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★ジオジオからのメッセージ
           



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325 号

江草ことジオジオのもっちゃんは、18歳の時に三宮の古本屋、後藤書店で買った
ケース入りの分厚い「谷川俊太郎詩集」を大切に していました。
それまでは、およそ詩とは縁のなかったという江草ですが、この詩集がなぜか自分を呼んだような気がしたのだそうです。
身近な言葉で、現在をそして、生きることを肯定的にとらえた明るく透明感のある詩に、
いままでの詩のイメージが覆され、砂漠の中で見つけたオアシスのようだったとブックランド276号に書いています。
1990年に、ジオジオに来ていただいた時の谷川俊太郎さんのサインがしてあります。
何篇か付箋がついていますが、その中の一つに 「二十億光年の孤独」という詩があります。
江草はこの詩が好きでした。
人恋しく、そのくせ生きることがあまり上手ではなかった宇宙人のもっちゃんに、私は いつも ハララ、イララ、ワハハ していました。





江草は肺がんのため10月28日に亡くなりました。
長い間、もっちゃん、もっちゃんと皆さまからお声をかけていただき、
絵本ライブはじめ 選書会、しかけ絵本などで、おつきあいいただいたこと、ほんとに幸せでした。
ありがとうございました。

人と語らうのが大好きなもっちゃんでした。
子どもたちが笑うのが大好きでした。
へたな駄じゃれもよく言っていましたっけ…。

最後の2週間は江草と私の希望で在宅医療となりました。
つらいとも苦しいとも言わず、私の体を気遣い、最後までええかっこしいのままでした。
いっぱいけんかもし、いろんな事もありましたが、きれいに帳消しにして、
窓いっぱいにケヤキが見える大好きな自分の部屋で、 江草らしく、前向きに、明るく最後の時間を過ごしました。
たくさんの人にささえられて自分の人生があることを心から感謝していました。

江草の人生にかかわってくださったみなさまに 私からも感謝の気持ちでいっぱいです。
ほんとうにありがとうございました。
心もとない気持ちのままですが、今しばらくは一人でジオジオをやっていこうかと思っています。
これからも、どうぞよろしくお願いします。


11月の配本は、ブックランドや例年のクリスマスの絵本やカレンダーのリストもお休みしてしまって、ご迷惑をおかけしました。

2013年のカレンダーはほぼ例年どおりです。
12月の発送でお届けできませんでしたが、ご希望の方はお知らせください。
ジオジオのブックスペースで、見本を展示しています。来年はいい年になることを祈って...。


 2012.12




ブックランド紙上で紹介した本をご希望の方は、配本に追加する、あるいは配本に入れる、 という形でご注文くだされば、翌月、翌々月にはお送りできます。
不明の点は、TEL、FAX、Eメールでお問い合わせください。またブッククラブ以外の方のご注文もお受けします。注文


今月の新刊より

  


ブロンズ新社


「うどんのうーやん」  岡田よしたか さく 

「ちくわのわーさん」に続いて登場したのは、うどんのうーやん。
関西人はこういうタイトルは見逃せません。
人出不足のために、うどんの出前に自分ででかけるうーやん。
このうーやん、気がよくて、どうも困っている人をほっておけないようです。
おなかのすいたねこにうどんを食べさせたり、
行き場のないめざしやうめぼしにはいり、はいり…。
ん!?きつねうどんのはずなのに〜。
さて、いったい出前先とは...。
(1029円)


偕成社

「はんなちゃんがめをさましたら」 酒井駒子 ぶん/え
たった一人、夜、目がさめたはんなちゃん。
おねえさんもおとうさんもおかあさんもみんなよくねむっています。
はんなちゃんにとってねこのチロと過ごす魔法の時間です。
内緒でさくらんぼを食べたって叱られない。そーっとおねえさんの人形やオルゴールをかりておふとんのなかで遊びます。
夜明けとともにいつしか眠りにつくはんなちゃん。
酒井駒子さん絵からははんなちゃんの満たされた豊かな時間が伝わってきます。
(1260円)


絵本館

「あんたがサンタ?」  佐々木マキ  
副題はこまったサンタの実例集。
サンタさんも人間です。(よね?)
さむがりややあわてんぼうのサンタさんがいるのですから、
こういうサンタさんがいたって...。
いろいろ思い当たるサンタさん、多そうです。
佐々木マキさんのとぼけた表情のサンタに笑います。
日にちをまちがう。ありそうです。
酔っぱらう。あるある。
ねむい。わかります。
サンタクロースを信じない。えっ!あんたがサンタ?
(1260円)


リーブル

「どっきりかぞえうた ちょっぴりこわいぞ」  高木あきこ うた さいとうしのぶ え
ひとつ、ひぐれのかくれんぼ、ではじまる1から10までのおかしなかぞえうた。
三つ目にひとだま、のっぺらぼう。魔女、吸血鬼、かっぱにやまんば、てんぐまで。ちょっぴりこわ いかな?
でも最後はみんなで記念写真。
七匹の 七面鳥、どこにいるかわかるかな...のおまけも
(1050円)


金の星社

「ギリギリかめん」  あきやまただし/作・絵  
だいじな用があるのに、こうたくんはふとんにねっころがって のんびりだらだら...。
時計をみながら、「まだ、だいじょうぶ」 「そろそろかな〜」「まだまだ〜」「やばいかも...」「うわ〜しまった!まにあわない!」
そこでギリギリかめんの登場です。
へんしん!ギリギリになるとすごい力がでるギリギリかめん。
でも忘れ物はする。ころぶ。そして遅刻。やっぱりね。
そこで登場するのはコツコツかめん。
いやァダメでしょう。治らないと思います。この性格!
(1260円)


講談社

「博物館の一日」     いわた慎二郎
「野球場の一日」のいわた慎二郎さんが描く国立科学博物館の一日。
迫力ある恐竜の化石標本や動物のはく製の展示室。地下のシアターや科学を体験できるゾーンなど、
俯瞰図で描かれていてとてもわかりやすい。
恐竜の化石の発掘の方法やレプリカの作り方、骨格標本の作り方の解説などもあり、とても楽しめる内容です。
そこで働く研究員の人たち、仕事は大変かもわかりませんが、楽しいだろうなあ...。
食堂には恐竜の足型ハンバーグがあるんだって。
あっという間の一日です。行きたくなりますね〜。
(1470円)


偕成社


「図工準備室の窓から 窓をあければ子どもたちがいた」     岡田 淳

1985年、ジオジオの開店を控えて江草はこれから子どもの本屋をやっていく上で大切にしていきたい作家の方たちにラブレターを出しました。
その中のお一人に岡田淳さんがいました。
しばらくして突然、ジオジオに岡田淳さんが訪ねてきてくれました。
とても嬉しいハプニングでした。
それ以来、岡田淳さんに、そしてその作品に支えられてきたジオジオでした。
何度か講演もお願いしました。
岡田淳さんの作品から私たちはなにげない日常の中にもたくさんのファンタジーが見え隠れしていることを教えられました。
それは毎日を楽しく生きると いうことにつながります。
そんな物語が、どうやって生まれてきたのか、岡田淳さんが過ごされた5つの小学校の図工準備 室の空間にはそんなヒントがいっぱい詰まっていたようです。
岡田淳さんの図工を通しての子ども達との接し方、楽しみ方、 そして岡田先生とかかわった子ども達の様子は、描かれたたくさんの物語と重なります。
ジオジオには岡田淳さんの本が きっかけとなって本を好きになった子どもたちがたくさんいます。
この本を読むことなく江草が逝ってしまったことが悔や まれます。
喜んだやろなあと思います。
岡田淳さん、江草との長いお付き合いをほんとうにありがとうございました。
(1470円)

  ジオジオの人気のシリーズ  続編がでています!
     

白狐魔記6「元禄の雪」
白狐魔記版 忠臣蔵!
斎藤 洋
偕成社
(1680円)

シノダ!7
「消えた白ギツネを追え」

富安陽子
偕成社
(1365円)

ムジナ探偵局8
「学校の七不思議」

富安陽子
童心社
(1155円)

「つるばら村の魔法のパン」
完結です!
茂市久美子
講談社
(1470円)
                                                        



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