1.大阪・自転車で行く水の都
大阪といえば、梅田、なんば、天王寺で遊ぶ。大阪城や新世界(通天閣)を観光する。道頓堀で食べる。最新スポットは堀江、USJ・・・といったところでしょう。これらはJR、地下鉄、私鉄で便利にアクセスできますし、車でも移動可能です。尚且つ、大阪の見所といえばおそらくこれでおおむね終わってしまうのではないかと思います。

しかし、自転車が一台あれば、この街のいつもとはまったく異なる表情に出会うことが出来ます。これは当の大阪でもあまり知られていませんし、全国の大都市にも見られない特徴だと、私は思います。

今回は車でも電車でも行けないルートを利用して都会でサイクリングを楽しんでしまおう、というルートをご紹介します。
<その1>大阪渡船編Aコース

■スタート:木津川渡船
大阪には大正区を中心とした湾岸地域で、道路の代わりとなる渡船が8路線運行されており、人と自転車のみ利用できます。これは大阪湾に注ぐ川の河口が運河として利用されるため歩行者用の低い橋が架けられないという理由によります。
木津川渡船はこれらの中で最も南に位置するもので、唯一大阪市港湾局による運行となっています。
木津川渡船乗り場(平林側)
今回のスタート地点。大阪市交通局のニュートラム平林駅から「平林駅前」交差点をまっすぐ北へ約1km直進したところ。
無料の渡船だが、中は結構本格的な待合室になっている。
木津川渡船の時刻表。そのパターンから主に通勤の足であることが分かる。