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from bookland 202号       ★今月の新刊★



ホームページ、略してHP、できました。右往左往、七転八倒、艱難辛苦の末に...と 言いたいところですが、全部いっこさんがやりました。まだ解決すべき問題も残って おり、これからどんな形になっていくのかわかりませんが、ちょっとのぞいていただいて、 御意見などお聞かせいただければ嬉しいのですが...。



さて、夏休みが終わり、二学期が始まると季節は秋。運動会のシーズンです。オヤジが 小学校の頃は10月の初めに行われていました。だから、9月いっぱい運動会の練習で、年間の 最大、最高の行事というムードにあふれていました。いわゆる「早行き」のオヤジは体も 小さく、運動能力も優れているわけではなかったのですが、それでも楽しみな日でした。 お祭り気分に近かったような気がします。個人競技には賞品も出たし、ケガも「名誉の負傷」 扱いされるし、普段とは正反対の一日でした。 昔はよかったというつもりは毛頭ありませんが、学校や学級が、時に「異次元空間」になったり、 お祭り気分になったりすることがあってもいいのではないかと思います。ジオジオが行っている 「選書会」や、学校での「絵本ライブ」が、このように思ってもらえたらとても嬉しく思います。

今年も恒例の「しかけ絵本教室」を行いました。今年は二人の若いお嬢さんに手伝っていただき ました。一人は「真紀ちゃん」。大津に住んでいて、ジオジオのブッククラブの会員であり、本を 送ると、2、3日後にイラスト入りの感想がFAXで返ってきます。いつか絵本を描きたいと 思っているそうです。 もう一人は「衣里ちゃん」。愛知県豊橋市から来てくれました。学生時代の友人の娘さんで、 やはりブッククラブの会員で本を送っています。今春から幼児教育科へ進んだ大学一年生です。 二人とも初めての経験だったとは思いますが、子供たちと接するのがうまくて、とても安心して 任せることが出来ました。紙上をかりて改めて感謝。

ところで、衣里ちゃんとお父さんの話をしていると、学生時代のことを色々思い出しました。 彼女のお父さんは自宅通学で(歩いて通える程近くだった)、下宿をしていたオヤジとは 生活のスタイルが違っていました。 自宅派と下宿派の最も大きな違いは「食事」だと思います。彼女のお父さん−S君−と 知り合ったのは大学3年生頃でした。知り合って間もなくオヤジの下宿を訪ねてくれた時の ことです。 オヤジは食事中でした。出来るだけ食器を少なく、と考えるのが習性になっていましたから、 皿一枚、どんぶり鉢一つ、というような食事です。その時は、クノールスープ、フランスパン、 コーヒーというオヤジの定番料理(?)の一つでした。お金があれば、5円のコロッケが 2つ付いていたかもしれません。オヤジとしては、それなりに「豊か」で「オシャレ」な 食事だったのですが、そこに入ってきたS君は、食事を見るなり、「外国の囚人のような食事」 と絶句してしまいました。そして、「今度、家へ来い。まともな食事を食べさせてやる。」 もちろん、その後、S君の家でごちそうになったのは言うまでもありません。家庭の味より 一食ただで食べられる、という方がうれしかったのですが...。そんな事から、急速にS君と 親しくなっていきました。 深夜の空き地で大きな焚火をして、そこに美容室の裏で拾った(盗んだかな)スプレーの缶を 放りこんで爆発させて、巻き上がる火の粉を見つめながら人生や哲学を語り合おうとしたら、 爆発せずに火を噴きながらロケットのように飛んでくるスプレー缶に逃げまどったり...。 そんなこんなのオヤジたちの1972年にタイムスリップしたのでありました。


2002年9月 もとはる