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from bookland 233号   ★今月の新刊紹介★ <2005年4月>



今年は春が遅いようで、4月になってもまだ桜のつぼみは固く、肌寒いと感じる日が続いています。 桜が開花すると一気に初夏になってしまうのでしょうか。



先日、阪田寛夫さんがお亡くなりになりました。直接お話をしたことはありませんが、以前、工藤直子さんと対談しているのを聞いたことがあります。 ちょっとやんちゃな工藤さんと、穏やかな阪田さんが好対照で、とてもおもしろい対談でした。 いわゆる「子どもの詩」だけでなく、幅広く多くの仕事をされた阪田さんのご冥福を祈ると共に、 改めて、阪田さんの残したものを読み直したいと思っています。 今月の”こんな詩みつけた”は阪田寛夫さんの「はこぶね」という詩を紹介しています。

阪田さんのことは社会面でも取り上げられていましたが、子どもの本関連の記事が社会面にでることは少ないものです。 ところが最近、ちょっとビックリの記事が出ていました。絵本作家の荒井良二さんリンドグレーン賞を受賞して、 その賞金が250万クローネ、3600万円だそうです。スウェーデンはノーベル賞もそうですが、高額賞金の伝統があるのでしょうか。 とりあえず、すっごいなあ、であります。



「ナトセン」こと名取弘文さんは藤沢市の小学校教諭でしたが、今春めでたく(?)定年退職。
その記念という訳ではありませんが、この間、『三輪車疾走』『子どもプラス』等に発表した「おもしろ、ユニーク教師」インタビュー、小林敏也氏(絵本作家)、長倉洋海氏(写真家)等の対談など、教科書、学校などの制度から飛び出して、「学ぶ」ことの意味を問いかける一冊が出来ました。

「ナトセンの これが教師だ」(1,785円)ぜひ!


「憲法九条」−軍隊を持たず、交戦権を放棄する−この条文を含め、「憲法改正」の動きがあります。
昨年、小田実氏、大江健三郎氏など9名の方々が、「改憲阻止」のアピールを出しました。 これに呼応して全国に「九条の会」ができています。この4月3日、加古川にも「野口九条の会」が発足しました。 野口という狭い地域名がついたのは、たまたま呼びかけ人が野口町在住であったからで、野口という地域にこだわらず、活動を広げてゆくそうです。 現在、賛同者の署名活動を行っています。ジオジオにも署名用紙がありますので、ご協力をお願いします。

憲法改正は、国会議員の3分の2以上の賛成があり、その後国民投票で2分の1以上の賛成があって成立することになっています。 国会で通っても、国民投票で否決すれば改憲を阻止できます。
改憲派の議員を国会へ送り込まないというのが一番良い方法ですが、 最後は国民の手に委ねられるという訳ですから、私たちが最後の歯止めになることができます。国政に関して直接関わることのできる唯一の機会ではないかと思います。そうなって欲しくはありませんが、その一票を行使するときは、よく考えなければならないと思います。
また、残念なことですが、「改憲」の具体的な動きは、そう遠くない時期に出てくると予想されています。「憲法九条」とは何かを1人1人が考えるべきで時が来ているということではないでしょうか。



2005年4月 もとはる


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