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★ジオジオからのメッセージ
           



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312 号

地震や原発事故の傷も癒えないのに追い打ちをかけるような台風の被害。
いったい今年の日本はどうなっているの だろうと恨めしい気持ちもしてしまいます。
災害は一瞬でも復興には長い長い時間がかかります。
これからの暮らし、政治が、つつましくても個々の命を大切にするものになること心していきたいと思います。

暑かった夏が嘘のようにすっかり秋です。
運動会、音楽会、遠足など、いろいろな秋の行事を楽しんでください。
嬉しそうな子どもたちの表情は、大人の私たちも元気にしてくれます。希望ですね。これからの日本にとって。

ジオジオも11月には、例年のようにクリスマスやお年玉のためのリストをお届けしようと心あせっています。
一年の早さを実感させられる季節になりました。世界中のサンタさ〜ん、そろそろ準備に腰を上げてくださ〜い。


「お母さんのための性といのちの子育読本」 永原郁子 著 マナ助産院院長・いのち語り隊 代表  1260円

テレビ番組「情熱大陸」でも取り上げられた、神戸市で助産院を開業している永原郁子さん。
実はジオジオのブッククラブでもう長くおつきあいいただいています。
そのご縁もあって、私事ですが 娘のお産もお世話いただきました。
永原さんはじめスタッフの方に暖かく見守られ、励まされ、自らの意思と力で生まれてくる命に、そばにいる私も 感動させていただきました。

一方で永原さんは、性教育「いのちの語り隊」を主宰し、講演活動や学校での出張授業を 精力的に行っています。
子どもが成長して、必ず来る“性”の問題。様々な情報が氾濫する中で、
親として我が子を守りたいと思いながら、なかなか面とむかって、話すことができないのが現実です。
誕生する命を見続けてきた永原さんならではの思いがこめられた言葉は、とても説得力があります。
男女交際、セックス、受精、妊娠、出産、中絶、性感染、そして夫婦のこと、親子のこと、家族のこと、何より子ども達自身 が生まれてきた意味について、最も大切なことを子ども達に語るためのノウハウ本でもあります。
性に対する正しい知識も含めて、きちっと向き合う必要があると感じます。
いつか、幼い子ども達も親の手を離れ、人を愛し、親になっていきます。
「生まれてきてくれてありがとう。」 子ども達にその思いを伝えるためにも、お母さん、いえお父さんにもぜひ読んで欲しいと思います。


「あらしのよるに」スペシャル版  オオカミのカブの物語がでました。   

「ひとりぼっちのカブ」   木村祐一  あべ弘士 絵   1470円

ヤギ メイとの友情をつらぬいたオオカミのカブ、アニメにもなった人気のシリーズの主人公、カブの 生い立ちを描いた絵本がでました。
強くて優しくて、いつもカブと遊んでくれたお父さんが亡くなり、
お母さんはカブを厳しく育てようとしますが、
カブは強い、弱いで順位が決まるオオカミの世界になじめません。
友だちにも裏切られ、次第に自分の居場所がなくなっていきます。
ほんとうの強さとは闘いに勝つことなのだろうか…。
信じられるものがほしい、メイを愛したカブの心にあった思いとは...。

あらしのよるに シリーズ 

“ごちそうなのに ともだちで、なかよしなのにおいしそう“
いったい、この二人(二匹)はどうなるのだろうと、 続編を待ちかねながらのシリーズでした。
2冊目の「あるはれたひに」が出る前は、「メイはカブに食べられたと思う?」 などいろいろと想像をふくらませた会話を楽しんでいました。
「禁断の愛、ロミオとジュリエットや」と言う私に
「大人はすぐそうとるんやから…」とあきれ顔で言った小学4年生がいました。
「メイは男の子やで、友情やんか。」 すぐにそうとる大人の私は「ええやん、男同志の愛でも。」

嵐の夜、避難した小屋の中で知り合ったオオカミとヤギ。
暗闇の中、すっかり自分の仲間だと思い込み、意気投合します。
次の朝、出会った二人(二匹)、お互いの素性に驚きながらも、魅かれ合い、友情が深まっていきます。
が、 やがて、二人の仲は、それぞれの仲間に知られることに...。家族や仲間をとるか、友情(愛)をとるか...。

「あらしのよるに」から始まり、時をおいて出た完結編「まんげつのよるに」まで全7巻。
途中「しろいやみのはてで」 という特別編も出ました。年齢を問わず親子で楽しめます。まだお読みになっていない方は、この機会にぜひ。


各1050円  大型版 各1470円   特別編「しろいやみのはてで」1470円 
                                                



 2011.10




ブックランド紙上で紹介した本をご希望の方は、配本に追加する、あるいは配本に入れる、 という形でご注文くだされば、翌月にはお送りできます。
不明の点は、TEL、FAX、Eメールでお問い合わせください。またブッククラブ以外の方のご注文もお受けします。
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今月の新刊より                                                  


くもん出版


「あいうえおたくはいびん」
ことはてんこ・さく 塚本やすし・え
から までの荷物をつんだ あいうえお たくはいびん。
どんな荷物がつまれているのでしょう。
あいうえお は動物園へ。
かきくけこ は水族館へ。
さしすせそ は公園に。
たちつてと はレストラン。
トラックの荷物がだんだん少なくなっていきます。
絵が楽しい“あいうえお”絵本です。 
(1470円)


絵本館


「ラーメンちゃん」
長谷川義文
宮城県石巻の子どもたちに長谷川義文さんがこの「ラーメンちゃん」を読んでいるのを
TVの“情熱大陸”という番組で見ました。
長谷川さんお得意のだじゃれとことば遊びですが、
震災の地の子どもたちを元気づけようとする長谷川さんの思いがあふれています。
なるとまき、なんとかなる。
ほうれんそう、げんきだそう!
(1260円)       


PHP研究所


「ぼくのトイレ」
鈴木のりたけ
「ぼくのおふろ」に続く第2弾。
またまたユニークでアイデアいっぱいのトイレがオンパレード。
毎日、同じトイレじゃつまらない。
たまにはふにゃふにゃトイレ、ルーレットトイレ。
ふたをめくって“当り”をさがすあてっこトイレ。はやく当てないともれちゃうよ。
実現したら楽しいよね、図書館トイレなど。
(1260円)


岩崎書店


「とんぼ」
チョン・ジョンチョル 詩 イ・グヮンイク 絵
韓国は詩の国。作者が14歳の時に書いた詩が絵本になりました。
   「のはらで とんぼが しにました」
そのとんぼのとむらいにたくさんの あり がやってきます。
秋の陽射しの中“たるらん たるらん”という韓国の野辺送りの音でとむらいは続きます。
やがて死はつぎの生へと受け継がれていきます。
とむらいの絵は暖かい色彩で、美しく、そして静かです。
(1365円)


クレヨンハウス


「あたし おねえちゃんなの」
こがようこ 文 スティーナ・ヴィルセン 絵
あたしにはいもうとがいるの。ふたーり。なんでもいっしょのふたご。
いろいろと困らせるふたごのタンちゃんとポポちゃん相手におねえちゃんはがんばります。
お話が3話入っています。
なかなかタイヘン!です。
でもお父さん、お母さんは、おねえちゃんの気持ちをちゃんとフォロ―。嬉しいですね。
がんばれ!おねえちゃん、と言いたくなります。
(1575円)
 


BL出版


「地球をほる 」
川端 誠
川端 誠さんのナンセンス絵本ですが、スケールが大きい。
夏休み、つよしとけんたは地面を掘って地球の裏側にいくことに。
ドロドロした地球の中心はさけて、斜めにほりすすんでめざすはアメリカ、ケンタッキー州。
けんたの姉さんのペンフレンドがいる。
ほって、ほって、ほってついにボコッ。
アメリカに着いたところで、本はさかさま、言葉は英語に...。まいった!
(1470円)


クレヨンハウス


「カンコさんのとくいわざ」
角野栄子 文 にしかわおさむ  絵
アイウエ動物園シリーズ6巻目、キリンのカンコさんのおはなしです。
動物の名札があたらしくなり、
“キリンはせかいいちせいたかのっぽの動物です。”
と書かれているのが、とても気に入ったカンコさん。
さらにうんとせのびをして過すことにします。
でも首は筋肉痛、そしてちょっとあきてきました。
そこで背の高さで役にたつことは...と。
動物が大好きな園長さんと、動物達が仲良くくらすアイウエ動物園の楽しいお話です。
小学校低学年向読み物。
(1260円)



岩波書店


「ひみつの足あと」
フーリア・アンバレス 文 ファビアン・ネグリン 絵 神戸万知 訳
ドミニカ共和国に伝わるシグアパという伝説の生き物。
海の中に住み、夜の間だけ陸にあがり食べ物をさがします。
姿は美しく、人間そっくりでしたが、足が後ろ向きについていて歩く方向とは逆に足跡がつきます。
人間に見つからないための知恵です。
シグアバの中の好奇心の強いグアバという女の子は、
人間に近づき、あやうくその秘密がばれそうに...。
(1575円)


講談社


「帰命寺横丁の夏」
柏葉幸子 作 佐竹美保 絵
死んだ人がもう一度生き返りますように...
そういう願いをかなえるという帰命寺様の本尊が僕の家にあったなんて…。
夏休みが近いある夜中、カズは仏間から縁側に出てきた少女を目撃する。
次の日、その少女はあかりという名でカズのクラスにいた。
カズの知らないその少女をクラスのみんなは知っていて、ましてカズの家のすぐそばに住んでいる。
あかりの母親の姿はカズには見えないのに他の人には、見えるようだ。
かつての地名、帰命寺横丁の事を聞くと町内の年寄りは不可解な反応をする。
帰命寺にかくされた秘密をさぐるうちにカズはあかりの以前の人生に行き着くことに…。    
(1785円)


ほるぷ出版


「ダーウィンと出会った夏」
ジャクリーン・ケリー 作 斎藤倫子 訳 
アメリカ南部、テキサス州、裕福な家庭の3人の兄、 3人の弟がいる真ん中の女の子キャルパーニア。
世紀の変る1899年の夏から、12歳の誕生日を迎え、1990年が始まるまでの家族の物語。
好奇心が強く、鋭い観察眼をもつ元気な少女キャルバーニアは
変わり者と言われている祖父との交流によって自然や物事に対する考え方を学び、
その探究心を満たしていきます。
ダーウィンの「種の起源」が受け入れられにくかった時代、
対等な立場で、孫娘を観察や研究に導く祖父の存在が嬉しい。 
(1575円)                                                        
                 



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