真夏のメリーゴーランド
数日後、オレはバイトの帰りにふいに思い立って、学校へ向かっていた。
花道のことだ。まだシュートの練習だとかで体育館にいるだろう。ポカリでも差し入れてやればいい気分転換になる。途中の自販でペットボトルを買って、通学路を歩いていた。そしたら校門のあたりで自転車にすれ違ったんだ。
自転車はいくぶん通り過ぎて止まった。暗闇で顔は見えねえが、誰だかはすぐに判る。あのがたいでママチャリに乗ってるのは流川しかいねえ。
「よう、今帰りか?」
流川はイヤホンを外して自転車を反転させた。律儀に戻ってくる。戻ってきても話すことなんか何もねえぞ。流川の方はオレが持っていたペットボトルに気付いたらしい。
「それ、桜木に差し入れか?」
「ああ、まだいるだろ?」
流川は何を思ったかおもむろにオレの手からペットボトルをふんだくった。そして、あっけに取られるオレの目の前でふたをねじって、こともあろうに口をつけて飲み始めたんだ。
「お、おい……」
一気に半分くらい飲みやがった。怒りも忘れて、オレは呆然と流川を見ていた。
「ふう、うめえ」
流川が口を拭ったところで、オレの呆然はやっと怒りに変わった。オレが花道のために買ったもんだぞ。何でてめえが飲むんだよ。
「流川。お前何で人のもん勝手に」
流川は答えず、オレのペットボトルを私物化してカゴに放り込んだ。花道以外にこういうことやる奴がいるとは思わなかったぜ。当然オレは抗議した。
「何すんだよ流川。そういうのオレの常識超えてるぞ」
「うしろ乗れ」
「何だと?」
「こないだの借り返せ」
こないだの借りって、けんかのときのだよな。あんときの借り、実は二つあんだ。オレを助けてくれたってのともう一つ、花道に頭突きくらったってのが。けんかのときの借りは今のペットボトルで帳消しにできるけど、花道の頭突きには確かに足りねえな。仕方ねえ。貸しにしとけって言ったのはオレだ。
「知らねえぞ。愛用のママチャリ壊れても」
流川はオレのポーチをむしり取って、カゴの隙間に押し込んだ。言葉が少ねえ分強引だよな。その強引さにほとんど引きずられるように、オレは流川のママチャリのうしろに乗り込んだ。
「つかまれよ」
そう言ったかと思うと走り出す。お前な、ちったうしろに人が乗ってるってこと考えろよ。首置いてきちまうかと思ったじゃねえか。
流川の腰に腕を回して、オレはけっこう思いっきり抱きついた。流川の背中を感じながら、オレはまた花道を思い出していた。一度だけ花道の腰に(その時は前からだった)抱きついたことがある。あんときは二人とも裸で、花道のモノが当たってけっこうくすぐったい思いをしたんだよな。今こうして流川に抱きついてみると、流川と花道は腰回りとかもほとんど変わんねえんだって事が判る。流川の方が痩せて見えるのは、顔が細いせいかも知れねえ。
オレの重さなんかまるで感じねえかのように、流川は軽快にママチャリを走らせていた。どこへ連れてくつもりかね。借り返せったって、オレじゃバスケの相手にもならねえだろうし、バスケ以外にこいつが趣味を持ってるとも思えねえし。
それでもようやく流川がスピードを落としたとき、回りは既に住宅街になっていた。ひょっとしてお前 ――
「降りろ」
気安く命令しやがって。そうは思ったが素直に降りると、オレの予想通り、表札には『流川』の文字。
オレをこんな所に連れてきて、お前いったいどうしようってんだ?
まさかこのオレに勉強教えろとか言いださねえだろうな。
流川は自転車をかたづけて、自分のボストンバッグとペットボトル、それにオレのポーチをたいして苦労もせずに持つと、玄関のドアをあけた。オレも奴のうしろからついてく。中から母親らしい人が出てきて、オレを見るとにこっと笑った。
「楓ちゃんおかえり。こんばんわ、いらっしゃい」
「あ、どうも」
この母親、流川とそっくりだ。特に目の感じなんか。
「水戸、上がれよ」
「ああ」
「水戸君ていうの? バスケ部の方?」
「あ、いえ。……同じガッコの通りすがりの」
くそ。どう説明すりゃいいんだ。よく考えてみりゃ、オレとこいつとじゃ何の接点もねえんだよな。知り合いって以上の関係じゃねえし、それも花道を説明しねえ事には通じねえし。
「友達」
人が苦労してんのに、流川の奴、たった一言でかたづけやがった。友達ってほど友達でもねえだろ。たいしてしゃべくったことがある訳でもねえのに。
「ごはんできてるけど水戸君も食べてくでしょう?」
「あ、オレ済ませてきました」
「あらそうなの。残念ねえ」
その頃には流川の奴が階段を上がり始めてたから、オレも軽く会釈してあとについていった。二階の流川の部屋。入った瞬間、オレは目を見張った。
オレにはよくわからねえバスケ選手のポスター。いくつかのトロフィーとたて。それを持って写る集合写真。たくさんの賞状。喩えオレが今までこいつのことを少しも知らなかったとしても、少なくとも一つは判っただろう。バスケに関係ねえものなんか一つもねえ。まさしくこいつは『バスケバカ』だ。
「これでも飲んで少し待ってろ」
そう言ってオレの目の前にペットボトルを置いて部屋を出ていく。何度も言わねえしこれで最後にするが、このポカリはオレのだぞ。どういう性格してんだよ。
流川が戻ってくるまでの五分間、オレはその時間を流川の部屋の探険に費やした。けっこういいオーディオ使ってんだな。これ、へたすっと四十万くれえするぞ。わきに洋楽がずらっと並んだCDラック。判ったぞ、こいつはきっと金持ちだ。この年でこの数、平均的なこづかいで揃えられる訳ねえもんな。
再び流川が現われたとき、オレはきれいに並べられたトロフィーを眺めていたところだった。
「飯食ってたにしちゃえれえ早かったな」
このがたいだからな。食うとなったら花道くらいは食うんだろう。歯磨き省略したんかな。
そんな、オレがどうでもいいことを心配していると、流川はすうっと近づいてきた。そして、その行動にでたんだ。
流川はオレの右手首を左手で掴んで引き寄せた。そして右腕を肩に回して押さえつけ、左手でオレの頭を掴んで(どういう訳かこういうことが出来るんだよな。いかに流川の手がでかくてオレの頭が小せえかってことだ)固定させた。そのまま唇を合わせてくる。全部の行動にかかった時間が零コンマ八秒くらいで、オレは反射的な回避行動をする暇もなかった。その一瞬にオレが出来たことといえば、流川の奴が歯磨きを省略しなかったことの確認くらいだった。
その空白の一瞬が通り過ぎて、知らず知らずのうちにオレは目を閉じていた。疑問符も感嘆符も全部オレの頭のすみっこに押しやられて、ただ唇に伝わってくる感触だけを無意識に求めた。こいつが流川なんだって事も忘れた。たぶん今のオレには、目の前の奴がどこの誰であろうとまるで意味がなかったんだろう。
流川の唇が離れたとき、オレの意識は崩壊寸前だった。流川のキスは花道のより数倍うまくて数十倍濃厚で数百倍官能的だった。だけど唇が離れたことで、オレの感嘆符と疑問符はまわれ右して戻ってくる。目の前にいる奴が流川なんだって事も、きっちり思い出させてもらったぜ。
「流川! てめえ何だってこんな事しやがんだよ!」
流川は眉一つ動かさず、いつもの低い呟きでオレに答えた。
「お前の身体が誘ったんだ」
な……ばかいうな! オレがいつてめえなんか誘ったよ!
「誘う訳ねえだろうが! オレはてめえのことなんか一度も気にかけたことねえぞ」
そのあと流川がとった行動はさらにオレを驚かせた。流川の奴、オレの胸を突いてベッドの方に倒しちまったんだ。もちろんオレだって男だし、それもけんか慣れしたこの年にしちゃかなり強い方の男なんだから、普通の奴に突かれたんじゃ踏み止まるくれえの自信はある。それなのに奴は軽々と片手でオレを倒して、その上にのしかかっちまった。この時点でオレのプライドはかなり傷ついていた。
「離しやがれ」
「……桜木」
何だって? 花道がどうかしたのかよ。
「お前、桜木と寝たのか」
―― 結論からいえば、オレは何のリアクションも返せなかった。
流川が言ったことは事実だった。否定は……オレには出来ねえ。あの事実を否定しちまったら、あのときの二人がすべて嘘になっちまう気がしたから。花道はあのときの精一杯の気持ちでオレを求めた訳だし、オレはそんな花道をその時の精一杯の想いで受け止めた。今の自分にできることのすべてを注いだ。軽い言葉で否定しちまうことは、オレの存在すら否定することにつながるような気がした。
肯定もまたオレには出来ねえ。オレの口から誰かに答えることは、オレ自身がその事実を穢すことだからだ。花道との大切な時間を穢したくはねえ。花道をこんな奴になんか穢されたくねえ。
こういう質問のあとの沈黙は、誰がどう考えても肯定だった。たいていの場合、否定しないから肯定だと思っちまう。流川にもそう伝わっただろう。肉眼ではほとんど判らねえほど僅かに、流川の眉が寄った。
「桜木を……誘ってたのか」
「さっきから何言ってやがんだよ! オレは誰も誘ってなんかいねえ。てめえ頭おかしいんじゃねえのか!」
「お前が気付いてないだけだ」
そう言って流川は全身のしかかるような格好でオレを抱きしめた。
(あ……)
その瞬間、オレの身体に戦慄が走る。快楽の海にオレは身動きすることすら忘れちまっていた。一瞬、花道の腕の感触が現われて消える。その快楽の意味を、呆然とした頭のどこかでオレは理解していた。
オレの身体のすべてが花道を覚えてる。花道の腕の強さも花道の唇も。抱き締められて欲しいと感じたことも、オレは何一つ忘れちゃいねえんだ。だからまるで条件反射のように、流川の腕にも感じちまう。この身体が欲しいって。欲しくてたまらねえって!
好きとか嫌いとかぜんぜん関係なく、オレの身体が求めるものがある。流川がボールから庇ってくれたあんときに、オレは無意識の中で流川を求めたのかもしんねえ。花道に対して無意識に送りつづけた信号。同じ信号を流川に対しても送ってたのか。誰が欲しいとかじゃなく、ただ強い腕が欲しくて。
オレの首筋を流川の唇が這い回る。流川の熱い吐息がオレの頭を痺れさせた。気持ちとは裏腹に、オレの身体は流川の身体を欲しがった。オレの心は今すぐにでもこの部屋を飛び出して、もう二度と触れちゃいけねえって言ってる。オレの身体は流川の身体を全部欲しい、もっと欲しいって言う。この綱引きには勝ち目はねえ。身体に引きずられるように、オレは流川の愛撫を受けつづけていた。抜けられなくなっちまうのは判ってる。だけどどうする事も出来ねえ。暴走しちまった身体をとめることなんて、オレには出来ねえよ。
「洋平……」
流川が呟く。オレは辛うじて目をあけた。
「洋平なんて呼ぶな。そう呼んでいいのはダチと女の子だけだ」
これは嘘っぱちだ。だけど、身体は許しても心は許してねえってことを、何かの形でこいつに知らしめてやりたかった。
「てめえは、ダチなんかじゃねえ……」
オレの言葉を恐れるように、流川は唇をふさいだ。濃厚なキスを繰り返しながら、器用にシャツのボタンを外してゆく。オレは逆らわなかった。むしろ流川の作業を助けるように身体をくねらせる。背中の方に手を入れてオレの身体を浮かしてシャツを剥がし、ランニングシャツは背中からたくし上げた。再び愛撫の対象を首筋に移しながら首にかかったランニングを外すと、オレの上半身は裸にされていた。
どこで覚えたのか知らねえが、ずいぶん手際がいいじゃねえか。経験者だとしたら相手は男か女か? 同じ男としてけっこう気になるぞ。
流川の手が、オレの背中を這い回る。ちょっと間違えばくすぐったいと感じるほどの微妙な手付きでオレの身体のポイントを探していた。オレ自身も知らねえ性感帯を捜し当てると、その回りから焦らすように攻めてくる。オレの身体は蹂躙され、びくっと仰け反った。
こんなに背中がイイなんて、知らなかった。
徐々に気持ちが高まってくる。流川はオレを完全にうつぶせに横たえて、背中を探りながら自分も上半身を脱ぎ始めた。やがて完全に脱ぎ終わったのか、オレの後に横たわって舌を触れてくる。片手はオレの腰を探って、やがてベルトに辿り着いた。
流川の手はベルトのあたりをさまよっていた。だけどもう片方の手の方がオレの背中の最高の部分を捜し当てる。オレは再び背筋を仰け反らせて、吐息さえ漏らした。耐え切れずにオレはベルトにかけられた手を握っちまったんだ。
流川はすべての動きをとめた。ダメだ。やめるなよ。こんな状態でやめられたくねえ。
「洋平……? 嫌なのか?」
嫌じゃねえ事くれえ見て判んねえのかよ。
「震えが止まんねえよ。責任とれ流川」
「洋平……」
名前のことで抗議する気力すらなくなっちまった。オレは(たぶん)うつろな目で、流川を振り返った。
「何とか……しろ、流川……」
「洋平!」
流川はオレを横から抱きかかえてキスした。オレも奴の首に手をまわして応えた。自分の気持ちなんて少しも判らねえ。ただ、オレは流川が欲しい。喩え好きな奴じゃなくても、こいつに好かれてるんじゃなくても、オレは今この身体から離れられねえ。誰にも渡さねえ。この身体はオレのものだ。
「洋平、オレはお前のこと張ってたんだ」
オレを横たえながら流川が言う。肉体的な欲望に九十九パーセント支配されたオレのどうにもならねえ頭で理解するのに、少し時間がかかった。たぶんあの時だ。何日か前にどっかの奴らに絡まれたとき。
「お前を抱けるチャンスを待ってた」
流川の手がオレの胸に触れる。胸ならたぶん、乳首が一番感じる。
「洋平……お前が好きだ」
流川が這い回る動きにあわせて、オレは吐息を漏らした。流川の手がオレのベルトを外してゆく。Gパンを脱がせる動きと共に流川の愛撫は腰のあたりに移動していった。やがてGパンが部屋の中央に放り出されると、流川の手はトランクスの上からオレ自身に触れた。
「あ……」
今までとは比べ物にならない快楽がオレの身体を突き抜けた。花道にされたときとも違う。何かもっと全身の隅々にまで快さが行き渡る感じだ。だけど最初の一撃が落ち着いてきたとき、オレの身体はもっとを要求した。心を読んでるのか、流川はオレのトランクスも脱がせにかかった。
オレの全身が流川の視線にさらされる。もうオレを隠すものはなにもねえ。流川の指がオレのその部分に触れると、再びオレの身体に快感が走る。極限にまで高められたオレの身体は、流川の与える僅かな刺激にさえも悲鳴を上げた。流川の舌がオレに触れる。その瞬間、理性も感情もなにもかもがすべて吹き飛んだ。
「……ハァ……ッ……アアッ!」
身体中が狂ってる。腕も足も背中も腰も、流川の与える快楽に狂気乱舞していた。あちこち痙攣してもう訳が判らなくなる。自分が何を感じてるのかも判らねえ。今オレが本当に気持ちいいのかも。
オレの身体は既に限界を超えちまっていた。もういつイッてもおかしくねえだろう。このまま流れに任せてイッちまいたかった。だがその直前、流川は動きを止めてオレから離れた。
「何で……やめん、だよ……」
流川は答えず、最後の衣服を脱ぎ捨てた。ベッドの枕元をごそごそやって、何か白っぽいチューブをとりだす。ふたを開けて、中身を流川自身に塗り始めた。メンソール系の匂い。いったいお前……
「それ……何だよ」
「よけーな事気にすんな」
流川はオレの片足を持ち上げて、受け入れ体勢をとらせた。そのまま既に大きくなったなんか訳の判んねえ白いものを塗りつけた部分を押しつける。流川の部分に妙にひんやりしたものを感じて、その瞬間、オレの中を一瞬にしてその感情が駆け抜けた。
オレの中にある花道の記憶。オレを抱き締め、オレに触れ、オレを舐めた花道の記憶。その記憶、オレの中でいつの間にか流川の記憶に置き替わっちまってる。花道がどうやってオレを抱き締めたのか、どうやってオレにキスしたのか思い出せねえ。全部流川の記憶に変わっちまった。花道の記憶はオレの中から消えちまったんだ。
そんなんダメだ! オレにとって花道は特別なんだ。その記憶を全部流川に塗りつぶされちまったら、オレはこれから何を思っていきゃいい。オレが忘れちまったら、あの時間は本当に嘘になっちまう。あんなに幸せだったオレ達の時間は。
「流川! やめろ……」
ここは最後に残された場所。失ったら消えちまう。オレの花道の記憶はもうここにしか残ってねえんだ。
「流川! 入ってくるな! ……ルカワ!」
やめられねえ事くれえ判ってる。オレもおんなじ男だ。ここまで来てやめられる訳ねえ。少しずつだけど流川はオレに侵入してきた。さっき塗ったくったもんがすーすーして気持ちわりい。
この時初めて、オレは屈辱を感じたのかも知れねえ。最初から最後までオレの身体をもてあそんだ流川に。花道はあのとき言った。オレが嫌ならやらねえって。オレが一言やめろって言えば花道は絶対それ以上やらなかっただろう。やってるあいだじゅうずっとオレの心配ばっかしてたんだ。
流川は違う。流川はオレをこう扱うんだ。
「ああああっ!」
押し広げられ切り裂かれる痛み。構わず流川は幾度も突き上げた。オレは悲鳴を辛うじて噛み殺しながら、その痛みに耐えつづけていた。楽な姿勢を求めてオレの身体は無意識に位置を変えた。シーツのあちこちを掴んで、やがて枕を見つけたオレは引き寄せて歯を立てる。奥歯が折れるほどの力で噛みついて、痛みを忘れようともがいた。
流川の手がオレ自身に触れる。激しい痛みに交錯する快感。その瞬間に、オレの痛みは激しい快感に変わった。今、オレの身体は最高の快感を感じていた。それは天国で、地獄だ。紙一重の狭間。オレの身体は絶頂のままに、その最後の瞬間を迎えた。
オレは今、流川によってすべてを破壊されたことを知った。身体も人格もすべて。記憶も思い出も、花道の存在すら流川は破壊した。過去も未来も打ち砕いた。今のオレに残されてるのは、まっ暗な地獄だけだった。
やがて、流川は動きを止める。オレの中からゆっくりと抜けだしていった。そのあとにオレの内部から流れ出た熱いものが、オレのものなのか奴のものなのかオレには判らなかった。どちらであろうと、オレにはまったく意味を持たなかった。
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