(本シリーズの内容は一見実際のゲーム内容を模しているようにも思えますが、これまで以上に全くゲーム本編を無視して物語が進みますので余りにも鵜呑みにし過ぎると莫迦を見ます)
ドル足掻記
「STAGE63:パックランド」
〜TRIP7:天への階段(きざはし)〜
ギルス率いる「バビロニアンキャッスルズ(バビルズ)」と「ナムコスターズ」の試合はまだまだ続いていた。
・・・・・・って、まだ二回裏だけど。
アンシャー「一話1イニングのペースで行っておれば確かに長々となるだろうて・・・」
ハイプリ「ナムコスターズの二回裏の攻撃は、先程(前回)セティさんの打球をジェットブーツの俊足で好捕したギルガメス改め、『ぎる』選手からです。」
ギルス「御先祖ちゃん・・・」
ぎる「さあ存分にかかってこい、ギルス!!」
セティ「な、なんだか緊迫した空気ですね・・・」
カリア「ナンかこっちの方が四番打者みたいね・・・」
ホルス「ぱっくの野郎は結局凡退したしな(TRIP5参照)。」
ぱっく「ぐ・・・!?」
その「ぱっく」の打席の時と同様に、ギルスは懐からアックスビークのスペルカードを取り出してグラブに読み取らせた。
”rapid.”
ハイプリ「また『ブレイド』ですね。もうすぐ『響鬼』も終わると云うのにまだ引っ張る気なんですかそれでいいのですか?終いにはみんなに飽きられてしまいますよどういうつもりなんですかアンシャーさんっ!?」」
アンシャー「だから私に云うなと云うに!大体このサイト自体が既に飽きられて見事に閑古鳥が鳴り響いておるであろうが!?」
・・・・・・・・・・・・・・・。
否定できない筆者がここに居ます。
でもいいもん!ボクのサイトなんだからボクの好きなようにやっていくもん!
例えお客が誰も来なくッたって・・・・・・・・・・・・しくしく。
・・・と、冗談は措きまして。
確か元ネタ『仮面ライダー剣』での「ラピッド」はキツツキのカードでしたので、ここでは鳥つながり&効果イメージでアックスビークを使わせていただきました。でも筆者、実は一年ほど前にこのヘナチョコ野球対決の参考にする(?)為にPS2の『ブレイド』買ったのですが、カードギャラリーにラウズカード全部載ってないんですよね。制作上の時間的都合なのでしょうけど、放映終了直前発売なのだから全部載せて欲しかったよなぁ。あとついでに云わせて貰うなら、本編では折角「ケルベロス」のカードが出たのだから最終回で5枚のエースで『ファイブカード』とか出すのかな、とか密かに期待してたのだけど・・・・・・?
ギルス「うおりゃあああああっ!!」
ハイプリ「さあ筆者の無意味な独白を無視してギルス王子投げました!『ラピッド・アックスビーク』の力を借りての、ど真ん中快速球ですっ!」
ぎる「・・・・・・0.0278秒遅い!」
アンシャー「どこかで聞いた様な科白だな・・・(STAGE46前編参照)」
すこーん!
どげしっ!!
ギルス「げはっ!?」
カリア「ギルス?」
ハイプリ「流石はぎる選手、ギルス王子の快速球を難なく打ち返しました!強烈なピッチャー返しで打球をモロに喰らったギルス王子が倒れた隙に悠々と一塁セーフですっ!」
アンシャー「ふむ・・・我が宿敵(ハイプリ「自分を過大評価しすぎですヨ?」)ながら見事と云うべきか。しかし、そのお陰で一層ぱっくの立場がなくなってしまったな・・・」
ぱっく「ずがーーーん!?」
ハイプリ「さあ一塁にランナーを置きまして、ネクストバッターは七番の『いんで』選手ですが・・・・・・何だか印象の薄いと云うか何と云うか・・・ぶっちゃけて誰ですコレ?」
アンシャー「初代ファミスタの説明書に依ると『頭脳プレーが出来る、将来の監督候補』とあるがな・・・。イマイチ影が薄いのは否めんな。初代ナムコスターズ連中で唯一、家庭用機オリジナルキャラである所為か!?」
ナムコスターズの選手がナムコゲームのキャラクターを元ネタにしているのは勿論皆様も御存知の通りであるが、初代『ファミスタ』の場合その殆どがアーケード初出なのに対し、この「いんで」のみはファミコン用ソフト『バベルの塔(1986年)』の主人公、「インディ」を元としているのだった。『バベルの塔』はサイドビューのアクションパズルゲームなので、「知能派」なんて形容が付いたんでしょーね。
ハイプリ「さてそんな『いんで』選手、おっと打ちました!地味な選手らしく打球も地味に三塁線上に転がしてきましたっ!三塁ホルス選手、キャッチするも二塁は間に合わないと判断、一塁へ送球しました!!」
アンシャー「ギルガメス、もとい『ぎる』めはジェットブーツを装着しておるからのう・・・」
なんか元ネタ(ファミスタ)上の選手スペックを軽く無視しているようですが、あくまで本コーナーは『ドルルル』を扱ってるワケなのでまあそう云う事で御容赦下さいな。
さて、三塁線深いところからの送球でかなり際どいセンであるが、ホルスの送球は・・・
ハイプリ「アウト!アウトです、間一髪ボールの方が早かったか!?」
アンシャー「私には地味にだがギリギリ足の方が一瞬速かったようにも見えたが・・・?」
ハイプリ「いずれにしても際どいプレイだった事には変わりがありませんが・・・・・・、おや、いんで選手も塁審のジャッジに不服なのか抗議をしている模様ですよ!?」
いんでは必死に抗議を続けているが、一旦下された判定が覆される事は通常無い。古今東西、あらゆるゲームに於いて「審判の判定が絶対」と云うのがルールの大原則だからね・・・
ハイプリ「うわぁっ、遂にブチ切れしたのか『いんで』選手、いきなり足元の一塁ベースを引っこ抜いて審判に投げ付けようとしております!知性派のイメージは一体ドコに!?」
ギルス「これでパワー1消費だね。」
ホルス「はァ?なんだそりゃ!?」
ぎる「しかし、ベースは固定用の杭と一体化しているから、それを持ち上げる時は丁度『スーパーマリオUSA』でダイコンを引っこ抜くような感じにも見えなくないな。」
カイ「ギルもナニ云ってるの?」
ギルス「そうですよ御先祖ちゃん!『夢工場ドキドキパニック』を無視しちゃいけませんてば!?」
カリア「ワケ解らないわよーーーっ!!」
例によってワイワイと騒ぐギルス達を他所に、「いんで」の反抗的な態度に対して当然ながら審判は「退場」を宣告した。
ハイプリ「退場です!退場を宣告されて憤懣(ふんまん)やるかたない『いんで』選手、三塁ベンチ内に引っこンだと思いきや、あああ、ナニを逆ギレしたのか今度はベンチを持ち上げてどんどんグランドに積み上げていってます!?」
アンシャー「さながら階段状のようであるな。」
ハイプリ「・・・い、意味不明です!そのまま『いんで』選手、階段状に積んだベンチを昇っていって姿が見えなくなってしまいました!!一体ドコへ消えてしまったのでしょう!?」
アンシャー「『裏バベルの塔』の探索にでも出たのであろうよ・・・・・・閑話休題(それはさておき)。ところで、この積み上げられたベンチはどうするのだ?」
ギルス「・・・・・・やっぱり、ボク達が片付けないといけないワケ!?」
そんなこんなで30分ほど試合中断。
ハイプリ「・・・き、気を取り直しまして、続いては八番『らりいX』選手の打席ですが、おっとまたまた話を端折る為に初球攻撃です!しかしコレはショート真正面のゴロ、セティ選手軽快に捌いて二塁ランナーのぎる選手を目で牽制し・・・」
ぎる「・・・・・・(無言でセティをじっと見つめる)」
セティ「あ、あぅ・・・(どきどき、やっぱりギルガメスさまもギルスさまによく似ていらっしゃって、ギルスさまもあと何年かすればあんなに凛々しく・・・、あ、あうう、わたしったらナニを考えて!?)」
カイ「こらーーーっ!?ギルっ、ナニを見つめ合ってるのーーーっ!頭突き打ち込むわよっ!?」
ぎる「おわっ!?」
セティ「あうううっ?」
ギルス「セティ!そんな事より一塁だ!!」
セティ「は、はい!(あぅぅ・・・ギルスさまには「そんな事」なんだ・・・、やっぱり・・・わたしじゃ、ギルスさまにはつり合わないのかな・・・)」
ハイプリ「さてそんなセティさんの心の葛藤を無視して(セティ「あぅっ心が読まれてるっ?」)試合展開は続きますそうしないと実況やってられない!?らりいX選手は、まっぴ選手同様の俊足バッターですが流石にショート真正面でセティさんの強肩ではアウトは免れないでしょう!」
アンシャー「・・・果たしてそうかな。クックック・・・」
セティからの送球が一塁手ゴブリンのミットに収まろうかと云う瞬間、らりいXの尻から灰色の煙が大量に噴出され、一塁ベース周辺は完全に煙幕に包まれた!
ゴブリン「ぎゃー兄貴ぃーーー!?」
・・・煙が晴れた時、らりいXは一塁ベース上に立っており、ゴブリンのミットからはボールがこぼれ落ちていた事が確認される。
ハイプリ「セーフです!やっぱり出ました『ラリーX(1981年アーケード)』のスモーク・スクリーン(煙幕)攻撃!でも煙に巻いただけなのに何故セーフになったのでしょう?」
アンシャー「煙に巻いてる間にボコったに決まっているであろう!?・・・・・しかし、これは野球なのかそれともラグ・ボールなのか?」
ハイプリ「アンシャーさんも大概喩えが旧いですよね。・・・兎に角コレでワンナウトランナー一・二塁!一回裏(TRIP5)に続いてナムコスターズ先制のチャンスに、バッターは九番ピッチャーのぴぴ選手ですが・・・・・・ええっ代打ですか!?」
アンシャー「確かにまだ二回裏、しかも『ぴぴ』は0点に抑えておるからな。早いと云えば早過ぎるが・・・。ここは勝負どころと睨んだのか、はたまた筆者がこれ以上野球対決を引っ張るのがイッパイイッパイと判断して勝負に出たのか・・・!?」
ハイプリ「えーーっ!?そしたら今度こそ私の出番の終わりが近づいていると云う事なんですかアンシャーさぁん!?」
アンシャー「だから落ち着けと云うに!!」
初代ファミスタでは、ナムコスターズの代打登録者は四名。足は遅いがパンチ力はある「ぷうか」(元ネタ:ディグダグ)、俊足揃いのナムコスターズ中でも随一の脚力を誇り後にレギュラー昇格を果たす「ぴの」(元ネタ:トイポップ)、意外性の打撃(?)に定評のある技巧派「とふかふ」(元ネタ:リブルラブル)、そしてもう一人「へろへろ」であるが・・・
ハイプリ「この人も元ネタが判り難いですね・・・、若しかしてニセ勇者一行の戦士様ですか?踊る宝石に弱いとか?」
アンシャー「それもそこそこ旧い喩えであるな・・・・・・閑話休題。実は筆者も最初全然解らなかったらしいのだが、恐らく『ワープ&ワープ(1981年アーケード)』のザコ敵『ベロベロ』の事らしいな。」
ハイプリ「ワープ&ワープ?」
アンシャー「ファミコン版のタイトル『ワープマン』の方が解り易いか?」
と、本稿のネタ考えてる際に「へろへろ」の出典が判ったので書いてみただけなんスけど、ここで代打に起用されたのは「ぷうか」だったりして。
しかし、ギルスのチェンジアップ(←ホントはただのすっぽ抜け)にタイミングを狂わされ、ボテボテのファーストゴロ。俊足のランナー二人は刺せないと判断し、一塁手ゴブリンは捕球と同時にバッターランナーへの直接タッチを狙うが・・・
ハイプリ「あっと出ました!『ディグダグ』の敵キャラのデフォルト搭載機能『目変化』!!地面の中に隠れる事でゴブリン選手のタッチを躱し、そのまま一塁へ・・・!?」
アンシャー「・・・しかし、目変化してる限りは地上への当たり判定も無いからベースタッチも不可能なのではないのか・・・?」
アンシャーの云う通り、ぷうかは一塁ベースを踏まないままに通り過ぎてしまい、ベースカバーに入ったギルスに送球が渡ってアウト。
ホルス「アホかーーーーッ!?」
ハイプリ「しかし、その間にランナーはそれぞれ進塁、ツーアウト二・三塁で、バッターはトップに返ってまっぴ選手です。」
アンシャー「相手は俊足のまっぴ、内野ゴロでも一塁を刺せない危険が在る故ここは一塁は捨ててバックホーム体勢で全力で点を守るところか?いっそ歩かせて満塁策、相手のし易い『ばろん』勝負にするか?」
ハイプリ「さあ守りのバビルズも正念場、ギルス王子、三塁ホルス選手をマウンドに呼んでナニやら作戦を指示してる模様ですね。」
ホルスが三塁に帰ったあと、ギルスは一塁(ゴブリン)→二塁(イシス女王)→センター(ガド吉)とボールを回しあい、再びボールを受け取るとバックに向かって右手の拳を親指・人差し指・小指を立てた状態で掲げた。
ギルス「・・・・・・サバラ!!」
カリア「違うでしょっ!?『ツーアウト』でしょ?」
セティ「『まことちゃん』なんてネタが旧過ぎますぅっ?」
ユフタル「でも、確かにツーアウトを示すジェスチャーと似てますな・・・」
シルバードラゴン「ソッチは親指隠すけどな。」
ハイプリ「余談ですが筆者は左手だけなら『グワシ』が出来るそうです!」
アンシャー「本当に意味の無い余談だな・・・」
ハイプリ「さあギルス王子、セットポジションに入り・・・」
それに応じて、ぎるもリードを開始する。しかし、次の瞬間ホルスの手がぎるの腰に伸びた。
ホルス「失礼しますギルガメス大王!隠し球です!!」
ぎる「なにっ!?」
ハイプリ「ななな、何と云う展開でしょう!?ここで隠し球で一転スリーアウトチェンジ!?」
アンシャー「ちょっと待てい!隠し球は判らぬでもないが、先程王子達が送球練習しておったろう?アレはボールではなかったのか!?」
ギルス「ああ、コレ?」
そう云ってギルスはグラブの中に収まっていたモノを皆に示した。
カリア「い・・・イビルアイ?」
ギルス「イヤ、カタチが似てたし。」
アンシャー「形が似てようが大きさも色も違うであろうが!送球練習してる時点で気付かぬのか貴様ら!?」
ハイプリ「・・・・・・あなたも気付かなかったじゃないですか、このヘタレ。」
アンシャー「ぐわあああああっ!!わわ私はヘタレなどでは無ぁぁぁぁいっ!?・・・・・・そ、閑話休題。兎に角、二回の攻防も終わって依然0−0。次回は三回表の攻撃だ!まだもう少し野球対決は続くぞ!?」
ハイプリ「・・・逃げましたね。」
☆まだつづく☆