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最高画素で撮るべきか

ディジタルカメラのの入門書では「最高画素で撮るべき」と記載してあることが多くあります。確かに一眼タイプでは撮影したそのままを記録するRAW記録ができることがほとんどのため、自ずと最高画素数になります。画素数を選べないことさえあるかも知れません。

しかし、コンデジは違います。最高画素で撮影することが最良とは限りません。

ディジタルカメラの場合、画素は赤・緑・青のそれぞれを受け持つ画素がびっしり並び、合計の画素数になっています。赤:緑:青=1:1:1だったり、赤:緑:青=1:2:1だったりします。こうすると、実際に各色を受け持つ画素は3分の1ないし4分の1程度になってしまいます。

このため、最高画素のモードで撮影するとどうしても「眠い」「ぼやけた」「解像度の低い」写真になってしまいます。これは各画素がモノクロの情報しか持たず、色情報は隣のピクセルのそれを拝借していることが根本原因で、メーカーでは画像処理エンジンを駆使していかに上手にこうした現象を防ぐか腐心しています。

このような現象は一眼タイプのカメラでも避けられませんが、コンデジと違って画像処理エンジンが高度なため、比較的目立ちにくいように見えます。画素ピッチがコンデジより余裕があることが有利に作用していることも理由の1つです。

実例を挙げましょう。

150万画素のFinePix1700Zでは640×480は十分満足なのですが、1280×1024では「眠い写真」になってしまいます。また、310万画素のFinePixF601では1280×960までは十分満足なのですが、それ以上だと輪郭がぼやけた写真になってしまいます。

FinePixF480は画像処理エンジンが手抜きで少し状況が変わります。1600×1200が最適な画質で、それ以上では輪郭がぼやけ、640×480はギザギザの強い写真になってしまいます。

こうしたことから、コンデジでは最高画素数のモードでの撮影が必ずしも最適とは限りません。無駄にファイル容量を食うだけと言うこともあります。

経験則から言えるのは、最高画素数の3分の1から4分の1にした画素数のモードが一番きれいに撮れます。

ただし、今後は画像処理エンジンが進化、あるいは1ピクセルでカラー情報が取れるように進化するかも知れませんので、この話も過去のものになるかも知れません。

画素とは別に画質を選べる場合、最良のものにした方が後からの編集(レタッチ)の際に画像が破綻しにくくなります。編集をしない一発勝負なら、Normalでほぼ問題ありません。

なお、RAWが選べる場合はRAWを、TIFFを選べる場合はTIFFで撮影すると劣化が起きない、あるいは起きにくいためお勧めです。

 

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