★ジオジオからのメッセージ
291 号
明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。
楽しいお正月を過ごされたことと思います。
我が家も昨年、新しい仲間が増えました。小さな、でも限りない可能性と未来をかかえた命です。
永遠に続く時の流れの中に先人は時の刻みの法則を発見し、新しい年を迎えるという嬉しい知恵を私たちに
授けてくれたように思います。
「きぼう」という絵本があります。
「きぼう こころひらくとき Hope is an open heart」ローレン・トンプソン 千葉茂樹 訳 1470円
上野 瞭さんのこと
もう8年前になります。児童文学作家の上野瞭さんが1月27日に胆管癌で亡くなられました。
大人が不動の価値観を持つ絶対者として子どもを教え導こうとする「児童文学」に対して、上野瞭さんは厳しい批判をしてきました。
『(文学としての児童文学を描く事は)何よりもまず<どきどき わくわく>する独自の世界を創り出すことにある。 という上野さんの言葉通り、作品はどれもおもしろく魅力的です。
記憶喪失のネコ、ヨゴロウザはナナツカマツカの丘で、そこに暮らすネコ、片目に助けられる。
「日本宝島」 2039円
医師弘庵のもとで医術を学ぶ羽島平助は、
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今月の新刊より
![]() ポプラ社 |
「おめでとう たいせつなあなたへ」 いとうえみこ 文 伊藤泰寛 写真 あなたが かあさんのおなかにやってきた時から1さいのお誕生日まで。 あなたのそばにいる喜び。 いとおしく幸せな日々。 こういう時間を親も子も忘れないで大切にとっておきたいと思います。 母になる人へ。子ども達へ。 かつてのこういう幸せを大切にしている人へも。 (1365円) |
![]() 鈴木出版 |
「さかさことばのえほん」 小野恭靖 作 高部清市 絵 日本語のおもしろさ発見! 上から読んでも下から読んでも、同じ 発音で、同じ意味。 回文の絵本です。 そして本をさかさにしてみても、絵もそのまま楽しめます。 絵も回文、いや回絵?!(笑) 高部晴市さんのレトロな絵がほんとうに楽しい。 (1260円) |
![]() 福音館書店 |
「ちびフクロウのぼうけん」 ノーラ・スロイェギン 文 ピルッコ・リーサ・スロイェギン 絵 みむらみちこ 訳 朝、ふくろうにとってはもう寝る時間です。 でもチビフクロウは母さんに内緒でこっそりと木の幹を降りていきます。 ウサギやクマ、リスと出会い、昼間の世界の冒険の時間を過ごします。 が、いつのまにか帰り道がわかりません。 そこに母さんふくろうが... (1365円) |
![]() ポプラ社 |
「なんの ぎょうれつ?」
オームラトモコ 期待にページをめくるのが楽しい! 行列の最後は50番目のカエル。 「なんのぎょうれつ?」49番、48番とだんだん、動物が大きくなっていきます。 アルマジロ、スカンク、カンガルーなどなど。 途中でたいくつした動物たちはしりとりを 始めたりあくびをしたり... いったい何が あるのでしょう! 行列の価値ありの楽しい ことが待っています。ヒット!絵本です。 (1155円) |
![]() 光村教育図書 |
「かあさんをまつふゆ」 ジャクリーン・ウッドソン 作 E.B.ルイス 絵 さくまゆみこ 訳 戦争で男の人がいないシカゴなら女にも仕事があるはずと、出稼ぎに行ったかあさん。 おばあちゃんと一緒にかあさんからのたよりを待つ日々。 通りすぎる郵便屋さん。 かあさんのことを思いながら長い冬が過ぎていく。 深みのある写実的な絵が少女の思いを伝えて心を打ちます。 (1470円) |
![]() 偕成社 |
「ほらふきじゅうたん」 デイビッド・ルーカス 作 なかがわちひろ 訳 長い眠りからさめた少女フェイスは、 自分が動けない大理石の石像だということを虎の皮のじゅうたんから教えられます。 悲しむフェイスにじゅうたんはいろんな話をしてくれますが、 ほんとうのことかどうかあいまいなことばかり。 もしかしたら魔法がとけて自由になれるかもしれないと望みを持つフェイス でしたが...。 ほんとうのことって何なのか、世界 は不思議な出来事がいっぱい。 奇跡だっておこる かもしれない。 想像豊かな宝物のようなお話です。 (1470円) |
![]() 徳間書店 |
「やめて!」 デイビッド・マクフェイル 作・絵 柳田邦男 訳 戦渦の中の子ども。「だいとうりょうさま...」ではじまる手紙を 書いている。 ポストに投函しに行く間にも町には、いろんな暴力が見られ、空には戦闘機が飛んでいる。 決してお話の中だけではない現実。 世界にはこういう国が今もなお後をたたない。 少年は暴力を振るおうとした年上の子に「やめて!」と叫ぶ。 戦争や暴力を解決する方法はあるのだ。大人の意志が問われる。 平和への願いのこもった絵本。 (1680円) |
![]() あすなろ書房 |
「フランクとぼく」 ヨーナス・アウティオ 作 菱木晃子 訳 堀川理万子 絵 大人には問題児とされていても、大人には見えない魅力を持った少年フランク。 僕にとっては一番の親友。 そのフランクとかかわった時期は僕にとって何よりの宝物になっている。 大人の目の届かないところで、子ども達は子ども達自身で成長していくのだと思う。 (1260円) |
![]() 光村教育図書 |
「1つぶのおこめ さんすうのむかしばなし」 デミ 作 さくまゆみこ 訳 数学に強いと言われるインドに伝わる昔話。 収穫したお米の大部 分は王様に召し上げられてしまう。 飢饉になっても王様は村人に お米をわけあたえようとはしない。 正直なことで王様からごほう びをもらえることになったかしこい少女 ラーニは 一粒のお米を希望する。 そして30日 の間、前の日の倍の数のお米が欲しいと。 さて、1粒、2粒、4粒、8粒、30日目には なんと! お米が増えていく様子が迫力ある絵で描かれています。 (1995円) |
![]() 福音館書店 |
「ガツン!」 ドナ・ジョー・ナポリ 相山夏奏 訳 ロンドンに住むスケボーの大好きな15歳の少年サムは、16歳で 自分を生んだ母と二人暮らし。 同じ年のアリシアと付き合っていたが、不用意にも妊娠させてしまう。 混乱するサムは、尊敬する スケーター、トニー・ホークのポスターに心境を話すうちに 未来を垣間見ることになる。 アリシアとの関係、 生まれた息子、新しいボーイフレンドができた母、 別れた父、そしてサム自身。 決して事態が最悪な ことではなく 希望があることを教えてくれる。 (1890円) |