オリジナルテールカウル製作と割れ補修



 ずっとトラウマになっているレギュレーターのパンク。ファンは装着していますが、ここは
カウルの中に密閉される構造です。もう少し積極的に吸気か排気をしたいところです。粗悪な
テールカウルを入手したのでダクトをつけて見ることにしました。もっとも真夏は外気を吸うと
逆に温度が上がるなんてこともなくはないですが・・・。

これが自作ファンです。レギュレーターを冷却してはいますが
温風を常に吹きかけているだけかもしれません。近くにダクトでも
設けられないかと当時から考えてはいましたが・・・。

そんななか見つけた修理ベースをうたう、割れ割れのテールカウルを発見です。

こんな風にばっくり割れています。細かな欠け、傷は多数です。

カウルの接着などしたことがないので修理方法が思いつきませんが
家捜しするとエポキシパテが潤沢に余っています。それでくっつけてみます。
まずはテープで形を凍結します。

裏からエポキシパテで割れ部を埋めて見ます。

欠損しているボルト座面もパテで適当に成形します。

パテが固まるまでの間にダクト部を作ります。狭い部分にダクトを仕込むので
細めの塩ビパイプを買ってきました。カウルに収めたい範囲をおおよそ測定して
カットし、材料取りをします。

カウルの傾斜面につけなければなりません。出来栄えのイメージは
バルカン砲。ということで当然斜めにカットするのですが、正確なカット角度など
割り出せません。カウルのおおよその角度を目に焼き付けてカットします。

非常にプアな加工環境ですがなんとかカットできました。

ヤスリでカット面を仕上げます。


カット面がでました。この肉厚内側線がカウルの出口になるので
これをカウルにマーキングしないといけません。紙を押し当てて
鉛筆で転写しました。小学生なみのアイディアです。

問題は何でくり抜くか。前回水温計を自作したときにドリルで穴を開けて
切り取り、拡幅していく作業に辟易しました。やはりリューターでスマートに
作業したいですが、高い・・・。何気にダイソーをみていたら電池式リューターが
おいてありました。100円じゃなかったのは裏切られた気分です。


型紙を当てて形状を転写。ところが近隣のダイソーではリューター本体は置いてあるのですが
円形カッターは置いていないと言うありえない仕入れ判断をしています。萎えます。
カッターだけはホームセンターで軸径だけ合わせて買いました。問題なく装着できました。
スイッチオンで、まわるのですが3Vなのでか細いトルク。正確には充電式電池を
使っているので2.4V前後です。切れるのか?

強く当てると止まります。曲線がカットしたいのですが、カッターは直線なので
無理に曲線をたどろうとすると、刃に対して2点以上接点が出来ると接触抵抗に負けて
止まります。低ボルトなので仕方がないですが、切れ目は入ります。切れてます!

なんとかカットできました!直線の集合、交差のような形で穴あけが出来ました。

恐る恐る作ったダクトをあわせるとほぼ正確に形が合いました。
この程度のずれならパテとヤスリ掛けでなんとかなりそうです。

塩ビパイプのダクトとカウルをなにでくっつけるか?またしても
エポキシパテでくっつけました。裏表両面からパテを盛り付けました。

残りの傷部分にも薄づけパテを盛って乾燥させます。

薄付けパテを乾燥させている間に、既に固まったであろう、欠損部の成形に入ります。
ここはボルトで締め付ける座面になるので平坦面は確保したいところです。
緩んでもシートがあるので脱落はしないでしょうが、多少軸力は発生してもらいたいです。

おおよそ平坦面が出来ました。が、エポキシパテは思ったより硬くはなく、
むしれてきます。そこそこでやめておきます。

パテが乾いたのでペーパー掛けをして面通しをしました。

ちょっと出来栄えが不安だったのでわずかに残っていたプラサフを使って
気になる部分だけ捨て塗りしてみました。大きな割れのところは下地を塗っても
粗は確認できず、面は出来たようです。

プラサフを塗ります。

大工事のあとはどうしてもパテの段差、隙間など見受けられます。まぁ微小区間なので
目立たないのでこのまま行ってしまいます。テールの方の割れば何度も割れました。
パテ盛って削ってはプラサフ塗装、また割れて・・・。裏からプラリペアで固め直しても
みましたが何度やっても割れてきます。割れはあきらめました。

プラサフを乾燥させて、水をかけても球にならない程度まで
ペーパーをかけて研ぎました。あとはデイトナの純正カラーで仕上げます。

近くで見るとムラムラです。やっぱり塗装職人には向いていません。ダクト部分は
まずまずの出来。もう修正を加える気力がありません。

ウレタンクリアを吹いて適当に終わらせたかったのですが
天候不順が続き、屋外作業が出来ません。室内を全面新聞紙で覆って
即席の塗装ブースを作りました。有毒ガスを室内で吹くと言う狂気。
マスクをして窓を開けていても萎える臭いです。

塗りあがりました!室内光で確認していたためか、狭くてチェックが出来なかったのか、
垂れまくりです。茶器の釉薬のようです。

でも面倒なのでコンパウンドで研磨に入ります。昔は手で触って
すべすべまで磨いたのですが、面倒なのでざらざらの手触りです。まぁジャンク品からの
改修なので気にしません。


正直一番困っていた破損箇所がテールランプマウント座の欠け。曲がりの癖が強く、
プラリペアでもくっつきません。何とか硬化したのですがとてもフラット面とは
いえず、まして欠けをパテで造形した部分は肉厚が適当なので板ナットが
入らず・・・。ボルト締めはあきらめました。

もう、なんでもパテでくるみます。カウル、ランプのステーをパテで
くるんで一体化させることにしました。ランプは外せなくなるので、これも
中古で訳あり品を購入です。なんかソケットが改造されています。

テープで固定してステー部をパテでくるみました。構造上脱落しても
後ろに抜けたり、脱落はないので問題なさそうです。乾燥したら
想像以上にしっかりと固定されました。

最後にダクトからの異物混入を避けるためにメッシュを作成します。
100均で園芸用かなにかの樹脂メッシュを見つけてはさみでカットしました。

これもパテで点付け固定しました。裏から見ると汚いです。

取り寄せたステッカーを貼って終了です。テールの割れは消えませんでした。

まずは今のテールカウルを外します。本当はフェンダーレス化も同時に
考えていたのですが、これらの部品を全部外すのは手間取りそうなので
フェンダーレス化は多分あきらめます。

早速カウルを組みつけてみますが、ファンとは干渉しそうにありませんが、
意外にコイルと近くてぎりぎりでした。

ボルトもしっかり締め付けることができました。

前からみるとなんとなく、それらしい感じはします。天候不順に妨げられ、苦労しました。
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