ノートPCのハードディスク換装計画



1.SONY VAIO PCG-XR1G

 この機種は標準搭載のハードディスクが10GBあります。この標準で搭載されていたハードディスクがクラッシュしてしまい、『どうせHDD交換をするのなら大容量化しよう』と考え、価格的にも手頃な60GBハードディスク(購入時点での価格2万円弱)を導入することにしました。

 SONYさんのオプションでも60GBハードディスクへの交換サービスが設定されています。お値段は税込み\57,750(交換のみ)と\65,100(データ移行サービス付)の価格設定となっています。ひぇ〜(^^;

 オリジナルが10GBのハードディスクを搭載していること、SONYさんのオプションにも設定されていることを考えると、BIOS等の制限は全くなくそのまま取り付ければ認識されるだろうという甘い見込みのもと、2.5inch 60GBハードディスク(厚9.5mm)を購入、早速、取り付けに入ります。
 交換の仕方はBuffaloI・O DATA等のホームページに写真入りで詳しく載っているので省略です。

 交換作業自体はドライバ1本で出来る簡単なものです。意外とハードディスク・ベイに簡単にアクセス出来ることには驚きました。

 あとは取扱説明書に従ってリカバリCDから再インストールを行えば全ての作業が完了です。再インストールには、リカバリCDに添付されていたWindowsのProduct keyが必要になりますのでご注意を。

 今回の作業時間はハードディスク交換作業のみで約10分、再インストールに要する時間を入れても小1時間あれば終わる程度です。(あくまで、初期出荷と同じ状態に戻るまでの時間ですが。WindowsのUpDateや自分なりの環境設定-ソフトのインストール等に要する時間は含みません。)メーカーオプションの約1/3の金額で済みました。(^^)


2.Panasonic Let's note CF-C33J8

 この機種は標準では3.2GBのハードディスクを搭載しています。カーナビ化するにあたり、地図を仮想CD化してハードディスクに積み込みたいと考え、ハードディスクの大容量化計画がスタートしましたが、発売時期の古さ、標準搭載のハードディスク容量から考えても当然BIOSによる8.4GBの壁が存在する筈です。

 ネット上を色々と調べ廻ったところ、1.この機種の後期型は8.4GBのBIOS制限が無くなっている、2.一時期、PanasonicからBIOSのUpDateファイルが配布されていた、等の情報があり、こうした方達は問題なく大容量ハードディスクを利用出来ているようでした。
 しかし、私のマシンは初期型ですし、現在はBIOSのUpDateファイルの配布は行われていません。やはり大容量化は困難なのかと思いました…が、Let's noteの他機種ではDisk Managerでの成功例が幾つか見つかり、この機種でもそれっぽい記述のあるHomePageが見つかりました。また、NiftyのPanasonic PC User's Forumでも大容量化が可能であるような記述がなされています。ここはやはり、DiskManagerに頼ることになりそうです。

 とりあえず、カーナビ用の地図を入れておくことが目的ですから、容量が40GB(2.5inch 厚9.5mm)のハードディスク(購入時点での価格1万円弱)としました。これなら、最悪失敗してもあまり後悔しないだろうし…。(^^;

 ハードディスクの交換作業については、Let's noteナビゲータ Vol.4に詳しく載っていますので、省略。(本当は写真を撮り忘れただけです。^^;)
 私も交換手順はこの本を参考にさせて頂きました。

 さて、VAIOやThinkPadと比べると遙かに大変なハードディスク換装作業は終了しましたが、実際の勝負はここからです。
 折角、40GBのハードディスクを積んでもこのままではBIOSが8.4GBしか認識してくれません。BIOSが認識してくれないとWin9x系のOS・インストーラでは(BIOSから渡された情報そのままの)8.4GBしか認識してくれません。そこで登場するのがDiskManagerです。
 雑な言い方をすると、DiskManager(に含まれている DynamicDriveOverlay)はBIOSとOSの中間に入ってBIOSが認識出来ない領域の情報をOSに渡してくれるSoftWareです。

 で、早速、DiskManagerを使ってDynamicDriveOverlayをインストール。(DiskManagerの使い方はこちらのSiteが詳しいです。)

 準備万端、整ったところでファーストエイドFDから再インストールを始めると…、
あれ? 『フォーマットが違います』とか『機種が違います』とか表示されて再インストールが出来ません。

 どうやら、ファーストエイドFDが持っている各種チェックに引っ掛かっているようです。
仕方がないので、他のマシンでファーストエイドFDのautoexec.batを開いて、各種チェックを全て無効化(REM文にしました。)して再挑戦。
 あれ? 『フォーマットが違います』だって? 今、ファーストエイドFDでフォーマットしたばかりなのに…、まだ引っ掛かります。どうやら、リカバリCDを書き戻す実行型ファイルにもチェックルーチンがあるようです。

 さすがに、ここでバイナリエディタとかデバッガとお友達にならなければいけないのは痛すぎ…。Panasonicさん、やってくれます…。

 この時点でDiskManagerの利用を諦めて別の方法に挑みます。

 もともと、このマシンにはWindows2000で安定したPCカーナビ運用をすることを前提にWindows98とのデュアルブートを考えていたので、『とりあえず8.4GBを認識させておいてWindows2000のインストーラに残りの領域を認識させる』作戦に出ます。

 Windows2000のインストーラはBIOSが認識しているか否かにかかわらず、ハードディスクの全領域を認識してくれます。そして、Windows2000のインストーラで確保した領域は(FAT32ならば)Windows98でも認識出来ます。

 まずは、先ほどのDiskManagerを利用して8.4GB分のLowLevelFormatを行います。
 あとはファーストエイドFDを使ってハイバネーション領域の確保、リカバリCDからの再インストール、順調です。
 パーティションは後ほどパーティションマジック等を使っていじってしまうので適当に。
 後からのことを考えて、Windows2000のインストールCDをハードディスクにコピーしてハードディスクからWindows2000のインストールを開始、インストーラが認識したディスク領域にWindows2000をインストールします。
 作業は順調に進み、Win98とWin2000のデュアルブートが出来上がりました。
 もちろんハードディスクの全領域がきちんと認識されていますし、ハイバネーションも問題なく使えています。


 …と、ここで終われば良かったのですが。(^^;

 この後、パーティションマジックを使って領域の切り直しをしている内にとんでもないことに…。

 ことの発端は、ハイバネーション領域をハードディスクの先頭に持ってこようと考えたことに始まります。ひょいひょいとパーティションを切り直し、最後にハイバネーション領域をハードディスクの先頭に確保して再起動すると…、Windows2000が起動しなくなってしまいました。『カーネルが無いか壊れている』とのメッセージとともに…。

 ここからが試行錯誤の始まりとなり、延々とWindows2000の再インストールと領域の切り直し作業を展開する羽目に陥ってしまいました。

 最終的に判ったことは、
 1.Windows2000はハイバネーション領域より前の領域にインストールしておく必要がある。
 2.ハイバネーション領域はBIOSが認識出来る8.4GBまでの範囲にある空き領域の一番後に確保される。
 3.ハイバネーション領域は実装メモリと同量の連続した空き領域を必要とする。
  (これは最初から判っていたことですが…念のため。)
ということです。

 この結果、ハイバネーション領域を確保する場合は、Windows2000をBIOSが認識出来る8.4GBの範囲内でハイバネーション領域の前にインストールしておく必要があるという単純な事実に行き着きました。

 今回は、PCナビ用の地図データを収納するディスクスペースを作ることが最終目的でしたので、最初の8.4GBをWin98(FAT32)、Win2000(NTFS)、ハイバネーション領域にそれぞれ分配し、残りの領域をデータ領域(FAT32)として共有する形で円満解決となりました。

<おまけ>
 Win98部分をCドライブ、Win2000部分をEドライブ、データ領域をDドライブとしてドライブレターを振っておくと、Win98で起動した時にアクセス不能ドライブ(NTFS)が表示されずきれいです。


3.IBM Think Pad X22

 この機種は標準搭載ハードディスクが15GBで、標準のままでもそこそこ使える状態なのですが、今後、ノートPCのメインマシンになる予定でもあり、60GBハードディスク(2.5inch 厚9.5mm)に交換することにしました。

 IBMのノートPCは、UserによるPowerUpが簡単に出来るような構造になっており、メモリやHDDの増設・交換が実に容易です。
 ハードディスクベイへのアクセスは、ネジ1本で止まっている側面の小窓を引っこ抜くとハードディスク本体が出てきますので、こいつを差し替えれば作業完了、5分で全てが終わります。

 問題はOSのインストール作業です。
 この機種は、ハードディスク上にリカバリ領域を持っているため、ハードディスク交換をした場合のOSのリカバリが最大の難関です。B5ノートという性格上、FloppyDiskDriveはUSB、もちろんCD-ROMDriveなどついていません。

 運良く、友人に『ウルトラベイ』(FloppyDiskDriveやCD-ROMDrive等を装備したドッキングベイ)を所有している人がいたので、そいつを借りてさくさくとOSのインストールを済ませました。

…全く参考になりませんね。(^^;




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