キャブレター分解・チョーク修理



 原因不明のフロントプラグのかぶり。燃調の狂いなのでキャブの洗浄を行ったのですが・・・。
年初から夏までのフロントプラグの経緯を振り返ります。

メーター8200km時点。
指定外のプラグでした。今見ると
かぶりが進行している?指定外の
プラグなのでカーボンが多いと
思っていました。

8723km時点。前の状態より
500km走行。明らかに被り。
このプラグ交換はショップなので
どれくらい使ったかは不明。
ここで新品プラグに交換。

9089km。350kmで
真っ黒です。ここでエンジンが
吹けない現象が顕著になって
きました。キャブの詰まりを
まずは疑いましいた。
キャブレター洗浄はこちら
 洗浄後、試走に出かけました。アイドリングの不安定さはまぁまぁ軽減された感じでした。そして
走り出すと軽い!マルチのように伸びます!!!直った!と思ったら20km程度走行したところで
吹けが重くなってきました。これは直ってない?50km走行したところでプラグを外してみると、
出発前に煤を落としたのですがまた真っ黒。その場で軽く煤を落として急遽引き返してきました。
山間部だったので遠慮なくアクセルをあおると盛大に黒煙を噴きました!この時点で別に用意して
あるキャブアッシーに交換することを決意しました。帰宅後またプラグをみると真っ黒でした。中古
キャブも程度が不明ですが、こんな状態のキャブよりはまだましかと期待したのですが・・・。。

50km走行後山中にてプラグを確認。また真っ黒。キャブのジェット洗浄くらいでは
直らなかった。問題は他にあることは確実。アクセルをあおると真っ黒い黒煙を吐き出します。
排気ガスはそれほど生ガス臭くはありませんでした。

帰宅後、前後ともプラグを外して見ました。左はリア。右はフロント。
山中で煤は落としたのですが、また50kmでここまで真っ黒になります。
問題の絞込みのために、フロント、リアともプラグを外して比較します。
リアは問題なさそうなので、フロントだけ燃調が狂っていそうです。

部品取り用に取り寄せた中古キャブ。中古なので程度は不明ですが、
中も割りとキレイでした。例えば前オーナーが30000km程度走行した物件だとしても、
「煤まみれで走れなくなるVTR」の話は聞きません。ということは分解洗浄しなくても
このオーナーが手放した段階の調子には戻るかもしれません。スワップを試みます。
(すでに分解洗浄ありきのステップを省こうとする時点で正常な判断が失われています?)

スワップと言うことは、タンクを外さないといけません。この燃料ホースが固いので
お茶を濁しながら整備してきたのですが今回は外します。またホース類がキャブ周りは
たくさんあります。おおよそ見当はつくのですが念のためマスキングテープに
合番を記入して外していきます。ホースの端が割れているのが多かったです。劣化が進んでいます。
燃料ホースは引いてもびくともしません。大き目のマイナスドライバーで押すと簡単に
抜けました。引くと窄むからでしょうか。この辺は9Rのほうがやりやすい気がします。

タンクが外れました。戻すときの配管経路が分からなくならないように、1枚撮りました。


国内仕様にあるというゴム板。ライダーとエンジンとの遮熱板?納車時はずり落ちていて
特に熱いとも感じなかったので外します。


エアクリーナーを開けてファンネルを外します。合いマークがあります。

続いてキャブとボックスを締めているビスを外します。

ここで炎天下のためかデジカメが壊れました・・・。まぁあまりにも使い馴染んだ1代目が
壊れたのでオークションで購入した2代目だったので命数を使い果たしたようです。
よく見えませんが、エアクリーナーボックスとキャブをつなぐホースが内側にめくれて
切れています!これがトラブルの原因とは考えにくいのですが、直したいところです。が、
今から部品を注文すると、数日かかります。このままの状態にするわけにもいかないのでもう一度
組みなおすのも面倒です。困りました。


そこで思い出したのが前回内圧コントロールバルブを取り付けるときに取り寄せた
ブリーザーホース。最小単位が1mとか頭悪いホースでしたが、外径はともかく内径が同じなら
使えるのでは?と思い確認します。同じように見えるけど、若干ゆるい程度です。
緊急対応で使ってみます。

適当にカットします。

ここでボタン類が接触不良の先代のデジカメを持ってきました。各ボタンが5回に1回位しか
反応しない困ったカメラですが、ノイズよりましです。先ほどのホースは少しだけ緩いので
外側からタイラップで少し絞ります。あとでホースを取り寄せますが、作業がし難い部分なので
もうこのままかもしれません。

キャブを適当に現物を見ながらばらしていきます。マニホールドのホースバンドを
緩めますが、微妙の角度が悪く、作業がしにくいです。特にフロントは最悪でした。

次になにやらしっかりしたホースバンド。緩めます。

中はクーラントでした。R1−Zも確か冷却水がキャブを通っていた気がします。
冬場のアイシング対策でしょうか。少しこぼしてしまいましたが、近々ラジエターも
交換予定なのでそのときクーラントも交換します。

次にチョークを外します。やりやすいリアから外します。

チョークプランジャーとニードルでしょうか。キャブ関係のHPでもチョーク関連は
あまりみないので、勉強になります。

で、フロントのチョークをみると変です。すでにスプリングが見えます。
付け根からキレイに割れています!不具合の原因は分かりました。
切れたためチョークのストッパーが効いていない状態だったと思われます。
半ばチョークを引いた状態で走行していたことになります。

なんとかキャブ内に残っているネジ部にキリを刺し込み、回して抜きました。
スプリングがそこそこ強いのでガスもそれなりに抑えてくれていたのだと思います。
たまにアイドリングが振れるのはニードルがずれるからだと思います。


構造はよく分かりませんがプランジャーを外せました。問題はこれこそ部品を
取り寄せないと直せないということがわかり萎えます。詰りとかではなく、
機械的破損なので。チョークだし、取り寄せたキャブにもないだろうなぁと
絶望的な心持ちでスワップ予定のキャブを眺めると・・・。

付いてます!この出品ショップは神です!ここはありがたく部品を使わせてもらいます。

なんとか復旧できました。ここでキャブを丸ごとスワップしようと思っていたのですが、
ひとまず断念します。丸ごと交換するとまた新たな不具合が発生するかも知れないので
1つ1つ不具合をつぶしていくことにしました。キャブは今までのを使います。

組み直す前に吸気ポートをのぞいてみます。

暗くてよく見ない・・・。ただフロントは何かバルブが濡れていた・・・。オイル?ガス?

あとは逆の順番で組みつけていきます。

アクセルワイヤーにも少しだけグリスを塗っておきます。

最悪のホースバンド締め。もう少し向く方向をなんとかできないものか。
特にフロントは萎える。

サービスホールはあるが、この角度ではネジの頭を舐めると思います。
メガネなど使い分けて締めました。

あとは燃料コック周りのホースを戻して終了です。
秋ならまぁやっても苦にならないレベル?真夏は勘弁です・・・。

左がチョーク修理前の50km走行フロントプラグ。右が修理後120km走行後。

理解の範疇に近づいて来ました。
web拍手 by FC2









ZX-9R掲載九龍’s WINDはこちら!