こんにちわ、黒澤弥生です。
毎日連載小説「真・祈りの巫女」は11月21日をもって終了したのですが、翌日よりあとがきを配信しています。
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さて、あとがき第5回(いかげんにしろって・汗)です。
この物語は基本的に恋愛モノなので、セオリーとして「恋のライバル」的な存在が必要でした。
やはりライバルがいないと、主人公2人の恋愛に緊張感が生まれてこないんですね。
「祈りの巫女」ではリョウのライバルとして死んだシュウがいましたし、「続〜」ではカーヤとタキがいたんですけど、「真〜」では既に2人は周囲に公認されていてライバルになりそうな人材が見つかりませんで。
仕方がないので、存在として弱いな〜と思いつつ、命の巫女とシュウをライバルに持ってくることにしました。
もともとの「シャーマン〜」では、トツカはシュウのライバルという設定で、命の巫女はシュウに告白されながらもトツカに惹かれていました。
(最後にはシュウの情熱に流されるんですが、謎の男トツカ(←このフレーズが気に入ったらしい・笑)のことはずっと気にしていました)
トツカの方も、自分は命の巫女にふさわしくないと彼女を遠ざけながらもずっと見守っていた訳ですから、黒澤の中ではこの流れはすごく自然だったんですね。
でも、ひとたびユーナを主人公に持ってきてしまうと、とうぜん過去を隠したトツカからそんな話は聞けませんし、命の巫女もシュウがとなりにいるときにはそんな話題間違っても出せないですから、この状況を伝えるだけでそうとう苦労する羽目になりまして。
命の巫女たちが現われてからやたらと命の巫女とシュウが喧嘩していたのは、ユーナがシュウと2人だけで会話するシーンが必要だったからなんですね。
(おかげで命の巫女に「ヒステリー女」のイメージがついちゃいました。普段の彼女はユーナ同様ぼんやり系だったりするんですが・汗)
登場時からそういう意味合いでいたので、シュウに惹かれるユーナも演出してトツカに嫉妬させたりしていたんですけど(←これ、本編ではトツカが人違いをしたことになってます)、途中からユーナが「リョウの嘘を守って彼をつなぎとめる」ことで精一杯になっちゃいまして。
このためだけにわざわざ「続〜」で「2人の人に恋をするセーラ」の物語を長々と語っていたのに、その伏線が生かせないまま終わりそうになってしまったんですよ。
そこで黒澤は早々にシュウをライバルから蹴落として、死んだリョウをライバルにするように路線を変更しまして。
途中からシュウがタキに代わる状況解説係に徹してしまったのには、実はこういう裏話があったからだったんですね。
そんなこんなで、本来主役だったはずの命の巫女とシュウは「たいした役割でもないのにやたらと描写されたキャラ」ってなところにまで落ちてしまいました。
(いや、役割はあったんですよ。彼らがいなければ影の世界へ行くこともできなかったですし・汗)
このあたりが、黒澤がこの物語で失敗したことの1つだったんですね。
明日もあとがきの続きを配信します。
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では、また明日。
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