・では僕はもう行くよ。機会が有ったら、また会おう！！」
クローヴィスは爽やかに手を振って去っていった。
セティ「クローヴィスさんって凄くカッコ良かったですねっ！」
ギルス「姫を救う為・・・か。大事な女性（ひと）の為に剣を振るう剣士・・・・・・」
セティ「（ギルスの顔を覗き込むようにして）・・・ギルスさまと、何処か似ていますねっ！」
ギルス「えっ、・・・そーかな・・・。」
セティ「うふふっギルスさまお顔が赤いですよ。」（←でもちょっと寂しげな顔をする）
ギルス「・・・・・・・・・。」
にしても、今回もかなり尻切れドラゴンフライでしたね。
ホントはイシス様とクローヴィスの掛け合いなんかも書きたかったけど、少し行数を喰い過ぎました。実は一回で書き切れないステージは前・後編構成にする予定も有るのですが、まだこの時点でそれを持ち出すには早すぎましたので。でもまあクローヴィスについては・・・
ギルス「討竜士クローヴィス・・・・・・またいずれ出会う事になるかも・・・」
セティ「どうしてお解りになるのですか？」
ギルス「いや何となく、動物的カンと云うか意図的な伏線と云うか、」
と云う事ですのでその機会をお楽しみに。尚ドラゴンバスターは前述の通りドラゴンに＋８ダメージが入る剣。普通に使ってもかなり強力な剣でも有る。また、少し入手が困難だがファイヤシールドもゲットしておきたい。炎攻撃の敵は殊の外（ことのほか）多いので、コレが有ればとんでもなく楽勝になるステージもかなり有るのだ。
ギルス「じゃ行数も相当喰ったし、ボク達も行こうか。」
セティ「はいっ。」
二人は連れ立って歩き出す。
ホルス「・・・・・・・・・オレは・・・オレは・・・・・・無視・・・か・・・？」
まだこのヒト倒れてました。しかも置いてきぼりで。幸薄しホルス君に僥倖（ぎょうこう）の有らん事を。
では次回は「竜のねぐら」です。