Fuessen

無量塔蔵六先生の著書によるとバイオリンの発生で最も信じら
れているのはFuessenに生まれたカスパル・ティフェンブルック
(1514〜1571)によるもので、小生はバイオリンの発祥の地で修
業できるとは何とも幸せなことか。





下宿の紹介

雪の降る中をFussenに向かったのは2005年3月12日午後6時であった。         
Fuessenにはアウトバーンをぬけ8時に到着したが車に自信があるのだろうか雪道を平均70km
とは驚きだ。                            
Mr Hoferの自宅に寄り小生の下宿に向かうが、Yokoさんが二日分位の食事を用意してくれ
ていたのには頭が下がった。                 
その日は9時頃Klaus Huber宅に到着し、設備の整った下宿に満足した。  
Fuessenは700年前の建物が残る伝統のある古い町だったことは翌日知ることになった。  

寒い朝のFuessen

小生の下宿です。実は2階屋のように見えるが地下もあり
しかも屋根の部分は三階と合理的にできている。     

 
下宿から見たヨーロッパアルプス


小生の部屋です、炊事設備にトイレ・風呂・寝室がある。 少々お高いが暖かく快適だ。 
この部屋2年をかけてご主人が作ったもので日本ではあまり考えられない。
 

下宿のご夫妻
Huberご夫妻は仲が良い
 






Fuessenの工房前広場


像の後の建物がAchim HOFERの工房だ700年から450年前の建物がある広場で2階が工房
だ。 伝統的なリュートとキヤリパーを持った人の像が建っている。
1562年にこの地のリュート製造職人によりヨーロッパで最古のギルド規定を定めた伝統のあ
る街です。


噴水の下にはバイオリン製作工房の彫刻がある

16世紀の工房の様子です。

内装をリホームしながら現在でも人が生活している。   
       
  スクエァーの全景        工房前の壁に描かれたた絵は伝統的










工房のお客様です


実はお子様の名前がAKIRAと言いい小生と同じ名前なのです。それだけではありません
AKIRAは黒澤明のAKIRAなのです。更に驚くことは正式な名前がTOSHIRO AKIRAが彼
の正式な名前なのです。TOSHIROは三船敏郎のことなのです。いかに日本びいきの国
なのかお分かりになるでしょう。ちなみにお腹の出ているお父さんは時計屋さんです。 
  
バイオリン演奏者の裾野の広さを思い知らされることになった。              








Museum

博物館の中は伝統的なバイオリン・リュートの製作工程のデモンストレーション
が目に付く。16世紀にこの地で楽器製作が始まったのだが製作に当り世界で
始めてギルド制度を構築した地で、伝統の重さを確りと感じる地である。  
クレモナの博物館と違い写真撮影が許された。                   

Fuessenの博物館

 


バイオリンとリュートの製作工程

  

変った形のバイオリンがあった
 
リブ部はどうして造るのだろうか、音が気になる。



弦が多いでので作るのに困る
 

 
小さな竪琴・ギター・リュートと様々だ

博物館内に寄贈された工房



悲しい歴史もあった
子供連れの女性が説明してくれたのだが中世のペスト被害は大変なものがっ
たようで少々見にくいのですが、ミイラと現生の人が描かれている。ドイツでは
有名な絵だと言っていた。何処の地にも悲し来事はあるが、脈々とペスト被害
を伝える貴重な絵画であることに間違いない。                   








さて中世Fuessenの美しい町並みをご案内しましょう。


Fuessenのホーエス城



  
城の内部


Fuessenの駅である何と可愛らしいこと


中世の町並みがメルヘンチックだ。
  
 
   

まだ雪があるのに日が出るとオープンカフエで光を楽しんでいる











自転車でFuessen観光


Hohes 城


Hohenschwangau 城



ロマンチック街道に馬車が行く。
小生も自転車で行くが地元の人はサイクリングが大好きで次から次えと行き違い、ハロー、  
モルゲンの言葉を交わすことになる。                                  
 
実はこの街道にはドイツ語の下に日本語でロマンチック街道と明記されているプレート
があるのには驚きです。深い日本との歴史があるのだろうか。              







Fuessenのアイスホッケート場

4月13日日本対イタリアの試合があった

この季節最後の試合のようだ。

靴屋のシュテフアンさんがアイスホッケイが大好きで、誘われて見物にいくことになった。   
会場は町の中心から歩いて10分程度の所にあり冬は娯楽として楽しんでいる。         
試合前の"君が代"を聞く気持ちは異国の地で何とも感激するものだ。          
一部の日本人の中には国歌を軽視する人もいるが、その人達にこの感動を伝えたいも
のだ。
日本チームは3対1でイタリアに快勝だ、応援がよかったに違いない           
日本チームの日頃の精進を目の前に見ることができた思いです。                 
素晴らしいホーメーションと冷静な対応が伺えた試合でした。                    
明後日ハンガリーで世界選手権に参加すると言っていましたが、頑張って欲しい。     


小生初めてホッケーを見ましたがスピードとぶつかり合いの迫力を実感しました。

世界で戦う日本人の姿を見ると何だか勇気が湧いて来る気がして大声で応援しました。    
小生には選手達が確かに応援の声に反応しているように思えました。              
試合の後工房に帰り、帰宅の途中Japan勝ってよかったねと声を掛けられたのには感激した。

日本の応援団は小生を含め7名その内3名はHoferさんのお子さんです。 
          
紹介が遅れましたが真中の女性がHofer Yokoさんです。メガネを掛けているので少々
硬い表情に写っていますが実に品のある方で、今回大変にお世話になった方です。
日本人女性としては背が高いほうでしょうか、まさにインターナショナルの女性です。
当然ドイツ語、英語と流暢にこなす才女である。
Yokoさんは東京生まれの生粋の江戸っ子で、縁あってHoferさんと結婚した方です。
写真の国旗はYokoさんが作ったもので改めて日本国旗を作る難しさを語っていました。


Hoferさん   Yokoさん   ステフアンさん   寝ているのがMartin









Gerhard Seitz氏が工房へ

ミュンヘンKonzertmeister im Symphonie-Orchester des Bayerischen
RundfunksをリタイヤーしたGerhard Seitz氏 Vnの修理依頼に奥様と工房
にやって来たのだ。








5月5日カイザーのお祭り

カイザーのお祭りだそうだがローマのカイザーではなくマクシミリアンの伝統的なお祭りだ
大砲の音とともに市役所の中庭に中世の服装をした一団が集まりお祭りの開始。



軍楽隊



 
貴族の一団

 
農民                 兵隊

王様の馬車が行く



街中での演奏


ステファンが撮ってくれた


雨の中だがビールとソーセージが旨い






遊園地がやって来た

5月28日Liderhorから帰って来てHuberさんが案内してくれたのが旅する遊園
で一週間程度Fuessenにやって来て楽しませてくれる。当然ビャーホールが
あり呑める。この時間は7時過ぎでまだまだ明るい。

   

クラウスご夫妻に案内されテントのビヤホールへ
テント内は1000人程度の人が収容できる
  


 
ドイツの人も祭りが好きだ

Hoferさん・ステフアンさんご夫妻


アルチャンが早速遊具に乗っている








狩りのお祭り

500年の伝統を誇るこのお祭りは6月5日の1時から開かれたが、実はお祭りの
正式な名前は小生には分りません。約80の組織が町をパレードするのです。
この小さな町で約1000人もの人が民族衣装をまといパレードに参加するのだ。
地元の人は鉄砲のお祭りのような表現をし事実鉄砲や大砲が参列に加わりの
です。よく狩猟民族と農耕民族と言いますが正にこの地は狩猟民族の伝統を
伝えているのだ。



鉄砲を持って狩の収穫をかつぐ人々
   

昔日本にもあったような大砲・鉄砲
  

古式豊かな狩人姿


各グループの民族衣装は美しい
   







6月8日の朝下宿のピーナとのお別れがやって来た。


クラウスは朝7時に出勤し、ピーナがコーヒーを点ててくれた。ピーナは目から
涙を流しお別れとなった。フッセンの人の多くが何か一昔前まで日本にもあった
ような情の厚さを強く感じるお別れでした。来年ご夫妻で来日する予定で楽しみ
にして待っています。