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444号


60年読み継がれてきた「ぐりとぐら」 姉である中川李枝子さんとともに、双子の野ねずみの生みの親、山脇(大村)百合子さんが亡くなられ ました。


たくさんの子どもたちが心の中に"ぐりとぐら"の姿を抱いて成長してきたことと思います。
温かく、さりげない幸せに 満ちた山脇百合子さんの絵は、まっすぐに子どもたちの心に浸透していきます。
その絵の力に、あらためて感服します。
たくさんの作品は、今までも、そしてこれからの未来の子どもたちにとっても大きな財産です。
心からの感謝です。ご冥福をお祈りいたします。



詞華集のロングセラー 「ポケット詩集」 の4巻がでました。1巻の刊行から25年になります。


「ポケット詩集 Ⅳ」      1500円+税

「いい詩を読むと、優しい気持ちが生まれます。慈しみの感情を引き出してくれます。この世界に生まれてきた自分の人生の意味を深く 考えるきっかけをあたえてくれもします。」「詩集は人生への心の贈り物です。」 編者である 田中和雄さんの言葉です。

巻頭は谷川俊太郎さんの詩 「生まれたよ ぼく」 末尾は同じく谷川俊太郎さんの 「ありがとう」
その間に17人の詩人による53篇の詩が並んだ詞華集です。



戦火が止みません。武器も後を絶たず、供給されていきます。
戦争は過ちだとわかりながら、なぜ止められないのか。なぜ繰り返されるのか。
たとえ、どの国であっても、命が無用に断たれ、街が破壊されていく状況に、途方にくれる思いで日々が過ぎていきます。

既成の宗教観を持ち合わせない私ですが、イエス・キリストの生誕を祝うクリスマスが、何かしら人々を、お互いを思いやり、平和に向かわせる 力があるのだとしたら、戦争を止めることができる人に、一日もはやく決断する勇気を与えてほしい。
彼らも限りある命を生きる人間です。 平和というクリスマスプレゼントを、世界中に届けてほしいと心から願います。


1914年、第一次世界大戦中のクリスマスの日に、公式記録にはありませんが、自然発生的に休戦し、敵味方なく交流したというエピソードが 語り伝えられています。
語り、飲み、サッカーをして、つかの間の平和休戦を過ごした兵士たちは、その喜びを手紙にしたためました。
その後、再び戦闘が激しくなり多くの若者が命を落としました。
第一次世界大戦が終わったのはクリスマス休戦から4年後のことです。


「戦争をやめた人たち …1914年のクリスマス休戦…」 鈴木まもる 文・絵    1500円+税

1914年12月24日、戦場の最前線、
"ざんごう"にいるイギリス軍兵士たちに、聞こえてきたのは、ドイツ軍兵士の歌う「きよしこのよる」。
やがてイギリス軍からも歌声が起こり、両方のざんごうから次々とクリスマスの歌が流れた。
翌日のクリスマスの朝、手を上げたドイツ兵がざんごうから現れ、イギリス兵も手をあげてゆっくりと近づいていった。
「メリークリスマス!」兵士たちはともにつかのまの平和を楽しみますが…。



「世界で一番の贈りもの」  マイケル・モーパーゴ 作  マイケル・フォアマン 画  佐藤見果夢 訳      1100円+税

古い家具から出てきた一通の手紙。それは前線で戦うイギリス兵ジムが妻のコニーに、戦場での奇跡のクリスマスのことを知らせた手紙だった。
語り合ったドイツ兵、チェロ奏者のハンスのこと。ドイツ兵、イギリス兵が入り混じり共に過ごした時間。
どちらの兵士も普通の市民であり、どんなに平和を望んでいるかということ。
手紙の最後は「きみのもとに帰る日がもうすぐ来る。私はそう信じている。」 ジムは帰らなかった。




NPO法人わかば福祉会 わかば学園 53周年記念 バザー のお知らせ    お問い合わせ079-424-2002

<日時> 11月20日 (日) 10:00~14:00   <会場> 加古川市立尾上公民館  加古川市尾上町池田1804-1
日用品・衣料品・食器・野菜・お好み焼き 等々  掘り出し物あり        ◆ 新型コロナウイルスの感染防止にご協力ください。




                               

 2022.11.


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新刊より


           


福音館書店

「くるまのえほん ぶるばびぶーん」     ささきしゅん さく    
とてもシンプルだけど、インパクトのあるくるまのえほんです。
いきおいよく はしるあかいくるま。
ぶーんぶーん ぶるるんぶーん ぶるん ぶるるん ぶるばびぶーん 
声に出すと楽しいこと!
信号もあります。がたぼこみちがあります。渋滞もあります。山ものぼります。
ぶるばびぶーん 
無事におうちに帰れるかな…。
1000円+税 


絵本館

「そうなのよ」   内田麟太郎 文   高畠 純 絵    
カバの頭から木がはえてきて、おどろいたカバは木にきいた。「なんで?」木は「なんとなく」
ヘビに、はなひげがはえてきた。「どうして?」はなひげはこたえた「なんとなく」
へんな絵本!です。笑
でもいいんです。理由なんていらない。なんとなく そうなのよ なんです。
高畠純さんのとぼけた絵。そして、最後のオチに思わずにやり。
1400円+税


福音館書店

「どきどきキッチンサーカス」 石津ちひろ 文  山村浩二 絵   
お二人のコラボによることばあそびのシリーズ4冊目は、キッチンサーカス編です。
"あわてて とうじょう あわたてき"
"おたまのたまのり たまらない"
"たわしが わになり わなげ する"
"まないた「いたい」とまた ないた"などなど。
キッチンの道具たち、遊びますねぇ~。
絵もほんとにユーモラスです。
900円+税     


白泉社

「おすしがふくをかいにきた」  田中達也 作  
発想に 笑いました。ヒット!です。
見立て作家でミニチュア写真家の作者。いろいろなお店の設定の見立てを充分に楽しませてくれます。
ハンガーにかかったおすしのネタたち。
ふくをかいにきたおすしに「サーモンにします?」と店員さん。「おもいきって トロにしようかな?」
アイスがぼうしをかいにきた。悩んだすえに、抹茶とバニラのミックスのぼうしに決まり。
箱の親子が着付けに。鉛筆が散髪屋さんに。シュウマイがサウナに。ソーセージが車を買いに…。 いちごがベッドを買いに…。
数々の見立てのアイデアに、さすが!と脱帽です。
1300円+税


岩波書店

「ことばとふたり」   ジョン・エガード    きたむらさとし    
ことばを知らない生きものがいた。
ことばのない世界に住む生きものは、自分が感じていることを、体を使って気持ちを あらわしていた。
その様子を見ていたことばを知っている生きものは、"たのしい""おいしい"など、ことばで気持ちをあらわし た。
そして、ことばを知らない生きものに、腕をひろげ「ハグ ハグ」と言いながら近づき、ハグは抱き合うことばだと理解させた。
二人はこうして出会った。
ことばってなんだろう。なんのためにあるのだろう。
出会い、気持ちを伝え、わかりあえるために必要なことば。
ことばが存在することの意味を考えさせられます。
1600円+税


偕成社
「ウマと話すための7つのひみつ」     河田 桟 文・絵  
与那国島でほぼ野生状態で生きる馬たちと共に過ごす著者が、馬たちの馬語を理解し、馬と話すためのひみつを教えてくれます。
馬は人間を見て思います。「この小さな生きものは人のように見えるけど、もしかしたら馬語がわかるかも…」
馬のしぐさのひとつひとつに 馬の言葉を読み取ります。
そこには、ゆったりと流れる空気と時間を感じます。
7番目のひみつは「なにもしないこと」のんびりと待ちましょう。馬が話しかけてくれるまで。
なんだか嬉しくなる絵本です。
1300円+税 


ポプラ社

「くまの子ウーフのたからもの」    神沢利子 作   広瀬 弦 絵  
まもなく99歳になられる神沢利子さんからのすてきなプレゼントです。
世代をこえたロングセラー「くまの子ウーフ」に収録されていなかった幻の作品が見つかり、絵本になりました。絵は広瀬 弦さん。
ある日、ウーフは山でたくさんひろったどんぐりを、ポケットに入れて歩いていると、後ろから「どんぐり ころりん すっとんとん♪」と歌う声が聞こえます。
ポケットにあいたあなからこぼれたどんぐりを、ねずみがふくろのなかにいれているのです。
「ぼくがみつけたどんぐりなのに…」とウーフはがっかり。
でも「まあいいや」と歩いていると、こんどは小さくて丸い赤いきれいなものをみつけます。
お話の展開がほのぼのとしていて、とても楽しめます。
おおらかで、どこかとぼけていて愛らしいウーフです。
1400円+税
★ 既刊本もぜひ!「新装版くまの子ウーフの童話集」(全3巻)井上洋介 絵 各1300円+税
「くまの子ウーフのおはなし」(全5巻) 井上洋介 絵 各1200円+税 


徳間書店

「やまの動物病院」  なかがわちひろ 作・絵        
楽しい幼年童話です。
まちの動物病院のまちの先生は、町の動物たちのお医者さんです。
けがや病気の動物はたまにしか来ません。診察室でいつもいねむりをしています。
いっしょにくらしている大きなとらねこのとらまるも、やっぱりねています。
でも、まちの先生が動物を治療するようすは、しっかりと見ています。
まちの先生はしりませんが、夜になると、とらまるは、こっそり やまの動物病院をひらいて、山の動物たちのお医者さんをしているのです。
こちらはいつも大いそがし。つぎつぎと動物たちがやってきます。
1700円+税


ぶんけい社

「アーマのうそ」 キャロル・ライリー・ブリンク 作 谷口由美子 訳 堀川理万子 絵 
新しい学校に転校してきたばかりのアーマは、友だちができません。
そんな時、話しかけてくれたジュディ。
大家族で犬やハムスターまでいるジュディに、「何をもっているの?」と聞かれたアーマ。
一人っ子で両親も忙しいアーマは思わず「あたしくらいある世界一大きな人形をもっている」とうそをついてしまいます。
そのことがとんでもない騒動をまきおこすことになってしまいます。
アーマは、なんとかピンチをきりぬけようとしますが…。
ハラハラドキドキの展開です。
1600円+税


偕成社

「お母ちゃんの鬼退治」   小手鞠るい      
「ある晴れた夏の朝」など配本にもよく使わせていただくアメリカ在住の作家、小手鞠るいさんとお母ちゃんとの強烈な愛のエッセイです。
熱烈な恋愛で結ばれたというご両親。
お母ちゃんと娘の成長を見守り続けたお父ちゃんの育児日記の絵をはじめとするイラストに心を熱くします。
本が好きで小説家になりたかったお母ちゃん。徐々に視力を無くし、ついには失明してしまいます。
娘の反抗。娘との軋轢。吐かれる毒舌。常に闘い続けてきたお母ちゃんにとっての鬼の存在とは何か。
明るく、強く、苦難を受け入れる力。戦後の時代を天晴れに生き抜いてきたお母ちゃん。
お母ちゃんの大きさ、その愛の深さに、ただただ頭が下がります。
同世代の自分の母のことを思いながらでした。
1500円+税
絵本「うちのおかあちゃん」  小手鞠るい 作  こしだミカ 絵 1300円+税  →




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