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私見 治水特別会計(国土交通省所管) ⇒ 「既に、特別会計ではない」と言える!
1 治水事業等の経理を明確化する目的で計上されている会計.2つの勘定があり、一つは多目的ダム建設工事勘定.もう一つは治水勘定.あまり詳細を見たくない会計で概要のみとする.平成16年度の予算は以下となっている.
(注:億以下の単位は切り捨てているので合計が合わない事がある.赤字は借金.は問題点.は他会計への資金提供).
1)多目的ダム建設工事勘定
歳入(単位億円) 歳出(単位億円)
一般会計より
一般会計(改革推進公共事業償還金等財源)より
・・・
・・・
・・・
余剰金
雑収入
1273
39
/
/
/
13
0
多目的ダム建設事業費
多目的ダム建設事業費(北海道)
多目的ダム建設事業費(沖縄)
受託工事費
産業投資特別会計へ繰入
・・・
・・・
予備費
1402
175
108
89
39
/
/
0
2025億円 2025億円
2)治水勘定
歳入(単位億円) 歳出(単位億円)
一般会計より
一般会計(改革推進公共事業償還金)
多目的ダム建設工事勘定より
・・・
・・・
・・・
余剰金
雑収入
7795
472
137
/
/
/
45
84
河川事業費
・・・
・・・
(独)土木研究所運営費
(独)土木研究所施設設備費

・・・
・・・
4528
/
/
13
1
/
/
1兆1286億円 1兆1286億円
一般会計財源から9579億円を受入れている.これは総予算の72%にあたる。更に、一般会計の中には、沖縄総合事務局と北海道開発局の予算109.6億が計上されている.よってこの会計は一般会計として、審議を受けるべき状況になっている.審査を受けないよう、カモフラージュをしているに過ぎない.これが、特別会計といえるのだろうか?更に、(独)土木研究所なる独立行政法人に出資して、天下り先も確保している.次の治水特別会計も、同様の状況であるが、こちらの方が程度が悪い.余剰金59億.
治水工事に関しては、水の需要予測に大きな間違いがあるから、その計画自体が疑問である.水資源は枯渇してきているので、国もエネルギー確保手段として治水事業を重要視していない(原子力に向いている).諫早湾干拓、長良川河口堰が良い例である。古い計画をそのまま見直しせず着工している(大変な規模の工事であるのに).それとは別だが、事業費の算定がおかしい.事業の算定は事業本体のみの見積もりしか取らないから、着工後の附帯工事をいくらでも水増しできるのである.これが国交省の常套手段で、傘下の公益法人が潤うように仕組んでいるのである.
参考 1)「特別会計への道案内」松浦武志著:創芸社出版
2)「日本国の研究」猪瀬直樹著:文集文庫
3)「財務省ホームページ」