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from bookland 208号       ★今月の新刊紹介★  <2003年3月>



3月。もうあちこちに春を感じる頃です。
2月の中旬に八幡町宗佐の「厄神さん」に行ってきました。8,9年前に行ったことがありましたが、 今度行って、その規模の大きさに改めて驚きました。屋台の数も100を軽く超え、200に近いだろうと思います。 境内だけでなく周辺道路まではみ出してました。数だけでなく種類も多く、 初めて目にするものもあって、見て廻るだけでも楽しめました。 これだけで十分「厄払い」ができました。 この季節に祭りをするのは、厄払いをして新たな気分で春を迎えたいという気持ちではないかと思います。 屋台と共に植木市も開かれ、草花や木を買い求める人もたくさんいました。ジオジオの入り口のそばにも黄色い花をつけた「エニシダ」が植わっています。


  
そして、東播地域の春は「くぎ煮」ではじまります。
ジオジオは「くぎ煮」を家庭で作るという習慣がないので、 毎年、いただきものをおいしく味わっています。最近はスーパーに「くぎ煮」のグッズが並んだり、 宅配便に「くぎ煮」専用ボックスができたり、他の地域では見られない(考えられない)フィーバーぶりです。 明石に「魚の棚」という鮮魚市場があり、材料の「いかなごの子」が入手しやすいのも理由でしょうが、オヤジなどは、 おいしいとい味わいつつも、いかなごがいなくなってしまうのではないかと心配してしまいます。 ま、なにはともあれ、春がきます。

←いかなごのくぎ煮・いただきものです。




こんな季節がくるというのに世界では焦げ臭いニュースばかりが飛び交っています。
オヤジはアメリカの民主主義というのは「民主主義の原理主義」のような気がします。 宗教には「原理主義」がよく顔をのぞかせます。原理=絶対的すなわち排外的ですから、 一方がこれを持ち出せば、話し合う余地などありません。パレスチナでも和平ムードが高まると、 どちらかが「原理主義」を持ち出して、ぶち壊してしまうことがありました。 政治的な主義・主張にも、このような「原理主義」に似たものがあるような気がします。 強力な軍事力・経済力を背景に世界に民主主義を広めようとするアメリカの強引なやり方は、 「民主主義の原理主義」とも言えるのではないでしょうか。オヤジは民主主義を否定するつもりはありませんが、 民主主義を唯一無二のものと絶対視するには疑問も残ります。特に、現在の「アメリカ型民主主義」は、 資本の論理を背景にした「勝者のための民主主義」という気がしてなりません。 イラクや北朝鮮も側に立つ気はありませんが、戦争で解決しようという側には絶対反対します。 国際政治以前の人間の倫理の問題です。



 
2月の末に、上野瞭さんの奥様、定子さんから冊子が届きました。
『猫の老眼鏡』。 1994年10月から1年間、計50回にわたり京都新聞に連載されたエッセイを 「晩年学フォーラム」のお仲間の方々の手でまとめられたものです。 新しく家族となったノラ猫一家のこと、ヨーロッパ旅行記、神戸の震災、等々、 久しぶりに上野さんにお会いしたような"なつかしさ"と、もうお会いできないという"寂しさ"を同時に感じました。 やがて『遺稿集』もまとめられるとか。心待ちにしています。
         表紙の猫のイラストは上野 瞭さんが描かれたものです。


2003年3月 もとはる



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