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★ジオジオからのメッセージ
           




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460号



ちょっと早すぎる春の訪れに、違和感も覚えつつですが、3月です。
ご卒園、ご卒業のみなさま、心から、おめでとうございます。終業式もまもなく…ですね。一年間、おつかれさまでした。
子どもたちは、いつのまにか背丈ものびて、たくましくなりました。その成長は私たちにとって大きな喜びであり、幸せです。
縁あって我が子として、孫として、出会えたかけがえのない存在です。そして縁あってジオジオで出会ってきた子どもたち。
今、被災地で厳しい状況の中に身を置く子どもたち。戦火の国にいる子どもたち…。
地球上のすべての子どもたちに、笑顔が あふれる春がくることを望んで止みません。私たちの宝であり、希望です。何より愛おしく大切な子どもたちです。


人生の次のステップへの準備も整いつつある頃でしょうか…。親元から離れて、ひとり暮らしを始める若い人たちもいますね。
新しい冒険の始まりです。期待と共に不安もいっぱいあることと思います。

競争しなくてもいい。急がなくてもいい。正しさに迷ってほしい。失敗も、まちがいも、後悔も、全部、人生には必要なことです。
頼り、頼られ、助けられ、助ける、そんな関係も恐れずに築いていってください。

後々、笑い話のネタになれば良し…という"のり"で、緊張感も含めて、自由を、また不自由を楽しみながら、日々、時間を積み 重ねていけば何とかなります。
いつのまにか、そんなあたふたした日常に育てられてきた…。私も後になって気づかされました。

くれぐれも体と心を大切に…。必ず命は守ってください。若い時代を通ってきたすべての大人からの、心からの願いです。



 「ぼくは ふね」       五味太郎         1800円+税      (穴あきケース入り)

   ぼくは ふね  うかんで すすむ ふね  けっこう きまま  かなり きらく 
   どこからきたの…  どこへいくの…  なにしてるの…  あなたは だれ…   ぼくは ぼく

「画業50周年なんていう世間のうわさに、少し調子を合わせて やや人生論的な雰囲気を漂わせただけの話。
51周年からは、またあらためて、楽しくて愉快でちょっとお洒落な絵本をまた描くのでしょう。どうぞ楽しみにしていてください」
(作品によせて 一部抜粋) 

五味太郎さんの「ぼくの人生」絵本です。

50年にわたって350冊以上の絵本を世に送りだしてきた五味太郎さん。
ユーモラスで遊び心いっぱいの絵本に、大人の望むいい子になんてならなくてもいいよ、自分は自分、自由に生きようよ、人生、もっとおもしろがろうよ、と励まされてきました。
きんぎょがにげてもいい、がいこつさんがわすれものをしてもいい、たくさんのユニークな発想に、絵本の楽しさを教えてもらいました。
次はどんな作品を…というワクワク感があります。お若い頃から、ちょっとやんちゃで、かっこいい絵本作家 五味太郎さんです。




戦火が止みません。
即時停戦を切望しながら、私たちの国も含めて、世界が戦争を前提として時代が進んでいくことに恐怖を感じています。
殺す、殺される戦争…。人間としての賢明な知恵はいったい何のために使われているのでしょうか。

憲法九条は、再び我が国が愚かな戦争に向かわないように、政府の暴走を止めるために決められたものです。
武器では何も解決しないと、アフガニスタンで憲法九条の精神を実行し、多くの人の命と暮らしを救い続けたのは、4年前に凶弾に倒れた中村哲さんです。
武器を捨て、戦争を永久に放棄した私たちの九条は、全世界にとって救いであり、希望です。
今、軍事に力をそそぐ政府の憲法を無視した暴挙を止めなくては・・・。憲法九条を護ることは、私たちの子どもの時代の平和につながります。


「中村哲という希望 日本国憲法を実行した男」     佐高 信 × 高世 仁    1600円+税 

辛口の社会評論家 佐高信さんとフリージャーナリスト 高世仁さん、お二人が、中村哲さんの軌跡、そして日本の現状、世界を 語ります。
アフガニスタンの砂漠に、用水路を引くことで、武器よりも暮らしを…と65万人の命をつないできた中村哲さん。
同時多発テロ後、国会の参考人として呼ばれ「日本の自衛隊派遣は有害無益」だと発言する。国会では議員のヤジと失笑が起こったという。
平和のために戦う、人々を守るために戦争をするという滑稽な大義。いったい何を何から守るのか…。
中村哲さんは憲法九条に支えられて、アフガニスタンの活動を続けられたと言われています。自衛隊の派遣がもたらしたものは何なのか…。
「中村哲と彼がやったことを忘れてはいけない。「リメンバー・ナカムラ」と私たちは叫び続けたい」(佐高信さん)




<思い付きでスミマセン>

混迷している私たちの国です。どうやれば、私たちの納得のいかない沸々する思いが政府に届くのか、
何も意思表示ができないまま、選挙の頃には関心が薄れ、またうやむやになってしまうのではないか…。改憲のこと。原発のこと。万博のこと…などなどなど。
それぞれに多様な意見があるとは思うのですが、
例えばです。
憲法九条を守りたいならのリボン。万博反対ならのリボン。原発反対なら黄色のリボン…というふうに、安全ピン(古いですね)で衣服につけてアピールするというのはどうでしょうか…。
いろんな色のリボンを着けて、一寸の虫にも五分の魂。その魂も集まって意思表示ができれば…と思うのですが…。
リボンでもシールでも、いいアイデアがあれば全国規模で、だれか呼びかけてくれないかなあ…。




                               

 2024.3.


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新刊より

   


福音館書店

「りんごりらっぱ」    あべ けんじ 作     
しりとりに ひと味、加えたことばあそび絵本です。
りんご ごりら りんごりら らっぱ りんごりらっぱ
と、どんどんと続いていきます。
それに伴う絵も なんとものんびりしたふんいきで楽しい。
ことばのリズムもいい。最後、つながりま~す。
1000円+税 


絵本館

「DJ YOYO アゲイン」   おおなり修司 文  飯野和好 絵    
アゲイン!です。
またまた、あらわれました。ラッパーのDJ YOYOです。
「YOYO(よーよー)あそうぼうYO(よー)」「いましゅくだいやってるからだめだよー」「すこしくらい、だいじょうぶだYO(よー)」 「だいじょうぶじゃないよー」
YOYOとのラップバトルです。
飯野和好さん描くYOYOとその のり を楽しんでください。
1400円+税


白泉社

「おすしが あるひ たびにでた」  田中達也 作     
見立て作家、田中達也さんの "おすしが…"シリーズ 第2弾。
まぐろのおすしが まきずしの汽車に乗ってふるさとへ…。
途中、やさいの森で レタスに登山。ビーチへ…。雪国へ…。砂漠で 宝探しの冒険。パンの飛行機に乗って、ふるさと おすシティの空港へ…。
トロ兄さんたちが おでむかえです。
どのページにも 遊び心とアイデアがいっぱい、その発想に驚き、笑わせられます。
一冊目に出てきたおじいさんと犬も登場。
高速レーン、なるほど(!)です。
1300円+税


文溪堂

「みんなのいえ」        たしろちさと          
2001年に出たたしろちさとさんのデビュー作。新たに描きおろした絵もくわえての刊行です。
楽しい家づくり、仲間づくりです。
町はずれにある誰も住んでいない忘れられた家に 旅人がやってきます。
旅人は 掃除をはじめ、穴のあいた壁や屋根を直し、ここで くらし始めます。
それから 次々と旅人がやってきては、家を直し、畑も作り、みんなで一緒にくらすことになります。家の様子は だんだんと変わってきます。
便利さとはちがう、協力しあい、助け合う世界に たったひとつのみんなの家です。
すてきな家です。家の断面図の楽しいこと!
1500円+税


岩崎書店

「ともだちのかたち」 ダニエラ・ソーサ ぶん・え 木坂 涼 やく   
ともだちって何? どういうのをともだちっていうのかな…。
ともだちのかたちって いろいろです。
一度しか会ったことがないのに ともだち。長くつきあっているともだち。ことばが話せない犬も ともだち。自分にしか見えないともだちがいる子もいる。
ともだちになるはずだった子とすれちがったりしているかもしれない。
ともだちがいないって悩まなくても、きっとたくさんの出会いが待っている。
ちなみにジオジオの前にあるケヤキの木と私は、40年来のともだち。 はげましたり、はげまされたり…。  
1650円+税


福音館書店
「せが ↑ のびる」    やぎゅうげんいちろう さく  
なぜ背がのびるの? その疑問やしくみをやぎゅうげんいちろうさんのユーモアたっぷりの絵で解説していきます。
あかちゃんのときから、きみたちの体はどんどん と大きくなるばかり。小さくはなりません。
それにいちばん関係しているのは「ほね」です。かたい「ほね」にはいくつか穴があいていて「けっかん」がとおっています。
血には「ほね」をおおきくする材料とか栄養がいっぱい入っているのです。
フムフム、それで背がのびるのか…。
1000円+税


岩崎書店

「おとうさんを かして」  ホ・ジョンユン 文 チョ・ウォニ 絵 古川綾子 訳   
おとうさんが しんだ。おとうさんのいない子どもになった。わたしにも、おとうとにも、もうおとうさんはいない。
おとうとは やきゅうをしなくなった。 
おとうとが言った。「おねえちゃん、おとうさんと やきゅうがしたい」
わたしではだめなのだ。わたしは、ともだちの家に行ってたのんだ。「おとうさんをかして」  
おとうさんがいなくなってさびしいのはおねえちゃんも同じ。
それだからこそ、おとうとのさびしさをなんとかしようとするおねえちゃんに心が熱くなります。
おとうさんはかしてもらえなかったけれど、そのかわりに、二人の前にあらわれたのは…。 
1600円+税


PHP研究所

「パパはたいちょうさん わたしはガイドさん」  ゴンサロ・モウレ 作  マリア・ヒロン 絵  星野由美 訳     
わたしの目はかすかに見えるけれど、パパの目は見えない。
学校への道のりは、光と影と音のジャングル。パパとわたしは、手をつないで探検に行く。
パンダやてんとうむし、ジャガーやライオン…。パパは みんながみていないものまで見えてる。
パパはわたしを「ぼくのガイドさん」って言う。
でもパパこそ、たよれる「わたしの たいちょうさん」
視覚に障がいのあるわたしとパパとの日常の大切なふれあい。
その時間を美しい絵とともに描きます。
1700円+税


のら書店

「ぼくは、ういてる。」    なかがわちひろ        
前作「すてきなひとりぼっち」(1500円+税)で、なんとなく、クラスになじめなくて、ひとりでいることが多い一平くん。
第2弾のお話になります。
ぼくは、ときどき ういている。だいたい20センチから30センチくらい。
まわりからは、ただ ぼんやりしているようにみえるらしくて、しかられたり、わらわれたり、おいていかれたりする。
でも、いいこともある。きょう、クラスの山田ほのかさんも ういていることに気がついた。
「わたしね、ときどき わざと うくんだよ」 一平くんとほのかちゃんの"ういている談義" なんかわかります~。
よーく見ると、クラスのみんなも、全員ちょっぴり、ういている。
うくって ふつう?  えー! 校長先生も~! 
時には心に風船も必要ですね。   
1500円+税


アノニマスタジオ

「りんごの村」    小出正吾 文  河野鷹思 絵      
大正、昭和にかけて150冊の児童文学作品を生み出した小出正吾氏と 装丁と挿絵を手掛けた河野鷹思氏による「りんごの村」は1950年に刊行されました。
長く絶版になっていましたが、この度、文章、表現、絵は原書のままに復刊しました。
「りんごの村」美しく、豊かで、村人はみんな働き者のりんごの村で起こった出来事。
「二つの自動車」ある自動車屋さんで働く性格の違う2台の自動車の話。
「ふるぐつホテル」ぼろぐつだからと旅人に、野原にぽーんと捨てられた一足の靴。やってきたマツムシ兄弟と虫たちのオーケストラ…。
3つの物語が収録されています。どの物語も温かな結末です。
挿絵も75年前の古さを まったく感じさせないクオリティの高さを感じます。
1600円+税


福音館書店

「ねえねえ、きょうのおはなしは・・・ 世界の楽しいむかしばなし」  大塚勇三 再話・訳   PEIACO 絵        
2018年に他界された大塚勇三さんは、世界の国々の昔話や児童文学を翻訳し、日本の子どもたちに紹介し続けてこられました。
「グリムの昔話」「ノルウェーの昔話」「スーホーの白い馬」「ライオンとねずみ」また「長くつしたのピッピ」「ちいさな魔女」などなど。
時代をこえて、たくさんの子どもたちに読み継がれてきました。
その中から昔話20話を選び、刊行されたものです。
グリム童話や北欧、ギリシャ、ウイグル、韓国…。短いお話で、とても読んであげやすい。
ぜひ、お子さまと一緒に、昔話の世界を楽しんで下さい。
タイトルと一緒に描かれている挿絵も、お話の雰囲気がよく出ていて素敵です。
1100円+税




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