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さあ、ゲームマスターになろう!

(オンラインゲームマスター講座)

テーブルトークRPGでは、プレイヤーの他にゲームマスター(以下GMと略します)が必要です。GMは映画で言えば脚本家と監督に当たる存在ですが、実態は何でも屋です。

実のところ、GMはプレイヤーが活躍する場所を提供しなくてはいけません。そして彼らを導くためのシナリオを作らなくてはなりません。

これだけ聞くと大変に思えるかも知れません。ええ、大変なのです。^_^;

しかし、労苦に見合う以上のものがあります。GMはプレイヤー以外の全てのキャラクター(映画で言うところのエキストラから悪役のボス、プレイヤーに因縁を持つサブキャラクターなど)の全てを扱わなければなりません。これはプレイヤーの何倍も大変ですが、何倍も面白いことです。

初心者GMにちょっとアドヴァイスをしましょう。

GMの実務については次の通りです。

1.シナリオ作成

1.1 どんなシナリオを用意するか?

シナリオがなければ文字通り話になりません。大抵のテーブルトークRPGには初心者GMのためのシナリオが用意してあります。とりあえず、これを使うのも一つの手です。特にアドバンスドファイティングファンタジーにはルールブックに懇切丁寧なシナリオが既に用意してありますから、これを導入シナリオとして勘をつかむのは有効です。

しかし、せっかくGMをやるからにはオリジナリティーのあるシナリオを作りたいと思うことでしょう。

作り方については別ページに記してありますが、プレイヤーにヴェテランがいれば、邪道があります。それは、プレイヤーにシナリオを作らせてしまうのです。魔物を襲わせてちょっと悔しい思いをさせると、プレイヤーはむきになって魔物を追ってきます。無用なトラブルを生み出したらしめたものです。それをシナリオの種にしてしまうのです。

プレイヤーの会話に耳を傾けましょう。こちらが想像もしないことを口にするかも知れません。それをそのまま使うのも、アレンジするのも自由です。

例えば、洞窟で2つに分岐する場所に来たとします。そこでプレイヤーはあらぬ妄想を口にするかも知れません。「この先にドラゴンがいて、片っ端から人間を食べてしまうかも知れない」とか「金貨が雨のように降ってくる宝の間がある」と言った具合です。

本来は何も設定していなくても、彼らのこうした言葉で部屋の内容を変えてしまうのも一興でしょう。空っぽの予定だった部屋にドラゴンを住まわせ、しかも天井から金貨が降っている…プレイヤーはどんな顔をするでしょうか?どんな対応をとるでしょうか?

1.2 市販シナリオの活用

大抵のRPGにはルールブック付属もしくは市販のシナリオがあります。アイディアが湧かない場合、これらの筋書きからヒントを得るのも一興です。

初心者でしたら筋書き通りにやればいいですし、プレイヤーに熟練者がいて、既にこうした市販のシナリオを持っているとすれば、登場人物の性格や役柄を変えてしまうと面白いでしょう。

本当の熟練者は初心者マスターを馬鹿にしたりはしません。マスターの言わんとすることを理解し、マスターの望む方向にシナリオを運んでくれるはずです。

2.マスタリングの基礎

ゲームマスターの仕事を勤めることをマスタリングと言いますが、正直なところ心にとどめておくべきことは1つだけです。「全てのプレイヤーに対して平等であれ」と。

シナリオを楽しいものにするためには、多少のごまかしも必要です。もっとも、ごまかしは少ないに越したことはありませんが、杓子定規にルールを当てはめ、容赦なくプレイヤーキャラクターを殺してしまうと、途端におもしろくなくなってしまいます。ただ、プレイヤーにこびる必要もありませんから、明らかに無茶をしたら殺しても構いません。(この辺りのバランス感覚はなかなか難しいのも事実ですが、それは何度かマスタリングを行えばつかめてきます。恐れたり焦ったりすることはありません。基本的には、殺すよりは殺さない方が良いと考えれば正解です。)

プレイヤーがどんな趣向を持っているかも重要です。私の場合は時事ネタを多用します。こうすると、プレイヤーもある程度、先が読めるので安心できるわけです。例えば毒入りカレー事件が世の中を騒がせた時、敵か味方か分からない人物から食事の招待を受けるシナリオを作りました。いつもなら何も考えずに食事にありついてしまうところですが、こう言う状況だと…と言うわけです。あるいは王室や皇室の慶事の時には冒険点や財宝の大盤振る舞いがあるご祝儀シナリオと言うのがあっても良いでしょう。

楽しいことが何より重要です。

3.冒険点の付与

1つのシナリオが終わると、プレイヤーの扱っていたキャラクターに対して冒険点(経験値)を与える必要があります。

どのゲームマスター入門書にも記してありますが、「冒険点は与えすぎないように」とあります。それは事実です

しかし、プレイヤーが初心者の場合、あえて多めに出すのがお勧めです。多めと言っても、強くなった実感が湧く程度です。レヴェルの概念が存在するRPGでしたら、「1セッション1レヴェル上げ」を基本にするといいと思います。これを一気に2レヴェルも3レヴェルも上げてしまうと、強くなった実感はもっと出るのですが、「地道に経験を積む」と言う達成感の裏を支えるものを壊すことになります。

強くなった実感が湧けば、次のシナリオに敢然と立ち向かおうと言う気が起きるものです。

そして、プレイヤーが熟練してきたと思ったら、新しいシリーズを立ち上げ、その時には冒険点を控え目にすればいいのです。この頃にはプレイヤー自身も成長し、「冒険点を得るだけがRPGではない」と悟るからです。

 

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