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★ジオジオからのメッセージ
           



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276 号

秋です。
冷奴と素麺で夏を乗り切ってきましたが、これからは湯豆腐とうどんすきになります。
先日、知人に毬栗をいただきました。さっそく栗ごはんにしていただきました。
秋の味でした。「毬(いが)」という漢字は「毛を求める」と書くのですね。
だれかの頭みたい。

10月の後半は読書週間が始まります。選書会やお話し会の依頼がこの時期に集中します。ちょっと忙しくなりそうなジオジオです。


谷川俊太郎さんの詞華集「すてきなひとりぼっち」から一編をご紹介します。
1950年、谷川さんが18歳の時に出版された「十八歳」という詩集に収められている作品です。



オヤジは18歳、高校3年生の時に谷川さんの詩に出合いました。1966年のことです。
すでに出版されていた何冊かの本を一冊の合本にした 『谷川俊太郎詩集』というケース入りの分厚い本です。
神戸・三宮センター街を東から入ってすぐの古書店、後藤書店で、見つけるというよりも、 本が呼んでいるという感じでした。
これまでに詩集を買ったことは新刊本を含めて一度もないのに、しかも値段が1500円くらいで、1ヶ月分の小遣いの額だったのに、です。
でも呼んでいるのです。買いました。

衝撃を受けました。身近な言葉で、新鮮で透明感のある心情や世界がつづられていました。
当時、教科書やテストの問題に出てくる詩は眉間にしわ寄せて「人生は悩みだ」というような暗い詩ばかりでした。
そんな時に出合った谷川さんの詩は砂漠の中で見つけたオアシスのようなものでした。
谷川さんの詩は、現在を、人生を肯定的にとらえるところが多くの人々に「元気」を与えてくれるのだと思います。
秋は詩が似合うというのはおやじの勝手な思いかも知れませんが、一人もの思う秋に谷川さんの詩をオススメします。


「すてきなひとりぼっち」(1,313円)対になる詞華集「はるかな国からやってきた」(1,313円)もオススメです。



エミリー・ロッダさんの作品、「デルトラ・クエスト」「フェアリー・レルム」の各シリーズは小学中・高学年に人気の高い作品でした。各々、長編の作品でしたが、 全編読破した子どもたちが多かったと思います。

さて、10月に出るロッダさんの新しい、そして長編となるだろう新シリーズをご紹介します。



「ロンド国物語」 @−オルゴールの秘密−

レオ少年は母方のラングランダー一族に伝わる宝、オルゴールを受け継いだ。そのオルゴールには小さな紙が貼られていて、こう書かれていた。 警告!ねじ巻きは3回のみ、曲のとちゅうでねじをまわすべからず。曲のとちゅうでオルゴールを持ち上げるべからず。曲が止まるまで、ふたを閉じるべからず。 レオが興味を持ってオルゴールを観察すると、側面にびっしりと町の人々の様子が書かれていた。 そんな時、一族のきらわれもの、やりたいことを何でもやってしまう、レオと同い年の従妹のミミをあずかることになった。そして、ミミはオルゴールの禁をすべて破り、それを止めようとしたレオとともにオルゴールに描かれた街の中へ行ってしまう。 二人はこの街から元の世界へ戻れるのか、冒険の幕は開いたばかり…。
(エミリー・ロッダ作 神戸万知・訳 945円)

「ロンド国物語」 A−おとぎの森−まもなく発売
※小学校中・高学年向き、ブッククラブの配本に加えていきます。



もう10月、という一方で、まだ10月なのに出版会はサンタクロース、クリスマス絵本に、来年のカレンダーが出始めました。
定番に加えて、今年も楽しみな新作があります。
11月の配本時にリストをお届けします。
期間限定品が多いのでご予約はお早い目に。

※ついこの間、クリスマスだのお正月だのと言っていたような気がするのですが、年々時が過ぎるのが速くなっているような気がします。


 えぐさもとはる   2008.10




ブックランド紙上で紹介した本をご希望の方は、配本に追加する、あるいは配本に入れる、 という形でご注文くだされば、翌月、翌々月にはお送りできます。
不明の点は、TEL、FAX、Eメールでお問い合わせください。またブッククラブ以外の方のご注文もお受けします。注文


今月の新刊より



童心社

おいしいともだちシリーズ
「おにぎりくんがね・・」
とよたかずひこ 作
おにぎりくんが自分を「にぎにぎ ぎゅっぎゅ」と、おにぎりしています。
3このおにぎりができました。
すると「あーん」。大きな口をあけて、うめ、おかか、しゃけを ぱく。
のりの服を着て大きなのり巻きおにぎるのできあがり。
おにぎりが出来ていく様子をユーモラスに描き、シンプルなイラスト、言葉で小さな子どもたちにも 食の関心を高めます。
(893円 1才位〜)


童心社

おいしいともだちシリーズ
「たまごさんがね・・」
とよたかずひこ 作
おいしいともだちシリーズ
たまごさんが坂道を「ころころころころ…」「あ〜っ」「ぐっしゃーん」
ところがたまごさんは大見えをきって「しんぱいごむよう」 そこはフライパンの上、目玉焼きのできあがり。
(893円 1才位〜)

※「おにぎりくんがね・・」にも「しんぱいごむよう」というセリフが出てきます。このシリーズの決め文句になるのかな。



小峰書店

「どうぶつのあかちゃんうまれた」
鈴木まもる 作・絵
キリン、ゾウ、サイ、カバ、ラッコ、コウモリ…。
いろんな動物の赤ちゃんが生まれる様子をイラストで描きます。
最後に人間のお母さんの授乳の様子を描いて、親が子どもを大切に育てることを教えます。
科学、知識の絵本を同時に、親子の深い情愛と生まれてくる生命の輝き、大切さを感じる絵本でもあります。
おすすめの絵本です。
(2,3才〜小学生まで 1,365円)


ほるぷ出版

「パパがやいたアップルパイ」
ローレン・トンプソン 文
ジョナサン・ビーン 絵
谷川俊太郎 訳
りんご、小麦、バター、一つのアップルパイの中に、雨、空気、太陽の光、大地の恵み… 大きな自然がつまっている。
そして、パパが私のために、みんなのために作ってくれたアップルパイ。
自然の恵みへの感謝と喜びを「つみあげうた」で表した読みごたえのある絵本です。
絶対おすすめの絵本です。
(1,575円)


アリス館

「ぼくたちともだち」
『ともだちになろうよ』第2弾!
中川ひろたか 作
ひろかわさえこ 絵
うさぎのウーとわにのカイは毎日一緒に遊んでいた。
ある日、カイが「あしたもあそぼ」とウーをさそうと、
ウーは「うさぎのりょうとハイキングにいくのであそべない」 という返事。
カイは夜も眠れない。この気持ちはなんだろう。
そこへウーがやってきて…。
幼い友情を描いたウーとカイの絵本。
ユーモラスで愛らしいイラストも見どころです。
(4、5才〜 1,470円)


金の星社

「おこる」
中川ひろたか 作
長谷川義史 絵
ぼくは毎日のようにおこられる。
時々、ぼくはおこる。
なぜおこられるのだろう。
なぜおこるのだろう。
「おこる」という気持ちについて考える絵本。
前作は長新太さんと組んで「泣く」ことについて気持ちを描いた、中川ひろたかさんの“気持ち”を考える絵本です。
第2弾は長谷川義史さんとのコンビです。
(4,5才〜 1,365円)
『ないた』と合わせてお楽しみください。


評論社

ベイカー少年探偵団4「ドラゴンを追え!」
アンソニー・リード 作
池 央耿 訳
花売り娘が次々に消えていく。そして、仲間のロージーにも悪の手が。
探偵団の出動だ。だが、中国人の闇組織三合会に、モリアーティ教授の影もちらつく。
中国人少年から聞いた「ドラゴンを追え」という謎の言葉を手がかりにロージーを救出する探偵団の活躍を描く。
シリーズ4冊目。
(945円)


金の星社

「ナンシー・ドルー ハリウッド映画殺人事件」」
「ナンシー・ドルー ファッションデザイナーの疑惑」
キャロリン・キーン 作
小林淳子 訳
甘塩コメコ 絵
アメリカの小さな町、リバーハイツでは知らぬ者がいないくらい美少女探偵ナンシー・ドルー、
親友のジョージ、ベスと共に大活躍です。
ナンシーは高校3年生ですが、小学校高学年から楽しめます。
アメリカで70年以上のロングセラーを続けているシリーズの2004年にスタートした新シリーズ。
(1,050円)



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