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「りいちゃんぺいじ」トップ>RPG>さあ、シナリオを作ろう!さあ、シナリオを作ろう!
テーブルトークRPGでは、シナリオの作成が重要です。しかし、初心者(ひょっとしたら中級者も?)にとってこれは楽しみと言うより頭痛の種かも知れません。
そこで、シナリオの作成についてちょっとアドヴァイスをしようと思います。
1.どこからシナリオのヒントを得るか?
シナリオを作る方法はいくつかあります。初心者のうちは何もないところからシナリオを作り上げるのは無理でしょうから、どこからかヒントを得る必要があります。例えばTV、ヴィデオ、TVゲーム、小説と手本になる「シナリオ」はたくさんあります。本当の最初は、これらの猿真似でもいいのです。
それでは物足りない、オリジナリティーが欲しい人には以下の方法を勧めます。それは、シナリオを構成するアイテムを決めるのです。そこから、インスピレーションを沸かせます。
例えば、鍵となるアイテムが「
指輪」だとします。何が思いつくでしょうか?指輪と言うと結婚指輪を思い浮かべる人も多いかと思います。月並?でも、それでいいのです。奇をてらうとプレイヤーがついて行けなくなる恐れがあります。そうなると、舞台は決まりました。ファンタジー世界で不幸な結婚をさせられるのは女性と相場が決まっている(現代よりずっと女性の地位が低いのです)ので、不本意な結婚を阻止するのがプレイヤーたちの使命になるわけです。
では、鍵となるアイテムを「
剣」にしたらどうなるでしょうか?見た目は頼りなさそうで、実は最強の力を秘めている…などと言うのはどうでしょうか?それならば外観は錆びていて、みすぼらしい方がいいかも知れません。
大地に剣が刺さっていて、選ばれた者だけが引き抜くことができると言う設定は非常によくあるものです。この設定には大きなメリットがあります。「目的」がはっきりしているからです。特にプレイヤーの経験が浅い場合には有効です。
どうあれ、まずはシナリオの「核」となるアイテムを決めてしまうのが有効です。
2.どうシナリオを組み立てるか?
シナリオは合理的な展開であることが何より重要です。どこかで聞き覚えがある展開であっても、理にかなう設定であることがプレイヤーとしても安心できますし、シナリオに没頭し、かつ先を読んで行動をしやすくなります。(プレイヤーにとっては先を読んで行動し、それが適切であった時が一番嬉しいものです。しかし、それでいながら目新しさも要求するものですから、GMの作業は重いのです。)
「核」となるアイテムが決まれば、それを「どう入手し」、「どう使うか」を決めればシナリオの方向性が定まります。
入手の方法ですが、
指輪の場合は誰かが秘蔵しているか、遺跡に埋もれている場合が自然でしょう。剣
の場合、引き抜く条件を満たすことで入手できるのが一番設定が無難でしょう。「アーサー王と円卓の騎士」そのままですが、最初のうちは余り奇をてらった設定にしない方が無難です。中世を基調とした世界なのに、剣を抜くのにIDとパスワードが必要だとしたら…どう思いますか?逆に、現代的な世界が舞台だとすれば、剣が存在するのは博物館で、入手するには金庫の鍵が、その金庫の鍵を入手するにはIDとパスワードを手に入れる必要があるなんて言うのもあるかも知れません。
どうあれ、アイテムの入手方法を決めればシナリオの流れが固まります。
3.どうシナリオをへ導くか?
大抵の場合、プレイヤーは何らかの動機があって冒険家をしている設定のはずです。ほとんどの場合、日々の食事にさえ困っている状態でしょう。報酬は何よりの動機です。
典型的な冒険家たちのライフサイクルを描くと以下のようになります。
(1)生活に困窮し、でも野心とそこその能力がある若者たちが集合。
(2)大金持ちになりたい、あるいは貧乏を脱したいのであえて危険な仕事(=冒険)に挑戦。
(3)苦い経験(仲間の喪失、ひどい裏切りなど)を味わいながらも成功を獲得。
(4)冒険で得た経験と金品で新たな能力(強力な魔法、強力な武器など)を獲得。
(5)より難しい冒険へ挑戦。
(6)成功体験により、人々から尊敬や期待を受けるようになり、名声を獲得。
(7)人生に満足したところで引退。
(8)第2の人生は為政者(国王や貴族)、教育者(後輩の冒険家を育成)、慈善家(名声と名誉を後世に残すため)など。
私たちの実生活で、不必要と思うほどの大金を手に入れることはまず不可能ですが、冒険家たちにはそれが可能です。それは何度でも人生をやり直す(=キャラクターを作り直す)ことができるからです。
話を戻しましょう。現在、冒険を行うプレイヤーがどのステージにいるかによって必要なものは変わります。もし、お金が十分にあるのでしたら、彼らそして彼女らが欲するのは栄誉に違いありません。
また、引退すべきステージにある場合、彼らを引退させ、新しいシナリオを作成するのが良いでしょう。そして、人生の成功者として引退した彼らは後輩に惜しみなく助言を与えることでしょう。(後輩への援助、援護、教育をしないような人物は人生の成功者とは呼べません。少なくともRPGのシナリオではケチは人生の成功者ではないのです。)
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