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バックアップを考える

コンピューターに不可欠な作業である「バックアップ」について考えるコーナーです。

トピックが充実しましたらページを独立させます。

1.バックアップはなるべく手軽に

バックアップを行う上での一番の障害、それは「面倒くさい」ことです。

もちろん、完璧なバックアップが望ましいのですが、バックアップのために本来の業務がぞんざいになるのは本末転倒です。

そこで、なるべく手軽にバックアップを行うことを考えたいと思います。

2.媒体

現在存在する媒体としてはMOが一番安全です。ただし、読み出すためのハードウェア(対応するPCを含めて)が残っていなければ何の意味もありません。(私は機材を確保して対処しています。)

なお、MOドライヴの生産が中止となったため、MOによる情報保全は媒体より機材の寿命の方が問題になりそうです。

また、MOにも安定性の良否があります。一番安定しているのが230MBの国産ブランドです。540MBのものは書き込んだドライヴと違うドライヴで拒絶反応を起こすことがあります。Gigamoは照射するレーザー光が強いため、耐久性が若干落ちます。

一方でCD-RDVD-Rなどは当面、読み出すハードウェアがなくなる事態がないはずですので、その面では安泰です。しかし、紫外線(それも蛍光灯の紫外線で)劣化が進み、ひどいものでは5年を待たずして読み出せなくなります。磁気媒体の方が実はまだ信頼性があるのです。

DVD-RAMはMOの感覚で使え、容量当たりの単価が安いのが魅力ですが相性が激しく、突然書き込みができなくなったり、買ってきた最初から書き込みができないなどトラブルが多いのが難点です。

さらに、バックアップしなければならない容量は肥大化する一方で、リムーヴァブルメディアでは対処するのが難しくなりつつあります。そして、バックアップの時間も延びる一方です。エンタープライズ用途ではバックアップをしている間に次のバックアップ周期が来てしまうなどと言う、笑えないことも起きつつあるようです。

2009年現在、Blu-lay50GBまで一度にバックアップ可能ですが、これでも500GBのハードディスクをバックアップするのに10枚必要です。そして時間も無視できません。

そこで確実性は落ちるのですがお勧めなのはハードディスクを利用する方法です。

最近はハードディスクも安くなっていますから、ミラーリングでバックアップ時間の節約を考えてもいいかも知れません。

RAIDRAID5またはRAID6)は厳密な意味ではバックアップになりませんが、保険としては機能しますので考慮して良いと思います。

3.お勧めのお手軽バックアップ

とにかく面倒で時間がかかるバックアップですから、なるべく手間を省きたいものです。

そこで、2段階に分けてバックアップを考えようと思います。

(1)重要なデータは何も考えずに小型外付けハードディスクへ丸ごと保存

(2)3年ごとに大容量のハードディスクへ取替え、その際に古いディスクをバックアップ媒体として保存

こうした芸当もハードディスクが安くなっている今日だからこそできるものです。

オリジナルを失うと二度と取り戻せない写真などは必要に応じてMOなどに保管すると良いかも知れません。

4.媒体の保管方法

磁気記録媒体はスピーカーやヘッドフォン、TVなど磁気を発する場所を避けることが大原則です。経験上、大体30cm以上離せば問題ないと思います。1m以上離せばまず、問題ないでしょう。

磁気テープについては1年に1回程度巻き直しをすると良いのですが、老朽化で切れる恐れがあることも考慮する必要があります。

CD-Rなどは缶詰などと同じく冷暗所の保管が望ましく、紫外線を避けることが長持ちの秘訣です。こちらは磁気による悪影響はありませんから、スピーカーの周囲に置いても大丈夫です。

MOも冷暗所の保存がベストですが、磁気媒体やCD-Rなどよりは神経を使わなくて良いのがポイントです。

5.寿命

現在、経験から分かっている寿命については以下の通りです。

オープンリール 40年以上

カセットテープ 20年(1990年代のテープで「へたれ」のために再生できないものがあります)

DAT 15年以上(今のところ、問題は発生していません)

MO 10年以上(今のところ、問題は発生していません) 一説には50年以上と言われています

 

 

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