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ブルゴーニュは寒い! |
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そのとおり大変寒いのです.地区南端のリヨンがボルドーのジロンゴ河河口よりやや北です.しかも内陸ですので冬は寒波もあるくらいに冷えます.日照時間も少ないです.ボルドー市は日本で言えば旭川より北に辺りますが、それより北です!緯度的には北緯46-48度です.国外の樺太の南部1/3辺りに位置するのです.フランスの避暑地は道南に当たるわけです.ブルゴーニュの中心は、デジョン市とリヨン市の間に位置しています.両市の間を南北にソーヌ河(リヨンより南はローヌ川と呼ぶ)が流れます.シャブリ地方はデジョンの更に西北でセーヌ川の流域(マルヌ川)、シャンパーニュ地方はセーヌ川を南端に、マルヌ川が中央を流れます.中心地はランス、北緯49度.南西150kmがパリになります.パリもかなり寒い. |
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⇒シャンパーニュ地方 |
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土壌は石灰質! |
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土壌の特徴が石灰質にあります.特にカキの化石が埋まっているようなアルカリ性の土壌をキンメリジャンといい、シャブリ地方の特質土です.南に行くに従って、鉄分のを含む粘土質が混ざってきます.ブルゴーニュは北からシャブリ地方、コート・ド・ニュイ地方、コート・ド・ボーヌ地方、コート・ド・シャロネーゼ地方、マコネー地方、ボジョレー地方の6地区に分かれます.土地柄を反映して、白ぶどうのシャルドネ種、黒ぶどうのピノ・ノワール種、ピノ・ムニエ種が主体で栽培されています.ブルゴーニュは標高が平均300m程度の山間なので、平坦なボルドーとは異なりブドウ畑は丘陵にあり、斜面にあることもしはしばです.急な斜面なこともありますが、日本の段々畑のようにはなっていません. |
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テロワールって何のことでしょう?話せば長くなりますが... |
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ブルゴーニュワインが難解な理由はここにあります.原料のブドウは単一であるのに、ワインの数は多すぎる.ワイン名が村名、畑名(特級、一級)で、そこに作り手が多いのとネゴシアンもワインを作るので、膨大な数のワインが生まれ、名前はいやがうえにも一人歩きしてしまう.
これは土地の細分化に起因するのです.そもそもブルゴーニュはブルクンド王国・フランク王国があった地です.8世紀からぶどう作りが盛んになり、11世紀にシトー派の修道院により、熱心に品質向上が行われたのです.ローマ教皇の力が強い時代は教会に献上された土地なのです.百年戦争以後はフランス領に統合されたのですが、教会の土地は依然として残っていたのです.フランス革命以後、教会の土地が政府に没収され、農民に分割授与されました.当時は親子兄弟で土地の相続が行われたので土地はどんどん細分化されたのです.現在、ブルゴーニュのぶどう畑は44,000haで、ぶどう栽培者は約10,000人ですので平均でも1人当たり4haの畑しか所有できません.1395年には北部地区はガメイ種栽培が禁じられており、作付けは白(シャルドネ)か黒ぶどう(ピノ・ノワール)、小規模の畑ですから多種栽培は困難で、単一栽培になり、リスクは直ちに反映される上、ワインを醸造時術の差も品質を左右してしまいますので、同じ畑でも区画と作り手が違えば格差が生まれ、ワインの品質に影響するといわれます.ちょっとした局所的気候の違いも...ぶどう畑を取り巻く環境要因を*テロワールといいますが...対応を間違ってしまうとぶどうの栽培に大きな影響がでてしまいます.従って、ブルゴーニュでは畑名と作り手を覚える必要がありますし、どんな栽培をしているか見極める必要も出てきます.もう一つ重要なのは、小規模ワイン醸造者は自分で瓶詰めが出来ないので(出来るところはドメーヌと呼ばれる)、瓶詰め業者(ネゴシアン)にワインを樽ごと売ることになります.売ってしまったワインはネゴシアン任せということもありますし、ネゴシアンがワイン醸造を行っている場合もあり、ワインはより複雑な経緯を取ってしまうのです.
*テロワールもぶどうの木の上下に分けられて考えられています.マイクロクライメイトとメソソクライメイト.そこまで考えてしまうと、今度は大陸的要因も考えねばならず、概ね北緯40-50度、南緯30-40度の間で地中海式気候に準じる制限ができる.現在では地質学的な要因が考慮されて、いわゆる格付けの理由付けを確認するというのですから驚きです. |
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ブルゴーニュのワイン地区は? |
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前述のとおり6地区です.緯度的には、デイジョン市からリヨン市までの間になります.シャブリ地区は、デイジョンから80km程度北西よりで、ロワール地方プィイ・フメに隣接しています.各地区の詳細は別ページでお会いしましょう.以下をクリックしてください.
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