志賀草津道路に行って来ました!
2012/08/30〜31

 盆休み中に北関東にツーリングの予定でしたが、諸事情、天候不順により延期しました。
ただ、外泊権は嫁さんに頼んでリザーブしておきました。週間天気予報をにらみながら方面と
時期を検討しました。夏は感じたいので8月の最終日に休みをくっつけて旅立ちました。

VTRで外泊ツーリングは初めて。ラゲージフックが恐ろしく少なく、まともに
荷物を固定するのは至難の業。今回フックを掛けた4箇所は自分で増設したフック
みんなどうやって固定してるんだろう。テントは不要だったので着替え程度。1泊なので
新たにリアバッグも買わずに学生の頃に北海道ツーリングに使った業物を使用。
最近流行の箱よりはやはりスマートでバイクらしいと感じます。必要なときだけ使います。
これにテント、コンロ、マット類をもし積むとしたらもう一工夫必要です。

BluetoothもOK。ナビも設定。Bluetoothのバッテリーの持続は不明。
今回のツーリングがひとつのベンチマーク。9時スタート。

まずは諏訪湖近くまで上がります。木曽路は宿跡も多く、雰囲気もいいので使いたいですが
中津川までは混むので高速でショートカットします。
中津川からは真夏の木曽路で深山を味わうためにR19で北上。いつもの道の駅で休憩。
ヘルメットを脱ぐとまだセミの声がする。夏の尻尾を捕まえた。

荷物はバランスよく載っているが、前により気味。タイヤの空気圧も触診チェック。
最近よく空気が減る。特にフロント。ホイール曲げた影響?ムシが古いのかも。

朝ごはんは珍しく食べたので、ブラックのコーヒーが旨いです。
喉で飲み干します。ガソリンがかなり心細いので山深くなるまえに給油したいです。

亀の口から噴水の水場を発見です。地下水かと思うほど冷たい!
グリップを握って火照った手を洗って涼をとります。
飲んで見たいけど飲用可能か不明なので遠慮しておきます。

R19に平行して流れる川は当然木曽川でしょうか。寝覚の床が近いので奇岩が多いです。
もっとも寝覚の床は寄ったことがありませんが。
給油後、ナプロ、モータロイ添加のため立ち寄った光景です。
GSでイヌを飼っていたのですが、バイクでよりすぎて恐怖を与えたのでしょか。
バイクから降りたら、ジーンズ噛まれてました・・・。ブーツでよかった。

下道を塩尻まで上がります。道の駅でトイレ休憩と水分補給です。
夕方から目的地付近は雨らしいです。雲を見ながら先を急ぐか考えます。
また市街が続きそうなのと、もっと近づかないと天気の様子も分らないので
ここから高速に乗ってアプローチを早めます。

長野道を北上します。時間は正午を過ぎたところ。空腹になってきました。
ドライヤーの熱風のような高速上の空気を押しのけて爆走します。
ついついペースが上がります。変えたスクリーンのプロテクション効果は
やはり大です。胸元の疲労がかなり少ないです。タイヤの中央が減りそうで嫌です。
タイミングよく出てきた捨SAで休憩。標高600mのナイスなシーイングです。
このあたりの高速上で出てくる地名とかは、犀川とかもう信玄とか謙信の世界です。
こういう盆地で合戦などあったのでしょうか。
にしても、捨。こんなところにおきざられ、もと居た下界と直下置かれた自己の
状況を照らしあわせ、生き続け、見続ける限り悲哀を感じさせ続けるという高等な
プレイでしょうか。きっと、もっといい秘話などありそうですが・・・。

エネルギー補給をしたいですが、あほみたいに高い食堂。足元を見られてます。
暖かいものはちょっとパスなので、金額的にもやさしい、それにここは信州なので
ざるそばを頼んでみます。普段朝食を食べない、痩せの大食いです。
腹が膨れるか心配でしたが、それなりにボリュームがありお腹は膨れました。
信州なので蕎麦のチョイスは間違ってませんでしたが、蕎麦湯がでてきました。
いつも蕎麦湯の飲み方に悩むのですが、残りのそばつゆを蕎麦湯で割って
飲むのが旨いです。温まり、身体の芯から力が回復してきます。健康に良さそうです。
蕎麦湯だけで飲む通もいるようですが、自分には無理です。

ここから中野市までは高速ですぐなのでホテルにあっと言う間についてしまいます。
空も暗くないし、ガソリンも中途半端に残っています。
ホテルに行く前に、もう一箇所巡ってみます。
中野をオーバーシュートするならガソリンの残りと時間配分から
野尻湖に行ってみることにします。確かナウマン象?資料館でもあるのでしょうか。
ナビで検索すると同じ野尻湖でもいっぱいでてきます。適当に湖畔らしい施設を
選択して、向かってみることにします。

一度、中野市を通り過ぎて、下道へ降りてワインディングを楽しみます。
プアなラゲージの緊縛なので思い切ってマシンを振り回せません。
ただのリーンウィズです。野尻湖に近づくと寒い!なんか林道みたいな湖畔道です。
別荘がたくさんです。施設がありそうな雰囲気ではありません。看板もないし、
ナウマン象のナの字の出てきません。木々の間から湖畔が見えますが、
湖畔に施設らしきものは見当たりません。しかし、予想に反して大きな湖です!
化石が出土、なんて頭にあったので変に沼地みたいなスケールを想像していました。
アプローチが悪かったのか、レストハウスみたいな所へはたどり着けませんでしたが、
駐輪できそうなスペースを見つけ、野尻湖に到着です。

施設もない分、人も少なく湖のダイナミクスを感じます。どこか神秘的。野尻湖は涼しい!
ナビの気まぐれで到着した湖岸。湖を貸切です。

裏の山からはセミの鳴き声が聞こえます。風にはどこか秋の気配を感じます。
時間もまだまだあるので、しばらく休んで行こうと思っていると
後ろから雷鳴が聞こえてきました。振り向くと山の上には黒い雲が立ち上がっています。
風も強くなってきました。もうすぐ降り出す前兆です。
急に楽しくなってきました。雨につかまる前に、ホテルに着けるか自然と競争です。
細いくねくね道をマシンを駆り、急ぎます。周囲の山をみると、盆地を除き、
黒い雨雲に囲まれて来ています。中野市がどっちか分らないので、既に雨雲が
覆っているのかも分りません。山を抜けると突然眼前に大きな虹が出現し、
幻想的な雰囲気でした。が、虹のところは既に降っている証拠です。案の定、高速上で
一瞬雨に追いついてしまって5分くらい、衣服を貫通しない程度の雨につかまりましたが、
打ち水効果で涼しい行程でした。
中野市は降っていませんでした。給油をして4時だったのでチェックインしました。
今回の勝負はレインを着なくても済んだので、勝手に勝利宣言です。

ホテルに着いて荷物を放り込んで、まずはシャワーを浴びます。生き返ります。
テレビを見ると長野市内ではゲリラ豪雨が降ったようです。あんな雨にあわなくて
ラッキーです。ここはビジネスホテルなので、素泊まりです。夕飯はどこかへ食べに
でなくてはなりません。お腹もまだ空いていないし、夜も長いので
旅先でのひとりスナックでも、と考えているとIC近くのホテルだったので、
中心街は遠い・・・。どうしようか迷っていると雷鳴と雷光、そして豪雨の音。
折りたたみ傘しかないので結局歩いていける最寄のコンビニで弁当をゲット。
まぁ、ビールがあったのでおいしくいただきました。
最近珍しい心霊番組なんかもやっていてチープに夜は更けていきました。

身体のクールダウンに失敗してほとんど徹夜です。疲れすぎて眠れません。
このホテルを選んだのは安いのと、朝食というよりモーニングですが食べられるから。
朝ダイニングに向かうと、セルフでトーストを焼かなければなりませんが
スクランブルエッグとコーヒーがいただけました。
景色はただの問屋街みたいな感じで味気ないですが、
青空と開放感は最高のご馳走です。

テレビを見ながら装備を準備します。もうグラブもぼろぼろですが馴染んだ
装備はなかなか変えられません。
NHKでは夕方帰りの方面は雨のようです。

手早く荷物を積み込み9時に出発しました。

R292に入り志賀高原に突入です。10時前なので空気も引き締まり、
寒い感じです。道端に現れ始めた白樺が清涼感を高めます。
道、シーイングとも申し分なし。
バスが多いが、景色を楽しむためにゆっくり走ります。
この道を走るテンションのせいか、
対向車線を走るライダーがピースサインをくれました!
即座に返しましたが、北海道ツーリング以来なので10数年ぶりのピース交換です。

いろいろ湖沼が点在しています。

ここからだんだん高度を上げていきます。枯れた木立や、背の低い針葉樹が
高地の景観です。2000mくらいからクラッチを切りたくなくなります。
切るとエンジンがストールしそうになるから。そういうときに限って
前に遅いクルマが現れます。今までの経験上、山道で大名行列を作る元凶は
プ○ウスです。そもそもプ○ウスを買いたいメンタリティー、改善されたらしいですが
クルマの動力性能、おっさん年代、観光目的、
燃費の見える化による走行ゲーム化の弊害、社会にも自然にも
いいことしてる内向意識、これが後ろに大名行列を作るのです。後ろの渋滞のクルマは
燃費悪いんじゃないんだろうか・・・。困ったものです。

そんなこんなでヒーヒーキャブ車であがってきました。
目の前がいきなり開け、雲が目の前に立ち塞がります!
そんなことって?どういうこと?なんかいい感じです。

ここは標高2100mまであがってきました。

ナビのGPS計測では高度2081m。まぁ立派な精度でしょうか?

目の前にここより高いところはなし!
樹勢は乏しく高所の雰囲気です。気温22度。
この景観を見るためにやってきたのです!

雲が近い!

しばらく天空の開放感を味わって、先へ進みます。
クルマから降りてくる乗客たちの、大概の一言目が分ってきた。
「寒いね!」
キリンで言っていた、クルマが子宮的象徴ってことがよく分ります。
惰性で生きる「トラベラーがっ!」って内心毒づきます。

草津方面には向かいますが、草津温泉には寄りません。
折角なので湯の花くらい入手出来ないかと白根山に寄ってみます。
実は今回のツーリングの最終目的地です。
志賀高原から草津方面に寄っていくと次第に硫黄の臭いが混じり始めます。
駐車場で100円で駐輪。外輪山をブーツで登ります・・・。気温18度が救いです。

で、湯釜到着!神秘のエメラルドグリーン!
少し雲は多かったけどなんとかエメラルドの湯釜を見ることが出来ました。
登るのも降りるのも貴重な体力を使います。
予想しなかったひと登り。まだまだ本日の序盤。
帰りはそれなりのビッグランをしなければならないのでちょっと無謀な行程に
笑えてきます。

高山植物でしょうか。RPGの薬草アイテムみたいです。

下山して、お土産のあるレストハウスに向かいます。駐車場の係員の
誘導のままに停めたのはいいのですが、レストハウスははるか彼方。
往復数百mは歩きました。ひと登りしたブーツで歩くのはまめが痛いです。
お土産にサブレと、湯の花を買いました。シートバックに詰め込みます。
お土産も無事買えたので、気持ちは完全に折り返しモードに入ります。

白根山から有料道万座ハイウェイを使って浅間山へアプローチ開始です。
有料道&平日なのでほとんど交通量はありません。あっても白線車線なので
追い越し可。快適なランで嬬恋牧場に到着です。ここには
「愛妻の鐘」なるものがあって、駐輪し、装備をほどいていると、
幾度も聞こえてきます。そのたびに内心、「えぇ〜っ!」って叫んでしまいます。
あまりに、鳴るものですから・・・。まぁいいんですけど。そういうピュアな
演出、毒です。


そうは言っても、有名な鐘みたいなので音のする方へ、歩いていくと目の前から
女の子の姉妹が親に呼ばれて走ってきました。一度すれ違ったのですが、
後ろから女の子が戻ってきて、急に手を引くではありませんか!
「??」まったく状況が分りませんが、「こっちにウサギさんがいるから、来て見てっ!」
って、連れて行ってくれました。
後ろから、母親の引きつった声、「○○ちゃんっ!」
別に私は誘拐犯とか不審者ではありません・・・。
女の子は、「ウサギあっちだから、見て!」っとだけ言い残して戻って行きました。

そんなに、かわいらしいウサギでもいるのでしょうか・・・。
活目してみたのですが、このやる気のなさです・・・。

それなんてエロゲ、ってほどではないですがちょっとサプライズな出来事でした。
お嬢ちゃん、僕は「お兄さん」ではなく、汚れた「おじさん」だよ。
危なく浄化されそうでした。北海道でもこんなことがあったのを思い出しました。
ライダーの役得かもしれません。

万座ハイウェイを抜けました。ETCが使えたら快適でしょう。
続けて鬼押ハイウェイを使い浅間山を目指します。

鬼押ハイウェイは直線です。やや樹海の印象。もう下界です。暑いです。

で、浅間山の噴出溶岩で出来た奇岩地帯、鬼押出し園に到着。600円。
奇岩よりも浅間山の山体に圧倒されます。
ここでも歩き回る羽目になりました。別に歩かなくてもいいのですが
折角、観光地みたいなところに来たのですから見聞のために歩きます。
ただの、溶岩の景観と思うのですが、なんかここは奇岩です。
桜島も、地元岩手山も溶岩流はこんな奇形ではなかったのです。

そういうテイストを感じてなのか、中に寺院があります。
噴火の後の奇岩に魅せられて建立されたのか、浅間山自体が信仰の対象なのか?
調べてないので分りませんし、説明文も見ていないので不明です。
梵鐘があったから、寺院?山岳信仰なら神社?よくわかりませんが、
ブーツで歩きすぎたために足の豆がつぶれたようで、もう集中力がないです。
でも、この色のテイスト、なんか日本じゃないみたいです。

もう、あとは帰るだけです。12時を過ぎたのでエネルギー補給です。
身体は炭水化物を求めています。チキンカレーですが割高感は否めません、
が、登山やら奇岩庭園周遊やらでへとへとなので、飲むように食べました。

浅間山とVTRのショットを撮ろうとしたのですが、ちょっと雲に隠れてしまいました。
ナビで自宅を検索。 ビーナスラインへ抜けようとも思いましたが、
ドライブカーの後ろをたらたら着いていく気力はもうありませんでした。
残り330km程度。登山あとにも関わらず、初日の行程より
多いんじゃないか!膝ガクガクで、ツアラーでもないVTRで、笑えてきます。
そうそう、この感じ!ルーチンに慣れた生活で感じることがなくなった
失敗感。若返るようです。13時鬼押出し園スタート。

渋滞の軽井沢を我慢して抜け、R18で一度北上。小諸から高速にのります。
長野に上がり、そこから諏訪に下りて、中央道経由で愛知入りです。
給油はあと1回で終わらせたいので、逆算で梓川SAで最後の給油です。
これで230kmは走らないといけません。タンク換装後、今回のツーリングでは
高速を使えば200kmオーバーは走れることが分ったのでエコランすれば
到着できそうです。コーヒーを飲んで出発です。

飯田を過ぎたあたりで予報どおり雲行きが怪しく、
雲を読んだり、恵那あたりからウェット路面を走ったり、
退屈にはならなかったので気力が持ちました。

なんとか無事に駐輪場にもどって来ました。トータル800km弱?
意外に余力を残して終了です。Bluetoothは諏訪から沈黙。タンク増量、
ナビ装着で快適ツーリングでした。
 不自由のない生活が送れる日常の中で、あえて両輪に乗る、ということはやはり自分という
者の立ち位置を明らかにしてくれる気がします。R&Lで生きる、ride to live。live to ride。
数少ない真理なんだと思います。馬車に乗る側より、馬に乗る。行き先は自分で決めるのが
至極なんでしょう。久しぶりに命の洗濯が出来ました。
web拍手 by FC2








ZX-9R掲載九龍’s WINDはこちら!