★ジオジオからのメッセージ
372 号
秋も深まりました。11月です。 ヒーターやこたつなどを出すと、家の中が、急に冬の匂いになります。 心がほっこりと暖かくなる嬉しい匂いです。
子どもたちにとっては待ち遠しい楽しい冬、
江草が逝って、4年がたちました。 短いのか長いのか、私自身にもよくわかりませんが、なんとか日々が過ぎていきます。 みなさまのおかげで、こうやってジオジオを続けさせていただけること、ほんとにありがたく、感謝しています。
今年も、また 江草の命日は、信州で 家族が集い 過ごしました。
「恐竜がいた」 谷川俊太郎 詩 下田昌克 絵 1600円+税
太古の時代を生き、姿を消した恐竜たちに思いを寄せる人は多い。 確かに恐竜がいた。 悠久の時の流れを感じる詩は、命がつながるものとして、心は恐竜の時代へと…。
加古里子(かこさとし)さんの「かわ」は、「こどものとも」1962年7月号として刊行され、もう83刷りのロング
セラーです。
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今月の新刊より
![]() クレヨンハウス |
「みつけてん」 ジョン・クラッセン 作 長谷川義史 訳 「どこいったん」や「ちがうねん」 に続く帽子のシリーズ3冊目です。 長谷川義史さんの関西弁のちょっととぼけた訳が、 ひとつの帽子をめぐっての二人(!)のカメの気持ちがユーモラスに伝わってきます。 「ふたりでぼうし みつけてん」「でも ぼうし ひとつやな」 「ぼくら ふたりやのになぁ」 ぼうしはみつけなかったことにして、 ふたりはゆうひをみて、ねることに…。 でも でも気になるぼうし…。 1800円+税 |
![]() 徳間書店 |
「ゾウは おことわり」 リサ・マンチュウ 作 ユ・テウン 絵 たなかあきこ 訳 ぼくのペットはちいさなゾウ。ゾウを飼っている子はぼくしかいない。 ペットとあつまるパーティがあって、ゾウと一緒にいくとドアには “ ゾウはおことわり ” と書いた看板が…。 がっかりしながら歩いていると、同じように、パーティに参加できなかったスカンクをつれた女の子に出会います。 二人で話し合って、だれでも入れるペットクラブを作ることに…。 やがていろんなペットとなかまがあつまってきます。やったぜ! 1500円+税 |
![]() 福音館書店 |
「とうだい」 斉藤 倫 文 小池アミイゴ 絵 みさきにたっている うまれたての あたらしいとうだい。 夜になったら、明かりを くるくるまわして 船のめじるしになります。 海をながめていると、客船、漁船、貨物船が通ります。 魚の群れやくじらも見えます。 冬が来て、やってきた渡り鳥は 遠い国のはなしを 聞かせてくれます。 どこにも 行けないとうだい。 でも、どんな時でも、そこにいてひかり続けることが とうだいにできること。 嵐のなかでひかるとうだいに、渡り鳥も 船も 助けられます。 誇らしいとうだいの姿です。 1300円+税 |
![]() あすなろ書房 |
「お・は・よ・う」 いまむらあしこ 文 ひらさわともこ 文 文字を知る楽しさと喜びが伝わってきます。 「ねえ、このじ、なんてよむの?」 よしおは おかあさんにききました。 「お、おひさまのお、おきなさいのお」 つぎにおじいさんにききました。「ねえ、このじ、なんてよむの?」 「は、はるかぜのは。はながさくのは。」 そしてつぎはおとうさん。そして、おばあさん。 よしおは、絵本をひろげておしえて もらった字を読みます。 お・は・よ・う よしおは春になると一年生です。朝のあいさつが 読めました。 文字と文の発見!嬉しいさが伝わる絵本です。 1200円+税 |
![]() ほるぷ出版 |
「にぎやかな えのぐばこ カンデンスキーの うたう色たち」 バーブ・ローゼンストック 文 メアリー・グランプレ 絵 なかがわちひろ訳 100年前、だれもが見たことのない新しい絵、形のないものを絵にすることに挑戦した “抽象画”の先駆者と言われるカンデンスキーの子ども時代の物語絵本です。 裕福な家で生まれ、勉強やピアノなど、ちゃんとした教育を受けて、やがて法律学者になりますが、 幼い時に出合った絵の具、そして色を混ぜると なぜか聞こえてくる音が 忘れられません。 やがて学問を捨て 画家を志します。 形にとらわれないで 音楽を奏でるように描く彼の絵は 人々を驚かせます。 何の絵?とかはわからなくても、楽しい音楽が聞こえてくるようです。 1500円+税 |
![]() 評論社 | 「プーさんとであった日 世界でいちばん ゆうめいなクマのほんとうにあったお話」 リンジー・マッティック 文 ソフィー・ブラッコール・絵 山口文生 訳 世界中で愛されているクマのプーさん。 実はプーさんは、ほんとうにいたクマなのです。 一人の獣医師が戦地にむかう途中で、母を亡くした子グマを20ドルで買い取ります。 ウィニーと名づけられたクマは共に大西洋を渡りますが、危険な戦場には連れていけません。 ロンドン動物園に預けられます。 そしてその動物園にやってきた男の子がクリストファー・ロビン・ミルン。 クマはウィニー・ザ・プーと名づけられます。 1500円+税 |
![]() 講談社 |
「空はいま ぼくらふたりを 中心に」 村上しいこ ![]() “ うた部 ”にも新入生が入部。 桃子たちは2年生に、 そして3年生になった清らと業平との気持がすれちがう恋。 体と心が相いれないで、業平を慕う美少年の転校生、トキの存在。 それぞれに揺れ動く気持ちを 歌にしながら、めざすは短歌甲子園。 県大会で宿敵 秀麗高校に勝ち、そして盛岡で行われる啄木短歌甲子園に 出場できることに…。 心の内を5・7・5・7・7の歌に込めることで、自分も、そして人とのかかわり方も、前に進むことが…。 各1500円+税 |
![]() 創元社 |
「誰も知らない世界のことわざ」 エラ・フランシス・サンダース 前田まゆみ 訳 歴史を重ねてきた暮らしの中から生まれてきたことわざ。 今を生きる人たちへの、いましめにもなり、なぐさめにもなり、 ユーモラスな気持ちにもなり、哲学をも感じさせてくれます。 国の違い、言語の違い、文化の違いを超えて、生まれ生き続けてきた ことわざ を楽しんで下さい。 きっと思い当たる気持ちも発見します。 日本語 「サルも木から落ちる」 イタリア語「オオカミの口の中へ!」 英語「PとQに気を付けて」 中国語「馬馬虎虎」 スペイン語「ガレージにいるタコのような気分」 チベット語「青の問いに、緑の答えを与える」などなどなど。 各1600円+税 |
![]() ほるぷ出版 |
「ダーウィンと旅して」 ジャクリーン・ケリー 作 斉藤倫子 訳 ![]() 変わり者と言われる祖父から影響を受けて、自然へ のあくなき探求心に芽生えて 多感な時を過ごす少女キャルパーニア。「ダーウィンと出会った夏」の続編です。 6人の兄弟にはさまれた少女キャルパーニアは13歳になろうとしていた。 祖父とともに ダーウィンの「種の起源」を読み進め、生きものの解剖の仕方や 観察を教えてもらう日々。 心優しい弟のトラヴィスが 次々の連れてくる野生の動物。 巨大ハリケーンで 被災した親戚。 引き取られてきた従姉との暮らし。 男兄弟のなかでの親からの差別。 そんな日々の中で、獣医のブリッカー先生の手伝うという願ってもないチャンスに 喜ぶキャルパーニア。 大学に行きたいという意思表示は 親をとまどわせます。 真っすぐすぎるところも含めて、ほんとうに魅力あふれるキャルパーニアです。 1500円+税 |