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★ジオジオからのメッセージ
           



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392号


災害があるたびに、たくさんのことを教訓として残してくれているはずなのに、忘れたころの突然の地震です。
関西はブッククラブの方も多くお住まいの地域です。一日もはやく、日常を取り戻されることを祈っています。

学校という安全圏で、子どもの命が奪われたことは、悔しく言葉もありません。何よりも優先すべきは、子どもの命です。
いつ起こるかわからない地震、起こる可能性の高い地震。そのことを肝に銘じて忘れないようにしなければ、と改めて心します。


サッカーのワールドカップに、世界中が揺れている、そう感じられるほどの熱狂ぶりですね。
ルールやプレーの醍醐味もよく理解していないままにですが、私も日本のチームの試合を深夜、一人ハラハラしながら楽しみました。

サッカーの試合が始まる時、選手、一人一人が子どもと手をつないで入場するのは、子どもたちに恥じない、フェアプレーで戦うという 意志を表したものだと聞きました。
いいなあ~と嬉しく思うと同時に、スポーツ以外の世界でもそうあればいいのにと…。


6月23日は、戦後73年を迎えた沖縄全戦没者の慰霊の日でした。
その式典で朗読された中学3年生 相良倫子さんの 「生きる」 という詩、その言葉のひとつひとつに涙しました。
新聞によると、同級生や友人と戦争や基地の話はほとんどしないという中学生の心に、
こういう崇高な心が育っていること、沖縄の人々の73年の思いにもつながります。

"未来はこの瞬間の延長戦上にある つまり未来は今なんだ" "大切な今よ" "かけがえのない今よ"

平和を希求するこの詩の朗読を、その式典で聞いていた私たちの国を代表する為政者の心には、どのように届いたのでしょうか…。

"戦力という愚かな力を持つことで、得られる平和など、本当は無いことを" "平和とはあたり前に生きること" 

今、私たち大人に必要なのは、これからを生きる子どもたちとつながる今を生きているという意識、そのためにも、子どもに恥じない意志を持つことなのだと思います。 

中学生の平和の詩に教えられます。



 人気のシリーズの続編が出ています。       


★ 「じごくのそうべえ」   シリーズ  童心社

「そうべえときじむな―」     たじまゆきひこ     1500円+税

「じごくのそうべえ」「そうべえ ごくらくへゆく」「そうべえ まっくろけのけ」「どろんこそうべえ」「そうべえ ふしぎなりゅうぐうじょう」  に続いての6冊目になります。
あまりに寒いのでかるわざしのそうべえ いしゃのちくあん 歯ぬきしのしかい、やまぶしのふっかい
4にんは気球に乗って南の国りゅうきゅうへ。
そこで出会った心のやさしい妖精きじむなー 。
沖縄の言葉もまじえてのゆかいなお話です。  



★ 「旅の絵本」   シリーズ   福音館書店

「旅の絵本 Ⅸ」      安野光雅     1400円+税

1冊目の「旅の絵本」 中部ヨーロッパ編 から 
Ⅱ イタリア編 Ⅲ イギリス編  Ⅳ アメリカ編 Ⅴ スペイン編 Ⅵ デンマーク編  Ⅶ 中国編 Ⅷ 日本編 

続いて9冊目は スイス編 になります。
馬に乗った旅人がスイスに入ります。
アイガーやマッターホルンなどのアルプス。のどかな村々、ベルンの街並みなどが描かれています。
画家クレーやカリジェ、登山家ウィンパーなどの話も解説で…。



★ 「ねえ!どれがいい?」   シリーズ  評論社

「またまた ねえ、どれがいい?」    ジョン・バー二ンガム さく   まつかわまゆみ やく   1500円+税

「もしもだよ」ではじまる人気のロングセラー  「ねえ、どれがいい?」  から35年。嬉しい続編です。

「ふきげんな あかんぼになぐられるのと、アナグマにつきとばされるの、どっちがいい?」
「ねえ、どっちがいい?ペリカンと そらをとぶ、うみで、さかなとおよぐ。」
「らくだの げろ、ゾウの おなら、ウシの うんち、ねえ、どれが いい?」
 

まだまだ あります! ウ~ン…こたえはすぐにでませんね。(笑)



★ 「シロガラス」   シリーズ   偕成社

「シロガラス5 青い目のふたご」 佐藤多佳子   900円+税  

1 パワーストーン  2 めざめ  3 ただいま稽古中  4 お神楽の夜へ  に続く5冊目になります。
狛犬のかわりにカラスの石像がある白烏(シロガラス)神社。
子どもお神楽の後継者に選ばれた6人の少年少女が、突然青い光に打たれ、それぞれに超能力ともいえる力が宿る。
それから次々に起こる不思議な出来事。
6人はぶつかり合いながらも、その謎を解くために、その能力をアップさせるが…。
白烏神社の創設者とは…。突然あらわれた猫のような目をしたふたごとは…。
まだまだ続きます。気になりますね。



★ 「ビブリオ・ファンタジア」   シリーズ   偕成社

「シンデレラのねずみ」   斉藤 洋   森泉岳土・絵    1300円+税

病気が見つかったために就職をやめ、一年間、図書館でアルバイトをすることになったわたしは
〈児童読書相談コーナー〉をまかされている。
本の相談だけではなく、わたしを見ると、奇妙で不思議な話をしたくなるのだろうか…そういう人がふえてきた。
1冊目「アリスのうさぎ」に続いて、今回も、不思議で、奇妙な、ちょっとこわいお話が5話。
エピローグもちょっとこわいのです…。

★ 斎藤洋さん 「白狐魔記」の続編もみんな 待ってます。
                                  


                                          

 2018.7



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今月の新刊より

   
 
    


福音館書店
「どろん ばあ ~おばけかぞえうた~」   小野寺悦子 文   植垣歩子 絵  
♪ どろん ばあ ひとつ ひとつめこぞうさん ♪
ではじまる"おばけかぞえうた"
絵もユーモラス。 リズムのよいかぞえうたもとても楽しい。
♪ とおで とうとうあさがきて ♪   おばけたち、おおあわてで かえっていきます。
あっ!忘れもの! 
900円+税


PHP研究所

「おしっこちょっぴりもれたろう」    ヨシタケシンスケ    
おしっこするまえか、したあとに、いつもちょっぴりもれちゃう。
でも、いいじゃないか。 ちょっぴりなんだから。
ズボンをはいたら、わかんないんだから。
しばらく するとかわくんだから。
じつは、みんないろいろ なやんでる…。
わかる、わかると、やっぱり、笑・笑 
1000円+税


アリス館
「ねるじかん」    鈴木のりたけ   
なんとか寝かそうとするお母さん。
目がぱっちりの子ども。
夜の 楽しい時間、寝てなんかいられません。
壁もドアもうねうね、ぐにゅぐにゅ動き出し、窓の外には魚がうぃ~ん。
町ではポストが走ってる。まいごになったのは恐竜のこどもたち。
寝てしまったお母さんの知らない、こんなに豊かな面白い時間をこどもたちが過ごしているかも…。
お布団のまわりのおもちゃたちが大活躍。
絵探しもあって、とても楽しめる絵本です。寝る時間に、どうぞ!
1500円+税


講談社
「どすこい すしずもう」   アンマサコ  
かまえて、かまえてー!はっけよ~い、のこった!
すし力士たちのとりくみです。
東 いかのしん  西 たこのつぼ ライバルたいけつです。
きゅうばんせおいおとしで、たこつぼのかち~!
イクラまる サーモンざくら うなぎのまき たまごのさと…  つぎつぎととりくみが…。
すし力士の表情が、とてもいいです。
1400円+税


岩崎書店

「しゅりけん とうちゃん いがぐりしょうぶ の まき」   寿 金之輔 作   忌野清志郎 絵   
亡くなった後も、強烈な印象と 存在感を残し続けるロックミュージシャンの忌野清志郎さんの幻の絵本。
16年を経て復刊です。
休みの日に手裏剣でいがぐりを取ってくれるかっこいいとうちゃん。
絵はダイナミックで色彩が鮮やか、そして温かさが伝わります。
1300円+税


講談社

「どしゃぶり」  おーなり由子 ぶん   はたこうしろう 絵  
大好きな絵本になりました。
思いきり、雨にぬれるって、気持ちよくて楽しいこと、大人もわかります。
暑い夏。突然、やってきたどしゃぶりの雨。
そらのにおい。じめんのにおい。かさにおちるあめのおと。
みずたまりにジャンプ。かおをつつき、ながれるあめ。
あめとあそぼう。みんなみんなびっちょびちょ。
体現絵本です。気持ちよさそう~!
絵とことばのコラボに、雨の感触が伝わってきます。
ご夫妻コンビによる作品です。
1400円+税 


WAVE出版

「ずっと ねがいはひとつだけ」         ケイト・クライス 文   M・サラ・クライス 絵   なかがわちひろ 訳     
エリがあかちゃんの時から一緒にいる犬のバロン。
犬と人間ですが、ふたりは家族です。
エリが成長していくにつれてバロンは年老いていきます。
エリはバロンのためできることは、なんでもしてあげようと いっしょうけんめいです。
でもバロンがのぞむことはひとつだけ、いつもエリのそばにいること。
エリを見守る(!)犬のバロンの大きな愛を感じます。  
1400円+税


ブロンズ新社

「クマと少年」    あべ弘士        
北海道旭川で生まれたあべ弘士さんが、アイヌの人たちの自然を畏敬するイオマンテ(クマおくり)を描いた少年とクマの物語絵本です。
アイヌの人たちにとってクマは神。
子グマをコタン(村)に連れて帰り大切に育てて神の国に返す。
少年と子グマ キムルンは、かあさんのおっぱいを一緒にのみ、兄弟のように育った。
翌年のイオマンテを前にしてキムルンは村からいなくなった。
それから8年。旅に出た少年は、成長したキムルンと再会する。
「あいたかった、おれの弟…。」  少年はキムルンを…。
1500円+税


アリス館

「もぐらはすごい」  アヤ井アキコ   川田伸一郎(国立科学博物館動物研究部 研究主幹)監修    
一生をほとんど地下で生活するモグラは、観察がむずかしく謎の多い動物です。
そのモグラの生態を追った科学絵本です。
土を掘り進める腕の力。暗闇の中でも虫やミミズを見つけられる能力。
モグラの家にはふかふかの寝床があり、えさをためておく場所も。
そして、そのトンネルの範囲の広さに驚きます。
モグラは、ほんとにすごい!
大食い。よく寝る。モグラって北半球にしかいないんだって。
びっくりのモグラの知識がいっぱい!
1500円+税 


講談社

「あの 絶景のひみつ なぜ こうなった?」   増田明代 文・構成  山口耕生(東邦大学理学部准教授)      
46億年を生きてきた地球。その大自然が織りなす絶景の数々。
なぜ、そのような絶景ができたのか…。
世界の15か所の絶景を、その歴史としくみの解説とともに美しい写真を見ながら訪ねます。
白い段々畑のような石灰棚という地形が広がる トルコのパムッカレ。
1000メートルもの高いところから滝が落ちるギアナ高地の エンジェルフォール。
海に巨大な穴があるカリブ海の グレート・ブルーホールなどなど…。
地球は偉大なアーティスト、確かに!です。
行きたくなります!
1600円+税 


福音館書店

「ぼくのなまえはへいたろう」   灰島かり 文    殿内真帆 絵      
名前を呼ばれるたびに、クラスの子たちにからかわれる。へいたろうは自分の名前が好きではありません。
名前って変えられるのかなあ…と、名前について、いろいろと聞いてみることにします。
改名の方法。名前にも流行があること。世界の変わった名前のつけ方、昔は大人になれば名前をかえられたことなど…。
そして、お父さんに、なぜへいたろうという名前をつけたのかを聞いてみます。
お父さんが名前にこめた思い。へいたろうという名前が大好きだというお母さん。
へいたろうは思います。自分しだいでへいたろうという名前もかっこよくなるのかな…と。
1200円+税 


偕成社

「地図を広げて」    岩瀬成子     
大人の事情に翻弄されながら揺れ動く子どもの柔らかな心の内を、ていねいに描く岩瀬成子さんの作品です。
両親が離婚して、弟を連れておばあちゃんのいる町で暮らしていたお母さんが亡くなった。
お父さんと二人だったマンションに、弟がやってきて、4年ぶりに一緒に暮らすことになった。
お互いの気持ちを手探りしながらのぎこちない毎日が続く。
4年間離れていた母の死に向き合えないままの日々。
弟も気持ちを口にしないまま、時々おばあちゃんのところに帰っていく。
さまざまな思いを抱えながらも、少しづつ何かが変わっていく。
人はずっとおなじではいられない…。
1500円+税 




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