★ジオジオからのメッセージ
361 号
願うのは、子どもたちが未来に希望の持てる平和な時代を生きて欲しい、それだけです。
今年もみなさまに本をお届けできたこと、幸せに思っています。
どうやって本を選んでいるのですか…とよく聞かれます。
一冊の本から広がっていく想像の世界は、みんなちがってあたりまえですし、それは個人的な、自分一人の楽しみです。
本を読むのは、こっそりとかくれて、思いもしなかった世界に没頭できる至福の時間です。 こんなジオジオですが、もう少しの間、がんばって続けていけたら…と思っています。 来年もどうぞよろしくお願いします。
エリック・カールさんの新刊です! 「いちばんのなかよしさん」 エリック・カール 作 アーサー・ビナード 訳 1400円+税
ジオジオのブッククラブの配本は、エリック・カールさんに ずいぶん助けられています。
色を染めた紙を、形に切り抜いて 貼りつけるというコラージュの手法で 表現された絵本の世界は、
「えをかくこと それはのびのびといきることだ。まちがったいろ?そんなものはない」
そのご活躍、そして、こうやって新しい絵本に出会えること、とても嬉しく思います。エリック・カール絵本美術館、行ってみたいですねぇ。
おもしろいです!人文字の絵本 「ひともじえほん」 こんどうりょうへい さく かきのきはらまさひろ こうせい やまもとなおあき しゃしん
あ・そ・ぼ
私たち大人が、そういう平和な世界をめざすために 強い意志と勇気を持てますように。
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不明の点は、TEL、FAX、Eメールでお問い合わせください。またブッククラブ以外の方のご注文もお受けします。 ★注文★
今月の新刊より
![]() 鈴木出版 |
「どうぶつ ドドド」 矢野あけみ はじめに ねずみを ちょこり!とおきます。 となりにうさぎを ぴょこん!あらいぐまを ぽこん!となりにコアラを もそ! となりにならぶどうぶつが だんだん大きくなっていきます。 なにが はじまるの? はじめにもどって、ねずみを ちょん!とおせば…。 ドドドドー。ページがながくのびてドミノたおし。 1200円+税 |
![]() ひかりのくに |
「おべんとう」 さとう めぐみ 作・絵 まえからも うしろからも よめるえほん。 おべんとうをつくりましょう ♪ からあげ、きゅーちく、チーちく、おくらチク、ブロッコリー、たまごやき、えびフライ…。 おべんとうができました。いってらっしゃーい。 ここで本をひっくりかえして、 おべんとうのじかんです。おなかぺこぺこ、いただきまーす。 850円+税 |
![]() アリス館 |
「あと、いくつ」 ひろかわさえこ あと、ななつ ねたら おばあちゃんのうちへいく日。 つぎの日はあと、むっつ ねたら。つぎの日は、あと いつつ…。 くるみちゃんはたのしみで、たのしみでしかたありません。 おかあさんは りんごジャムをつくり、 おとうさんは、おばあちゃんにあげる しゃしんをえらんでいます。 いよいよ あしたはおばあちゃんのいえにいく日。 くるみちゃんは、おばあちゃんのために お花をつみますが…。 まつことのしあわせが くるみちゃんを通して伝わってきます。 そしておばあちゃんも、また…。 1400円+税 |
![]() 岩崎書店 |
「えほんからとびだしたオオカミ」 ティエリー・ロブレヒト 作 グレゴワール・マビール 作 ゾーイの本棚にはいつも本がいっぱい。 ある日、絵本が一冊、床の上におっこちてきて、中から、オオカミが一ぴき、ころがりでてきます。 太っちょネコにおいまわされて、絵本の中に逃げこむけれど、 ページが ちがったり、おはなしが ちがったりで、追い出されてばかり…。 いきあたりばったりで 入った絵本は森の中、一人の女の子が泣いていた。 オオカミにぴったりの お話の絵本のようです。 オオカミの あわてぶりがおもしろい。 1300円+税 |
![]() ほるぷ出版 |
「おじいちゃんのコート」 ジム・エイルズワース 文 バーバラ・マクリントック 絵 長く愛されてきたイディッシュ語(ユダヤ語)の民謡を もとにしたお話です。 移民としてアメリカに渡ってきた人たちは、よく働き、物を大切にしました。 おじいちゃんは、洋服の仕立てやになり、いっしょうけんめい働き、おばあちゃんと出会い、結婚しました。 結婚式のために作ったコートを どこへいくにも着て、とうとうぼろぼろに…。 そこで、おじいちゃんは それをすてきなうわぎに…。 そしてべストに…。 家族の歴史も、コートに合わせて楽しめます。 最後は 孫のためのおもちゃに…。 すてきな絵本です。 1600円+税 |
![]() BL出版 |
「スワン アンナ・パブロワのゆめ」 ローレル・スナイダー 文 ジュリー・モースタッド 石津ちひろ 訳 バレエは 一部の人だけの高尚な芸術ではなく、万人に楽しんでもらいたいと、辺境の地にも出かけてバレエを踊ったという 伝説のバレリーナ、アンナ・パブロウの人生を、美しい絵で描いた絵本です。 ロシアの貧しい家に 生まれたアンナが、お母さんに連れられて劇場で 観たバレエ 「眠れる森の美女」で アンナの人生が変わります。 10歳でバレエ学校に入学し、ダンサーとしては 弱々しく華奢すぎる体を、 努力で克服し、 その表現力と踊りで 世界一のバレリーナへと成長していきます。 バレエの世界を描いた絵がとても楽しめます。 1600円+税 |
![]() 福音館書店 |
「オオサンショウウオ みつけたよ」
にしかわ かんと ぶん おおき あさみ え オオサンショウウオ、なじみがなくて 水族館などで見てもちょっと不気味で不思議な生きものです。 寿命は 60年とも70年とも言われています。長生きなんですね。 17歳くらいで 大人になります。なんだか 人間に近いような気がします。 その生態を、日本の風景と 人間の暮らしを合わせながら 描いていきます。 3000万年前の姿と変わっていないオオサンショウオは 生きた化石と言われていますが、 今、その生存をおびやかしているのは、実は人間です。 河川工事や排水などで 隠れ家やエサを奪っているのです。 だんだんとその愛嬌のある姿に親しみを覚えてきます。 共存できる環境は、人間にとっても大切です。 1400円+税 |
![]() あすなろ書房 |
「くだものと木の実いっぱい絵本」 ほりかわ りまこ 作 三輪正幸 監修 季節の果物、木の実の知識絵本です。 春は苺やオレンジなど。夏はさくらんぼ、びわ、スイカ、いちじくなどなどなど。 秋はなし、りんご、かき、くり…。冬は…。 輸入されてくるバナナやパイナップルなどのトロピカルフルーツも含めて、 なんと たくさんの果物が身近にあることか、あらためて 嬉しい驚きです。 名前の由来、種類、生産農家の話、果物屋さんの情報。食べ方、料理法、保存方、育て方…。 楽しいイラストで、情報満載です。 季節ごとに、ちょっと作ってみたいな…という気持ちになりますね。 1600円+税 |
![]() 小峰書店 |
「真田十勇士 ➀ 参上、猿飛佐助」 小前 亮 来年のNHKの大河ドラマは 真田幸村を主人公とした三谷幸喜さん脚本の 「真田丸」。 それに合わせて 出たのだと思います。 真田幸村の家臣として、戦国の世で活躍した「真田十勇士」の全3巻シリーズ、1巻目です。 実在した?はさておいて、時代背景とともに、楽しくわくわくと 読んでいただければと思います。 豊臣秀吉亡きあと、再び天下をめぐっての争いの世に…。 関ヶ原の戦いで西軍が負け、徳川家康が実権を握っていく時代、 猿とともに山をかけめぐっていた少年、佐助が 白雲斎という老人より忍びの術を学び、真田幸村に仕えることに…。 1400円+税 |
![]() 福音館書店 |
「ぼくたちに翼があったころ コルチャック先生と107人の子どもたち」
タミ・シェム=トヴ 作 樋口範子 訳 岡本よしろう 画 ヤヌシュ・コルチャック先生。 ポーランド、ワルシャワの町に“孤児たちの家”を建て、様々な事情のもとで やってきた子どもたちに 包容力のある温かいまなざしを 向け続けたドクトル。 最後は、救済を断り、ユダヤ人の子どもたちとともに強制収容所で 命を落とします。 この物語は創作ですが、1934年から1939年までの“孤児たちの家”に引き取られてきた少年、ヤネクを通して、 孤児たちの家の日常、暮らしが描かれています。 心に闇をかかえた子どもたちの 問題行動が起こっていく中、 子どもたち自身による自治や法廷で、罰よりも謝罪、くりかえさない、そして許すことを学んでいきます。 ドクトルの大きな愛につつまれて。 ここに登場する子どもたち全員が 収容所で短い生涯を終えたこと、あまりにも惨い歴史です。 1700円+税 |