TOPへ 戻る


●ジオジオの気になる本たち 21~30
●ジオジオの気になる本たち 1~10
●ジオジオの気になる本たち 11~20
●ジオジオの気になる本たち 31~39





 *30*    2005.2.


「やっぱりおおかみ」
佐々木マキ 作
福音館書店

一匹だけ残ったおおかみが、自分の仲間を探してうろつきます。うさぎたちをみても...「」  ぶたたち...「」   思えば私たちも何度この心のつぶやき  「」  をくりかえしながら生きてきたことか。そのたびに心寂しさと解放感を覚えつつ...。 やっぱりな、おれに似たやつなんていないさ、おおかみはおおかみ、なんだか愉快なことではございませんか...という開き直りが大好きです。 そういうおおかみが黒い影となって心のどこかに住みついているんですよね、今でも。
945円 (税込み)


「ぼくはおこった」
ハーウィン・オラム 文
きたむらさとし 絵・訳
評論社

テレビに夢中になっていたアーサーにお母さんは「もうおそいからねなさい!」それを聞いてアーサーは怒った。 アーサーがおこると、かみなりがなり、いなずまがはしり...ますますエスカレートしてまちがひっくりかえり... 地球にひびがはいった...それでもまだまだ...。想像の世界で怒りが爆発し、怒りに身を任せるこの気持ちよさ!昔「砂丘」という映画に こんなシーンがなかったっけ?最後のアーサーのつぶやきに、そうなんだよねェ。私もよくわかります。 1365円(税込み)


「トマシーナ」
ポール・ギャリコ 作
山田 蘭 訳
創元社 

絶版だった「まぼろしのトマシーナ」の嬉しい復刊です。父の獣医マクデューイが、愛する猫のトマシーナを治療せずに安楽死させたことで、 娘のメリー・ルーは心を閉ざし、やがては生きる力まで失くしていきます。神など信じようとはしないマクデューイが娘を助けたい一心と、慈愛をもって動物たちと接する魔女と言われる女性 ローリーとの出会いによって変わって生きます。同じ作家の猫の物語「ジェニー」はこのトマシーナの大叔母にあたるとか。「ジェニー」「トマシーナ」ともに読み応えありです。 903円(税込み)



 *29*    2005.1.


「みんなあかちゃんだった」
鈴木まもる 作
小峰書店

生まれてから3歳までのあかちゃんの日常の様々なしぐさを描いた絵本です。育児書にはでてこないあかちゃんのユーモラスな 行動に思わずこの頃のわが子を思い出します。理不尽にもおにいちゃん、おねえちゃんになってしまってちょっと淋しい思いをしている子どもたちにも お勧めしています。ぼくも、お父さん、お母さんも、お相撲さんも、おまわりさんも、みんなこんなあかちゃんだった頃があるんです。よだれも たらしていたし、おしっこもとばしていたよ...。
1365円 (税込み)


「だっこしていいこいいこ」
フィルス・ルート 文
ジル・バートン 絵
まつかわまゆみ 訳
評論社

育児に疲れたお母さんに休んでもらってみんなであかちゃんのめんどうを見ることにしました。おばあちゃん、おじいちゃん、 おばちゃん、おじちゃん、おにいちゃん、おねえちゃん、みんな一生懸命です。それぞれの思い込みでダイナミックにあかちゃんを あやしますが、あかちゃんはどうしても泣き止みません。なんともまあそのドタバタのあたたかく楽しいこと。最後はみんなでぐっすり...。
1575円(税込み)


「あかちゃんのゆりかご」
レベッカ・ボンド 作
さくまゆみこ 訳
偕成社 

新しい命が生まれてくることを知った家族は、おとうさんが作ったゆりかごにそれぞれの思いを 託します。おじいちゃんはペンキをぬり、おばあちゃんはベッドカバーを縫い、おにいちゃんはあかちゃんが みえるようにモビールをつるします。おかあさんはあかちゃんが月の光や朝日を感じられるようにゆりかごを 窓辺に持ってきます。これであかちゃんがいつ生まれてきても大丈夫です。あふれんばかりの愛があなたを待っています。 嬉しい絵本です。
1470円(税込み)



 *28*    2004.12.


「さむがりやのサンタ」
レイモンド・ブリッグス 作
福音館書店

「やれやれまたクリスマスか...」と言いながら, そろそろ重い腰を上げている頃でしょうか。毎年、気になるサンタさんです。サンタさんなのにさむがりやです。おまけになんだか機嫌が悪そう。 それでもトナカイたちの世話をし、心地のよい部屋できちんとくらし、プレゼント配りの仕事も忠実にこなすこのサンタさん、愛らしくて憎めません。 仕事を終えたサンタさん。「まっおまえさんもたのしいクリスマスをむかえるこったね」と...。そうします。
1260円 (税込み)


「よこしまくん」
大森 裕子 作
偕成社

表紙に”おまえなんかきらいだ”とあります。よこしまの服をきたよこしまくんは真っ白の フェレットです。二度寝します。いさぎ悪し。おおげさです。うそつきです。みえっぱりです。「ごめんなさい」と言えません。 自分のカラをやぶれません。観察ずき。いたずら好き。暑さにも寒さにも弱い。あ~思い当たるところ多し、私もよこしまくんかも...。 いや思い当たる”やつ”もまわりにいるぞ。続編「よこしまくんとピンクちゃん」も出ています。
1050円(税込み)


「クリスマスの短編」
キャサリン・パターソン 作
中村妙子 訳
すぐ書房 

みんながみんな幸せの中でクリスマスを過ごすわけではありません。 痛みや悲しみ、暗さのなかで過ごさなくてはいけないクリスマスもあります。でも人間、捨てたものじゃないそんな気にさせてくれる珠玉の短編が6篇。 クリスマスですからやはり神様のお導きでしょうか、ほっと心に暖かいものが残ります。
1260円(税込み)



 *27*    2004.11.


「うそつきのつき」
内田麟太郎 作
荒井良二 絵
文溪堂

この無表情なおじさんの顔を見てください。このおじさんは笑いません。なにがあっても。たとえ”ニワトリが二羽 トリを飼っていても”。 こちらは思わず笑いをこらえているというのに...。ことばの遊びの絵本がたくさん出ています。日本語ってほんとに楽しめます。こちらも関西人、笑いの水準は 高いぞ、なんて意気込んでみても荒井良二さんの世界の中にはまってしまってはもうぬけられません。無表情なおじさんを横目に笑ってしまうなァ~、この絵本。
1575円 (税込み)


「おじいちゃんのおじいちゃんの
おじいちゃんのおじいちゃん」
長谷川義史 作
BL出版

ぼくがいて、お父さんがいて、そしておじいちゃん。「ねぇおじいちゃんのおじいちゃんてどんなひと?」 これで5代さかのぼり、ぼくからはひいひいおじいちゃん。 そのおじいちゃんはどんな服を着てどんな暮らしをしていたの?そしてそのひいひいおじいちゃんは? それはもうひいひいひいと時代はどんどんさかのぼるのです。そしてとうとうぼくの先祖って...。 そうなんです。ぼくの命にはそんなにたくさんのひいひいひいひい...が脈々と受け継がれて来ているのです。大切なことです。 長谷川義史さんデビュー作。絵が楽しい。
1470円(税込み)


「孤笛のかなた」
上橋菜穂子 作
(さし絵  白井弓子)
理論社 

呪者の血をひく少女小夜と、小夜が救った霊狐、野火。孤独な二人の魂の出会いは、 お互いの心に深く刻まれます。が二人が仕えるそれぞれの国は領地をめぐって長い怨念の歴史があり、 その争いは二人を過酷な運命へと導いていきます。物語の背景に詩情豊かな日本の原風景が心をよぎります。 争う二つの国の取るべき未来は...。そして小夜と野火の想いは...。 「守り人」シリーズで多くの読者を魅了した上橋さんの新境地を拓く一冊。読みごたえ、読後の充足感共にありです。
1575円(税込み)



 *26*    2004.10.


「パパ、お月さまとって!」
エリック・カール 作
もりひさし 訳
偕成社

エリック・カールさんの遊び心がとっても嬉しい絵本です。 「お月さまをとって!」と娘にたのまれたパパはなが~いなが~いはしごを 用意します。そしてたか~いたか~い山に登り、お月さまにはしごをかけて登っていきます。 絵本のサイズを大きくはみだしたしかけでお月さまへの思いとそこに宇宙がいっぱいに 広がります。お月さまの返事は...。ダイナミックなパパの愛情が嬉しいですね。 無邪気な願い事も含めてそれを大きく包み込むお月さまです。
1680円 (税込み)


「コーネリアス」
ーたってあるいたわにのはなしー
レオ・レオニ 作
谷川俊太郎 訳
好学社

コーネリアスは生まれた時から変わり者。はおうとしないで立って歩くわにです。チャレンジ精神旺盛。 サルが逆立ちしているのを知ってなんとかそれをマスターし、おまけに枝にシッポでぶらさがる技までも...。 意気揚々と仲間のところに帰っていきますが、仲間のわには無関心...と思いきや! 立って歩くことによってコーネリアスは仲間とはちがうものが見えていたはず。みんなはきっとうらやましかったのかも。何かが変わっていきます。
1529円(税込み)


「ホエールトーク」
クリス・クラッチャー 作
金原瑞人 西田 登 訳
青山出版社 

現代のアメリカが抱える人種差別や家族の問題を背景に、とてもテンポよく描かれた青春ストーリーです。 白人至上主義、そしてアメリカ流のスポーツ”ばか”が巾をきかす高校で、はずれ者たち7人が水泳チームを作ります。 様々な問題を乗り越えて水泳に取り組み、彼らなりの居場所を獲得していきます。 まわりの大人たちも含めて、対立だけでは何も解決していかない問題の深さ。主人公の養父が凶弾に倒れ最後に残した 「復讐するな」という言葉は次の世代への重いメッセージと受けとめました。感動の一冊。
1680円(税込み)



 *25*    2004.9.


かなしくはじまるめでたいおはなし
バイ バイ ベイビー」
ジャネット&アラン アルバーグ 作
佐野洋子 訳
文化出版局

しっかりした一人暮らしのあかちゃんがいました。ひとりで食べて、ひとりでおしめもかえます。でもあるばん、ぼくはこんなことするには ちっちゃんすぎる、おかあさんがいるんだ、そう気づいたあかちゃんはおかあさんを見つけに出かけます。発想の逆転です。そして いつのまにか、お母さんだけではなく、おじいさん、ねこやくまさん、そしてとうとうお父さんまで...。めでたし、めでたしのお話です。 ほんとにハッピーなハッピーエンド。嬉しくなりますね、こういうユーモラスな発想と展開。
1223円 (税込み)


「あと10ぷんでねるじかん」
ペギー・ラスマン 作
ひがしはるみ 訳
徳間書店

インターネットの時代です。「あと10分で寝るじか~ん。」というパパの声と同時にパソコンに向かっているハムスターは ”ハムスターのみなさんへのとくべつきかく ねるまで10ぷんりょこう”を呼びかけます。車で、バスで、バイクで... どんどんハムスターの団体がやってきます。子ども部屋、お風呂、トイレ...もう時間がないのにハムスターでいっぱい。あせる男の子、分きざみのパパの声。 のんびり旅行ムードのハムスターたち。もう絵のすみずみまで楽しい。
1890円(税込み)


「ポプラの秋」
湯本 香樹実 作
新潮社 

先行く者が、後来る者にできることはなにか...。私にとってこのポプラ荘のおばあさんは先行く者の理想の有り様です。 突然、父親を亡くしポプラ荘に母と引っ越してきた6歳の娘、千秋。心はなかなかその恐怖と痛みから解放されることはありません。 一見、こわそうな管理人のおばあさんが千秋に持ちかけた話とは...。死を乗り越えることの非情さをこのおばあさんは、 自分が先にあの世に行くことを使って、後に残る者たちを生き延びさせます。千秋だけではなく、母もそしてその他にも...。 見事な年寄りです。文庫書き下ろし。
420円(税込み)



 *24*    2004.8.


「あたごの浦」
脇 和子 脇 明子 再話
大道あや 絵
福音館書店

副題はー讃岐のおはなしー
お月さんのきれいな晩のこと、たこと鯛が魚たちに呼びかけて、 砂浜で演芸会をすることになった。とっておきの芸がでると魚たちは「妙々々々々々」とはやし立てる。 のんびりとした語り口の讃岐弁と大道あやさんの絵は海辺の魚たちの楽しい雰囲気を捉えて見事と言う他ない。 魚たちの素朴な表情とはやし言葉は妙に(!)心に張り付きます。「妙々々々々々」
780円 (税込み)


「ぼくからみると」
高木仁三郎 文
片山 健 絵
福音館書店

脱原発運動のリーダーであった科学者 故高木仁三郎さん文による絵本です。 夏の昼下がりのひょうたん池。その風景が見るものの視点によってずいぶんと変わります。池で釣りをするよしくんから。 池の魚から…。空から舞い降りるとんびから。片山 健さんの絵は息を呑むほど美しい。暑い空気や草いきれが伝わってきます。 ものの見方を変えて見る、そのことによって見えないものが視界に入ってきます。高木仁三郎さんの思いもそこにあるのでしょうか。 880円(税込み)


「シャーロットのおくりもの」
E.B.ホワイト 作
ガース・ウィリアムズ 絵
さくまゆみこ 訳
あすなろ書房 

アメリカ、1950年代の舞台は農場。ひ弱で殺される運命にあった子豚が少女によって救われる。やがて売られていった農場でその豚ウィルバーは かけがえの無い友人、蜘蛛のシャーロットと出会う。シャーロットの知恵でウィルバーはハムやベーコンになる運命から救われることになる。 春に生まれたウィルバーが次の春を迎える時には、シャーロットの寿命は尽きている。でもそこには命を継承していくという自然界のすばらしい営みが…。 1575円(税込み)



 *23*    2004.7.


「むかでのいしゃむかえ」
飯野和好 さく
福音館書店

なんとものんびりとした昔話。ところが飯野和好さんの絵にまいりました…の魅力です。ある村でのお話。庄屋さんの家で虫たちが飲んだり食べたり…。 ところがばったのとくさんがきゅうなはらいた。このとくさんの顔といったら、ドがつく迫力です。医者を呼びに行ったむかでのたへえさんといい、 かまきりべえのじいさんといいその表情はもう笑うしかありません。ようやく全部の足にわらじを履き終えたむかでのたへいさんが走ります。ざわっざわっざわ…とっとっと…。 いやはやなんとも。
780円 (税込み)


「しー!ぼうやがおひるね
しているの」
ミンフォン・ホ 作
ホリー・ミード 絵
安井清子 訳
偕成社

洗練された色使い、様々な視点から描かれたバランスのとれた絵、なによりお話の展開のおもしろさ、見事な絵本だと思います。 お昼寝をしているぼうやをおこさないよう鳴き声をあげる動物たちにお母さんが しーっ! 蚊、やもり、猫…そしておさる、水牛、ぞう…。 タイの田舎の昼下がりの空気が伝わってくるようです。最後にこっくりこっくりしているおかあさん、 もうお月さまがのぼりました。ぱっちり目をあけているのは? 1365円(税込み)


「トリツカレ男」
いしいしんじ 作
ビリケン出版 

いろんなものにとりつかれてしまう男、ジュゼッペ。オペラに、三段跳びに、探偵ごっこに、めがね…。そしてある日、 とりつかれたのは公園で風船を売っている少女、ペチカ。その日からペチカの哀しみを取り除こうと ジュゼッペの献身的な愛が始まります。現実感のない物語なのに、このラブストーリーはなんだか良質の映画を見ているような 気持ちになります。もちろんトリツカレ男の恋は実ります。いししんじさんのユートピアでしょうか、ハッピーエンドです。 1365円(税込み)



 *22*    2004.6.


「Papa!パパーッ!」
フィリップ・ コランタン 作
薫 くみこ 訳
ポプラ社

「パパー!」「パパ!パパ!ぼくのベッドにかいじゅうがいるよ!」 「かいじゅうなんていないよ、こわいゆめをみただけさ」とパパ…。 そして、いきなりの展開!いったいだれが…どっちが…。思わずニヤリと笑ってしまいます。 子どもは案外いつもこういう感覚と共存しているのかもしれません。 表情豊かな絵がとてもいいです。かいじゅう(?)の大人の絵が曲者??
1260円 (税込み)


「アルバートのアルファベット」
レスリー・トライオン 作
BL出版

学校大工のあひるのアルバート。今日の午後3時までに学校の庭にアルファベットを作ってください、という依頼です。 ただいま7時。アルバートは材料をチェックし工夫に工夫を重ねて、”A”から順番に作り始めます。 言葉のない絵本ですがアルバートの理にかなったテクニックとアイデアに感心!見事です。 さて”I”を作ったところで材料の箱はからっぽに…。ここからがすごい。アルバートの腕のみせどころです。 何度みてもあきません。1428円(税込み)


「ふしぎの時間割 」
岡田 淳 作
偕成社 

朝の登校時から放課後、そして子ども達が帰った後も…学校には不思議な空間がいっぱい。水槽のむこう、ピータイル張りの廊下、 百葉箱、掃除具入れの中…。岡田淳さんが学校のなかに見つけた不思議なショートストーリーが10編。もとは別々に書かれたお話が 一つの流れのある学校のお話に再構成されました。岡田淳マジックです。お話とお話をつなぐ岡田淳さんによる 挿絵もマジックの一つ。 1050円(税込み)

 *21*    2004.5.


「ごろごろにゃーん」
長 新太 作
福音館書店

ずーと気になる絵本です。「ごろごろにゃーん、ごろごろにゃーんとひこうきがとんでいきます」ページごとに繰り返される このフレーズはお経のように、かつて、我が家の住人の頭の中に浸透してしまっていたことがあります。 不気味な(?)笑い顔の猫たちが魚の形をした飛行機に乗り込み飛び立ちます。それがまた冒険に満ちた旅なのです。 絵の世界から子ども達はなにを感じとっているのか、長 新太さんの魅力と、絵本の威力に気付かされた一冊でもあります。
840円(税込み)


「うまそうだな、ねこ」
松山美砂子 作
架空社

猫と魚の関係はよく絵本や物語になりますが、これにはびっくり!ねこにねらわれていたさかながなにくそと進化を始めるのです。 陸にあがり、足がはえ、少しづつ大きくなり、ついには”うまそうだな、ねこ…”と歌うまでに…。 ほんとはさびしがりやで、友達になりたかったねこだったのかもしれないのですが…。居心地はよくなかったのか、 さかなはやがて退化をはじめます。もとには戻りましたが、もうねこはさかなをいじめませんよね。
1575円 (税込み)


「源平の風 」
斎藤 洋 作
偕成社 

人間に化ける術を習得し、仙人より白狐魔丸という名をもらったきつねは平安末期の源平の戦いに 巻き込まれ、源義経と出会います。きつねの目から見た人間とは…武士とは…が描かれます。 忠義、武士道、権力、なわばり、なぜ人は戦い、殺しあうのか、きつねはいろんなことを学びます。 深い眠りにつき、めざめるところからシリーズの2冊目に。鎌倉時代「蒙古の波」、 そして室町時代初期「洛中の火」が3冊目。4冊目を首をなが~くして待っている人がたくさん。 1365円(税込み)



★上へ