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★ジオジオからのメッセージ
           



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280 号

寒いのは当たり前の冬ですが、寒いですね。
昨年はあまりの暖冬で、地球の心配などしていたなあと思ったりもします。
でも、そうこうしているうちに、節分が過ぎ、立春も過ぎ、少しずつですが、 じらされながら春に近づくこの季節、じつはけっこう好きなのです。


今月の新刊紹介でもとりあげていますが 谷川俊太郎さんの詩と田淵章三さんの写真による 「子どもたちの遺言」という写真詩集がでました。 まだおへその緒がついた生まれたばかりの赤ちゃんの写真、そこにある一番最初の詩を紹介させてください。


この連載詩集は最初、作者である谷川さんが 子ども達にむかって遺書を書くという発想だったようですが
死に近づきつつある大人よりも、死からはるかに遠い子どもたちが 大人に向って遺言するほうが、
この時代 には ずっと切実ではないかと思い、発想を逆転させたそうです。
生まれたばかりの赤ん坊に遺言されるような危うい時代に私たちは生きている...
あとがきにそう書かれて います。

生まれたばかりの赤ちゃんから成人式を迎える若者まで、
谷川さんうちに潜んでいる子ども、若者の心が波動となって大人の谷川さんにもたらされ、言葉、詩となって表現されています。
自分が子どもだった時のこと、我が子への思い、たくさんの子ども達への思い、いろんな気持ちがこみ上げてきます。
豊かな子ども達の表情を見事に捉えた写真とともにお楽しみ下さい。おすすめの一冊です。



月刊誌についてのお願い

配本と一緒にお届けしている月刊誌ですが、2月の配本(3月号)で、一応一年のきりがつくものがあります。
ストップされる方、また他の月刊誌に変更される方、新たにお申し込みされる方は、ご連絡ください。
ご連絡の無い場合は4月号からも従来どおりお届けいたします。


 2009.2




ブックランド紙上で紹介した本をご希望の方は、配本に追加する、あるいは配本に入れる、 という形でご注文くだされば、翌月、翌々月にはお送りできます。
不明の点は、TEL、FAX、Eメールでお問い合わせください。またブッククラブ以外の方のご注文もお受けします。
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今月の新刊より



ブロンズ新社

「だるまさんと」
かがくいひろし 作
「だるまさんが」「だるまさんの」に続く 第3弾。
期待を裏切らず、やっぱり おもしろい。笑ってしまいました。
今回はいちごさん、ばななさん、メロンさんが登場です。
(893円)


こぐま社

「にんじんのたね」
ルース・クラウス 文
クロケット・ジョンソン 絵
小塩 節 訳
嬉しい復刊です!
男の子がひとつぶのにんじんのたねを まきました。
おとこのこは一生懸命世話をするのですが、 おとうさんんもおかあさんもおにいさんも
たぶん、芽はでないと思うよ...。芽はでない、 でない、でない...。
でも ほらね、と男の子。 そうなんです。見事に...。
胸がすくというか 嬉しいというか いとおしいというか...。     
(945円)


大日本図書

「おやすみ、かけす」
マリー・ホール・エッツ 作 絵
まさきるりこ 訳
おやすみの絵本です。
マリー・ホール・エッツの絵本は地味 ですが、あふれる情感そして静かな感動が心に伝わってきます。
ぼうや、やぎ、かえる、いぬ...。 それぞれの一日が終わっていきます。
擬声語のリズムが心地よく響きます。
          (1260円)


小学館

「えんぴつくん」
アラン・アルバーグ 作
ブルース・イングマン 絵
福本友美子 訳
一本のえんぴつくんが、男の子を、犬をそしてねこを 家を...
つぎつぎと絵を描いて世界を広げていきます。
色をつけるために筆を、絵を直すためにけしごむを...。
ところがけしごむが、描いたものを次々と勝手に消し始めたから、さあ大変...。
一本のえんぴつが作りだしたお話です。
(1575円)


福音館書店

“みつけようかがく“シリーズ
「たね そだててみよう」
ヘレンJ・ジョルダン作 
ロレッタクルピンスキ絵
さとうよういちろう訳
小さな体から葉や茎や花、実をつける“力”をもっている“たね”のふしぎ。
実際にたねをいろんな条件で育てて、観察しその不思議にせまります。 (1365円)


福音館書店

“みつけようかがく“シリーズ
「せかいはなにでできてるの?」
キャスリーンwゾイフェルト作
ポール マイゼル絵
ながのたかのり訳
  こたい、えきたい、きたい、のはなし。
世界のすべてのものは、固体、液体、気体からできています。
また変化をするものもあります。
それぞれの性質、特徴などを調べていきます。 (1365円)


講談社

「「おまえだ!」とカピバラはいった」
斉藤 洋 作
佐々木マキ 絵
太郎という名前が好きでないぼく。
ちょっとしたことがあってから学校にも行けていない。
ある日、パパと水族館に行った時、なんだか元気のないジンベエザメが気になった。
それからぼくのまわりで次々と信じられない事がおこり始める。
なんと空を飛んでマンタがぼくの38階のマンションにやってきたのだ。
名前をめぐっての奇想天外で不思議な冒険ファンタジー。
(1260円)


冨山房

「ウィロビー・チェースのオオカミ」
ジョーン・エイキン 作
こだま ともこ 作
「ダイドーの冒険」シリーズの一作目が訳も新たに復刊されました。
物語作りのうまさに文句なく引き込まれ、魅力的な登場人物の冒険に
わくわくドキドキしながらページをめくります。これでなくっちゃ!
イギリス、架空の時代、ロンドンから遠く離れたウィロビー高原に
英仏海峡を通ってやってきた飢えたオオカミの大群があたりにたむろしていた。
お屋敷ウィロビーチェースの一人娘ボニーは、両親が旅に出る間来てくれる
従姉妹のシルビアと家庭教師のスカイラープ先生を迎える。
両親の財産をめぐっての陰謀にまきこまれ、過酷な運命に翻弄されながらも勇気をもって戦う二人...。
シリーズ6巻目の「ダイドーの父ちゃん」が先に復刊しています。
(1700円)


あすなろ書房

「子どもたちの遺言」
谷川俊太郎 詩
田淵章三 写真
こういう本に出合えるとほんとに嬉しい。
詩人の谷川さんは 私たちの心の中で言葉にならない、できない気持ちを
見事に 表現してくれます。
この世に生を受け、人生を生き始める 子ども達の思いを、遺言としてとらえた谷川俊太郎さん。
それは、私たちの心の中の 子どもの自分からの遺言でもあるようにも思います。
12編の詩は生まれたばかりの赤ちゃんから 成人した若者までを綴ります。

    でも誰だろう 何だろう
    私に私をくれたのは?

最後の“ありがとう”という詩の中から。
(1575円)


お知らせ

■「ゲド戦記」が 岩波少年文庫 となって順次刊行されます。
■「獣の奏者」青い鳥文庫となりました。TU巻 V巻 W巻未刊。
■「西遊記8 怪の巻」お待たせしています。2月刊行予定のはず...でしたが3月に。
■「風の陰陽師(四)さすらい風」出ました。
■「トビー・ロルネス 3 エリーシャの瞳」2月刊行予定。
■「ベイカー少年探偵団5盗まれた宝石」出ました。



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