メールマガジン、毎日連載小説「真・祈りの巫女」を最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。
 丸2年もの間読みつづけてくださった皆様に、深く御礼申し上げます。
 つたない文章で、誤字脱字、わかりづらい表現等、多々あったと思います。
 この場でまとめてお詫び申し上げます。


 さて、今日から数回に渡ってあとがきを配信していこうと思います。

 前作、前々作のあとがきでも書きましたが、このお話は黒澤が10年以上前に書き始めて完成させられなかった「シャーマンの祈り(仮題)」という小説を、主人公をユーナに変更して書き直したものだったりします。
 と、ここまでは長い間お付き合いくださった皆様はご存知かと思うのですが、実は元の主人公というのが今回初登場した命の巫女ユーナと左の騎士シュウでして。
 本編でシュウが解説しているように、もともと幼馴染だった彼らは夏休みが始まるのと前後して不思議な体験をするんですよ。
 ほぼ強制的に旅に出させられた彼らは、偶然駅で再会して、お互いが同じ怪異に巻き込まれていることを知って、2人で日本中を旅しながら謎を解いていくというめちゃくちゃ壮大な物語になる予定だったんです。
(内容が実力に見合っていなかったので完成させられなくてとうぜんです・笑)

 彼らは途中でトツカという謎の男(シュウだけは彼がユーナの幼馴染だと知ってます)に助けられたり、伝承者たちにさまざまな情報を教えてもらいながら、ようやく「次元の門」と呼ばれる石造りの門をくぐってとある村へとやってきます。
 そして、そこでユーナそっくりの祈りの巫女と、彼女の婚約者だと名乗るトツカそっくりのリョウに出会うんですね。
 ユーナたちはリョウがトツカではないかと探りを入れて、やがて本人に間違いないとの確証を得るのですが、祈りの巫女がトツカを失った婚約者だと信じ込んでいたため、けっきょく連れて帰ることはできずに村をあとにすることになります。
 そうして、祈りの巫女の願いを叶えた彼らは、新たに得たパートナーと一緒に日常へと戻っていくんです。


 という訳で、この「祈りの巫女」シリーズの本来の筋というのは、「主人公マツモトユーナと相手役カザマシュウイチとのRPG風恋愛小説」だったんです。
 このお話はいつか書いてみたいと思っていたのですが、最近一人称小説にこだわっていた黒澤は、マツモトユーナが主人公ではどうあがいても一人称にはならないことに気がつきまして。
 かなり安易に「そうだ、祈りの巫女を主人公にしちゃおう」と決めたために、結果想像以上の苦労をする羽目になっちゃいました。
 そんなこんなで、本編では完全に脇役と化していた命の巫女とシュウは、黒澤の中ではほぼ主人公と同等の思い入れがあったりするんですね。


 明日もあとがきの続きを配信します。
 もしも感想などありましたら、ぜひメールでお寄せくださいませ。
 許可をいただけましたら、このメルマガに紹介させていただきたいと思います。

 では、また明日。
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