- 1.行き先選び
- ダイバーにとっての海外は、普通の子連れ旅行に比べて行き先は限られています。
潜ってみたい海に挙げられる大御所といえば、やっぱりパラオとモルディブでしょうか。
我が家はどちらも1回づつ子連れしてきましたが、幸い両者とも子連れダイビングには適していると思います。
パラオは近くて日本との時差もゼロです。最近は直行便も増えてきてとても行きやすくなりました。
モルディブはやや遠いものの西移動なので時差(日本より5時間遅い)の影響も比較的少なく、思い切って行ってしまえば、一つのリゾート(島)の中に生活のすべてがあるのでゆっくり過ごせます。
その他としては、日本から直行便があるもので、近場ではグアム、サイパン、セブなど、やや遠目ではフィジー、GBRなど。
トランジット等を含めるとなかなか遠くて難しいかな...と思われるのがシパダンや紅海などでしょうか。
子連れだと夫婦や恋人同士の場合に比べ、その分旅行代金も増えるわけですから、予算!という大前提がありますが、
とんぼ返りのような体育会系のノリでアクティブには行動しがたいものがありますから、現地の滞在日数がある程度とれる場所を選びたいものです。
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- 2.ベビーシッター・キッズプログラム
- 子連れダイビングの場合、普通の子連れ旅行と比べて一番の問題点はベビーシッターでしょう。
少なくとも潜っている間は、子供たちを誰かに見ていてもらう必要があります。行く先が決まったら、ベビーシッターサービス等を行っているDSや宿泊施設を探します。
(私が調べた地域別ベビーシッター情報もぜひ参考にしてみてください。)
DSが行っているサービスの場合は、スタッフやオーナーのご家族等が見てくれる場合が多いでしょう。ダイビングスタイルにもよるでしょうが、子供がある程度の年齢ならば一緒にボートに連れていって、潜っている間だけ船上のスタッフが相手をしてくれるような場合もあります。
宿泊施設によるサービスの場合は、専門のベビーシッタールームがある場合やシッターさんを客室に派遣してくれる場合などがあるようです。
また、宿泊施設が提供するキッズプログラムなどもあります。これはグアムやハワイなどのリゾートで一般のファミリー向けによく実施されているもので、工作したり、ビーチで遊んだりとそのメニューも日替わりであったりと、いろいろと工夫が凝らされているようです。ただこれらの対象年齢は5歳以上のところが多いようです。
...けれど、いずれにしても慣れない環境の中で、子供が機嫌よくシッターさんに馴染んでくれるとは限りませんので、最悪は夫婦交代で潜ることを念頭に置いておかなければなりませんね。
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- 3.子供の旅行代金、航空運賃
- 子供のツアー料金等の表示でよく見かけるのは、「大人料金より一律○万円引き」や「大人料金の半額」といった具合のものでしょうか。
行き先が決まったら、複数の旅行会社で、見積をとってみることをおすすめします。
子供の旅行代金は、同じ行き先でも旅行会社によって結構違ってきます。
ちなみにエア代だけに限って見てみると、子供の年齢と運賃の関係は下表のようになります。
|
国際線 |
国内線 |
幼児運賃 座席なし |
満2歳未満 |
満3歳未満 |
大人運賃の約90%引き |
無料 |
(大人1名につき幼児1名まで) |
小児運賃 |
満2歳以上12歳未満 |
満3歳以上12歳未満 |
大人運賃の約33%引き |
大人運賃の約50%引き |
大人運賃 |
満12歳以上 |
ツアーの場合、旅行会社は格安の航空券を押さえているのでしょうから、その料金のうち、エア代がどれぐらいを占めているのかが不透明なため、結果として旅行会社によりその差がでてくるということなのでしょうか...。
また実際の旅行形態としては、「2歳未満の場合でも飛行機の座席は利用したい」場合や「2歳以上でホテルのベッドは利用しない」などいろいろなパターンが考えられますので、条件も変えていろいろ見積もりしてみるのがいいと思います。
なお沖縄などへ幼児連れで行かれる場合は、スーパーシートの利用をおすすめします。
国際線でビジネスやファーストクラスに乗るのはなかなか勇気?がいりますが、国内線のスーパーシートは結構手軽な料金(3,200、4,200円)で乗れます。
座席も広いし、スチュワーデスさんの対応も丁寧になり、ジュースやおもちゃも多くもらえたりします。
また空港到着後、機内預かりの荷物も優先的にでてきます。
当日空きさえあれば、初めから予約していなくても、スーパーシートの差額代を払えばツアー用のチケットからでも交換できます。
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- 4.荷物について
- 子連れでの旅行はたくさんの荷物になります。子連れダイビングならばなおさらです。
必要最小限のものを上手にパッキングしたいものですね。
ダイビング器材の他、身の回り品など、現地で購入できたりレンタルできたり、行く地域やホテル等の設備などによっても様々ですし、個人差のあるところです。
私の経験から実際に持っていったもの、使用したものなど、必要十分と思われる荷物の一覧を「持ち物ガイド」として挙げていますので、参考にしてみて下さい。
参考までに航空会社の規定にある荷物の重量や大きさについてあげておきます(全日空の規定より抜粋)。なお、航空会社や路線等よっても違いがあると思われますので、ご容赦下さい。
<国際線>
- 無料手荷物許容量(機内預かり荷物)
- ・米国(グァムを含む)発着便
- (a)ファーストおよびビジネスクラス:2個。ただし、個々の荷物の3辺の和が158cm・重量が32kgを超えないこと。
- (b)エコノミークラス:(a)の条件に加え、2個の3辺の和が273cmを超えないこと。
- ・米国(グァムを含む)以外の発着便
- 荷物の重量の合計が、ファーストクラスは40kg、ビジネスクラスは30kg、エコノミークラスは20kgを超えないこと。
- 機内持ち込み手荷物
- 原則として、機内で必要なもののみで座席の下に置けるもの。ただし、3辺の和が115cmを超えない手荷物は1個、総手荷物3辺の合計の和が115cmを超えない場合は2個以上でも可能。
<国内線>手荷物は、機内持ち込み分を含め、15kgまで無料。
- 機内預かり荷物
- 預かり荷物は、一人3個までとし、容積は1個につき50cm×60cm×120cm以内のものに限る。(ただし、スキー、ゴルフ、釣りなどの用具は預かり可能)
現金、貴金属などの高価品、時計、カメラ、パソコン、ガラス製品などの壊れやすいものは手荷物へ)
- 機内持ち込み手荷物
- ハンドバック、カメラ、傘等の身の回り品の他、容積が45cm×35cm×20cm以内で重量5s以内のもの1個。(ベビーカー、キャリーバッグ、麻袋などは機内預かり荷物へ)
上記はあくまでも規定で、実際はここまで厳密にチェックが厳しくないと思います。
ダイバーはただでさえ荷物が多いので、ダイビング器材を持ち込む場合はとうてい20sはクリアできないでしょう。
ダイビングが盛んなエリアの場合、荷物重量に関し、ダイバー向けの特別措置を行っている航空会社もあります。
※スリランカ航空: 通常20kgが最大30kgまでOK(無料:Cカード保持者であることを事前に申告すればOK)
フィリピン航空: 通常20kgが最大50kgまでOK(有料:フライングスポーツマンカード(FSC)への申し込みが必要です;詳しくはセブ旅行記・2ページをご参照方
また規定にもあるように、ベビーカーは基本的に手荷物としては機内には持ち込めません。チェックイン時に機内預かり荷物とするのが一般的だと思いますが、搭乗口までは利用可能です。その場合搭乗口で回収され、到着後は機内預かり荷物と一緒に受け取ることが多いようです。
日本の航空会社の場合は、チェックイン時にたのめば無料でB型ベビーカーを貸してもらえます。これは搭乗口まで使え、そこで乗り捨てできます。
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- 5.宅急便を上手に利用
- たくさんの荷物...。せめて国内の移動だけでも宅急便等を利用して身軽にしては?
海外の場合は、空港で留め置きが可能な”空港(往復)宅急便”が便利です。少しでも身軽にしておきましょう。
我が家がよく利用するクロ○○ヤマトの場合、荷物1個あたりの最大重量は25sです。スーツケースについては25sでも120サイズ料金が適用されるので意外と安価です。
関西〜成田空港の空港往復宅急便を利用した場合で、荷物持ち込みで1個あたり3,740円(平成11年5月利用時)でした。
沖縄などの国内の場合には、荷物をホテルや旅館などに宅急便あらかじめ送っておくと、移動がとても楽チンです。
国内の場合も、もちろんスーツケースでもよいのですが、それ自体が重いため、ダイビング器材を詰めると25sをクリアできない場合もでてきます。
そんな場合は、プラスチック製のコンテナBOX(衣装ケース)などに詰めて送れば、帰りも多少濡れたままでも気にせず梱包できます。
さらに、国内での宅急便系を利用する場合で一番のお勧めは、郵○局のゆうパック!
従来は大きさ(三辺の和)150cm・重さ20kgまでだった規定が、2003年10月1日より緩和されて、大きさ170cm・重さ30kgまで発送可能になりました。
30kgの荷物を一番遠くから(北海道〜沖縄)まで送った場合で、料金は2,300円。(2003年10月1日の改定料金)
大きさにはもともと区分はなく、重さも20kgまでは2kg毎、それ以上は5kg毎と、細かい区分があるのもうれしいところです。
なお、裏技として...(秘?)
ネットオークション等でもたくさん売買されている「ゆうパックカード(10枚満タン)」を利用すると1個あたり1,000円以下で送れちゃうことも!
ゆうパックカードとは、1個の荷物を出す度にそこに貼るシールが1枚もらえて、それが10枚貯まると次の1個が無料で送れるというもの。(無料の対象は、距離も重さも制約なし)
オークションだと、この10枚分が貼られた満タンカードが、だいたいの相場1枚900円前後で買えちゃいます。(経験談)
...なので、荷物の個数×往復分をGETしておけば、かなりの格安で荷物が送れる...というわけです。
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- 6.子供のパスポート取得方法
- 海外に行くにはまずパスポート。平成7年11月以降、親のパスポートへの併記はなくなりました。ただし、それ以前のパスポートで子供名を併記載している場合は、有効期限内はそのまま利用可能です。
従って、産まれたばかりの赤ちゃんでも、海外へ行くのなら一人のパスポートが必要となります。
20歳未満の未成年者が申請できるのは5年間のパスポートのみです(申請日現在12歳未満なら5,000円)。
- 一般的に必要な書類等は以下の通りです。
- 一般旅券発給申請書(旅券事務所においてあります):2通(正・副(コピーでも可))
- 戸籍謄本または抄本:1通
- 住民票:1通
- 写真:1枚(申請書は2通でも写真は1枚でOK)
- 身元確認用の書類:子供の場合は母子手帳と健康保険証
(これに加え、自治体によってはその親の確認として、運転免許証の提示が求められる場合もあるようです)
- 印鑑(認め印)
- 官製はがき:1枚(住民票通りの住所、氏名を記入する)
パスポート申請用の写真は規定が細かいので、必ず写真屋さんで撮ってもらいましょう。
子供の年齢によって、通常の証明写真では撮影が難しい場合などは、普通のカメラ(ネガフィルム)での撮影後、規定の寸法に合うようにプリントの大きさを調整してもらえます。
またパスポートの申請の書類提出時は親だけでよいのですが、受け取り時は写真と顔を確認されますので、子供も一緒に連れていきます。
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- 7.子供の食事
-
機内食がある場合はあらかじめチャイルド・ミール(キッズ・ミール)を希望しておきます。
チャイルド・ミールといっても、航空会社によっては何種類かあるようで、幼児向けの他、乳児向けの離乳食的なものあるようです。
ただ、機内食は大人でもあたりはずれが大きい?ので、子供ならなおさら口に合わないこともしばしば...。
ご機嫌対策にお気に入りのお菓子の他、腹持ちの良いおやつを準備しておくことをおすすめします。
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- 8.薬・病気
- 海外では医療費が高い上、地域によってはすぐに医者にかかれるとは限りません。風邪や急な発熱や下痢などには最低限対処できるよう、一通りの薬は持参した方がよいでしょう。
お医者さんでで処方してもらった薬があればなお安心です。もちろん、薬局等で購入した物でもOKですが、できるだけ過去に使用したことのある薬を持参しましょう。
体調が悪いと、機嫌も悪くなりがち。もちろん心配...ということもありますが、ベビーシッターさんに預けるのは難しくなります。
我が家はいつも必要十分なほど薬を持っていきますが、幸いお世話になったことはほとんどありませんでした。お守りのつもりで持っていくことにしています。
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