第四幕 永遠の愛
悲しみに暮れて湖に戻った王女は侍女たちに舞踏会でのことを告げます。 愛を誓った王子が悪魔、ロットバルトの魔法に騙され 他の女性に愛を誓ってしまったこと、 もうこれで二度と人間の姿に戻ることが出来ない・・・ということ・・・。 侍女たちは王女を慰めようとしますが、王女の悲しみは増すばかり。 そこへ急いで王女を追ってきた王子、ジークフリートがやってきます。 王子は悲しみに浸る王女に許しを請います。王女は深い愛で許し 今度こそ・・・と永遠の愛を誓い強く抱き合います。 しかし・・・その背後には悪魔の足音が迫っていました。 嵐を呼び、二人を引き裂こうとするロットバルト。 命がけで王女を守ろうとする王子・・・・。 「誓いは破られたのだ、お前は約束どおり、オディールと結婚するのだ。 白鳥の王女は永遠にこの湖でその姿のままいるがよい!」 舞い降りた悪魔がそう叫び二人を引き離します。 果敢に立ち向かう王子。 その姿を見ながら王女はあることを胸に決めていました。 ・・・王子と結ばれず、人間に戻れないのなら、生きている意味が無い・・・いっそ・・ 王女は悪魔の翼をなんとか振り払うと王子に最後の口付けを交わし、 ためらうことなく岩場から身を投げます。 その姿を見た王子も、最後の力を振り絞りロットバルトを投げ飛ばすと、 王女の後を追います。 ついに二人の死を覚悟した愛の誓いが悪魔を追いやったのでした。 |
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静寂が戻り、侍女たちも元に姿の戻る湖・・・ 死をも恐れぬ二人の愛は、天国で永遠のものになりました。 鏡のように静まり返った湖に、宝石で飾られた船が静かに天に召されて進みます。 その船には、とても幸せそうな笑顔の二人。 永遠の愛に包まれた、王子ジークフリート、王女オデットの姿です。 二人にとって永遠の愛を約束する船出・・。幸福な船出でした。(第4幕 終) |
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これで全幕のあらすじはお終いです。どうでしょう・・・悲しい結末ですが、 二人はきっと、幸せだったのではないでしょうか・・・。 出会ってからあまりに短く、大きく燃えて、現世で結ばれない二人が 来世で永遠の愛を得る・・・。 純粋すぎるほどの眩しさが、私たちの胸に感動をくれるのでしょうね・・・。 さて・・・感想は人それぞれでよいのですが、次回からはいよいよ、あらすじを踏まえて、 「よりよく、素敵に踊るために」・・・という課題でお話を進めます。 お楽しみに! |
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