シャンパーニュ地方:
パリの北東150kmに中心のランス市がある.ランスは北緯49.2度.ブドウ生産の北限.平均気温10度、年間降水量600ml.人口19万.

シャンパーニュの畑は次の主な4つの栽培地域
AOCにより、この地方で収穫されたブドウを使わないとシャンパニュと名乗れない.

http://jizakewine.com/champagne/champagnes.htm
のシャンパン栽培地に加筆
モンターニュ・ド・ランス Montagne de Reim(ランス山)

北のランスと南のエペルネの町を結ぶ半円を描くように東・南向きの丘陵に広がる地域.白亜の石灰質土壌は地表からかなり深いところにあり、ピノ・ノワールの栽培が多い.シャンパーニュのブドウの約8割を栽培している.9か村のグラン・クリュがあり、優れた赤の“コトー・シャンプノワ”も生産されている.

ヴァレ・ド・ラ・マルヌVallée de la Marne(マルヌ渓谷)

シャンパーニュ地方の中央を東西に横切るように流れるマルヌ川に沿って広がる地域.畑の向きも様々で、粘土質を含む多様な地質が入り組んでいる.川沿で霜の影響を受けるため、春の遅霜被害を避けるよう芽吹きが遅く丈夫なピノ・ムニエが多く植えられているが、2か村あるグラン・クリュでは、ほぼピ・ノワールが栽培されている.

コート・デ・ブランCôte des Blancs(白い丘)
   エペルネからさらに南にまっすぐ続く東向きの栽培地域.シャンパーニュ地方の中でも特に優れた石灰質土壌で、地表すぐ近くに石灰質が広がり、白亜の大地が露出しているような場所もある.石灰質は保水性も高く、良質のミネラル分を豊富に含むことから、一定した水分を必要とし、ミネラル分によって複雑な味わいを生み出すシャルドネの栽培がほとんど.6か村のグラン・クリュがあり、素晴らしい“ブラン・ド・ブラン”がここから生まれる.
コート・デ・バールCôte des Bar
  シャンパーニュ地方の南東におだやかに広がる地域、すぐ南にはシャブリ地区がある.やや石灰分が少なく、石灰岩と泥灰土の層が交互に重なった土壌で、この土壌を好むピノ・ノワールの栽培が多い.村の名前がついたロゼワイン“ロゼ・デ・リセ”の産地でもある.
 

グラン・クリュ17村(プルミエクリュ44村、その他250村以上ある.ここでは村ごと認定するので面積が広い)
◎注目すべき村.* = 黒ブドウと白ブドウで格付けが異なる村 <格付 %> <面積> <ブドウ栽培比率 %>
モンターニュ・ド・ランス Montagne de Reims  N=黒 B=白 ha シャルドネ ピノ・ノワール ピノ・ムニエ
・アンボネ◎ Ambonnay 100 380 16 84  
・ボーモン=シュール=ヴェズル Beaumont-sur-Vesle 100 28 14 84 2
・ブージィ◎ Bouzy 100 380 11 89  
・ルヴォワ Louvois 100 42 17 83  
・マイィ=シャンパーニュ◎ Mailly-Champagne 100 284 8 89 3
・ピュイジュー Puisieulx 100 19 28 55 14
・シルリー Sillery 100 94 48 43 9
・ヴェルズネー◎ Verzenay 100 415 13 86 1
・ヴェルジー◎ Verzy 100 406 21 77 2
ヴァレ・ド・ラ・マルヌ Vallée de la Marne      
・アイ◎ Aÿ 100 354 9 88 3
・トゥール=シュール=マルヌ Toirs-sur-Marne * N100 B90 54 29 71  
コート・デ・ブラン Côte des Blancs◎ 
・アヴィズ Avize 100 270 100    
・シュイィ Chouilly * N95 B100 509 99 1  
・クラマン Cramant 100 345 100    
・ル・メニル=シュール=オジェ(最高峰) Le Mesnil-sur-Oger 100 430 100    
・オジェ Oger 100 400 100    
・オワリィ Oiry 100 100 100    

シャンパンのできるまで
1 原酒を作り(キュベ)、一次発酵させる.(原酒のブレンドが生命線)
2 瓶詰し、酵母・糖を加え(ティラージュ)二次発酵させる.二次発酵は最低1年以上と法律で決まっている.
3 二次発酵中は動瓶する(ルミアージュ)
4 澱を除く(デゴルマンジュ)
5 多くはリキュールを添加(ドサージ)し、商品化する.