1. 恐るべき機動性

・・・などと言うと大袈裟かも知れませんが、前述のとおり、車で街の中を移動するにはいろいろな制約があります。車を利用する多くの場合は、目的地の近くの駐車場を探す、というステップも必要になってきます。空いていなければさらに離れたところに車を止めて・・・このような煩わしさを説明するまでもなく、既に都会では多くの人は移動手段として鉄道を選択しています。
では、街の中の電車と自転車を比較した場合どうなるでしょうか?
ご存知のように都市の中心部では縦横無尽に鉄道路線が走っています。路線の数も半端ではありません。この結果、多くの場合においては街の中を移動する時に「乗り換え」が必要になります。ある程度のまとまった乗客を同一方向に運ぶことが鉄道のメリットに他ならないからです。そしていつの間にか、この「乗り換え」が当たり前になり、乗り換えと言えば歩くのが当たり前、最近は地下○階、などと言うものもあります。しかも、それぞれの路線に乗っている間、目的地に向かってまっすぐ進んでいるとは限りません。もともと、乗っていれば目的地に着くもの、であったはずの様々な交通機関も、気が付けばその目的を果たすために、色々な苦労を強いられるようになったものです。
このような要素が重なると、所要時間においても自転車の逆転もあながち不可能ではなくなってきます。
さらに、自転車の良さはいつでも止まれるという事です。前にも述べたように通いなれた街も実は以外に広く、たまに寄り道やコース変更をすれば結構未知の発掘があったりします。これは下車前途無効の鉄道はもちろん、その都度駐車スペースの確保が必要な車にもない特徴です。
そうしているうちに行動範囲が広がったり、一日で回れる移動範囲が今までより多くなっている、という事もあり得るのです。また、その方法を少し工夫すれば、あの酔うような人混みから開放され、移動時間が以外に快適になるのも見逃せない点です。
乗り物というのは地点AからBへ、移動の効率化を図ったものです。でも、同じことを繰り返している限り、それらが与えてくれる以外の行動範囲もなかなか広がらないものです。
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