スーパーキーファーファンの巴さんがキーファーの姿を追い求め、10年集め続けたTV番組のレビューです。日本では滅多にお目にかかれない素のキーファーの姿が垣間見れますよ。
このページの掲載物はすべて巴さんより戴いたものです。
掲載は、巴さんが送ってくださった順番に載せています。
緑のフォントのものは巴さんのコメントです。

  第1弾!ジュリア&キーファー
  第2弾!映画インタビュー
  第3弾!映画インタビュー(2)
  第4弾!「気まぐれな狂気」&「ダークシティ」インタビュー

第1弾!ジュリア&キーファー
1991/6/22頃 NHK-BS1 エンターテイメントニュースより
J・ロバーツとK・サザーランドが結婚式延期を決定。ロバーツはマスコミの餌食 になるのを避けアイルランドへ。新作を撮影中のロバーツは休養が必要。

1991/6/29頃 CNN ショウビズトゥデイより
女性キャスター「J・ロバーツとK・サザーランドの結婚式が延期された事について、様々な憶測が飛び交う中、ロンドンのタブロイド紙は二人の別れた原因はサザーランドの、幼なじみカレン・ベギンにあると報じました。かつて短期間ながら、サザーランドと交際していたベギンは、ロバーツ、サザーランドの二人から、公言しないよう警告されていましたが、記事を否定すると同時に二人についての思わせぶりな発言をしました」
カレン・ベギン:「ジュリアが純潔の王女でキーファーが悪い怪物だなんてことはないわ。事実は隠されている」
このカレン・ベギンなる女性は幼なじみとしか説明されていませんでしたが見る限るでは、小太りの少しお化粧が濃いけれど普通の人でしたよ。)

女性キャスター「突然の結婚延期と新作「愛の選択」の公開が重なって、J・ロバーツは目下話題を独占しています。以前から口数の少なかった彼女はK・サザーランドとの挙式延期もノーコメントを守っていますが、この騒動が持ち上がる数日前に行われた貴重なインタヴューで新作と婚約者について語ってくれました。」
ナレーション: 久々の大型スターカップル、ジュリア・ロバーツとキーファー・サザーランドの挙式はハリウッドのメーンイベントになると期待されていました。延期が発表される数日前のインタヴューでも、ロバーツは挙式を前にして高まる幸福感を素直に述べています。
ジュリア・ロバーツ:「すべてであり最高のもの。世界中の素晴らしい物すべてを高めたものだわ」
Q・挙式新作と極度の緊張状態からインフルエンザにかかり最近入院した事について
ジュリア:「必死に努力したわ。積極的にね。病気になるほどに・・・」
Q・演技について
ジュリア:「最善をつくし・・無意識に演じる。その中で共演者との兼ね合いを見るの」
Q・あなたは感受性の強い方か?
ジュリア:「ええ、そう思うわ」
Q・この仕事には必要な一面ですね
ジュリア:「そうね、様々な感情を受け入れられなければ、時には受け入れたくない感情 もあるけど、仕事だからしかたないわ」
Q・才能に頼り演じる・・?
ジュリア「基本的にはそう心がけている。そしてOKがでれば次のシーンへ移るの」

ジュリアはスターにつき物の負担に対処する為来年の大半をオフにすると決めて いる。
インタヴューは全文ではありません。新作について語るところはカットしました。ジュリアの入院騒ぎはその当時かなり有名で、その前から拒食症じゃないかとか、ノイローゼじゃないかとか様々な噂が飛び交っていました。この入院の時 ずっと付き添っていたのはキーファーだったはず。

1991/9/28頃 NHK-BS1エンターテイメントニュースより
このニュースではジュリアとキーファー、友人を交えたかなりハメをはずしたパーティの様子が、録画状態の良くない家庭用ビデオで映されたものを、一般の人達がバーのTVなどで見て感想などを述べています。これはたぶん全米に報道さ れたんだと思います。
ビデオの日付は1990/7/15 10:04 場所はマウイ
音楽に合わせて踊る二人。ジュリアはこまかい花柄のゆったりしたワンピース、キーファーは半そでのグレーっぽい無地の綿シャツ。カメラにむかって叫んだり、「アル中は汗っかきなんだ」といい「シャワー浴びてくる」とシャツのボタンをはずそうとするキーファー。
その途中にジュリアの別番組でのインタヴューが
「彼と付き合ってます。人が言うほど変な取り合わせじゃないわ」
場面がかわって、庭先で踊る二人。酔っ払って男友達とキスするキーファー その場面にかぶせて友人の話が入ります。
スコット・シフレット(ビデオをとった友人二人のうちの一人)
「ハメをはずした有名人の素顔! みたいに見えただろうな。時間がたつにつれ だんだんメチャメチャになってきた。」
ジュリアが男性客のパンツをおろす場面。その仕返しのチョコレートケーキ攻撃 。
スコット・シフレット: 「今度はキーファーが、”チョコを塗った奴をやっつけろ”って・・」
チョコをみんなにかけてまわるキーファー。ジュリアの顔についたチョコは 顔を両手ではさみ優しく舐めて取っています。
ジーン・ウィリアムズ(コラムニスト):「あんなにリラックスしたスターを見るのは珍しい」
USAトゥデイのコラムニストのコメントは驚きつつも好意的
「チョコケーキ騒ぎなんて最高よ。ビデオ公表は二人にとって迷惑かもしれない。でも皆すぐ忘れるわ。」
「今は皆勝手な憶測をしてる。でもいずれ破局の真相はわかるわ」
この間にパーティーの様子が映ったり、人々が感想を述べたり。大方の人は凄く好意的に見ていてくれて、
「いかにも愛し合ってようでいいじゃない。」とか
「好きな事が出来る人達なんだから何してもいいのよ」とか

最後にナレーションで
「数ヶ月後ジュリアは婚約を解消。やはりちょっとキツすぎたのか?この時は愛 し合っているように見えたのに・・」と踊りながらキスを交わす二人を映しなが ら結んでいます。
わたくしが気になったのは、ニュースの製作者側のキーファーとジュリアではラ イフスタイルが合わず別れたと結論付けようとした意図が見え見えで、それに反 して街中の反応やコラムニストが好意的であったため、むりやり最後のナレーシ ョンを入れたように思われたことです。でもわたくしが見てもそんなに、常軌を 逸したパーティには見えません。SEX&ドラッグとは無縁のお酒と音楽とバカ騒ぎ のよくある若者のパーティーです。それなのに無理やりワイルドなパーティと印象付け様と、ビデオをリークした友人の話を入れてみたりしてます。でもかえってリークした友人の人間性が疑われるだけで 逆効果ですが。 それにしてもハラの立つのがこの友人です。ビデオではジュリアと肩を並べて映っているのに、よくもしゃあしゃあと出てこられたものです。この時のキーファーはどれだけ傷ついたことでしょう。 二人が別れ傷ついていることは、判りきっているのにこの友人の裏切り的行為。 その証拠にしばらく彼は全くマスコミの前には姿を現しませんでした。

第2弾!映画インタビュー
1992/3/14 ショウビズトゥデイ
9日の夜ニューヨークのプラネットハリウッドでオライオンの新作映画 「アーティクル99」のプレミアが開催され主演のキーファー・サザーランド、 レイ・リオッタの他にマドンナも姿を現しました。この作品は、退役軍人病院で 、患者よりも規則を重んじる官僚主義的体制と戦う若き医師達の姿を描いていま す。なお、上映後のパーティーも合わせプレミアの収益金は、スローンケタリン グ病院に寄付されます。
パーティー会場でのインタヴュー
キーファー: 「退役軍人協会が退役軍人に対し、いかに配慮が無いかを描いている」
リー・トンプソン: 「私は協会と対立する医師の一人。お人好しだけど情熱家で、心から患者の助け になりたいと願っている」
この時のキーファーの格好は、濃いチャコールグレーのジャケット、濃い茶色のスタンドネックの(おそらく)Tシャツを下に合わせています。ヘアスタイル は映画の時より少し短め。口ひげは無くうっすら無精ひげを生やしています。服 に関してはちょっとよくわかりません。なにしろ顔のアップなんです。それでも いつも思うのは彼って、カラーコーディネイトが本当に上手ですね。パーティー の喧騒からか、いつもより僅かに声を張り上げ気味に話しています

1992/3/28頃 ショウビズトゥデイより
今週9位の「アーティクル99」には、90年代版「キャッチ22」との声も上 がっていますが、主演者の一人キーファー・サザーランドは同じブラックコメデ ィでも、父の主演作「マッシュ」を思い出したようです。

乱れきった復員軍人病院の官僚主義を批判。規則を破って治療にあたる反抗心旺 盛な若き医師達を描く「アーティクル99」。 サザーランドは映画が確かなテーマを持つ事に惹かれたといいます。

キーファー: 「この作品は我々の社会を反映している。”JFK"同様にアメリカ国内での特定の 問題を扱った映画だ。”サルバドル”など一連の政治映画は、舞台が外国のもの が多かったが、変わってきたようだ。そこにはアメリカを再構成しようという必 要性が反映されている。」

反逆する同僚達に感化される物質主義の若き医師という役柄同様、サザーランド も映画を通じて問題意識を持つようになりました。

キーファー: 「撮影中に”感染”されてしまった。アメリカ政府の犠牲になった人々を見てき て、問題は僕の中でより生々しいものになった。つまり政府は提供できる最高の 医療を復員兵に提供しなかったんだ。」

サザーランドは父ドナルドが70年に主演した「マッシュ」と、今回の映画をこ とさらに比較する気は無いといいます。しかし、撮影に当たって一瞬父を思い出 したとも言います。

キーファー: 「好きなものを取るようにと与えられた小道具箱の中に帽子がひとつあった。ふ ざけてかぶり鏡を見て驚いた。初めて観た父の出演作「マッシュ」の父自身を見 ているようだった。映画の中から父に声をかける良い機会だと思い、帽子を使っ た。(最後は照れくさそうに笑いながら右手の人差し指で額を掻く仕草)」

「アーティクル99」続いてはジャック・二コルスン、トム・クルーズ、デミ・ ムーアと共演した「ア・フュー・グッドメン」に出演。現在はジェフ・ブリッジ スと「バニシング」に出演中のサザーランドです。
この時のキーファーの格好は、黒もしくは黒に近い茶色のスタンドネックのジャケット。首までボタンをとめているのでちらり見えるだけですが白のTシャツを下に着ています。ヘアスタイルはプレミアの時より更に短め。髭はきれいにそっています。でも・・そのせいかちょっと太ったようにも見えるのですが(小声)。インタヴュー前半は、慎重に言葉を選びながら、それでも淀みなく話しています。それが最後の父親についてになると、鼻を人差し指でこすったり片手をぐるぐるまわしたり、それまで硬かった表情も心なしか和らいで、最後は照れて”映画の中から父に声をかける”と言った時はちょっと吹き出したりもしてます。(かわゆいのです、これが)それにしても、インタヴューに”JFK"だけでなく”サルバドル”も出てくるとは・・。映画観てるんですね。この頃から監督業に興味があったのかも知れないですね。

第3弾!映画インタビュー(2)
1993/2/20 ショウビズトゥデイ
「THE VANISHING(失踪)」映画評
88年、フランスオランダの合作で創られたスリラーのリメイク「バニシング」は、オリジナル同様不安と執念を核にしています。しかし身震いするほど不気味だったオリジナル作と異なり、「バニシング」は何処までもハリウッド映画です。キーファー・サザーランドは恋人の失踪で人生を一変させる青年役を、効果的に演じて見せます。3年間も続けた虚しい捜索を打ち切るように説得するナンシー・トラビスの演技にも勢いがあります。
サザーランドの恋人を連れ去った男に扮するジェフ・ブリッジスは、奥の深い演技でぞっとするようなキャラクターを、創り上げました。88年のオリジナル作に続き今回もメガホンをとったジョルジュ・シュルイツァーは、巧みなペース配分でオフビートな雰囲気作りに成功しています。先が見えてしまうものの、心理スリラーの要素は確実に押さえられています。しかしながらオリジナル作を、見事にこなしたシュルイツァーが、リメイクを必要としていたかは疑問です。今回の映画にも、強烈なシーンは無くはありませんが、オリジナル作のファンはこのリメイク版を歓迎してはいないでしょう。
オリジナル作・リメイク版の監督ジュルジュ・シュルイツァーは92年の「マイセン幻想」で高い評価を得た人です。

1993/11/20 ショウビズトゥデイ
女性キャスター:「アレクサンドル・デュマの小説「三銃士」は、サイレント時代から現代に至るまで何度か映画化されてきました。今週第1位に飛び込んだのはその最新版。時代劇に取り組んだ、チャーリー・シーン、キーファー・サザーランド、そしてクリス・オドネルの声をお届けしましょう。」

ナレーション:おなじみの「三銃士」が戻ってきました。今回も彼らの役割は、父の敵を求める若き剣士ダルタニァンに協力することです。では、最新キャストをご紹介しましょう。まずは、アラミス役のチャーリー・シーン。
チャーリー・シーン「アラミスは”歩く分裂症”であり殺した相手に祈りをささげる奴だ。」
キーファー・サザーランド「僕が演じるアトスはこのグループのリーダーであり、戦闘時に決断を下して皆を導く。」
オリバー・プラット「ポルトスは一番はっきりしたメンバーだ。単純なわけではないが・・・、その瞬間を生きているんだ。」
クリス・オドネル「約2ヶ月間、フェンシング、乗馬、ジムでの訓練の後、撮影に入った。」
ナレーション 幸い誰もが、特訓の成果をスクリーンの上で披露しています。しかし、チャーリー・シーンは実を言えば馬が怖かったと認めます。
チャーリー・シーン「馬とはうまくいかなかった。動物に恨みは無いが・・・お互いに憎んでいた。」
Q・衣装はどうでしたか?
オリバー・プラット「”楽しそうに見える”と言われるが全くそんなことなかった。アクションシーンの撮影は中断が多く撮影のときは、窮屈で大変だった。」
この時のキーファーの格好は、薄いグレーのスーツ。スーツの下は同色系の更に色の薄いTシャツを合わせて、カジュアルな雰囲気。ベージュのソファに左足を組み、左指のリングを無意識に触りながら、少し微笑み時々伏せた眼を上げてインタヴュアーに視線を投げかけ、言葉を選びゆっくりと話しています。ヘアスタイルは、比較的短め。口髭を生やしています。これから察する所、このインタヴューの時には、「カウボーイウェイ」の撮影にはいっていたのでしょう。チャーリーは紺のスーツに白のYシャツにネクタイ。オリバーはグレーの着崩したシャツを着てでれっとソファに座っています。クリスは茶色のジャケットにデニムのシャツ(若い)。それにしてもおかしいのは、チャーリーです。大真面目にアラミスの事を”歩く分裂症”とは・・新解釈!?

1996/1/28 エンターテイメント トゥナイト
男性キャスター「かわいい役が多かったS・フィールド、新作では迫力のある演技を。復讐を遂げようとキーファー・サザーランドの殺害を計画する「Eye For  An Eye(邦題レイジング・ブレット)」は、かなり現実的な作品。」

Q・「とても恐ろしい映画ですよね。」
S・フィールド「暴力が生み出す暴力について描いた作品。きっかけがあれば、 誰もが暴力に走る可能性が・・。」

Q・「子供を持つ親であるフィールドと、サザーランドは共感を覚えたとか?」
K・サザーランド「家族が傷つけられたら復讐したいだろうね。」

Q・「あなたも復讐する?」
S・フィールド「判らないわ。そのような事態にならない事を願うわ。」

Q・「サザーランドにとってこの役は?」
K・サザーランド「あまりに邪悪な役で落ち着かなかった。」

Q・「サザーランドの演技は?」
S・フィールド「迫真の演技だったわ。」

Q・「怖かった?」
S・フィールド「怖かったけれど、普段はとても優しいので・・・
Q・「本当に?」
S・フィールド「とても優しいのよ!(笑)」

Q・「銃の扱いが上手くなるという設定だが実際は違う?」
S・フィールド「全米ライフル協会には嫌われるかも・・・。でも銃は触りたく もないわ。」
Q・「上手くなった?」
S・フィールド「判らないわ!(なぜか爆笑)」

男性キャスター「最初の1時間は本当に恐ろしいので覚悟して!子供を暴力的な 犯罪で失った親と会ってから脚本が完成された作品は公開中」
この時のキーファーの格好は黒の皮ジャン、黒いニットの細めのマフラーを結び、ストーンウォッシュのグレーのデニムシャツを着ています。ヘアスタイルは短く切った髪を洗いっぱなしに毛先を遊ばせた感じ。濃いメの無精髭にふちなしの眼鏡がミスマッチで素敵です。一見するとインテリな学生風。撮影風景がちらっと映りますが、その時のキーファーはオールバックになでつけた髪と真っ黒で眼が完全に隠れるサングラスをかけ白いランニングシャツ姿(うわっ、ちんぴらぁ)で役作り中の顔らしく、インタヴュー時とは別人!!それだから殊更にサリー・フィールドがキーファーの事を”普段は優しい”と言い、しかもsweetでTeddyBearみたいだとか。うふふ。sweetでTeddyBearなキーファーをご想像ください。

第4弾!「気まぐれな狂気」&「ダークシティ」インタビュー
1997/5/11 シネマシネマシネマ
★新作情報★「TRUTH OR CONSEQUENCES.N.M」
ナレーション:この映画の主役はダーティな奴ら。クライムドラマ「TRUTH OR CONSEQUENCES.N.M」出演はキーファー・サザーランド。彼はエキセントリックなワルに扮して脇を固めるほか、初の監督も努めています。

キーファー:「脚本に忠実にこの作品を撮りたかった。」

ナレーション:主人公は一組のカップル。元詐欺師の2人は高飛びする前に、大仕事を選ぶのですが、悪いパートナーを持ったのが運のツキ。

キム・ディケンズ:「ラブ・ストーリーが犯罪物語に変わるの。」

ナレーション:計画に失敗した彼らは、砂漠へと逃げ込みます。追っては警察とギャング達。

キム・ディケンズ:「彼らは夢を実現することにこだわり続けてる。」

ナレーション:ケビン・ポラックが扮するのは、彼らの人質。でもやがては仲間の一人に。物語の舞台はニューメキシコ。しかし画面映りがいいという理由から、キーファー監 督はユタ州をロケ地に選びました。

インタヴューに答えた時のキーファーは撮影直後だったらしくヘアスタイルも髭の感じもまんまカーティスです。どうもインタヴューの場所が撮影所らしく彼の背後の棚に膨大な量のスクリプトらしきものが映っています。もしかしたら、最後の仕上げを編集中だったのかも。落ち着いた表情で話し、着ている物もスカイブルーに白の極細チェックのネルシャツと普段着っぽいし・・。撮影中のキーファーの様子が何度か映ります。黒のニットを着たキム・ディケンズと納屋の外で、煙草片手ににこやかに談笑していたり、ヴィンセント・ギャロ&キム・ディケンズの熱いキスシーンのすぐ脇をすれ違いながら、カメラを振り返りあきれたようにうなずき、腰のあたりでこっそり2人を指差しおどけてみたり。スタッフキャストには、凄くフレンドリーな様子が伺えます。でもファインダーを覗く時のキーファーからは別人のような厳しさが・・・。ロッド・スタイガー、マーティン・シーン、ケビン・ポラック、曲者揃いなのに、新人監督で大丈夫だったのかしら?と心配してましたが、撮影の様子からすると、キーファー監督には何の不満もなさそうでした。彼の才能と絶妙なバランス感覚が監督業に役立っているのですね。

1998/1/11 シネマシネマシネマ
★全米興行収入トップ10★
ナレーション:4位で初のトップ10入りを果たしたのは、SFホラー「ダークシティ」
拳銃を突きつけられたルーファス・シーウェル。エイリアンに捕獲された彼は地球人調査の実験台にされてしまいます。エイリアンに協力する医者に扮するのは、キーファー・サザーランド。

キーファー:「この映画で面白いと思ったのは、エイリアンの一団が実験をしていて、人間の個性の根拠を調べるというところだ。」

ロケ地、自分のトレーラー前でのインタヴューです。青いデニムシャツの前をはだけて、ブリーチした白に近い金髪をふわふわと風に遊ばせています。撮影の合間の自由時間中といった感じです。髪が立っているので埋もれてますが、黒いサングラスを頭の上に。屋外でのインタヴューのため、眩しいのか僅かに眼を細めて話しています。それでもサングラスをしないのは、インタヴュアーへの配慮でしょう。礼儀正しいのですね。基本的にはインタヴュアーの方を向いて話していますが、言葉につまったり思い巡らせる時は斜め横に視線を動かしたり、うつむいて長い睫をぱたぱたさせたり。今気づいたのですが、「ダークシティ」のDr.シュライバーのかけている眼鏡は、「レイジング・ブレット」のインタヴュー時にかけていたのと同じものです。と言う事は・・私物??

1998/2/27 ショウビズトゥデイ
ナレーション:一見よくある殺人ミステリー。しかし、ルーファス・シーウェル扮するジョン・マードックの眼を、科学の力で眩まそうとする謎の人物の登場で一変します。
R・シーウェル:「これをSF映画だと思わないようにしています。奇妙な事が起きる中、相手が誰だか知ろうとするけどわからない、という男の話です。」

ナレーション:キーファー・サザーランドはミステリアスなシュレーバー博士を演じました。
キーファー:「この男が必要としている答えを全て知っている。という役です。いつどうやって、その答えを教えようか、考えるんです。」

ナレーション:マードックが唯一知っているのは、ダークシティが形を変えつづけている理由です。
A・プロイヤス監督:「この街は鼠の迷路の如く、科学者による巨大な規模の実験みたいなものです。」

ナレーション:この場合は人間が鼠で謎の人物が実験をする側です。ダークシティを動かす為に、アレックス・プロイヤス監督は精巧な移動型セットを作り、最新のコンピュー ター技術を駆使しました。
A・プロイヤス監督:「コンピューター上でビルを建てたりしたので、ビルを曲げたり捻ったり拡大したり出来ました。」
キーファー:「技術的な事をよく知っているし、監督ぐらい賢い人が頭を働かせて出てくるアイディアは、そりゃあ凄いですよ。」
ナレーション:謎の人物のコンセプトも監督自らが考えました。
R・シーウェル:「その日の撮影が終わると、時には眉毛も髪の毛も無い人が700人くらい引き上げる、なんてこともありました。」

ナレーション:「ダークシティ」はプロイヤス監督にとって、1993年作品の「クロウ 飛翔伝説」以来の長編映画です。主演のブランドン・リーは撮影中の発砲事故で、悲劇的な死を遂げました。
A・プロイヤス監督:「ブランドンとはいい友達でしたから、あの時は辛かったです。」

ナレーション:映画自体は暗い雰囲気ですが、「ダークシティ」というタイトルに惑わされないようにと、監督は言います。
A・プロイヤス監督:「私としては、希望についての作品で楽天的な観方もあると思います。」

以上ニューヨークからお伝えしました。

このインタヴューと次のインタヴューは、同じ場所でのインタヴューです。たぶん同じセッティングで複数のTV局がインタヴューしたらしく、この他にテレビ東京の「シネマ通信」でONエアーされたものがあるそうです。「シネマ通信」の方は残念ながらチェックもれですが、そちらを御覧になった方は多いはず。観た方はその時のキーファーを思い描いて下さい。そうでない方の為にキーファーの姿をお伝えしますと、撮影中白っぽかった髪は、綺麗な金髪に戻っています。全体的に少し伸びていて、前髪とトップを立たせてサイドは自然な感じに後ろに流しています。黒のスーツに白のボタンダウンシャツ。薄いグレーのネクタイを締めているのに葬式帰りに見えないのは、無造作な髪とうっすら生えた無精髭が思わぬアクセントとなっているためでしょうか。・・うっとり。こんな男性にエスコートされてみたい。究極のファンの夢です。

1998/11下旬or1998/12上旬 インタビュー
ナレーション:今回紹介するのはかなりシュールな世界
A・プロイヤス監督:「パラノイアの幻想」
R・シーウェル:「記憶をなくした男の物語さ」

ナレーション::今回の特集はSFスリラー「ダークシティ」。「クロウ 飛翔伝説」の監督A・プロイヤスの映像マジックは今回も冴えています。自分が殺人犯ということしか、分からない記憶喪失のマードック。
R・シーウェル:「自分が何者か分からないのに、周りは殺人犯と決めつける。幻想と現実が交錯するんだ。闇を描いた映画だ。モノが爆発するだけの映画とは違う。」
A・プロイヤス監督:「通常のSFとは、かなり違う映画だと思う。これまでSF映画が、踏み込まなかった世界を描いた。パラノイアの幻想だ。観客がトリップするような世界だ。」

ナレーション::自分の無実を証明するすべもなく、刑事に追い詰められるマードック。
A・プロイヤス監督:「決して分かり易い映画ではない。しっかり見ていないと迷子になる。」

ナレーション:刑事が謎を解いていくうちに邪悪な存在 ”異邦人”が出現する。
W・ハート:「彼らは実験してる。現実から時間と空間を、切り取った小宇宙でね 。つまり実験室を宇宙空間に、浮かべてようなものだ。」
A・プロイヤス監督:「簡単に言うと、真実に気づいてしまった者たちの映画だ。 自分たちは操られている・・全ては作り事だとね。自分は作られた世界の実験材料だと、気づいてしまったんだ。」
R・オブライエン(異邦人Mr・ハンド役):「奴らは人間を殺す寄生虫のような存在だ。まるで車を乗り回すみたいに人間を自由に操ってしまう。」

ナレーション::キーファーが扮するのは、奴らに協力するシュレーバー博士。
キーファー:「彼は選ばれた人間たちを調べるよう命じられる。ある状況下で、人間は同じ行動をするか否かを・・・。」

ナレーション:”異邦人”の能力は、街にビルを出現させるだけではない。
A・プロイヤス監督:「彼らは街を完全にコントロールし、夜中に時間を止めることも出来る。そして人々の意識を奪ってる間に、街をかえてしまうんだ。誰も変わったことに気づかない。」

キーファー:「何気ないセリフに感動して、それで出演することに決めたんだ。『魂を探る』という一言で、これは傑作だと思った。アイディアの面でも技術的な面でも、SFを超越した画期的な作品だ。」
R・シーウェル:「登場するのは刑事、歌手、トレンチコートを着た記憶喪失の男」
ナレーション:歌手はマードックの妻でJ・コネリーが演じます。
J・コネリー:「私が歌っている部分は実は吹き替えなの。記念すべきデヴューなのに、吹き替えるなんて、ひどいわ(笑)」

ナレーション:エマは必死で夫を助ける
J・コネリー:「ウィリアムとの絡みが多くて楽しかったわ。彼の演技は・・・魅力的でとてもいい経験だった。」


ナレーション:次は特撮の謎を解き明かします。さらに、輪投げに夢中になるキーファー・サザーランドに迫ります。

”異邦人”と人間が住む闇の世界を作り出すのは至難の業。

A・プロイヤス監督:「様々なセットを作った。ノスタルジックなセットも必要だったし、非現実的なセットも必要だった。独自の世界を描きたかったからね。」
ナレーション:監督の故郷シドニーに建てたセットは、今までに作られた中でも最大規模。
A・プロイヤス監督:「これまでに表現されたことのないエイリアンをつくるのは大変だった。そこで彼らの文明社会が、大昔に栄え滅びたという設定にした。僕の考えで言えば彼らの世界とは対照的に、地上にある街の環境はひどいものだろう。人間を実験するためだけに、作られた街なんだから・・・。」

ナレーション:地上用に作られたのは大きいが特色のない建物。
A・プロイヤス監督:「地上のセットに入る度に、細かい装飾を外して回った。」

ナレーション:映画のスタイルは40年代の暗い犯罪映画さながら・・。
W・ハート:「SF映画でありながら描くのは古めかしく、懐かしい40年代そのものの世界だ。謎めいてるしシャレてると思う。」
キーファー:「”異邦人”たちの服装なんか最高だ。見事というしかない。40年代の背景との絶妙なバランスがいい。現代的な車も登場させるしね。監督の時代構成のセンスは最高だ。」
J・コネリー:「映像が素晴らしいのよ。不思議なムードで・・・。何て言うのかしら、現代と40年代の世界が融合したような感じね。」

ナレーション:特撮には当然コンピューターも活躍。
A・プロイヤス監督:「最新技術を駆使したんだ。コンピューターで上手く処理できた。とても感動したよ。映画作りの強力な味方だ。実際、300シーンもの特撮部分に違和感をもつ観客はいないと思う。とても精巧な仕上がりだからね。感覚は混乱するだろうけど・・・。」

ナレーション:あまりに精巧な特撮映像に出演者も混乱したようです。
R・シーウェル:「特撮にはいつもショックを受ける。仕上がりが予想できないからね。自分が出た映画に驚かされっぱなしだ。夢中で演技している時に、爆発音がしたりするんだ。あんなのは初めてだから驚いたよ。」

ナレーション:次は出演者が耐えた暗い闇の中での撮影秘話をお伝えします。
R・シーウェル:「閉じ込められたんだ。あんな暗い所に。(後ろの暗がりを指差す)」

ナレーション:さらに超能力に対する意見も・・・。
J・コネリー:「疲れそうね。」

R・シーウェル:「とにかく海や太陽が恋しかった。僕はずっと閉じ込められてたんだ。撮影所に朝の6時から夜の6時までだ。中も外も闇さ。」

ナレーション:撮影はすべて闇の中で行われ、全員何ヶ月も暗闇で過ごしました。
キーファー:「4ヶ月半もいたのにシドニーを知らないんだ。いつか、観光に行こうと思ってる(笑)。一日中働いたが、有能な人々との撮影は刺激的で、すばらしかった。」
R・シーウェル:「陽に当たらないと人間は肉体的にもやつれるし、気分も閉鎖的になる。」

ナレーション:明るい話題もあります。シドニーでルーファスは親戚に出会えました。
R・シーウェル:「僕の名前を見てもしやと・・・。珍しい名字だからね。それで局に問い合わせたらしいよ。初めて会う叔母、叔父、いとこ。皆でバーベキューをしたよ。幸か不幸か、僕と同じ目をしてた。全員みどりの目で”ハロー”(笑)とてもいい人達で最高だった。」

ナレーション:キーファーは息抜きに輪投げを・・・。10代の頃からの趣味とか。
キーファー:「18の時、モンタナへ行ったんだ。馬が大好きだったからね。働き始めた農場で輪投げを教えてもらった。僕には天性の才能があったようで、以来ずっと続けてる。」
ナレーション:練習用の木製の牛まで持参しました。
キーファー:「(照れくさそうに鼻をこすり)あれはオーストラリアの友人に贈ったよ。練習したいと言うから。彼らは牛をムチで集めるんだ。僕はムチをもらい、木の牛を贈った。以前と違って今は椅子が相手だ。子供を使うわけにはいかないし(うつむいてくすっと笑う)、犬も縄を見ると逃げるからね。(両手をさっと左右に広げて逃げる仕草)椅子を相手にするしかない。」

ナレーション:そして時には仲間を・・。
J・コネリー:「投げられた人もいるわ。立ち去る人の足元に縄を投げるの。面白かったわ。」
R・シーウェル:「よくやられたよ。彼が手に縄を持ってる時は背中を向けたくない。」
キーファー:「縄を持ってると、投げずにはいられないんだ(身体の前で小さく縄を投げるマネ)。」

ナレーション:次は”もし超能力を持っていたらどうするか”スターに直撃します。そしてキーファーの長い名前の由来とは・・。
キーファー:「長い?親父の莫大な借金のせいだ。」

ナレーション:”異邦人”には超能力が・・。超能力について皆の意見は?
J・コネリー:「彼らが持ってるようなパワーのこと?疲れそうね。想像できない けど、自分にはなくて良かったと思うわ。(笑)」
キーファー:「あんな能力。あるわけない。(ちょっと笑う)」
A・プロイヤス監督:「間違いなく存在するよ。一卵性双生児も持ってる。絶対に ある。この目でみた。」
R・シーウェル:「潜在能力は計り知れない。実際に交信できないが、脳というの は電気で動くシステムなんだ。電波で影響を与えるのさ。超能力もあり得ると思 うよ。僕にあったら?水をビールに変えるよ。それも英国産にね。」
J・コネリー:「経験あるわ。何も言葉を使わずに気持ちを伝えることができたの。」

ナレーション:では、俳優の中でダントツに長い名前の持ち主を紹介します。
キーファー:「本名はキーファー・ウィリアム・フレデリック・ダンプシー・ジョージ・ルーファス・サザーランド。(ずっとうつむいたままで)」
ナレーション:長い名前をつけられた理由は?
キーファー:「父は金を借りる時約束したんだ。”息子にあなたの名前をつける”と。」
ナレーション:”キーファー”だけは別とか
キーファー:「父の映画かTVのデヴュー作を書いた、W・キーファーからとった。」
ナレーション:共演者と同じ名の”ルーファス”は何か関連があるのでしょうか?
キーファー:「母からも父からも、”ルーファス”の由来は聞いてない(笑)。」

R・シーウェル:「僕はSFはゴメンだと言ったんだ。怪物から逃げ惑うのは嫌だと 。走るのは苦手だしね。だが、そこを除けば最高のスリラーだ。D・トレイシー が活躍するようなカッコいい40年代の犯罪映画さ。」

インタヴューの前半は映画の事についてインタヴュアーの方を向きながらゼスチャーも加え、監督の手腕を手放しに誉めます。言ってる事が殆ど撮られる側というより、撮る側からの視点になっているとは思いませんか?言いよどむ事もなく、生真面目な面持ちで映画のコンセプトを的確に語るあたりさすがです。それが後半、輪投げの辺りから終始照れくさそうにしているのが、凄くキュート。途中トレーラー前の芝生で、例の木製の牛に輪投げをしている姿が映りますがジーンズにデニムシャツ、カウボーイブーツで嬉々として輪投げに興じている姿は少年のよう。”18の時モンタナへ・・”と語るキーファーは当時を思い出してか、少し遠い眼をし優しい表情で感慨深げでした。それが、輪投げのジョークを言う時には、言った後でまともにインタヴュアーを見れないくらい照れて相手の反応を見てやっと安堵の笑いを浮かべてるような・・。撮影中の意外にオチャメなキーファーの姿も、微笑ましいですね。おかしいのは、あんなに監督の事を誉めてたのに、超能力に関しては「あるわけない。」と言い切ったところです。結構現実主義なのかも・・。
話が名前の事に及ぶと、うつむくと言うよりは殆ど下を向いてはなしています。声も次第に小さくなって、なんとなくあまり触れられたくない話題なのかしら、と感じました。でも最後の”ルーファス云々・・”でいつもの笑顔が戻っていたからホッとしました。
このインタヴューで一番笑えたシーンは、撮影中にキーファーと監督がセットのどこか、凄く狭い所に2人で腰掛けてなにやら話し合っているシーンです。画面左手に監督、右手奥がキーファーなんですが、彼が壁(?)側で巨漢の監督にみっしり奥まで詰められているキーファーがまるで小さな子供にみえます。何もそんな狭いところに大の男が2人で座らなくても、と思うのですが、窮屈そうなキーファーが気にするわけでなく、監督と笑いあう姿はほのぼのとした笑いを誘います。


追加!
1998・秋 EPK
ナレーション(予告篇をバックに): 何時の時代なのか、何処の場所なのか、住む者誰もが知らない謎の街、「ダークシティ」。分かっているのはただ一つ、その街には決して太陽が昇らないと言う事。常に夜の闇に包まれたその街で事件は起こった。娼婦ばかりを狙った謎の連続殺人。事件の容疑者は、ジョン・マードック。彼は完全な記憶喪失に陥っていたが、疑惑を晴らす為、そして真実を明らかにする為に、僅かな記憶の断片を頼りに事件の謎を追いかける。マードックを追って、彼の妻、精神科医、事件の担当刑事も追跡を開始した。そして全ての謎を解くカギとなる場所にたどり着いたマードック達の前に、不気味な黒い影が姿を現した。その影の正体とは何なのか。そして見せかけの現実を突き破る衝撃の真実が、ついに明らかにされようとしていた。
 監督にはハリウッドデヴュー作となったブランドン・リーの遺作「クロウ」で大成功を収め、一躍トップディレクターの仲間入りを果たした、オーストラリアの若き鬼才、アレックス・プロイヤス。それでは、太陽が決して昇らない街「ダークシティ」の舞台裏を見てみましょう。

撮影風景・マードックが”異邦人”に追われ屋上に逃げるシーン。屋上に上が るマードックの前に両肩、腰をワイヤーで吊った”異邦人”が現れ吊られたまま、後ずさるマードックにすべるように詰め寄ると、セットのどこからか笑い声が。カットがかかりルーファスがおどけてMr.ハンドに詰め寄ります。

撮影はプロイヤス監督の出身であるシドニーに、オーストラリア過去最大の室内セットが組み上げられました。室外の撮影は浜辺のシーンを撮った二日だけで、スタッフは数ヶ月に亘ってこのスタジオ、「ダークシティ」で撮影をしていたみたいです。

R・シーウェル:「この映画には恐怖、ファンタジー、SFの要素が満載だ。主人公は風呂で目覚め、記憶を失っていると気づく。隣には女の死体。彼は自分探しの旅に出る。連続殺人犯だと疑われながら。」
W・ハート:「バムスタッド刑事は、同僚が捜査していた事件を、同僚に代わって任命されるんだ。」
R・シーウェル:「彼は記憶を探る。そして街中が眠っている事に気づく。皆、時計が止まったように動かない。彼はその出来事の中で、”異邦人”たちを目撃する。彼らは白い顔をして、黒い服を着てる。非現実的な光景だ。」
キーファー:「彼は医者だ。”異邦人”たちに雇われ、記憶の交換について研究を」
R・オブライエン:「私はMr.ハンドを演じている。私の手に注目を」
キーファー:「彼は”異邦人”の実験に気づいてる。」
R・オブライエン:「人々は確信を持って生きてる。偽りの現実世界にね」
A・プロイヤス監督:「全てを創り上げたよ。この映画の世界を構築するセットは50にも及ぶ。”永遠”を匂わせる街を、40年代の雰囲気の中に、とても不安に満ちた場所として描き出した。」
J・コネリー:「その街はとても腐敗していて、無秩序で、歪んでるの。」
キーファー:「こんなカッコいいセットで演じた事は無かった。凄いよ」
A・プロイヤス監督:「洗練されたキャラクターたちに、興味を持って見て欲しい。」
ナレーション: 俺は誰?ここはどこだ?時間は何故止まっているのか?失われた記憶に秘められた真実とは・・・・?

インタヴューはそれぞれ別の場所で撮られています。キーファーとジェニファーは屋外トレーラーの前。ルーファス、監督はセット内。W・ハートはスタジオ。R・オブライエンはメイク室。撮影中の合間に撮ったものらしく、衣装のままです。キーファーに関しては前記シネマシネマシネマの時と同じです。全てのインタヴューを編集しブルーががったモノトーン画面に色調を変えアーティスティックな雰囲気にしてあります。
補足・前記インタヴューでの撮影風景をリポートします。
ダークシティ・0:26街を歩くシュレーバー博士街中のセットの隅で監督を含むスタッフと打ち合わせ。監督の指差す方向を真剣な面持ちで見ながら煙草片手に説明を受けるキーファー。監督が去った後、インカムを付けたスタッフの説明を聞き煙草をくゆらせながら、ゆったりとした足取りでスタンバイ場所に向かいます。こちらに背を向け左右を見ながら歩く後ろ姿は紛れも無くキーファーですが、その後、人気の無い街のセットに画面奥から現れたのは、例の足取りのシュレーバー博士でした。
ダークシティ・0:36床屋に入るシュレーバー博士床屋の外で監督と話しながらコートを脱いで、隣にいた女性スタッフに渡します。その間キーファーはずっと監督に話し掛けています。床屋の中で、Yシャツにベスト帽子は被ったままといういでたちで、監督と話すキーファー。戸口に立ちジェスチャーを交えながら、監督とスタッフに話している表情は真剣そのもの、メイクをしていない方の端正で凛々しい横顔からは演技に賭けるキーファーの姿勢がうかがえます。
ダークシティ・0:38仕事を終え屋敷から出てくるシュレーバー博士。博士が屋敷から出るのを階段下のカメラが後退しながら映しています。階段脇では、マードックが煙草を吸いながら待機しています。映画の中では煙草を持っていないので、このシーンに使われた数テイクの内の一つでしょう。またこの後に続くマードックに詰め寄られ胸倉をつかまれた博士が、突き放されるシーン。バストショットで映ってはいませんがキーファーの後ろに男性スタッフが屈んで、マードックに押されよろけるキーファーを腰のあたりのコートを掴み転ばないように、サポートしています。
最後に前記、窮屈そうに監督と座るキーファーの様子が不十分でしたので、お知らせします。キーファーは帽子を脱ぎ(ヘアスタイルはずっと帽子を被っていた後らしくぺちゃんこです)Yシャツにベスト。両手を前で組み、視線はやや下向きで思案顔で話し、話しの終わり横にいる監督に顔を向け2人で微笑み合うというものです。この時のキーファーの表情は、リラックスし柔らかで、好きな事を自然に話しているように見え実に幸せそうです。

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