戦場の籠球
月が青い。
どのくらい昔から日本人が月を愛するようになったのかは判らない。だけど、月には何か不思議な力がある。心を融かしてしまうような、或いは人の中に眠る魔性をひきずり出してしまうような。どの場所にあっても、月だけは変わらない。昔の人も、今と変わらぬ月を見ていたのだろうか。
変わらない月。国境の一触即発の戦場でも、月の青さは変わらない。
俺は真夜中月を見るのが好きだった。本当に僅かの間だったが、煩わしい戦いを忘れられるからかも知れない。
「仙道中尉殿ーっ」
来た来た。騒音の元が。
「仙道中尉殿。こんな所で何をしてるんですか」
駆け寄って来たのは、まっ赤な髪の桜木花道少尉。生れつき髪が赤いというだけで国境警備になんて回されてきた気の毒な奴だ。だが、本人も含めてだれも気の毒だなんて思ってない。傍若無人な部下を押しつけられた俺の方がよっぽど気の毒だ。
「月を見てたんだよ。お前も少しは風情ってもんを解せよ」
「夜中出歩くのは軍規に反しますよ。それに今夜は俺に昔なつかしい籠球のこと教えてくれるって言ったじゃないですか」
「てめえの口から軍規なんて言葉を聞くとは思わなかったよ。そいつを破りまくってこっちに回されたんだろ」
「俺は別に破ってなんかねえですよ。ただ、話の判んねえ大佐に一発入れただけで」
「そーかそーか。たしかにてめえは悪かねーな。よほどそいつは石頭だったんだろうよ」
「そりゃあもう。こっちの頭が壊れるかと思った」
俺は諦めて桜木の後について歩き始めた。たしかに軍規には上官に頭突きを食らわしちゃいけないという項目はない。だが、上官の命令には従うって項目はあるんだよ。軍法会議で死刑にならないのが不思議な奴だ。
国境警備と言ったって、ここは何の変哲もない本当に無害な国境だ。杭の一本ある訳じゃない。いろんな奴が昇格の名目で回されてくるが、中の人間は軍規に合わないやっかい者ばかりだった。俺は、軍の教育に染まらなかったからここに回された。ほかの奴等も似たようなものだ。俺は桜木少尉の後について、開かれた扉をくぐった。
「仙道中尉殿、お早いお帰りで」
宮城少尉。カタカナの名前を漢字になおさなかったという理由で回されてきた変わった奴。
「どうせ桜木の馬鹿が無理強いしたんだろう」
切り返したのは赤木大尉。上官よりも迫力があるという理由で回ってきた、唯一の俺の上官だ。インディアンの血が混じっているというから、迫力だけは人一倍ある。
「どあほうが」
「何だと流川!」
そして、勝手に桜木と喧嘩を始めたのが流川少尉。号令の声が小さいとか訳の判らない理由で回ってきた。ここには少尉とか中尉がごろごろしている。部下が付いている訳じゃない。ただ、昇格の名目で回さないと、だれもここには来たがらないのだ。敵陣は目の前。全面戦争が始まれば、真っ先に戦死するのは俺達だ。
「やめんか、二人とも!」
赤木大尉に一喝されて、ようやく二人は静かになる。だが、桜木は今度は俺に絡んできた。こいつが来てそろそろ一ヶ月になるが、それでも何とか続いているのはひとえに俺が人格者だからだ。今までの上官だと一週間が最長記録だって話だからな。
「仙道中尉殿ォ、籠球の話してくださいよ。俺昨日の夜から楽しみにしてたんですから」
何百年も前の玉遊びの何がこいつの気を引いたのか、ちょっと触りだけ話してやったらそれからこいつは籠球籠球と何千回言ったか判らない。夜も朝も聞きたがるから、しょうがない今夜話してやると言って黙らせたのだ。まあ、籠球の話如きでこいつを黙らせられるのなら、安いものか。
「判ったよ。話してやるから黙れ」
「判りました、仙道中尉殿」
そうやっておとなしくしてれば、こいつもかわいいところあるんだけどな。
「籠球ってのはな、もう何百年も前に流行ってた運動でな。敵国語でバスケットボールって言う……」
いつしか部屋にいた誰もが俺の話に聞き耳を立て始めた。話しながら、俺は考えていた。もしかしたらこの五人で籠球の組を作ることが出来るかも知れない。流川や桜木が喧嘩をするのも、体力をもてあましているからだ。全員若くて体力もある。戦争が終わって平和な世の中になったら、日本も籠球を楽しむ余裕がでてくるかも知れない。
それは、夢だった。いつか敵国と籠球合戦が出来るかも知れないという。だが、夢のない世の中で、こんな夢を見るのは悪くないかも知れない。どうせ戦争で死んでゆく身だ。夢くらい大きく見てもばちはあたらないだろう。
俺は桜木に、夢中になって籠球の話をした。軍規で定められている消灯の時間はいつのまにか過ぎてしまっていたけれど、それをとやかく言う奴はただの一人もいなかった。
それから三日が経っていた。
俺はまた軍規を破って表に出た。それ迄の三日間は桜木につきあって籠球の話に花を咲かせていたが、さすがに三日も話すとネタがなくなってくる。今夜はもうつきあえねえ。俺は思い切って、陣を離れていた。
国境には杭が打ってある訳でも線が引いてある訳でもないから、もしかしたら敵の陣地に迷い込んでしまったのかも知れない。だが構わずに歩いた。敵にしたところで、夜中歩くなという軍規くらいはあるだろう。
目の前に、小さな洞窟を発見していた。このあたりはどちらかと言えば砂漠に近いが、草木が生えていない訳じゃない。岩肌が見えることもある。国境の近く、日本の領土に洞窟があるなんて報告はなかったから、たぶんここは敵の陣地だろう。俺はそう物事にこだわる性格でもなかったから、簡単に心を決めると、その洞窟めがけて歩いていった。
中は暗かった。俺は探険心をおおいに刺激されて、まっ暗な洞窟を中へと進んでゆく。どのくらい進んだだろう。俺は不意に人の気配を感じて身をひそめた。相手が俺に気付いたのも、ほぼ同時だった。
『誰!』
英語だ。敵国人がいる。俺が国境警備に回されてきたもう一つの理由が、英語を話すことが出来るということだった。だが今俺が英語で話しても、敵国人と間違えてくれるとは思えない。相手の気配は一人。さしで勝負するよりほかない。
俺は声のした方向をたよりに、じりじりと身体を移動させた。相手も俺が返事をしなかったことで敵国人と気付いたらしい。気配を消して移動しているのが判る。暗闇の中のちょっとした空気の流れ。鋭敏な俺の感覚はその流れを感じて、奴の居場所を知るととたんに襲いかかっていた。
「ああっー!」
「誰だ!」
俺と奴とは転げ回りながら互いを抑えつけようともがいた。だが、俺の方が力は強かった。暴れ回る奴をようやく押え、暗闇に慣れてきた目を凝らして奴の顔を見た。
「貴様……日本人か……?」
知らない顔だが、その顔つきはまさに日本人のものだった。最近の日本人はインディアンとの混血も多いが、こいつの顔は純粋の日本人に近い。敵国にはいない顔だ。俺は呆然と奴の顔を見ていた。
「離して……くれ。何もしないから」
日本語で話しかけてくる。俺は少し力を緩めた。が、まだ奴を信用した訳じゃない。警戒は解いてはいなかった。
「貴様は日本人なのか」
奴は少し身体の体勢を変えるようにしたあと、やはり日本語で言った。
「俺は日本人だ。だけど、敵国の陣中にいる。貴様は日本軍の人か?」
「ああ、そうだ。名前は」
「ヒサシ……三井寿。三井寿少尉」
「敵国の少尉か」
困ったことになった。日本人なら出来れば殺したくはない。だが、こいつは敵国の少尉なのだ。このまま帰してしまえばやっかいなことになる。ここは敵陣。俺は領土を荒した敵国人。全面戦争のきっかけにでもなりかねない。
「何もしないと言ったな。報告するか」
「俺の言うことなんか誰も信じねえ。大丈夫だ」
「それを俺に信じさせろ」
信じなければ殺すと言ったつもりだった。だが、真夜中の散歩にでかけた俺は短剣しか持っていない。力だけは俺の方が強かったが、奴が武器を持っていたとしたら俺がやられる可能性も捨て切れなかった。
これは賭けだ。奴がどう出るか。
「俺の両親は敵国の捕虜だった。俺もそうだ。ここにつれてこられたのは、俺が日本語を話せるからで、それ以外には俺の使い道はねえ。俺は少尉だけど部下がいる訳じゃねえし、回りはみんな日本人を憎んでる奴等ばかりだ。俺は本陣では孤立してる」
宣戦布告用の通訳機か。それなら真夜中にこんな洞窟にひそんでいるのも判る。
「日本語と英語とどちらが得意だ」
「日本語の方が得意だ。英語は片言しゃべれるのと、聞いて理解できる程度」
「そうか」
俺は少しずつ、こいつを信じる気になっていた。これは勘としか言いようがないが、奴はきっと俺のことを誰にも話さない。俺にはそんな確信があった。
「お前は俺のことを誰にも話さないと約束するか」
「約束する。誰にも話さない」
「指切りだ。判るか」
「ああ、判る」
その時やっと、奴は笑顔を見せた。その笑顔だったのかも知れない。俺がのちにこいつと離れられないと思うようになった理由は。
「俺は仙道だ。仙道彰中尉」
「中尉だったのか」
「部下三人の中尉だ。たいしたことねえ」
俺も笑顔を見せる。ほっとしたように、奴はもう一度笑った。
「仙道中尉、この洞窟の先は日本領だ。上からは茂みに隠れて見えねえけど、人一人通れるくらいの穴が開いてる。そこを通っていけばまず見つからねえ」
「ありがとよ。……英語で言えばサンキューか」
「仙道中尉も英語が話せるのか?」
「片言な。俺もそれで回されたくちだ。お前と同じさ」
「気をつけて」
「グッドラック」
俺は洞窟の奥に向かって歩き始めた。これで奴が嘘を教えていて、茂みの中の穴がなかったら、俺は袋のネズミだ。ま、それもいいか。あの笑顔を見られたんだ。冥途の土産に不足はない。
果たして、俺は無事に帰りつくことが出来た。そのうち逆から辿ってあの場所に行ってみようと、俺は心に決めていた。
軍規の起床時間は六時だ。寝不足でもあったが、俺はのそのそと起きだして顔を洗った。食事は少尉三人が交代で作る。宮城の食事はまあまあうまかったが、桜木と流川の食事は最悪だ。今朝はそのどちらかが作ったに違いない。たかがごはんに味噌汁をこれだけまずく作れるのは一種の才能かも知れない。
ここでの俺達の仕事は国境の監視が主だった。まず無線機。受信専用にしておいて、一日十回波長をあわせる。敵国も同じことをやっているだろう。電波が飛んでくることはまずない。
それから武器の整備。ここにある武器は、ほとんどが長銃だった。百丁ほどの銃を、二ヶ月に一度の割合で整備する。大砲なんかないし、地雷は埋まりっぱなし。罠も適当に仕掛けてはあるが、時々まぬけな鹿や犬がかかる程度だ。事実上俺達の主な仕事は、罠にかかった哀れな動物達を放してやることに尽きる。簡単に言えば、俺達は暇人なのだ。
来てから一ヶ月も経てば、だいたいそんなことは判ってくる。流川称するどあほうの桜木も、そろそろ判ってくる時期だった。それに籠球が絡めば先は見える。食後に桜木少尉が提案したのは、まさに俺の予感通りだった。
「赤木大尉殿。自分は空き地に籠球場を作ることを提案致します」
全員の表情は複雑だった。たしかに軍規には触れない。だが、もしも田岡少佐あたりが知ったら、全員軍法会議ものだ。
「桜木少尉。そんな事を上層部が許すと思うのか」
赤木大尉の言葉は、俺をにやつかせた。なんのかんの言っても、赤木大尉も籠球場は欲しいらしい。宮城少尉もそれに気付いてにやついている。判らない桜木少尉は、真剣に軍人らしくしゃべろうと言葉を選んでいた。それがまたおかしい。
「そのような事までいちいち上層部にかけあうのですか。内緒で作るのです。自分が責任を負います」
誰が少尉の責任なんか認めるか。もし見つかったら罰せられるのは大尉と俺だ。軍で飯を食って半年にもなるんだからそのくらいのことは判れよ。
「巡視に来るぞ。見つかるのは時間の問題だ。そうなった時貴様はどう責任を取るんだ」
「除隊になるであります」
最初に笑い出したのは宮城少尉だった。つられるように俺も吹き出していた。流川少尉も決まり文句のどあほうを吐いた。桜木少尉はみんなに笑われる理由が判らず、笑うなを連発して流川少尉に掴みかかっていた。
「やめんか桜木少尉!」
「はい! 赤木大尉殿」
最敬礼した桜木少尉を流川少尉がうしろから小突く。最敬礼中の桜木少尉は手を出すこともできず歯噛みしていた。赤木大尉のいないところで喧嘩を再開するつもりだろう。
「桜木少尉の用件は判った。約束通り責任は貴様に取ってもらうとしよう。仙道中尉、それでいいか」
一緒に責任を取らされるが構わないかと、赤木大尉は言うのだ。そんな事は別に構わねえ。除隊だろうが降格だろうが死刑台だろうが、桜木のおもしろさに比べたらどうって事もねえ。
「自分は赤木大尉殿の申されるとおりに致します」
「では桜木少尉。貴様の申し出は承知した。だが、籠球場建設の前に貴様に質問がある。籠球に使う球をどこで調達するのだ」
この質問はさすが(?)の桜木も予期していなかったらしい。唖然として大尉を見た。
「籠球場建設の前に球を調達してこい。もしも球を調達出来たら、籠球場建設の件、貴様の思うとおりにさせる。いいな」
「はい! ご期待に沿えるよう、この桜木花道、命に代えましても籠球の球を調達して参ります!」
「誰も期待してねーよ」
後ろでぼそっと言った流川の言葉に、桜木は今度こそ反応した。掴み合いの喧嘩が始まる。今度は赤木大尉も止めに入らなかった。ニヤニヤしながら二人の喧嘩を眺めていた。
俺はこのおもしろさを誰かに話したい衝動にかられていた。そして、昨日の三井寿を思い出した。今夜、行ってみようか。あいつがいるかどうか。いなきゃいないで構わねえ。今日もいい天気だ。月もよく見えるだろう。
桜木に請われて籠球の球の説明をしながら、俺は夜が来るのを待ちわびていた。そして、桜木に見つからずに兵舎を抜け出す算段を整えたのだった。
夜も更けてきたころ、俺は兵舎を抜けだした。昨日の穴の場所には俺にしか判らない方法で目印をつけてある。足元に注意しながらその穴を降りると、俺は洞窟の先に向かって歩き始めていた。
昨日来たことでだいたいの距離は判っていたが、俺は慎重に歩みを進めた。敵がひそんでいることも考えられる。全神経を集中して、俺は狭い洞窟を歩きつづけていた。
かなり近くまで来たころだった。俺は人の声のようなものを聞いて足を止める。耳を澄ますと、それは歌だった。日本語の歌詞。第九の日本語版『歓喜の歌』だった。
三井寿に間違いない。俺は足を早めて、まっ暗な洞窟を進んだ。念のため物陰から覗いてみる。瓦斯灯の明かりの下に、三井寿が腰かけていた。
「よう、ご機嫌だな」
「仙道中尉!」
三井が僅かな灯りの下で微笑む。俺も自然に顔がほころんでいた。だが念のため、俺は三井に聞いてみる。
「敵国人はいないか」
そう言ってから思う。よく考えてみればこいつも敵国人だ。
「俺以外は一人もいねえよ。大丈夫。誰にも話してねえ」
安心して、俺は三井の真向かいに座った。灯りの下で見るこいつは昨日とは少し違った。俺の目のせいかも知れねえ。昨日よりも色っぽく見える。
「歓喜の歌を歌ってたな。好きなのか」
「あれから俺、考えたんだ。もしも仙道中尉がまた来たとき、奴等がいたらどうしようかってさ。俺が日本語の歌を歌えば仙道中尉も安心してこられるんじゃねえかって。危ないときは英語の歌を歌うよ。なにも聞こえなかったら俺がいないか歌えない状況だと思ってくれればいい」
「頭がいいな。昨日考えたのか?」
「ああ。でも例えばもしも俺が奴等に日本語の歌を歌えって強要されたりとか、そういう時は歌詞を変える。危ないから来るなって歌詞に変えて歌うよ。どうせ奴等は日本語が判らねえ」
なかなか見上げたもんだ。俺が来ることを前提にしてそこまで考えるなんて。俺が一ヶ月来なかったら、こいつは歓喜の歌をその間中ずっと歌いつづけたんだろうか。俺は胸につまされるような感じを覚えた。こいつはそれほど日本人に飢えていたのかと思って。
「今度からもっと中にいろよ。歌が外に聞こえたら困るだろう」
「そうだな。だけど国の領土はここまでなんだ。これ以上は日本の領土だ。見つかったら逃亡の疑いがかけられる」
「そうか、ここが国境なのか。俺がここで見つかれば不法侵入者だな」
「……そうだよ。俺なんで気付かなかったんだ。仙道中尉を不法侵入者にしちまうんだ」
「構わねえよ。それより、仙道中尉っての、やめようぜ。俺は彰だ。そう呼べよ」
「彰……?」
「ああ。お前は寿だろ。ここにいる俺達は中尉でも少尉でもねえ。ただの日本語を話す人間同士だ。この洞窟は自国と敵国につながっている、狭間みたいなもんだ。ここにいるかぎりは俺達は敵同士だって事、忘れようぜ」
「彰……ただの人間の彰……」
「ああ、ただの人間の寿」
寿は涙を浮かべかけて、あわててそれを拭った。人間に飢えた寿。敵国人の中では辛いことばかりなのだろう。俺が少しでもそれを癒してやれるのならいい。俺と出会ったことで、少しでも寿の気が晴れるのなら。
「ところで寿、お前籠球って知ってるか?」
「ろうきゅう?」
「バスケットボールのことさ。敵味方十人で一つの球を追っ掛ける遊びだ」
「判るぜ。国にはたくさんの選手がいてチームもあるんだ。俺が一番好きなスポーツだ」
「そうか。敵国は豊かだな。日本は遊びの余裕なんかないぜ。だけどな、今度うちの部隊で籠球の組を作ることになってな、それが傑作で……」
俺の話を目を輝かせて聞く寿。寿が喜んでいるのが、俺は嬉しかった。時間を忘れて俺は寿と話した。軍事機密もなにもあったもんじゃねえ。俺達の間に国は存在しなかった。敵も味方も存在しなかった。
祖国を知らない寿。俺は寿を守りたいと思い始めていた。
扉へ 次へ