当コーナーの記載事項はある程度実際のプレイに基づいていますが、時として嘘・強調・紛らわしい表現が多分に含まれている恐れが有ります)

 

ドル足掻記

「STAGE60:ドルアーガの塔・60階−結−」

 





  カリア「ギルス・・・これで、本当に大丈夫なの・・・・・・?」

独リジュエルルームで呟くカリア。
・・・独り?そう。
彼女は独りでジュエルルームに佇んでいる。他の防衛用クリーチャーは居ない。ギルスはスタートの直後、手持ちMPとダークポットを使って武装を整えると、さっさと敵ダンジョンへと入ってしまった。
一体ギルスは何を考えているのであろうか。前回あれだけの完全敗北の憂き目に遭わされておきながら・・・

  ギルス「ナンだよう!それを云うならアンタ(筆者)だって前回ラストであんだけチョーシ良い事云っちゃって結局今回また一月以上間が空いたんじゃんか、やーいやーい!!」

それを云いなやおっ母さん。

  カリア「誰よおっ母さんって・・・








このSTAGE60は「承」で触れた通り東西(横)に伸びる通路が五列並んだ様な構造となっている。北(上)から一・三・五列目の西端に侵入ワープホールが存在するが、通常の戦術で真ン中三列目から侵入するケースは少ない。
そこから東に二ツ目、丁度かつてBロッドの返還場所「だった」箇所にジュエルが存在しており、『彼』との激突が避けられないからである。
前回御覧の通り、『彼』との直接対決は極めて危険であり、今回のギルスも上端列からカギ集めに侵入した。








  ドルアーガ「うっひょひょひょひょひょ!!」
  ギルス「でやあっ!」
  ドルアーガ「ひょぉぉぉぉっ!」

ドルアーガの分身がギルスに襲い掛かるが、彼が剣を振るうと分身は真っ二つに両断され、そのまま気化していった。

  ギルス「凄い・・・これが黄金の神剣『エクスカリバー』の威力なのか。一撃で分身とは云え魔王を仕留めるなんて・・・。成程、剣に『山吹色の波紋』が埋め込まれていてその力で魔を滅するのか。

スイマセン筆者が今頃になって漸く文庫版でジョジョ読んでる事は認めますがそれは違います。
STAGE46で既に御存知でしょうが、エクスカリバーは攻撃力9・光属性を持ちます。威力こそウトゥや大地の斧に若干劣るものの、光属性の為終盤の敵の主力たる悪魔・アンデッドに対して絶大な威力を発揮します。でも注意すべき点が一つ。
分身ドルアーガのHPは30。更に物理防御2が付く為、コイツを一撃で倒すには合計32のダメージ・・・つまり光属性16の攻撃力・・・と云うのは些(いささ)か早計である。「弱点」と云うのは「ダメージが2倍」であり「攻撃力が2倍」ではない。若し光の攻撃力16の場合、物理防御2を引かれてダメージが14、その2倍の28ダメージにしかならず結果一撃では倒せないのだ。
つまり攻撃力は17以上無いといけないのだが、既にギルス(7)+エクスカリバー(9)=16なのでどんな手段でも良いので攻撃力を上げておけばいい。まあゴールドアーマーが無難でしょう。
勿論、エクスカリバーのような超レアアイテムを使わなくても「せいぎのつるぎ」とゴールドアーマーとアタッカーポット×2とかでも構わないのだが。
いずれにしても、このステージは当然の事ながら分身ドルアーガがザコ敵の主体となるので、『彼ら』を一撃で倒せるような武装にする事が攻略の大前提となる。幸いにも、ザコドルアーガは大抵ルームに一体しか居ない(皆殺し属性への配慮?)し、複数居ても同時攻撃を受けるパターンは少ない。常に先制を取るようにして各個撃破していけば良い。

  ギルス「御先祖ちゃん・・・有難う・・・」

ギルガメスがその存在さえも賭けてギルスに託した神剣エクスカリバー。この位は役に立って貰わないとギルガメスも筆者も浮かばれないです。


  ギルス「見つけた、カギだ・・・」

ギルスは一つ目のカギを発見した。コレを取ると『彼』が動き出す。前回も、同様にカギを取った後侵攻してきた『彼』を止めようとして逆に返り討ちに遭ったのだが・・・

  ギルス「でも・・・今回は違うよ・・・」

そう呟いてギルスはリターンを使った。








  ギルス「ただいまー。」
  カリア「お帰りー、御飯にする?それともお風呂?
  ギルス「三つ目の選択肢。
  カリア「え?・・・やだ、まだ明るいのに・・・・・・、って違ーう!こんな三文コントやってる場合じゃないっ!!
  ギルス「イヤこのコーナーずっとこんな調子でしたけど。」

それを云いなやおっ母・・・

  カリア「それはもういいっ!どーするのよギルス!?まだピケも何も張っていないじゃないっ!相手はあのドルアーガ・・・を超えた怪物なのよっ?大丈夫なの!?」
  ギルス「だから戻ってきたんだよカリア。・・・大丈夫、もうキミをあんな目に遭わせたりはしない・・・」
  カリア「えっ?」

カリアは目を丸くする。刻を遡っている為、前回起こった内容をカリアは知らないのである。

  ギルス「まあ取り敢えずは腹拵えにしよう。ベントイーン!

  『カツカレーベント。』

  カリア「げっまさか?」

そしてどこからともなく弁当箱が回転しながら飛んできた(「承」参照)。
ギルスはその蓋を開けるのだが・・・

  カリア「うわ・・・ベタベタ・・・」
  ギルス「ネタが?」
  カリア「違うわよ(それもだけど)!回転しながら飛んできたからカレールーが飛び散ってこぼれてるンじゃない!いくらなんでもカレーはダメでしょ!?

あと「ヤキニクベント」も要注意だね。よくタレがこぼれるんだコレが。

  ギルス&カリア「それはアンタ(筆者)が不注意なだけ!

それを云いなやお

  カリア「しつこい!!








ギルスはカレーをかっ込むと、セレクトボタンを押してマップを眺める。

  ギルス「そろそろかな・・・」
  カリア「そろそろって、ギルスあなたまだクリーチャーも配置していないしどうするの?」
  ギルス「こーするのさ。」
  カリア「!?」

ギルスはおもむろにシルバー・タイマーを取り出し、床の上に静かに置いた。

  ギルス「『時の縛めよ、彼の者の動きを封じよ・・・』
  カリア「って、誰も居ないじゃない?ナニ考えてんのよ!?」
  ギルス「ふふ・・・見てごらん。」
  カリア「!!」

ギルスが指で示した方向に顔を向けたカリアが見たものは・・・
ルーム入口で固まっていた魔王の姿であった。

  カリア「え?えっ!?えええっ!!?」
  ギルス「ずっと確認していたんだ。奴はカギを取った途端にここへ向かって一直線に侵攻してくる(筆者註:59階から「攻めCOM」した時です。トレーニング等では違う場合も有ります)。きっちりマップ画面を見ていればこの部屋へ入ってくるタイミングは読める。そしたら後はタイマーで時封空間を作れば、後は勝手に奴から嵌ってくれる・・・全てボクの読み通りだ・・・」
  カリア「今出会ったばかりなのにどーしてそんな事解るのよ?」
  ギルス「い、いや、それはまあ・・・。兎に角、先ずはコイツを倒すのが先だよ。」
  カリア「でも、ギルスアレを見て!?なんか別のも居るんだけど?」

ドルルルアーガの傍らでボロ布の塊のようなものが浮いている。

  ギルス「アンシャー・・・。そうか、こいつも居たのか・・・「承」参照)。まあいいや、ついでに殺っちまおっと。

ああ、最後は扱いまでぞんざいに・・・憐れヘタレ軍師。
それは置きまして、先程ギルスの使った先行タイマー設置、要はタイマーの効果中に敵ボスが侵入したらそのまま動きを止められる、と云うだけなんですが、ここの『彼』などタイマーを持つ敵には結構有効な手段です。普通に相手が入ってきた後にタイマーを使おうとしても「倍行動」によってギルスより先にタイマーを使われる危険が有りますからね。この手を使えばボスは倍行動であろうとも何も出来ない。勿論、マップ画面を頻繁に見てボスの侵入タイミングをきっちり把握しないと失敗しますので注意。

前回ギルガメスはギルスにこう云っていた。
『奴の能力をよく見極め、対処を考えるのだ』と。
ギルスなりに『彼』の行動パターンを読み、そしてあの「真・デモニックラッシュ」を使わせずにKOさせたのである。

  ギルス「でも・・・仕上げはここからだよ。」

エクスカリバーの攻撃力もあって手早くドルルルアーガ(と、ついでにアンシャー)をKOさせたギルスは、今度は入口付近にソードマスターを4人配置させた。

  カリア「今頃クリーチャーを布くの?しかもなんでこのヒゲ親父ズ?」
  ギルス「最初はボクの強化にMPが必要だったからすぐには配置出来なかったんだ。それに本当は彼らよりもセティ・ホルスの方が良かったんだけど筆者がしょーもない演出の為にリタイヤさせちゃったからね・・・」

スイマセンねー。賢明な皆様ならもう見当が付いてるでしょうし後で説明もしますが、ここで配置するのはホルスやセティの方が便利ですよ・・・

  ギルス「そしてこれが最後の仕上げ。」

『求めに応じ、月の冷気もて邪まなる気を祓わん!!』

  カリア「これは・・・?」
  ギルス「月と氷の女神ナンナル様の『サモンズ・オン・ナンナル』。これで完了だ。じゃあカリア、行ってくるよ。」
  カリア「え?ギルス・・・」
  ギルス「大丈夫。ボクを信じて・・・」
  カリア「・・・。はい・・・」

ギルスは魔王が落としたカード(ゴールド・タイマー)を拾うと、Uターンのカードで再び敵ダンジョンと戻っていった。

  カリア「ギルス・・・」








ところで、このステージを攻略する上でもう一つ注意しておきたいのがダメージ床の存在である。
実はこのステージ、ルームの大半が「分身ドルアーガが居る」か「ダメージ床だらけ」かのどちらか、と云うくらいの妙な構成なのだ。
カギ配置にもよるが、上から二・四列目西端近くにカギが在った場合など相当歩かされるわダメージ床は通過しなければいけないわ踏んだり蹴ったりである。ダメージ床をいちいち踏んでいたら回復が追い付かないし、またレビテイトブーツで回避するにもダメージ床が多過ぎる。
当然、この場合マトックで周囲の壁を破壊して道を開拓する選択肢が発生するのだが、壁を崩してもその下がダメージ床だったりして結構難儀である。
しかし、実は「ここを崩せばダメージ床を通らずに済む安全地帯」と云うのが存在する。注意深くルームを観察すると、壁周囲の床模様がなんか他と違う箇所が見えてくると思う。それがヒントとなるので試してみよう。
特に、上から一・三列目の、ルーム中央が壁とダメージ床一本道で仕切られているルームは、その左右の水色の床の模様の位置に合わせて壁を崩すと安全な道が出来るのだが、この水色模様よく見るとアルファベットになっており、更にコレを一列目西から読んでいくと「D」「R」「U」「A」「G」「A」・・・「DRUAGA(ドルアーガ)」となるのである。宣伝色豊かだなあ、とかふと思っちゃうよね。もうコレで終わりだってのに。








  ドルルルアーガ「うひょひょひょひょ!!なななんかやっとと科白が喋れれた感じなンだだだだけどどど、さっきはよくももヤってくれれたわねねン!?・・・・・・アラ、坊やは?」

復活した魔王が再びギルスのジュエルルームへと侵入した。しかし、今度はギルスは戻ってはきていなかった。

  カリア「ギルス・・・」
  ドルルルアーガ「ふふン、姿を見せなないなンて、どうやらららさっきのでカードでもも使い切きったのかしらン?・・・まアいいわン、坊やのの前にお嬢ちゃんからら血祭りというのもも面白いわねン!?坊やの嘆き悲ししむ顔もまた・・・(ダミ声で)見ものだァなななア!?
じりじりと歩み寄る魔王。しかしそこに立ち塞がるザ・ヒゲ親父ズ。

  ドルルルアーガ「邪魔ままよン!消えなささい!真・デモニックラッシュ!!

魔王は例の如くパイを投げつけるが・・・ソードマスターはすんなりと避けてしまった。

  ドルルルアーガ「なんでななのの・・・?って、あああああっっ!!」

自らの腕を見て絶叫する魔王。ってまたもクドい表現かな?
そう、一度倒されてしまった為にハイパーゴーントレットが失われており、その命中率は60%に低下していたのだ。しかもソードマスターの回避率は30%でしかもナンナル召喚により+10で40%になり、差し引き最終命中率は20%と激減する。
ギルスの真の狙いはここに在ったのである。『彼』が前回(STAGE59)と異なる点は闇吸収と飛行属性を持った他はハイパーゴーントレットで命中率が上がった、と云う事。つまり一度倒して武装解除すれば攻撃性能に関しては前と同じになる。命中率60%ならば回避率の高いクリーチャーで動きを封じれば倒せはせずとも足止めが可能になるのだ。先程少し書いた様にホルスとセティを置けば更に効果的だし、サモンズ・オン・ナンナルが複数有れば重ね掛けして更に回避率を上げれば万全だろう。
ただこの場合注意して欲しいのは前回も触れた通り『彼』はジュエル重視傾向が強くこちらのクリーチャーを倒さずに脇をスリ抜けようとする事も多い、と云う事である。ギルスがソードマスターを4体も召喚したのはこの為である。足止クリーチャーを多めに配して完全に動きを封じるようにしてしまおう。

  ドルルルアーガ「ムキャアアア!!せせせセコ過ぎるるわァ!さ最後の闘いだだだって云うのにこんなみみみみっちいので良いと思ってるるるのン?」
  カリア「ふう・・・全くギルスらしいわね。どの途、あんたとは正面切って戦っても勝ち目は無かったでしょうし。でも勝ち目の無い相手でも、ギルスなりに足掻いて、足掻いて、しつこく足掻きまくって、ここまで来たんだもの・・・。あたし達人間は、所詮は神さまや悪魔には遠く及ばない存在。でも・・・あたし達にはまだ『可能性』が秘められている。少なくとも、あんた達の思う通りにはならない!!」
  ドルルルアーガ「利いたたた風な事を!一体ナニが解るるるって云う・・・」
  カリア「解るわよ。聴いて御覧なさい。」

遠くでファンファーレが鳴り響いたような感覚がする。
ギルスが3つ目のカギを手に入れたのだ。

『ギルスがジュエルルームに入った!』

  カリア「・・・これで、決まりね。」
  ドルルルアーガ「(ダミ声で)まだだだだッ!まだ終わららぬぬぬぬわッ!!・・・ジュエルるるに入ったなら好都合、返り討ちにしてくれるるるゥゥゥっ!!

『彼』はブック・オブ・リターンを取り出し、ジュエルルームへと転移していった。

  カリア「バカね・・・。さっきなんでやられたのか憶えてないの・・・?








ここは魔王のジュエルルーム。
中央に極上のジュエル「ダイヤモンドメイス」が据えられており、妖しい輝きを放っている。
ギルスは、ゆっくりとそのメイスへ向けて足を進める。

そのメイスの傍らには魔王が憤怒の形相で直立していた。
しかし魔王は直立したまま、足はおろか指一本すら動かす気配が無かった。

  ドルルルアーガ「(ぐぐぐぐぐ・・・しまままった・・・ぬかったわねねン・・・)

ギルスの足元にはゴールド・タイマーが置かれていた。
そう、先程と同様に、ジュエルルームに入ったギルスはすぐさま魔王から奪ったゴールド・タイマーを置いて時封空間を作っていたのだ。この技はこの様にリターンやUターンで転移する相手にも有効です。


そして、ギルスは身動き出来ない魔王を尻目にダイヤモンドメイスに手を伸ばし・・・・・・その柄を掴んだ!

  ドルルルアーガ「ギシャアアアアアアッ!!

ジュエルが一層強く瞬くと、そこから一条の光芒が伸び、魔王を呑み込んでいき・・・、『彼』の姿は見えなくなっていた。

  ギルス「勝った・・・これで、終わったんだ・・・・・・。御先祖ちゃん・・・ボク・・・やったよ・・・・・・」


次回、いよいよ大団円! 

 

☆つづく☆  

 

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