当コーナーの記載事項はある程度実際のプレイに基づいていますが、時として嘘・強調・紛らわしい表現が多分に含まれている恐れが有ります)

 

ドル足掻記

「STAGE59:ドルアーガの塔・59階(前編)」

 

 

 『ドルアーガの塔』1階にて。

  ギルガメス「・・・・・・!」
  カイ「どうしたのギル?」
  ギルガメス「一つの巨大な『闇』の気配が・・・・・・消えた。」
  カイ「そう云えば、様子が少し変・・・これって?」
  ギルガメス「恐らく・・・」
  サキュバス「・・・あのジジイがやられたようだね、あっははは!」

女夢魔が笑い声と共に転移して来た。

  カイ「サキュバス!あなた、またしつこく登場して!!」
  サキュバス「あっはははは、
そろそろ登場しとかないと読者に忘れ去られる頃だと思ってねぇ?どんどん筆者の執筆ペースも落ちてる事だしね!!
  クォックス「
わぁ、カイちゃんよりも大きな胸だぁ、いいなぁ・・・
  カイ「クォックス・・・あなたねェ・・・(
ギヌロ)」
  クォックス「
(びくっ!!)
  ギルガメス「兎に角、アンシャーが倒れたと云う事だな。まだ生きている様だが、恐らくもう戦えまい。」
  カイ「さすがわたし達の子孫ね!これでドルアーガも大きく戦力ダウン、ショックも相当じゃ・・・」
  サキュバス「甘いねェカイ・・・」
  カイ「??」
  ギルガメス「・・・・・・」
  クォックス「
(でもあの胸で甘えてみたいなぁ・・・)
  カイ「
(↑こいつ・・・・・・ブッ飛ばす・・・)

 

 

 

 一方、59階への直通階段をひたすら上り続けるギルス。
50階を過ぎた辺りであろうか、ただ殺風景であったその階段の周りに変化が生じてきたのは。

周囲の壁に壁画が描かれている。
最初に描かれていたのは、青く輝く杖を手にした金髪の女性と暗緑色の皮膚の異形の怪物が対峙する図。
続いて、巨大な塔が落雷によって崩れ去る図。
更に、黒髪の巫女が緑の竜にまたがり階段を駆ける図。
お次は、黄金の騎士と先程の異形の怪物が丁丁発止と斬り結ぶ図。
そして、その黄金の騎士と黒髪の巫女が手を取り合い廃墟の中を彷徨う図。
最後に、
その黒髪の巫女が両手を胸で交差させ半回転しながら片足を上げる図・・・

  ギルス「な、何故に『まいっちんぐ』!?

どーでもいい話なんですが、筆者の世代って大抵「『まいっちんぐマチコ先生』で性に目覚めた」とか云いますけど多分それは詭弁だと思うんです。だって筆者なんかはアレ観る以前から立派に助平しておりましたし。きっと丁度云い訳にし易そうな対象があったからそれをスケープゴート化したんでは無いでしょうかね?世の良識家様が低俗メディアなんかをこき下ろすのと似た構図でしょうか。
大体この漫画の作者さんは「こどものゆめ」なマンガの大御所・故藤子F先生のアシもされてたし、
F先生と云えば入浴覗きシーンのお約束芸の旗手(?)。
皆様はどう思われますか?

  ギルス「どうって・・・、取り敢えずこんなので行数喰うのはやめて欲しいと思う・・・」

そーかよ・・・、じゃあ本題。
その「まいっちんぐ」壁画を除けばどうやらこの世界における「過去」を描いたもののようである。そう、
「奴」にとっては、忌まわしい歴史の・・・
その壁画を過ぎたところで階段は途切れた。目の前に大きな両開きの扉が閉じられている。

『WELCOME TO FLOOR 59』

  ギルス「『59階で、米を植えろ』・・・。なーんてね!もうここまで来たらボケる間なんて無いよっ!何が『ようこそ59階へ』だよ。ボクはお前を倒しに来たんだ、覚悟しろ・・・」

ギルスは扉を押し開ける。中は暗がりでその様子はよく判らない。恐る恐るギルスが足を一歩踏み出すと・・・

  ???「ようこそいらっしゃ〜い、『光の勇者』ちゃ〜〜ン!?
  ギルス「!!!」

 

 

 

 突如屋内に光が灯る。
これまでの殺風景な石壁ではなく、大理石の壁に装飾の施された内装。
床にはギルスが目にした事も無い様な豪奢な赤い絨毯。
ギルスの目の前には、一人の異形の影が立っていた。
暗緑色の皮膚に、昆虫の上顎を想起させる巨大な牙を持ち、兜の両脇からは巨大な衝角が長く伸びている。濁った山吹色の双眸がこちらを凝視している。紛れも無く、あの壁画に描かれていた怪物のものである・・・・・・が。
どういうわけかその怪物は
首から下は白いシャツに蝶ネクタイ、黒いサスペンダーとズボンと云う、どう見てもどこかのウェイターかバーテンダーといった風情であった。しかも手(さらに何故か二本腕)にトレイと妖しげなカクテルを載せているから尚更である・・・
その異形の存在は、ノドから空気を抜いたような甲高い声、まるで男性が女性の声真似をするか如しの様な声で喋った。

  ???「待っていたわヨん、ギルガメスの末裔の坊や・・・」
  ギルス「・・・・・・あんた、誰!?」
  ???「『誰』?・・・このアタシを『誰』だって!?・・・・・・(突然ダミ声になり)
キサマが追い求めているこのオレ様がこうして目の前に居るのに『誰』とか抜かしやがるのかこのヤロウ!!
  ギルス「ええっ、お前があの、
魔王ドルアーガ・・・?」
  ドルアーガ「(元のオカマ口調で)そうよン坊や・・・」

まるでこれまでの展開やイメージをブチ壊すかの様な登場をしたドルアーガ、まるで値踏みをするかのようにギルスを眺め回す。

  ドルアーガ「ふふん・・・なかなかカワいいじゃない、坊や。サキュバスが入れ込むのも解るわねェ?」
  ギルス「何のつもりだ・・・?」
  ドルアーガ「何も無いわよン、ただアナタにお礼を云いたかっただけの事・・・こうしてお酒も用意してね・・・飲む?」
  ギルス「
未成年だから要らない。
  ドルアーガ「アラそうつれないのね。」

 いきなり予想を越えて行数を喰いすぎたので地の文で続きを。
こんな
『奴』の描写に皆様困惑だの疑念だの筆者への殺意など色々含む物もございましょうが、実はゲーム本編中では「ウガー」だの「グワー」だの喚き声だけで全く喋っていない、これじゃホントに魔王と云うかサーカスの猛獣じゃんとでもツッコミ入れられそうなドルアーガにどう云う喋りをさせるか、色々考えた挙句、こんな口調になったのでした。尚、『彼』の口調には当然元ネタは居ますがここでは行数の関係で伏せときましょう。まあバレバレですか?
 さて一方、このドルアーガ、何についてギルスに
「礼を云いたかった」のか。それは、前回でアンシャーを倒した事についてであった。

  ギルス「何故?奴はお前の片腕じゃないのか?」
  ドルアーガ「『片腕』ェ?(自分の腕を指差し)
アタシの片腕はここに有るじゃない。まあでもアタシ、ホントは八本腕だしィ、どの腕が『片腕』になるのかなんて実は判らないんだけどぉ〜?」

何故かはもう賢明なる読者様には御理解頂けているものと思うけど、ここまで苦心してドルアーガを復活させておきながら、アンシャーは結局ドルアーガを裏切るつもりだったのだ。恐らく、『塔』を完成させ、地上を制圧(ギルスを返り討ちにすれば程なく実現した筈)した後に天界に攻め込み、ドルアーガと神々を噛み合わせ、アンシャーが疲弊した双方を討つ、と云った青写真を描いていたのであろう。前回のアンシャーの科白「来るべき時」とはその事を意味する。
その為の切札がナイトメアであった。但し、伝説の闇騎士ナイトメアでも一体では甚だ心許ないと判断したアンシャーは、個々の能力は劣るが数で勝る
「量産型」の創造を計画し、その為にエンカイドが犠牲となった。これも前回の通り。
しかし、憐れなるかな
『ヘタレ軍師』アンシャーは他者の力量を見定めるのが不得手であった様だ。100年前はギルガメスの実力を読み違えて切札のアキンド・ナイトを討ち取られ(いんたーみっしょん参照)、また現在もギルスの能力を過小評価した為に敗れ去り、挙句は飼犬に手を噛まれる始末・・・・・・ホント前回一回だけでボコボコな扱いだなアンシャー。

  ドルアーガ「ソレだけじゃないのよン、筆者ちゃん?・・・あのコって、ホントつくづくおバカさんだったわよぉ・・・」
  ギルス「それって若しかして
幼馴染の女のコの大事なイヤリングを不注意で川の中に落としてしまって雨の中ドブ川をドロドロになりながら探しまくって橋の上からそのコに『ホント、バカなんだから・・・』って微笑まれるくらいの馬鹿か?」
  ドルアーガ「(ダミ声で)
ンな訳無ェだろうがっ!!

どなたか『ドルアーガ×アンシャー』なヤオイに挑戦しませんか?(←するか)
勿論ここで云うドルアーガの「バカ」はそんなヌルヌルラブコメのではなく真性の「莫迦」です。

  ドルアーガ「あのコったら苦心してアタシを復活させた様だけど、別にそんな事しなくてもネ、一万年も待ってればアタシは独りで復活出来たのよン!?だから、あのコのやった事なんてただのム・ダ・ボ・ネ☆」
  ギルス「一万年!?・・・でもそんな馬鹿な!お前は『凍てついた神殿(
STAGE48)』の永久凍土に封印されていたんだろう?神々が施した『絶対』な封を自力で破れるなんて・・・!」
  ドルアーガ「
『神』の『絶対』!?・・・はァ坊や、アナタもおバカちゃんだったのね?・・・・・・(ダミ声になり)オレ様は『神の敵対者』だぞ?貴様ら人間風情なら兎も角、このオレ様に『神』の力が『絶対』であると思っているのかボケが?・・・(元のオカマ口調で)あぁんもぉヤーねぇ、おバカばっかりで・・・」
  ギルス「
お前の口調が一番バカっぽいけど・・・)

要は、ドルアーガは「自分は神とタメを張れる存在だから人間と違い自分だけには神の力は『絶対』ではない」と云いたいらしい。事実、かつては神々と大戦争を巻き起こしたドルアーガだけにその言葉はウソでは無いだろう。恐らく「凍てついた神殿」を自力で抜ける事も一万年も掛ければ不可能では無い筈。
しかし、筆者の私見だがドルアーガがそれでも
「神に比肩する」、つまりアヌ神に及び、それを討つ実力が有るかと云うと疑問である。ここら辺は宗教感とかも絡んでくるので特定も出来ないし説明も難しいが、筆者的には「神」と云う名の「絶対者」はそれへの「敵対者」が存在する事を含めても「絶対者」である、と云う考えを持っている。まあ筆者基督教徒では無いし聖書も読んでませんがミルトンの「失楽園」の影響多大に受けてますので。皆様にも是非一読をお奨めします。でも人前で読む際は少々御注意を。筆者は職場の女性に別の「失楽園」読んでいると誤解されました(実話)。
いずれにしても、それだけアンシャーと神々(及びドルアーガ)との実力の差は歴然と開いて(「ブルクリ」では
アヌ神の神雷で瞬殺されたりする)おり、そんな相手に反抗としようとするアンシャーは正に身の程知らずと云うか相手の見極めが甘いとか流石『ヘタレ軍師』とか・・・。ああやっぱりボコボコな扱いだアンシャー。

  ギルス「で!そのアンシャーは何処へ行った!?お前のところへ逃げ帰ったのではないのかっ?」
  ドルアーガ「ふふ〜ン、
『ドコ』って、ココの事かしらン?」

ドルアーガはポケットから一枚のカードを取り出した。スペルカードである。
そこに描かれていたのはアンシャー。しかし・・・その目は恐怖と狂気とが渦巻いた濁った色を残し、フードの中は相変わらずの闇なのに苦悶の形相が感じられた。

  ギルス「・・・!」
  ドルアーガ「あンまり煩いモンだから、
閉じ込めてやったのよン?本来スペルカードに物体は封入出来ないンだけど、アタシの魔力なら無理矢理押し込める事も出来るの。ま、少々このコには狭かった様だけど?・・・ウフフ、ついでにこんな事もしちゃったりして♪」

ドルアーガの身体から一本の腕が新しく生えてきて、その手がまた一枚のスペルカードを取り出す。
そのカードはキャンドルに姿を変え、
『彼』はその火をアンシャーのカードに近付ける。

  『・・・・・・!!』

火を近付けられたカードはまるで身悶えするかの様に震え出す。その様を見て『彼』の顔が愉悦の表情に歪む。

  ドルアーガ「ウフフフ・・・そう・・・熱いの・・・?もっと苦しみなさい・・・おバカちゃんには良い薬だわ・・・ウフフ」
  ギルス「惨い・・・いくら相手が非道な
『ヘタレ軍師』でも・・・悪魔め・・・」
  ドルアーガ「
だぁーってェ、アタシ悪魔だもーーン!!

云うなりドルアーガは手を一振りし、瞬時にカードとキャンドルは姿を消す。

  ドルアーガ「・・・さて、じゃ余興はオシマイ。そろそろ本題に入りましょうか?」
  ギルス「やるか!!」
  ドルアーガ「(赤くなり)ま、
『ヤる』なんて、坊やだと思ってたのに実はおサカんなのねっ♪
  ギルス「
違う!ってなんでボクがツッコミ役なの?
  ドルアーガ「まあ大胆
『ツッコむ』なんて。」
  ギルス「
だから違うよぉっ!!

 

 

げ・・・まさかこんな長引くとは・・・(しかも止めはエロネタ)
想定外ですが長くなり過ぎるので今回はここまでにします。
ホントは前後編構成のつもりでしたが予定が変わり次回は「中編」です。

最上階まであと1階。でも、やっぱ『彼』をこんなキャラにしたのはマズったか・・・?

 

 

☆つづく☆  

 

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