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★ジオジオからのメッセージ
           



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299 号


熱中症という私の子どもの頃には聞かなかった言葉が横行した とにかく暑い!!夏でした。
残暑はまだまだ厳しい日が続くようですが、朝夕は、鈴虫の澄んだ声に心なぐさめられています。
楽しい夏を過されたことと思いますが、どうぞお疲れが出ませんように...。
秋という実感がなかなかわいてきませんが、読書の秋がやってきます。
ぼちぼちとですが、bookspace ジオジオ  を開けています。
私も仕事がある時は仕事を、ない時には本を読んだり、最近買いましたノートパソコンでこっそり映画を見たりなどして過しています。
またお時間のある時に、遊びに来てください。


谷川俊太郎さんの人生と詩を語った本がでました!  

このぶ厚い(4.5cm!)本の中から、何か一つ詩を紹介したいと思って読み進めていました。
あれもこれもと心迷い ながら最後のほうで下記の「さようなら」という詩に合い、あらためて(何度もあらためての感動があるのですが)
谷川俊太郎さんの魅力に参りました!です。
“死”をテーマにして、なおこのユーモラスで自由な解放感!思わず笑い、 最後の2行で魂の行き所を得たような思いがして心が震えました。

長年のご友人でもあり、かつて岩波書店の編集者でもあった山田馨氏との対談という形で、
谷川俊太郎さんの半世紀にわたる詩と人生、私生活が語られています。
三度の結婚と離婚、岸田衿子さん、佐野洋子さんのことにもふれられています。
小学5年生の時に書かれた「模型飛行機」という詩から老いや死をよんだ最近の詩まで、
34冊の詩集から88 編が対談の合間に収録されています。

絵本なども含めてその膨大な仕事の量に圧倒されますが、なにか軽やかで、 谷川さんを通して出てきた言葉や詩は、私たちの意識下にある明るさや、忘れていた“個“を引き出してくれるように思います。
それは谷川さんの中に今も生き続ける”子ども“”少年“の真っ直ぐな心のせいでしょうか...。

20年前、ジオジオに来てくださった時は、佐野洋子さんと熱愛中の頃で、
挿絵が佐野さんの手による詩集「はだか」 の中の詩は強烈な印象で心に残っています。
白いジーンズ、Tシャツ姿の谷川さんが、時間と空間を越えてワープされたようにジオジオの店の前に立ってらっしゃいました。
嬉しい思い出です。



「ぼくはこうやって
詩を書いてきた・・・
谷川俊太郎 
詩と人生を語る」
谷川俊太郎 山田 馨
税込2940円
サイン入り あります。



   お知らせ!


「獣の奏者 外伝 刹那」が出ます!
上橋菜穂子 作 1575円
U巻「王獣編」から時をおいてでたV巻「探求編」までの空白の11年。
孤児だったエリンとイアンがどのように結ばれたのか、
息子ジェシとの幸せな暮らしはあったのか...
また、エサル教導師長の秘められた恋など、人としてのエリン、イアン、エサルが描かれる外伝。
楽しみです。配本にも加えていきますが、ご希望のかたはお知らせ下さい。9月上旬刊。


絵本「おおきな木」が復刊されます。
シェル・シルヴァスタイン/作  村上春樹/訳 1260円
入手不可だった「おおきな木」が新たに村上春樹さんの訳であすなろ書房から復刊されることになりました。
一本の木と一人の少年の物語。いつもそこにいてくれる木。
成長し変っていく少年。
木とは...少年とは... どうとらえ、どう感じるのかは人それぞれだと思います。
原題は 「Giving Tree」
村上春樹さんの新しい訳が楽しみです。こちらも9月上旬にでます。

 2010.9




ブックランド紙上で紹介した本をご希望の方は、配本に追加する、あるいは配本に入れる、 という形でご注文くだされば、翌月、翌々月にはお送りできます。
不明の点は、TEL、FAX、Eメールでお問い合わせください。またブッククラブ以外の方のご注文もお受けします。
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今月の新刊より                                                             


BL出版

「とんでいきたいなあ」
市川里美 作
パリ在住の市川里美さんが、パリの風景を背景に、
外の世界に あこがれるおもちゃの木のひこうき、コスモスの ぼうけんを描きます。
犬のぬいぐるみウォギーを のせて、サンクレール寺院の白いドームをめざし、
嵐にも負けず、飛び続け、あらわれた風景は!
  (1470円)


佼成出版社


「かあさん どうして」
谷川俊太郎 詩
中村悦子 絵
“かあさん かわは どうして わらっているの? たいようが かわを くすぐるからよ“ 
子うさぎの心の「どうして?」に お母さんうさぎが答えていきます。
谷川俊太郎さんの詩がうさぎ 親子の叙情的ですてきな絵本になりました。
“かあさん かわは どうして やすまないの それはね うみの かあさんが かわの かえ りを まっているのよ“
子うさぎの旅立ちです。
(1365円)
   


グランまま社


「ぼくはカメレオン」
たしろちさと さく
欧米ではロングセラーの絵本。
この度、装いを変えて嬉しい復刊です。
いろんな色に変れるカメレオンのカルロ。
めだたない自分がいやでしたが、いつもどろんこ色のカバはうらやましがります。
そこでカルロは木の実や花で絵の具を作り、森の動物たちによびかけます。
動物達はカルロに色とりどりの絵の具を体にぬってもらいますが、やがておおさわぎに...。
絵が楽しい!
(1575円)


あすなろ書房


「野の花えほん 秋と冬の花」
前田まゆみ 作
「春と夏の花」に続いて出ました“秋と冬”の野の花ガイドえほんです。
名前の由来、食べ方、染め方、遊び方など 嬉しい知識がいっぱいです。
イラストもとてもかわいい。
へくそかずらのハンドクリーム!
ふじばかまの入浴剤!
えっ“おおまつよいぐさ”や “よめな”も食べられるの!などなど。
(1575円)


新日本出版社


「ぼくが一番望むこと」
マリー・ブラッドビー 文
クリス・K・スーンピート 絵
斉藤 規 訳
空腹をかかえて、朝暗いうちから、パパと兄さんとぼくは岩塩の精製所で一日中働かなくてはいけない。
でもぼくの一番の望みは 食べ物じゃない。
本が読みたい、字を書いてみたい。
ある日、ぼくと同じ黒人なのに新聞を読む男の人に出会った。
はじめて自分の名前を文字で 見た感動!
黒人教育家ブッカー・T・ワシント ンの幼少期を描いた絵本です。
(1575円)
   


PHP出版


「だれかがぼくを   ころさないで」
内田麟太郎 文
黒井 健 絵
6歳で生みの母を亡くしたという絵本作家の内田麟太郎さんの少年時代。
愛、薄く育ち、憎しみを抱えて過した時期にナイフを手にした少年に聞こえてきた言葉。
「ころさないで」
だれだかわからない、波のようななつかしいひびきが、ぼくを憎しみから救った。
母がくりかえしてくれた言葉の力でぼくは引き返すことができた。
内田さんの絵本、「ともだちや」シリーズなど多数。     
(1260円)
       


岩崎書店


「モーツァルトはおことわり」
マイケル・モーバーゴ 作
マイケル・フォアマン 絵
さくま ゆみこ 訳
ナチスのユダヤ人収容所にはオーケストラがあり、
音楽のできるユダヤ人にとってはそこで演奏することが生きる道でした。
しかし、収容所に到着し、ガス室に送られる者たちの気持ちを落ち着かせるために
彼らの前でモーツアルトの曲を多く演奏させられたと言います。
モーツアルトを弾かないと言う世界的に有名なバイオリニストのおいたちの話から明かされたあの時代...。
(1470円)
              


岩崎書店


「ぼくは昆虫カメラマン」
新開 孝 写真・文
中学時代、へルマン・ヘッセの「少年の日の思い出」という本を読んでチョウの標本作りに興味を持ち、
以来いろいろな本との出合いから、農学部に進み、
昆虫学を学び、プロの昆虫写真家となり小さな命を見つめ続けている。
ダイコクコガネという糞虫を求めて、
九州宮崎の 自然の中に居を構えた新開孝さんの昆虫への思い と写真がいっぱいの一冊。
心は今も少年です!
(1365円)
    


ポプラ社


「子どものためのコルチャック先生」
井上文勝
大作道子 訳
助命のチャンスを拒否して200名の孤児とともに、ユダヤ人収容所でガス室におくられた
教育者でもあり物語作家でもあったヤヌシュ・コルチャック先生。
その生涯を残された資料や写真と共にたどっていきます。
子どもを一人の人間として尊重するコルチャック先生の思想、その思いは今も生きています。
「わたしは子どもに接するとき、ふたつの感情を持つのです。
きょうのその 子への愛情と 末来のその子への敬意とを。」    
(1470円)     


すずき出版


「ピーティ」
ベン・マイケルセン 作
千葉茂樹 訳
1920年代、アメリカ。
重度の脳性まひで生まれたピーティは、 そのまま知的障害者として人生を施設で送ることになる。
動けない不自由な体でもピーティは目に映るもの、感じられるも のを通して
喜び、驚き、ことばを獲得し、人生を 慈しむ。
過酷な環境の中で生きるピーティの人間 としての素晴らしさを発見し、かかわっていく人 たち。
特に少年トレバーとの交流はピーティの 人生の最後に幸福な輝きを放つ。
(1575円)



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